「お手数をおかけしますが」の正しい使い方とよくある間違い

 2024年4月24日

就活の中で企業とやり取りするときは、「お手数をおかけしますが」といったクッション言葉を入れると、丁寧な感じになりますよ。

キャリアアドバイザー 廣瀬

就活生 Aさん

たしかにそうですね。さっそく使ってみます!

ぜひ使ってください。でも、間違った使い方をしている就活生もときどきいます。正しく使えてないと、かえって悪い印象を与えてしまうので注意しましょう。

キャリアアドバイザー 廣瀬

就活生 Aさん

えっ、そうなんですか?なんとなく、何にでも使えそうな言葉に聞こえますけど…。

今回は「お手数おかけしますが」の意味や正しい使い方、言い換えなどについて例文も交えて解説します。就活だけでなく社会人になってもよく使う言葉なので、ぜひ参考にしてください。

キャリアアドバイザー 廣瀬

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目次

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  1. 「手数」の意味
  2. お詫びの意味
  3. 感謝の意味
  1. 取引先や顧客へのビジネスメールで使う
  2. 目上の相手に依頼するときに使う

「お手数をおかけしますが」の意味

「お手数をおかけしますが」の意味

「お手数をおかけしますが」は、企業へのメールなどでよく使用するクッション言葉ですが、間違った使い方をしてる就活生も少なくありません。「お手数をおかけしますが」という文言を正しく使いこなすには、まず言葉の意味を正しく理解しておく必要があります。

クッション言葉とは、相手に何かをお願いをするときやお断りをするとき、反論をする場合などに、その前に入れて印象を和らげる言葉です。クッション言葉を使用することで相手への思いやりを示すことができるため、言いづらいことを伝えやすくなります。

「お手数をおかけしますが」に含まれる意味は、大きく分けて以下の3つです。

それぞれの意味について解説します。

「手数」の意味

広辞苑によると「手数」とは、「それに施すべき手段の数、面倒」という意味です。つまり「お手数をおかけする」は、相手に負担をかけることや面倒をかけることを指します。

したがって「お手数をおかけしますが」というクッション言葉は、相手に対して手間や労力、面倒をかけてしまうときに使うのが適切です。

言葉を丁寧にしたいときでも、手間や面倒をかける状況ではないのに使うのは、間違った用法と言えます。

お詫びの意味

「お手数をおかけしますが」には、相手に手間をかけさせてしまうことへのお詫びの意味が含まれています。つまり、「手間のかかることをお願いしてしまって申し訳ない」という相手への配慮を表現する言葉です。

自分の行為によって相手に迷惑をかけてしまう場合、クッション言葉として使うとよいでしょう。

たとえば採用担当者に書類の記入をお願いしたときなど、「お手数をおかけしますが」と前置きすることによって、相手へ配慮する気持ちが伝わります。

採用担当者への連絡やインターンシップなどでお世話になる際など、相手の手を煩わせることをお願いするときに使ってみてください。

感謝の意味

「お手数をおかけしますが」という言葉は相手に対するお詫びの意味がある一方、「手間のかかることをしていただけるとありがたい」といった感謝の気持ちも含まれています。

つまり「お手数をおかけしますが」は、小さなことでも誰かに何かをしてもらうときには感謝するという、謙虚な姿勢を表現する言葉です。

敬語が正しく使えているか、失礼な言い回しになっていないかなど、企業とのやり取りで不安を感じる場面は多々あります。なかなか相談する相手もいなくて、困っている就活生が多いのではないでしょうか。

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「お手数をおかけしますが」を使うビジネスシーン

「お手数をおかけしますが」を使うビジネスシーン

社会人になると、取引先企業に依頼をしたり、先輩社員に協力をお願いするシーンが多いです。その際に「お手数をおかけしますが」を使うと、丁寧な印象を与えられます。

「お手数をおかけしますが」をよく使うのは、以下2つのビジネスシーンです。

「お手数をおかけしますが」は使い勝手のよい言葉ですが、使い方を間違えると悪い印象を与える可能性もあります。「お手数をおかけしますが」を使うシーンと例文を紹介するので、インターンシップなどに参加する人はぜひ参考にしてください。

取引先や顧客へのビジネスメールで使う

「お手数をおかけしますが」は、就活時に使うこともありますが、社会人になってからはさらに頻繁に使用する言葉です。口頭よりもメールで使うことが多いでしょう。

ビジネスメールで何かをお願いするときに枕詞を付けないと、偉そうな印象や冷たい印象を与えてしまうことがあります。「お手数をおかけしますが」を付けることで、謙虚な姿勢を感じさせることができるのです。

