面接日程が都合に合わないときは?再調整の依頼と面接辞退の方法について解説

 2022年6月20日

本格的に面接が立て込んでいる頃だと思いますが、困っていることや疑問に感じていることはありませんか?

キャリアプランナー 平崎

就活生 Aさん

実は志望企業から面接に招待されたんですが、候補に上げられた日程が自分の都合に合わないので困っています。志望度の高い企業なので、できれば受けたかったのですが…。それから他にも、すでに約束した面接日程が都合に合わなくなってしまった企業もあります。自分からエントリーしたのに、面接を辞退してもいいのでしょうか?

なるほど。面接が何件も続くと、面接日程が都合に合わないこともありますよね。

それでは今回は、面接日程が都合に合わないときの対処法について解説します。面接日程の再調整や面接辞退が可能かどうかと、そのやり方についても説明しますので参考にしてください。

キャリアプランナー 平崎

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面接日程が都合に合わないときは?

面接日程が都合に合わないときは?

何通りかの面接候補日から選べるように打診してくれる企業もありますが、それでも面接が何社も立て込んでくると、どの日程も都合に合わない場合が出てきますよね。

それだけ順調に選考が進んでいるのは良いこととはいえ、どうしたらいいか困りものです。

その企業の志望度によっては、すでに日程が確定している他の企業の面接を辞退して、都合をつけようと考える就活生もいるでしょう。

しかし面接日程が都合に合わないときの選択肢は、それだけでしょうか。

コラムの初めにまずは、面接日程が都合に合わないときにどうすべきか、辞退も可能かどうかについて解説します。

まずは企業に面接日程の相談をしよう!

提示された面接候補日がどれも都合に合わないにせよ、すでに確定している面接日程が都合に合わなくなったにせよ、まずは企業側へ相談してください。面接日程が自分の都合に合わないときの選択肢は、「どの企業の面接受け、どの企業の面接を辞退するか」という究極の取捨選択だけではないです。

面接が立て込んでくるシーズンになると、企業側から提示された面接日程が、どれも都合に合わないという場面も珍しくありません。エントリー時に選考スケジュールが知らされているとはいえ、就活生は同時に複数の企業を受けるのが普通ですから、進めるかどうかも分からない面接予定期間の全日程をその企業のためだけに空けておくなんて不可能です。

当然、いざ面接という段になって、提示された日程のどれも都合に合わないという事態は起こり得ますから、企業側もそのこと自体に驚きはしないでしょう。企業側から提示された面接候補日がどれも都合に合わないなら、その旨を伝えて相談すれば、新たな候補日を提示してくれる企業も中にはあります。

また、すでに確定している面接日程が、後から都合に合わなくなった場合も同様です。その旨を伝えて相談すれば、日程の再調整に応じてくれる企業もあります。ですから「面接日程の都合が合わない=どこかの面接を辞退するしかない」などと思いつめる必要はないです。どちらの面接も辞退せず、最後まで続けられるかもしれないのです。

もちろん実際に新たな面接日を設けられるかどうかは企業ごとの事情によりますので、必ずしも希望通りになるとは限りませんが、聞くだけ聞いてみる価値は十分あります。せっかく次の面接へ進めることになったのに、日程が都合に合わないという理由だけで辞退してしまうなんてもったいないです。一足飛びに「面接辞退」という結論に至る前に、とにかく一度企業側へ相談してみましょう。

どうしても日程の都合が合わないなら辞退もアリ

どうしても日程の都合が合わないなら、面接を辞退するという選択肢もやむを得ません。その旨をきちんと話せば、企業の方も納得してくれるはずです。

先ほども述べたように、いざ面接という段になって、提示された日程のどれも都合に合わないという事態は起こり得ます。そんなときは一人で悩まず、まずは企業側へ面接日程の相談をするべきです。しかし面接日程の都合が合わないとき、就活生が日程の再調整依頼ではなく、面接辞退という選択肢を取る場合もあります。

