会社説明会で質問しないのはNG?質問すべき5つの項目を解説
2024年11月14日
いよいよ会社説明会ですが、質問する内容は決まりましたか?
キャリアアドバイザー 岡田
就活生 Bさん
会社説明会って何を質問していいかわからないんですよね。質問したほうが自分をアピールできると思うんですけど、変な質問するとよくない印象を与えそうな気がするし。
確かに、会社説明会では聞かない方がいい質問もありますね。
キャリアアドバイザー 岡田
就活生 Bさん
そんなこと考えると、質問するのが怖いです。会社説明会で質問しないのって、ダメですか?
ダメではないですよ。今回のコラムでは、会社説明会で質問しないと選考に不利になるのかや、質問する際の注意点などについて解説します。会社説明会へ向けた準備の参考にしてください。
キャリアアドバイザー 岡田
会社説明会で質問しないのは選考に不利?
会社説明会では基本的に、質問をしなくても悪い印象を与えることはないでしょう。会社説明会には大勢の就活生が参加するため、そもそも公平に全員が質問することなどできないからです。
また、会社説明会は就活生のために開催されるイベントであり、開催した企業が自社について正しくより詳しく知ってもらうという目的があります。就活生が質問しないのは、説明会の内容が適切で必要十分だったためかもしれません。
ですから、本当に聞きたいことがないのに、無理に質問する必要はありません。
しかし、本当は聞きたいことがあるのに、大勢の前で質問することに抵抗を感じて、質問できないのは問題です。企業についての理解を深めないまま選考を受けることになり、入社後に「こんな会社だと思わなかった」と後悔する可能性があります。
そういう場合は一般応募ではなく、就活エージェントを利用して応募することをオススメします。なぜなら就活エージェントなら、応募先についてマンツーマンで詳しく説明してもらえて、あなたが聞きたいことも気軽に質問できるからです。
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会社説明会で質問をする3つのメリット
会社説明会で無理に質問する必要はないとしても、やはり大勢の就活生の中で頭ひとつ抜きん出るには、質問をするのが効果的です。ここでは会社説明会で質問する3つのメリットについて解説します。
1.名前を覚えてもらえる可能性がある
会社説明会では、企業をよく研究しているとわかるような質問をすれば、顔と名前を覚えてもらえる可能性があります。会社説明会には、採用の合否に関わる担当者や人事のスタッフが参加することがあるためです。なかには課長や部長、役員といった管理職が参加し、様子を見ている場合もあります。
大勢の就活生がいる中では、誰もが同じように見えてしまいがちです。そんな大勢の就活生がいる会社説明で質問すれば、内容や意欲、態度、志望度の高さを強く印象づけることにつながります。
しかし、会社説明会の趣旨に沿わない質問をしてしまうと、悪目立ちする可能性もあります。悪い印象を持たれないよう、質問の内容をよく検討し、質問時の態度にも注意しましょう。
2.企業について深掘りできる
会社説明会での質疑応答は、企業研究では得られない情報が得られ、企業についてより深掘りできる機会です。
企業研究で集められる情報は企業のホームページやパンフレット、IR情報くらいに限られます。しかし就活生が本当に知りたいのは、詳しい業務内容や社内の雰囲気、そしてそれを実際に働いている人がどう感じているかといった具体的なことです。
会社説明会には、企業のさまざまな部署に所属する多くのスタッフに実際に尋ねられる場という側面があります。形式ばった質問にこだわらず、本当に知りたいことを質問して、企業についてより深く理解しましょう。
3.面接の練習になる
会社説明会という大勢の中で質問することは、より緊張を強いられる面接での質問の練習と考えることもできます。なぜなら面接の際「何か質問はありませんか?」と質問されることがあるためです。
しかし、準備をしていないと、何を質問すればいいのかわかりません。結果としてうまく質問できなかったり黙ったまま俯いてしまったりしてよくない印象を与えてしまう可能性があります。対策として有効なのは、やはり練習することです。会社説明会での質問が、面接の練習になります。
あらかじめ準備するのはどのような質問がいいかなども含め、面接本番の練習と思ってしっかり準備し、タイミングを見て積極的に質問しましょう。
会社説明会の参加をより有意義なものにしたければ、下記のリンクの記事を参考に、参加する意義や参加の際のマナーについてしっかり準備することをオススメします。
会社説明会で質問する際の4つのポイント
会社説明会での質問では、質問する態度やマナーもチェックされます。質問する相手は、ビジネスの最前線で活躍する人ばかりです。質問の内容だけにとらわれず、自分の立ち居振る舞いにも注意しましょう。
ここでは会社説明会で質問するときのマナーと注意点について解説します。
1.質問前に大学名と名前を名乗る