ビジネスシーンで使う際の例文を紹介します。

この度はお問い合わせいただきまして、誠にありがとうございます。
つきましては、下記のフォーマットの記入をお願いできますでしょうか。
お手数をおかけしますが、何卒宜しくお願いいたします。

お客様にお願いをするときなど、上記のように書くと失礼にあたりません。適切なタイミングで使うようにしてください。

目上の相手に依頼するときに使う

「お手数をおかけしますが」は、社会人になったときの上司や、就活でお世話になる採用担当者など、目上の人に何かお願いをするときに使う言葉です。「お手数をおかけしますが」を使わないと偉そうに感じられてしまい、失礼だと思われる可能性があります。

誰かに何かをお願いすることは、基本的には相手に負担をかけることです。お願いしてしまって申し訳ないという気持ちを込めて、「お手数をおかけしますが」を使いましょう。

目上の相手に対して使う時の例文を紹介します。

お疲れ様です。
本日は打ち合わせに同席させていただき、誠にありがとうございました。
議事録を作成しましたので、大変お手数をおかけしますが、ご確認いただけますでしょうか。
お忙しい中恐縮ですが、何卒宜しくお願いいたします。

上司に書類の確認をお願いするときなどに、「お手数をおかけしますが」は使えます。相手に嫌な印象を与えないように、丁寧な文章を書きましょう。

就活における「お手数をおかけしますが」の使い方と例文

就活における「お手数をおかけしますが」の使い方と例文

「お手数をおかけしますが」は敬語表現のため、就活の際に採用担当者とのやり取りに使用しても問題ありません。相手に負担をかけることをお願いする際は、使うようにしましょう。

「お手数をおかけしますが」は、お願いごとの前につける場合と、後につけ加える場合があります。

正しいタイミングで使えるように、使い方をしっかり確認してください。

何かを依頼する前のクッション言葉として使う

「お手数をおかけしますが」は相手に依頼やお願いをする際に、クッション言葉として使うのが正しい使い方です。

お世話になっております。
履歴書と成績証明書は、〇月〇日着指定で郵送いたしました。
お手数をおかけしますが、ご確認のほどよろしくお願い申し上げます。

面接のご連絡をいただき、ありがとうございます。
日程の件ですが、下記のいずれかでしたら何時でも伺えます。

  • 6月2日(月)
  • 6月4日(水)
  • 6月10日(火)

お手数をおかけしますが、ご都合の良い日時をご指定いただけますと幸いです。
よろしくお願い申し上げます。

就活では上記のように、提出物の確認をお願いする場合や、日程調整や問い合わせに対する返信を求める際に使用します。

依頼するメールや会話の締めくくりとして使う

メールや会話の最中に、別の言葉を使って何らかの依頼をしていた場合は、締めくくりのクッション言葉として「お手数をおかけしますが」を使用することもあります。

お世話になっております。
エントリーシートは、ご指定の方法にて本メールに添付いたしました。
パスワードは後ほど別メールにて送付いたしますので、ご確認いただけますと幸いです。
お手数をおかけしますが、よろしくお願い申し上げます。

この度は面接のご案内をいただき、誠にありがとうございます。
面接日程に関しては、ご指定いただいた〇月〇日14:00からで問題ありません。
URLが決まりましたら、事前にご連絡いただけますと幸いです。
お手数をおかけしますが、よろしくお願い申し上げます。

企業に何かお願いする際は、上の例文のようにメールや会話の締めの言葉として「お手数をおかけしますが」を使ってもよいでしょう。

就活では、上記以外にもさまざまな形で採用担当者とのメールのやり取りが発生する可能性があります。企業からのメールに返信する際のマナーに悩んでいる人は、下記のコラムもチェックしてみてください。

「お手数をおかけしますが」を使う際の注意点

「お手数をおかけしますが」を使う際の注意点

「お手数をおかけしますが」は使い方を間違えると、相手に失礼になってしまう可能性もあります。「お手数をおかけしますが」を使う際に注意すべき点は、以下の2つです。

誤って使わないようにチェックしてみてください。

使うタイミングに注意する

「お手数をおかけしますが」は、使うタイミングに注意が必要です。「お手数をおかけしますが」は、相手に何かを頼むときや、相手に手間をかけさせることが予想される場合に使います。

文頭に付けるだけで丁寧な印象を与えることができますが、どんな文章にも使うと、くどい印象を与えたり、伝えたいことが伝わらなかったりするでしょう。「文頭に付けておけば失礼ではないだろう」という、安易な気持ちで使うのは避けるようにしてください。