たとえば、そもそも同時進行で進んでいる面接の数が多すぎて、今回の面接をどうにか乗り切れても、このままの状態を継続するのは不可能だと判断する場合もあるでしょう。また、どうにか面接日程を調整でき、面接そのものは受けることができても、忙しすぎて準備に当てる時間がなければ合格の可能性は低いです。どの企業の面接も中途半端に終わるよりは、いっそのこと事前に取捨選択した方が得策だと判断する場合もあると思います。

そんなとき、面接日程の都合が合わないという理由で、面接を辞退するのももちろん1つの手です。面接の打診をしてもある程度の辞退者が出ることは企業側も予測していますから、そのこと自体に驚き、憤慨するようなことはないでしょう。きちんとマナーを守って丁寧に面接辞退の連絡をすれば、企業側も理解してくれます。

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都合に合わない面接日程の再調整を依頼する方法

都合に合わない面接日程の再調整を依頼する方法

先ほども述べたように、面接日程の都合が合わないと思ったら、まずは別の日程を調整できないかどうか企業側へ打診してみましょう。

とはいえ企業側にも都合があるでしょうし、自分のためだけに別日程を設けてほしいとお願いするのは気が引けますよね。今後も選考を受け続けたい企業ならなおさら、下手なことを言って悪印象を残したくないものです。

そこでここからは、都合に合わない面接日程の、再調整をお願いする方法について解説します。日程確定前にせよ確定後にせよ、基本的なやり方は同じですので、どちらの人も参考にしてください。

面接日程の再調整依頼は、なるべく電話で!

面接日程の再調整依頼は、なるべく電話でした方が良いです。面接日までの時間的な余裕が十分ある場合はメールでも問題はありませんが、なるべくなら電話で依頼することをオススメします。

最初に提示された面接日程や、すでに確定済みの面接日程が都合に合わないのであれば、あなたはその日程で面接を受けることができません。しかし企業側は、その日程で面接するつもりで、あなたのために予定を空けています。つまり連絡が遅くなればなるほど、企業側へかかる迷惑も大きくなり、悪印象となるわけです。今後もその企業の選考を受け続けたいのであれば、面接してくれる企業側へできるだけ迷惑がかからないよう、「その日程で面接を受けることは不可能」だということを、一刻も早く採用担当者へ伝える必要があります。

しかも再調整依頼の連絡が遅くなればなるほど、面接担当者の予定がどんどん先の方まで埋まってしまい、採用活動の期間中に別の面接日程を設けることが難しくなるはずです。いま面接を予定している候補者たちから一人だけずっと遅れて面接したら、企業の選考スケジュールが狂ってしまいます。「だったらこの人は諦めて、他の候補者たちから採用を決めよう」という判断になりかねません。企業側にあなたを諦めさせず、面接日程の再調整を実現させるためにも、可能な限り早く採用担当者と連絡を取る必要があるのです。

採用担当者とできるだけ早く連絡を取りたいなら、いつ目を通してもらえるか分からないメールより、電話の方が確実です。それに電話で日程再調整の依頼をすれば、互いにいつなら都合がつくのかその場で話し合いができ、何度もメールをやり取りすることで生まれるタイムラグをなくせます。最初の日程が都合に合わないことを申し訳なく思う気持ちや、それでも面接を継続したいという熱意も伝わりやすくなるでしょう。そのぶん電話の方が、面接日程の再調整が実現する可能性も高くなるわけです。

ですから面接日程の再調整を依頼する場合は、日程調整中にせよ日程確定後にせよ、できるだけ早く電話で相談を持ち掛けてください。採用担当者が不在で話ができなかった場合は、とりあえずメールで第一報を送っておき、折り返しの連絡を待ちます。

電話で面接日程の再調整を依頼する方法

電話で面接日程の再調整を依頼する際は、提示された日程もしくは確定していた日程に都合が合わないことへのお詫びの気持ちを述べましょう。そのうえで別の日程を調整してもらいたい旨を伝え、自分の都合の良い候補日をいくつか挙げます。

都合が合わない理由は、「諸般の事情により」といった簡単なもので構いません。「他社の面接があるので」などと伝えると、その企業の面接より他社の面接を優先しているように聞こえるので、避けた方が良いでしょう。ただし企業側にも都合がありますから、丁寧にお願いすることが大切です。以下に例文を記載しておきますので、参考にしてください。

就活生:お世話になっております。○○大学の○○○○と申します。面接日程の件でご連絡いたしました。ご担当の○○様はご在席でしょうか?