会社説明会で質問をする際に、緊張するあまり名乗り忘れてしまう就活生もいるようです。質問するときはまず自分が通っている大学名と名前を名乗るのがマナーです。落ち着いた様子で質問すれば、しっかりしている、マナーを身につけていると名前を覚えてもらえる可能性があります。
また名乗った後「本日は会社説明会に参加させていただきありがとうございます」のように、感謝の意を伝えると効果的です。続ける質問も落ち着いて発言することで、よりよく印象付けることも期待できます。
2.意味のないことは質問しない
会社説明会では、意味のない質問をしないようにしましょう。会社説明会の時間は企業にとって、就活生と接触を持つ貴重な時間です。その貴重な時間を意味のない質問で無駄にさせてしまうと、かえって悪い印象を植え付けてしまう可能性があります。
意味のない質問とは、たとえば以下のようなものです。
- あらかじめ公開されているわかり切った情報
- 就活に無関係などうでもいいこと
- 説明会の中ですでに述べられた内容
- ほかの就活生の質問と被る質問
上記のような質問をすると、「企業研究をしていない」「真面目に聞いていない」と思われ、志望度が低いとみなされる可能性があります。
会社説明会へ参加する前に、新卒採用ページを読む、OB訪問をするといった活動を通して企業理解を深め、公開されている情報と適切な質問をきちんと区別できるよう整理しておきましょう。
3.質問内容は簡潔にまとめる
会社説明会で質問するときは、内容をできるだけ簡潔にまとめ、だらだらと話が長くなってしまわないよう注意が必要です。知りたいことを簡潔にまとめられていないと、スキルが足りない、または他の就活生が質問できなくなることに対して配慮できていないと悪い印象を与える可能性があります。
どうしても長くなってしまう、または質問が複数ある場合は「少し長くなりますがよろしいでしょうか」「〇〇について2点お尋ねいたします」など、あらかじめ断ってから質問を始めます。
また質問するときは、相手にしっかり聞こえるような声の大きさも大切です。これは質問を正確に把握してもらうためでもありますが、尋ねる相手に対する配慮でもあります。Web形式の会社説明会では、マイクが声をしっかり拾うくらいの大きさで質問するような配慮が大切です。
4.回答に対してお礼を伝える
会社説明会に限らず、こちらの質問への回答に対してお礼を伝えるのは社会における基本的なマナーの1つです。質問することで精一杯なあまり余裕がない、あまりに当たり前すぎるなどの理由で、お礼を伝えなければ「基本的なマナーが身についていない」ととられかねません。
またお礼は、感謝の気持ちを表すものである以上、明るく丁寧にはっきりと伝えたいものです。緊張のあまりぶっきらぼうになったり、声が小さすぎてよくわからなかったりしないよう注意しましょう。
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会社説明会で質問すべき5つの項目
会社説明会で適切な質問をすれば、有意義な時間になります。とくに効果的なのは、就活生の企業研究だけではわかりづらい、実際に企業で働いている人にしかわからないことを問う質問です。ここでは質問を5つの項目に分けて解説します。
1.社風や勤務体制に関する質問
業界や企業について、特定のイメージを抱いている就活生は多いですが、業界や企業の実際の社風はイメージと異なることがよくあります。「こんなはずではなかった」と後悔しないよう、自分に合う社風かどうか見極めるような質問は重要です。社風は勤務体制にも影響します。一例ですが、次のように質問してみてください。
- 御社の社風でとくに他社と異なる点はありますか
- 職場での風通しはよいでしょうか
- 業務における失敗はどのようにとらえられますか
- リモートワークはできますか など
リモートワークのように、配属される部署によって実現できる働き方が異なる場合もあります。自分が希望する働き方ができるかどうかを、きちんと見極めることが大切です。
2.事業内容に関する質問
会社説明会は、企業の事業内容について理解を深める絶好のチャンスです。ホームページやパンフレットにある内容だけでなく、企業研究だけでは判断できない、次のような質問をしてみてください。
- 〇〇さんが仕事において、大切にしていることを教えてください
- 御社のサービス(製品)の強みは何ですか
- 1日の業務の流れを教えてください
- 仕事をするうえでやりがいが感じられる瞬間を教えてください など
上記の質問の返答は、就活生がより具体的な働き方や働く環境をイメージするのに役立ちます。
3.制度に関する質問
どの企業も制度について同じように、賞与◯ヵ月、有給休暇取得実績平均◯日、残業月◯時間までなど採用情報に記載されていますが、実際はどうなのかは気になります。たとえば有給休暇が取りやすい部署と取りにくい部署、転勤の可能性などは、入社後の働き方に大きく影響する要素です。次のような質問で思い切って尋ねてみてください。
- 〇〇さんの部署では月平均何時間残業していますか