言葉だけでなく、相手への配慮をする

「お手数をおかけしますが」を使う際は、言葉だけでなく、実際に相手への配慮をすることも大切です。

依頼の内容が複雑な場合や相手が忙しい場合、メールで依頼事項のみを書くのはオススメできません。口頭や文面でお願いの背景を説明し、相手への負担をできるだけ少なくする配慮が必要です。

就活中は、採用担当者に書類の発行をお願いしたり、日程の調整をお願いしたりといったシーンが発生する可能性があります。その際は、ただ「書類の発行をお願いします」と書くのではなく、お願いすることになった背景や締め切り、発行の手順など、相手が困らないように詳しく説明することが大切です。

また、相手は忙しい中あなたのお願いを聞いてくれているので、依頼が完了した後は必ず感謝の意を伝えましょう。

これから就活を始めるにあたり、企業への連絡の仕方がわからない、自分の言葉遣いに自信がないなどと悩んでいる人には、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」がオススメです。

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「お手数をおかけしますが」に似た言い換え言葉5選

「お手数をおかけしますが」に似た言い換え言葉5選

「お手数をおかけしますが」の他にも、相手に何かを頼む際に使う言葉には以下のようなものがあります。

それぞれの意味や使い方について紹介します。

「ご面倒をおかけしますが」

「ご面倒をおかけしますが」は相手に手間や時間がかかることを詫びるための言葉です。「面倒」は、手間がかかって煩わしいことを意味します。相手の労力への感謝やお詫びを伝えるときに使うとよいでしょう。

ただし、基本的には大学やアルバイトの先輩など、少しくだけた間柄で使う表現です。就活の場で使う際は、「お手数をおかけしますが」の方が一般的といえるでしょう。「ご面倒をおかけしますが」を使った例文は以下の通りです。

「ご面倒をおかけしますが、ご返送いただけますと幸いです。」

「お手間をおかけしますが」

「お手間をおかけしますが」も、「お手数をおかけしますが」とほぼ同様の意味で使えます。ただし、「手間」は、物事にかかる労力や時間を意味するため、使い方に注意が必要です。自分のせいで相手に時間を使わせてしまったときに使うとよいでしょう。

「お手間をおかけしますが」の例文は次の通りです。

「お手間をおかけしますが、お手続きのほどよろしくお願いします。」
「お手間をおかけしますが、ご連絡いただけると幸いです。」

「ご迷惑をおかけしますが」

「ご迷惑をおかけしますが」は、相手に謝罪やお詫びをするときに使う言葉です。感謝の意味は含まれません。そのため、お詫びする必要がないのに「ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします」と使うのは、あまり好ましくないでしょう。

「ご迷惑をおかけしますが」の使い方は以下のとおりです。

「ご迷惑をおかけしますが、ご理解ご協力のほど宜しくお願いいたします。」
「ご迷惑をおかけしますが、ご対応宜しくお願いいたします。」

「恐れ入りますが」

「恐れ入りますが」はクッション言葉として使用でき、お詫びと感謝の両方のシーンで使用できる言葉です。そのためビジネスシーンでもよく使用されます。ちょっとした依頼のときには「お手数をおかけしますが」を使うと丁寧すぎるため、「恐れ入りますが」を使うと自然な文章になるでしょう。

「恐れ入りますが」の例文を紹介します。

「恐れ入りますが、ご確認をお願いいたします。」

「お忙しいところ申し訳ございませんが」

「お忙しいところ申し訳ございませんが」は、忙しい状況の相手に、自分の依頼を聞いてもらうときに適している言葉です。忙しい中自分のお願いを聞いてもらって申し訳ない、という気持ちを伝えられます。就活生も、この言葉は使いやすいでしょう。

採用担当者は忙しいため、何かお願いをするときは「お忙しいところ申し訳ございませんが」をクッション言葉として使用すると、相手に失礼な印象を与えづらいです。下記で例文を紹介します。

「お忙しいところ申し訳ございませんが、ご返信いただけますと幸いです。」

「お手数をおかけしますが」の間違った使い方

「お手数をおかけしますが」の間違った使い方

「お手数をおかけしますが」は、社会人でもときどき誤って使っている人を見かけます。誤った使い方をすると、かえって失礼な意味になってしまう場合もあるので、今のうちにしっかり勉強しておいた方がよいでしょう。