採用担当者:お電話変わりました。○○です。

就活生:お忙しいところ恐れ入ります。○○大学の○○○○です。先日は面接の日程をご連絡いただき、ありがとうございました。実は諸般の事情により、ご案内いただいていた面接日に伺うことが難しくなりました。申し訳ありません。大変恐縮ですが、日程を調整していただくことは可能でしょうか?

採用担当者:承知いたしました。日程のご希望はありますか?

就活生:〇月〇日か、もしくはその翌週以降でしたらいつでも大丈夫です。

採用担当者:それでは、〇月〇日の××時ではいかがですか?

就活生:ありがとうございます。〇月〇日の××時に伺わせていただきます。

採用担当者:承知いたしました。それでは〇月〇日の××時にお待ちしております。

就活生:私の都合でお手数をおかけし、申し訳ありませんでした。ご調整いただき、ありがとうございます。当日はよろしくお願いいたします。失礼いたします。

電話を切った後は、日程調整をしていただいたことに対するお礼メールを送っておくと良いです。お礼メールの中で、相談の結果決まった新しい面接日程も記載しておけば、相談の過程と面接日を示す証拠になり、日程変更した件を忘れられるといったトラブルを防ぐことができます。

メールで面接日程の再調整を依頼する方法

メールで面接日程の調整を依頼する際も、伝えるべき内容は基本的に電話と同じです。提示された日程もしくは確定していた日程に都合が合わないことへのお詫び、別の日程を調整してもらいたい旨、自分の都合の良い候補日をいくつか伝えます。

メールの件名は、中身を開く前に誰が何の要件で連絡してきたか分かるよう、「面接日程に関するご相談(○○大学 氏名)」などが良いでしょう。以下に例文を記載しておきますので、参考にしてください。

株式会社○○○○
人事部 ○○様

お世話になっております。
○○大学の○○○○です。
先日は面接の日程をご連絡いただき、誠にありがとうございました。

大変申し訳ないのですが、諸般の事情により、ご指定頂いた〇月〇日〇時に伺うことが難しい状況です。
誠に勝手なお願いで恐縮ですが、以下の日程で再調整して頂くことは可能でしょうか。

〇月〇日(火) ××時~××時
〇月〇日(水) ××時~××時
〇月〇日(金) ××時~××時

上記の日程が難しいようでしたら、〇月〇日以降であればいつでも伺えます。

お忙しいところお手数をおかけしてしまい、大変申し訳ございません。
ご検討の程、何卒よろしくお願いいたします。

———————————————
氏名
○○大学○○学部○○学科
TEL:090-××××-××××
MAIL:××××@××.××
———————————————-

メールで日程調整を依頼する場合は、当然その他のメールと同様に、ビジネスメールのフォーマットに則って記載します。メールの流れは「最初に宛名→自分の氏名と挨拶→本題→締めの挨拶→署名」です。一目見て内容を理解しやすいよう、それぞれのまとまりを区切り、見やすくしましょう。

面接の希望時間は、「××時~××時」と明確に時刻を記載してください。午前・午後、終日といった表現でも意味は伝わるとは思いますが、曖昧さが残り、相手の勤務状況によっては「早朝でもいいのか?」「夜遅くでもいいのか?」といった疑問を抱かせる恐れがあります。「9時~12時」「13時~18時」「9時~18時」などとハッキリ記載した方が、判断に迷う余地がなく、相手にとって親切です。

利用者の声

日程の都合が合わない面接を辞退する方法

日程の都合が合わない面接を辞退する方法

ここまでは都合が合わない面接日程の再調整を依頼する方法について説明してきましたが、状況によっては「日程の都合が合わないなら、いっそのこと辞退しよう」という決断に至る就活生もいると思います。

ただし、いくら選考対象から外れるといっても、相手に失礼のないよう気を付けなければいけません。最悪の場合トラブルに発展する可能性があるので、サイレント辞退などは絶対NGです。

そこでここからは、日程の都合が合わない面接を辞退する方法について解説します。適切な辞退の方法で、最後も気持ちよくやり取りを終わらせるようにしましょう。

面接辞退の場合も、なるべく電話で→メールで!