- 〇〇資格取得のための支援制度はどの程度充実していますか
- 有給休暇や特別休暇は希望通りに取れますか など
ただし、給与や賞与の金額、福利厚生に関する質問は、自分の権利を重視しているととらえられる可能性があります。質問は前向きな内容にとどめるよう心がけましょう。
4.求める人物像に関する質問
企業が求める人物像は、現在から将来にかけてその企業で働くために備わっていることが求められるマインドや志の理解に役立ちます。次のような質問は、パンフレットなどに掲載されていない情報を知るために効果的です。
- 御社でとくにご活躍の方に共通する資質は何ですか
- 御社で働くとき役立つ資格やスキルはありますか
- これから入社する人にはどのような働きを期待しますか
- 〇〇さんの入社の決め手は何ですか など
求める人物像は新卒採用ページにも掲載されているものの、上記の質問はより具体的な内容を尋ねています。自分が求められる人物像となり得るかどうか、見極めるために質問しましょう。
5.入社後のキャリアに関する質問
入社後にどのようなキャリアの可能性があるかも、企業の見極めに重要です。もし具体的なキャリアプランがあれば、次のような質問で入社してからのキャリアの可能性を探ることができます。
- 〇〇さんが入社前後でギャップを感じたことはありますか
- 入社後、最短何年目でリーダー職に就いた方がいますか
- 育児をしながら仕事をしている方の働き方や業務内容を教えてください など
役職への意欲や必要な要件について質問すると、入社の意欲だけでなく向上心や情熱もアピールできます。具体的なスキルや資格は、事前に詳しく調べておくとより志望度の高さを強調できるのでオススメです。
もしも会社説明会に参加する前の段階で上記のような質問が1つも思いつかないとしたら、その企業はあなたにとってあまり魅力のない会社なのかもしれません。そういう場合は無理に質問を探すより、むしろ自分が入社後のキャリアについて興味を持てる会社を探した方がよいでしょう。
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会社説明会で質問内容が思い浮かばないときの対処法
会社説明会の中には就活生を指名し質問を求められる場合もあります。指名をされた時にただ「ありません」と答えるのでは志望度が低いととられ、悪い印象を与えかねません。事前準備で質問が用意できない場合は、何らかの方法で乗り切る必要があります。
ここでは、質問内容が思い浮かばないときの対処法について考えてみましょう。
1.定型文で乗り切る
単に「質問はありません」と答えるのではなく、次のような定型分を使うと印象が悪くなるのを防ぐ効果があります。
- 今の段階では質問はありません。しばらくして疑問に思うことがあれば、後ほどお伺いしてよろしいでしょうか
- お尋ねしたいことは現時点ではありません。ただ、もし後日疑問点が浮かんだら、尋ねることはできますか など
定型文を覚えるだけとはいえ、とっさにスムーズに発言するのは簡単ではありません。何度か実際に声に出すなど、しっかり準備する必要があります。
2.話に耳を傾けながらメモを取る
とくに質問が浮かばないときは、何かしらのメモを取ることで指名しづらい状況を作るという方法もあります。通常、懸命にメモを取る就活生を指名することは少ないものです。
ただし、指名されないよう説明会の時間中ずっと俯いたままというのもマイナス評価につながりやすいので注意しましょう。実際に興味を持ち、企業理解を深めるため説明内容に集中するのが理想ですが、そうでないときも時々は顔を上げ、頷くなど適切に反応する必要があります。
3.すでに出た質問を深掘りする
適切な質問を用意できないときは、先に他の就活生が質問した内容を掘り下げた質問をするのがオススメです。たとえば「1日のスケジュールを教えてください」という質問の後であれば、「入社当時と現在を比べて、変わったスケジュールはありますか」「志望する部署のスケジュールも同じですか」といった質問ができます。
ただし、あまり考えずに質問すると元の質問との違いがわからない内容になってしまい、話を聞いていないと思われるかもしれません。深掘りするだけとはいえ、きちんと考えて質問するよう努めましょう。
会社説明会の質問を就活に活かそう
会社説明会は大勢の就活生が参加するため、質問しないからといってよくない印象を持たれることはありません。しかしなかには名指しで質問を求められたり、質問をするときの内容や態度、マナーをチェックされたりすることもあるため事前の入念な準備が必要です。
また会社説明会での質問内容は、適切なものとそうでないものがあります。自分の権利を重視していると受けとられないよう、入社意欲や向上心、熱意などポジティブな印象を与える内容に絞って適切に質問するようにしましょう。
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この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。