日程の都合が合わない面接を辞退する際も、連絡手段はなるべく電話の方が良いです。日程の再調整と同様、指定された日時に面接を受けられないなら、一刻も早く企業側へ連絡する必要があります。

しかし企業の採用担当者には毎日大量のメールが届くので、面接辞退の連絡をメールで行うと、他のメールに埋もれ、見逃されてしまうかもしれません。そのため採用担当者にできるだけ早く辞退の連絡を入れるには、いつ目を通してもらえるか分からないメールより、電話の方が確実です。

とくに、すでに面接日程が確定し、しかもその日程が間近に迫っている場合には、必ず電話で連絡してください。面接日程までの時間的な余裕があればメールでも問題ありませんが、面接直前になってメールで辞退の連絡を送り、いつまでも読んでもらえなかったら目も当てられません。面接官はあなたが辞退したことを知らないまま待たされることになり、サイレント辞退だと誤解されてしまいます。

後から辞退の連絡がメールで来ていたことが判明しても、待たされたイライラは消えないでしょう。いくらその企業の選考対象から外れるといっても、今後の社会人生活の中でその企業と関わるとも分からないわけですから、そんなに強い悪印象を与えてしまうのは良くないです。非常識な人間だと思われ、自分の評判を下げないためにも、当日や前日、前々日といった直近の面接日程を辞退する場合には、メールでなく電話で連絡しましょう。

いずれにしても、電話で連絡したあと改めてお詫びのメールを送れば、辞退の連絡をしたという証拠も残るのでなお良いです。また、実際の面接日が確定しておらず日程の調整中に辞退の連絡をする場合は、時間的な余裕もあるため、メール連絡のみでも構いません。

日程の都合が合わない面接を電話で辞退する方法

日程の都合が合わない面接を電話で辞退するときは、辞退する旨を明確に伝えるとともに、丁寧にお詫びを述べることが大切です。もともと面接を希望していたのは自分の方であり、だからこそ企業側は面接を設定してくれました。それを翻し、企業側のこれまでの手間を無にすることに対し、きちんと謝罪するのは社会人として当然のマナーです。面接を辞退する理由も述べますが、そちらは「諸般の事情により」といった形式的な言葉で構いません。

以下に例文を記載しておきますので、参考にしてください。

就活生:お世話になっております。〇〇大学の△△(名前)と申します。新卒採用の面接の件でお電話致しました。人事部の〇〇様はご在席でしょうか?

採用担当者:お電話変わりました。〇〇です。

就活生:お忙しいところ失礼いたします。〇〇大学の〇〇(名前)です。先日は、面接のご案内をいただき、ありがとうございました。その件でお電話差し上げたのですが、今お話してもよろしいでしょうか?

採用担当者:いいですよ。

就活生:ありがとうございます。大変恐縮ですが、実は諸般の事情により〇月〇日〇時にお約束しております面接を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。

採用担当者:そうですか。差し支えなければ、理由を伺ってもよろしいですか?

就活生:諸事情により日程の都合がつかず、この日に面接を受けさせていただくことが困難になりました。

採用担当者:そうですか。残念です。

就活生:お忙しい中、貴重なお時間を割いていただいたにも関わらず、このようなお返事となってしまい申し訳ございません。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

上の例のように、面接辞退を電話で伝えた場合、企業側から辞退の理由を掘り下げて聞かれることがあります。その場合も、「日程の都合がつかない」と伝える程度でOKです。基本的には、日程の都合が合わない理由まで、詳細に説明する必要はありません。ただし相手に失礼のないよう、丁寧に答えることが大切になります。

電話を切った後にお詫びのメールも送っておくと、より丁寧です。企業の採用担当者は、何百人という就活生を相手にしています。お詫びのメールは、自分が確かに辞退の連絡をしたという証拠になり、担当者が他の候補者と混乱した際にも確認しやすくなるので、トラブル回避のためにもぜひ送っておきましょう。

日程の都合が合わない面接をメールで辞退する方法

日程の都合が合わない面接をメールで辞退する場合も、伝える内容は基本的に電話の場合と同じです。面接を辞退するという旨をハッキリ伝え、丁寧に謝罪してください。すでに日程が確定している面接を辞退する場合は、担当者が分かりやすいよう、その予定日時も記載しておきます。

メールの件名は、「面接辞退のご連絡(氏名)」といった分かりやすいものが良いです。メールを開かなくても、件名だけで誰が何の用事で連絡してきたのか分かるようにしましょう。以下に例文を記載しておきますので、参考にしてください。

株式会社○○○○
人事部 〇〇様

お世話になっております。
○○大学の○○○○です。
先日は面接のご案内をいただき、誠にありがとうございました。

大変恐縮ではございますが、諸般の事情により〇月〇日〇時にお約束しておりました面接を辞退させていただきたく存じます。
お忙しい中、貴重なお時間を割いていただいたにも関わらず、このようなご連絡となってしまい大変申し訳ございません。

また、 本来であれば直接お詫びすべきところですが、メールでのご連絡になりましたこと、重ねてお詫び申し上げます。
末筆ながら、貴社益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。

———————————————
氏名
○○大学○○学部○○学科
TEL:090-××××-××××
MAIL:××××@××.××
———————————————-

メールのみで面接を辞退する場合は、当然その他のメールと同様に、ビジネスメールのフォーマットに則って記載します。メールの流れは「最初に宛名→自分の氏名と挨拶→本題→締めの挨拶→署名」です。一目見て内容を理解しやすいよう、それぞれのまとまりを区切り、見やすくしましょう。

本文中では、謝罪の言葉を丁寧に述べます。すでに一次面接や二次面接を受けている場合には、冒頭の挨拶でそれについてもお礼を述べるべきです。最後は「末筆ながら、貴社益々のご発展を心よりお祈り申し上げます」といった決まり文句で文章を締めくくってください。

面接日程の再調整依頼や辞退に関する注意点

面接日程の再調整依頼や辞退に関する注意点

ここまでは、日程の都合が合わない面接の再調整を依頼する方法と、辞退する方法について説明してきました。いずれにしても、お詫びやお願いを丁寧にすることが大切です。

最後に、日程の都合が合わない面接の再調整依頼や辞退に関する注意点についてまとめておきます。受けるにせよ止めるにせよ、トラブルにならないようきちんとポイントを押さえておきましょう。

日程の都合が合わない時はできるだけ早く連絡する!

ここまで何度も述べてきましたが、再調整依頼にせよ辞退にせよ、「都合が合わない」と分かった時点でできるだけ早く連絡することが重要です。連絡が遅くなればなるほど相手企業にかかる迷惑が大きくなり、その分余計に悪印象となってしまいます。

日程調整の依頼が遅れれば、それだけ面接官の予定も先の方まで埋まってしまい、採用活動期間中の日程調整が不可能となる危険性が高いです。とくに二次面接、最終面接と選考ステップが進んでいるほど、面接を担当するのは忙しい立場にある人たちなので、連絡が遅いと日程の再調整が難しくなります。他の候補者との兼ね合いもありますから、「そんなに遅くなるならこの人は諦めよう」と判断され、再調整を断られることもあることを理解しておきましょう。

だからといって、もちろん面接を辞退するなら連絡が遅くても良いというわけではないです。大抵の企業は、面接が効率よく回るように考えて1日の予定を組んでいます。それなのに面接辞退の連絡が遅いと、その面接官のスケジュールに、中途半端な時間の穴をぽっかり空けてしまうのです。

とくにメールで面接辞退の連絡をした場合、人事担当者の確認が遅くなり、実際に面接を担当する人まで連絡が回らないうちに該当の時間を迎えてしまう恐れもあります。そうなれば自分では面接時間前に連絡したつもりでも、必然的にサイレント辞退のような形になってしまうわけです。

いくら辞退すれば選考対象から外れる企業だからといって、そんな風に悪印象を残すのは良くありません。思わぬトラブルにならないためにも、相手企業への迷惑を考え、都合が合わないと分かっているなら一刻も早く連絡するようにしましょう。

再調整でも辞退でも、連絡時は基本的なビジネスマナーを守ること!

都合が合わない面接の再調整依頼でも辞退でも、連絡時は基本的なビジネスマナーを守るよう注意してください。いくら一刻も早く連絡すべきだといっても、マナーを守れていない連絡では悪印象になってしまいます。

適切な敬語を使い、感謝やお詫び、忙しい相手への気遣いを表すような言葉を述べるとともに、連絡する時間帯にも注意が必要です。面接の再調整を依頼するにせよ辞退するにせよ、自分の都合に合わせて連絡するのではなく、相手の都合に合わせて連絡しなければなりません

相手の都合に合わせず変な時間に連絡をすると、相手の迷惑になり、非常識な人間だと思われてしまいます。それだけでなく、相手の都合が悪くて処理を後回しにされるうちに、その連絡の存在自体を忘れ去られてしまう可能性も高いです。とくにメールで連絡する場合には、都合の悪い時間帯に送られてきたメールが溜まり、どんどん確認が遅くなっていきますし、他の大量のメールに埋もれて見過ごされてしまう危険性も高くなります。ですから電話での連絡時はもちろん、メールで連絡する際にも、相手の都合に合わせた時間に連絡を入れるようにしましょう。

具体的には、相手企業の営業時間内で、お昼休憩の1時間と始業直後・就業間際の30分を避けた時間帯に連絡するようにします。営業時間や休憩時間は企業によって微妙に異なることもありますが、一般的には9:00〜18:00営業、12:00〜13:00が昼休憩という企業が最も多いです。もちろん個々の企業の事情が分かる場合には、それに合わせた時間帯に連絡をするようにしてください。

日程再調整や辞退をメールで行うと、返信がこない時がある

都合の合わない面接の日程再調整や辞退をメールで行うと、なかなか返信がこず、困ってしまうことがあります。メールの場合はlineなどと違って”既読”の機能はありませんから、果たしてメッセージを読んでもらえたのか、それどころかメッセージが間違いなく届いたのかも、相手から返信がない限り確認が取れません。

返信がないまま最初に予定していた面接日程が迫ってきたら、相手にこちらの意向が伝わっているのか不安になり、気が気でなくなってしまいます。そういう意味でも、面接日程の再調整や辞退に関しては、電話で確実に連絡を取った方が良いのです。とはいえ、何らかの事情でメールで連絡せざるを得ない状況もあり得ますから、面接の日程変更や辞退メールに対して返信がこない理由と対処法は知っておいてください。

日程調整の依頼に対して返信がこない場合は、メールが届いていない、メールを見逃されているという理由のほかに、相手企業が社内で日程調整を行っている最中だということも考えられます。しかし日程を変更して面接を継続してもらいたいのに、万一メールが届いていなかったり、メールを見逃されていたりして、自分の意向が伝わっていないと非常にマズいです。ですから日程調整の依頼になかなか返信がこないときは、自分から問い合わせて確認を取りましょう

ただし、こちらの都合が合わないことで日程の再調整をお願いし、相手もそれに応えようとしてくれているのに、催促するような言い方で問い合わせるのは失礼になってしまいます。相手がどういう状況なのか分からないわけですから、再調整依頼に関する問い合わせは慎重に言葉を選ぶべきです。そういう場合は「メールでも送らせていただいたのですが」と前置きしたうえで、電話で再度同じお願いを繰り返せば失礼に当たりません。二度手間にはなるものの自分の意向が確実に伝わりますし、メールを見逃していた・日程調整中など、相手の状況も教えてもらえるはずです。もし社内の日程調整がまだできていないようなら、いつごろ返事がもらえそうか聞いておけば安心できます。

面接辞退のメールに返信がこない場合は、メールが届いていない、メールを見逃されているという理由のほかに、メールは受け取ったけれど面接辞退者に対して返信するつもりがない企業もあります。採用担当者も忙しいので、自社の選考を受ける気のない人物に手間を割きたくないわけです。そのため辞退メールに対して返信がこない場合は、そのままにしておいても構いません。メールを見逃していても後から履歴を調べれば見つかるはずですし、万一届いていなくても、サイレント辞退として処理されるだけです。

できれば最後まで悪印象は残したくないものですが、わざわざ問い合わせると相手も手間ですから、そこまでする必要はないでしょう。辞退メールが届いたかどうか心配であれば、件名に「再送」と付けてもう一度同じ内容のメールを送るか、「面接辞退に関するお詫び」として辞退する面接日の記載されたお詫びメールを送っておけばOKです。

面接辞退の連絡をする際は、辞退理由を明確にしておく

日程の都合が合わない面接の辞退連絡をする際は、事前に自分の中で辞退理由を明確にしておいてください

前述のように面接辞退の連絡で述べる理由は「諸般の事情により」といったもので問題ないですが、企業によっては面接辞退の理由を深く聞かれたり、引き止められたりする場合があります。そういう場合に何と答えるか考えておかないと、うっかり失礼な発言をして、相手を怒らせてしまいかねないのです。

とくに辞退理由を聞かれ、日程の都合が合わないことを辞退理由として挙げると、「それなら別の日程を調整しよう」と食い下がられる可能性があります。まずはその場合に、面接日程を自分の都合に合わせてもらえそうなら受けるのか、あくまで辞退するのか決めておかなければなりません。面接辞退の連絡をする前に、自分の気持ちを見つめ直し、どうしても辞退する必要があるのかどうかハッキリさせておきましょう。

もし都合に合わせてもらえるなら受けたいのであれば、いつなら無理なく面接を受けられるのか答えられるよう、自分のスケジュールを把握しておきます。もちろん日程の都合が合わないことが理由で辞退を考えたのですから、当面の間は忙しいのでしょう。しかし中には秋冬まで募集を続ける企業もあるので、少し先の日程でもいいと言ってくれるかもしれません。きちんと事情を説明し、じっくり話し合えば、面接を受けられる可能性はあります。

また、もし引き止められてもあくまで辞退する場合には、相手に失礼にならないよう、より詳しい辞退理由=「日程の都合が合わない理由」の説明が必要です。面接を受けるつもりがあっても、他社との日程調整の結果など、どうしても都合をつけられないことはあります。きちんと話せば企業側も理解してくれますから、日程の都合が合わない理由を正直に伝えましょう。「日程が過密で1社1社としっかり向き合えない」などと話せば、分かってくれるはずです。

一度面接を辞退した企業への再応募は厳しい

いま日程の都合が合わないことで面接辞退を考えている人は、一度面接を辞退した企業への再応募はかなり厳しいということも、覚悟しておいてください。再応募による合格の可能性もゼロではないものの、ほとんどないと言っていいくらい厳しくなります。

エントリーをするということは、その企業に入りたいという意思を表明し、だから選考を受けさせてくださいとお願いしたわけです。それに基づいて企業は、手間とコストをかけてあなたを選考してきました。もちろんエントリーしてもさまざまな事情で面接を受けられなくなることはあり得る話ですが、そのために企業側がそれまでにかけてきた手間もコストも無にしてしまう事実には変わりがないです。そんな迷惑をかけておきながら、「やっぱり受けさせてもらいたい」と再びお願いするのは、虫の良い話だと判断されても仕方がありません。

それに、もともと大抵の企業は採用選考において、自社に対する熱意の度合いを重視しています。そして、日程の都合が合わないことを理由に面接を辞退したということは、それが他社の面接にせよ何にせよ、その企業の面接以外の何かしら予定を優先したからに他ならないのです。そのため一度面接を辞退したにもかかわらず後になって再応募してくる就活生は、「他に落ちたから再応募してきたのだろう」と思われるか、「将来の目標がコロコロ変わり定まっていない」と思われるでしょう。たとえ再応募そのものが認められても、選考の中で以前に一度辞退した事実は必ず考慮されますから、よほど好印象を与えないと結局は「熱意がない」と判断され、受からない可能性が高いです。

ですからもし面接を辞退するなら、その企業は二度と受けられない、入社の可能性がほとんどなくなってしまうということを覚悟のうえで申し出なくてはなりません。いま「日程の都合が合わないから辞退しようかな」と考えている就活生は、本当にそれでよいのか、いま一度よく考えるべきです。前述のように、企業によってはかなり柔軟に面接日程を調整してくれるところもあるので、ダメもとで聞いてみる価値はあります。しかし一度辞退の意思を表明をしてしまえば、後から後悔しても取り返しがつきません。自分の都合に合わせてくれるかどうか聞きもしないまま、簡単にその企業を諦めてしまって後悔しないのかよく考え、慎重に結論を出すようにしましょう

おわりに

企業から提示された面接日程がどれも自分の都合に合わない場合や、すでに約束していた面接日程が、何らかの理由で都合に合わなくなることはあります。決して珍しいことではありませんから、きちんとマナーを守って連絡すれば、日程の再調整にしろ辞退にしろ、企業側の理解は得られるはずです。

しかし一度辞退の意思を表明してしまうと、再応募はかなり難しくなります。その企業に入社できる可能性は限りなくゼロに近くなるので、辞退するかどうかの判断は新調してください。企業によっては就活生の都合に合わせ、柔軟に面接日程を調整してくれるところもあります。必ずOKしてもらえるとは限りませんが、はなから諦めて辞退の連絡をするよりは、ダメもとで相談してみるとよいです。

とはいえ新卒の就活生は社会人に慣れていませんから、「都合が合わないことをどう伝えたらよいか分からない」「面接日程の交渉だけでなく企業とのやり取りが全般的に苦手」だと感じる人もいますよね。そういう就活生には、就活エージェントの活用がオススメです。

就活エージェントに頼れば、自分で探さなくても自分の希望に合った企業を紹介してもらえるだけでなく、その企業との面接日程の交渉も代行してもらえます。都合が合わないことをどんな風に伝えればいいか悩む必要も、失礼にならないよう気を遣い、電話やパソコンの前で緊張する必要もないわけです。紹介してもらった企業以外の面接の日程交渉は自分でやるしかありませんが、それでも就活のプロを味方につけておけば、どんな風に日程調整のお願いをすればいいか、どんな風に辞退を申し出ればいいか相談に乗ってもらえます。

キャリチャンでも、就活のことなら何でも相談できる無料イベント「就活相談会」を開催していますので、ぜひ利用してください。プロのキャリアプランナーが、マンツーマンで就活生の悩みを聞き、解決に導くイベントです。もちろん相談後は、企業紹介や日程調整の代行も承ります。今後も就活を続けていく中では、そのような面接日程の悩みが尽きることはありません。何もかも自力でやろうとするのは大変ですから、日程調整や面接辞退などの面倒なことはプロに任せ、面接当日に良いアピールをすることに全力を注ぎましょう!

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詳細ページで、具体的なサポートの流れや参加方法をご説明していますので、就活に関してのお悩みや不安のある方はぜひお気軽に就活相談会にご参加ください。

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この記事の監修者

監修者:平崎泰典

平崎 泰典

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。

主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。

就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。

~就活生へのメッセージ~

まず何から始めれば良いかわからない。そんな就職活動の一歩目をサポートします。

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