ここからは、「お手数をおかけしますが」の間違った使い方を紹介します。よく見受けられる間違った使い方は、以下の5つです。

下記で詳しく説明するので、やってはいけないNG例として参考にしてください。

「お手数おかけしますが」

「お手数おかけしますが」は、助詞の「を」を省略しているため、文法的に正しくありません。社会人でも使っている人がいますが、正しくは「お手数をおかけしますが」です。

ただし、口頭表現としては使えるので、会話で使う際には気にしすぎる必要はありません。メールや手紙で書く際は、正しい文章を書けるようにしておきましょう。

「お手数かけさせますが」

「お手数かけさせますが」は、相手に手数をかけることを強制しているような表現に聞こえかねません。相手に手数をかけさせるというのは手間がかかることを押し付けるという意味になるので、失礼にあたります。

また、「かけさせる」という言葉は、自分が依頼している人物が別の誰かにやらせるといった意味になってしまいます。敬語表現になりませんし、文法的にも間違っているので、使わないようにしましょう。

自分の行動に対する使用

「お手数をおかけします」は、自分の行動に対して使う言葉ではありません。相手にお願いをすることが申し訳ないときに使う言葉です。

「お手数をおかけしますが、再度記載いたします」などと自分の行動に対して使うと、面倒なことをやってあげている、というような横柄な印象を与えてしまいます。間違えて自分の行動に対して使うことのないように気を付けましょう。

お詫びの言葉と一緒に使う

「お手数をおかけしますが」という言葉にお詫びの意味が込められているのでお詫びの言葉と一緒に使用するのは間違いです。

もし一緒に使用するのであれば逆接の「が」を除き、「お手数をおかけし、誠に申し訳ございません」としましょう。

些細な依頼で使う

「お手数をおかけしますが」は、些細なお願いのときに適している言葉ではありません。相手が面倒に思わない程度の手間がかからないお願いで使用すると、不自然な印象を与えてしまいます。些細なお願いの際は、「すみませんが」などの表現を使うとよいでしょう。

企業への連絡が面倒くさい、文章を考えられないと悩んでいる人には、キャリチャンの就活支援サービス「スピード内定サポート」がオススメです。あなたの希望に合う求人の中から選考ステップの少ない企業を紹介するだけでなく、企業とのやり取りも代行します。

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「お手数をおかけいたしますが」以外に間違えて使いやすい敬語

「お手数をおかけいたしますが」以外に間違えて使いやすい敬語

「お手数をおかけしますが」以外にも、間違えやすい敬語はたくさんあります。以下の項目に分けて紹介するので、自分が間違って使っていないか確認してみましょう。

就活では社会人と会話する機会も多いので、自分の言葉遣いに悩むこともあるでしょう。敬語の使用方法に悩んでいる人は、下記の資料も活用してください。

要注意!就活では使えないアルバイト敬語

アルバイトで普段使っている敬語が、日本語としては間違っていることがよくあります。よく使われる間違ったアルバイト敬語は、以下の4つです。

×
~になります ~でございます
よろしかったでしょうか よろしいでしょうか
お名前を頂戴できますか お名前を伺ってもよろしいでしょうか
うん、うん(相づち) はい、ええ

アルバイトでは周りも同じような言葉遣いをしているかもしれませんが、上記のように間違って使用されている敬語はたくさんあります。間違った敬語をそのまま就活で使ってしまうことのないように、アルバイト中から意識して使わないようにしておくとよいでしょう。

尊敬語と謙譲語の使い分け

尊敬語と謙譲語は動作の対象で使い分けをします。尊敬語は相手を敬うときに使う敬語で、主語は目上の人です。謙譲語は目上の人に対して経緯を表すため、自分をへりくだるときに使う言葉で、主語は自分になります。

就活生の敬語を聞いていると、尊敬語と謙譲語が入り混じっている人が多いです。企業の人を対象に謙譲語を使用するのは失礼なので、尊敬語と謙譲語の違いをしっかり理解しましょう。よく使用する動詞の尊敬語と謙譲語の例は、以下のとおりです。

動詞 尊敬語 謙譲語
言う おっしゃる 申し上げる
行く いらっしゃる 伺う
聞く お聞きになる 伺う
する なさる いたす
来る いらっしゃる
お見えになる
参る
見る ご覧になる 拝見する
いる いらっしゃる おる
読む お読みになる 拝読する

上記のほかにも動詞はたくさんあるので、不安になったら調べて確認することが大切です。

二重敬語に要注意

丁寧な言葉遣いを使おうとして、敬語に敬語を重ねてしまい、二重敬語になってしまうこともよくあります。就活の中で使いがちな二重敬語の例は、以下のとおりです。

×
伺わせていただきます 伺います
おっしゃられる おっしゃる
お帰りになられる お帰りになる
ご覧になられる ご覧になる
拝見させていただきました 拝見しました

丁寧にと心がけるばかりに、ついやってしまいがちな失敗です。敬語は、多用すればよいというものでもありません。間違って使っていないか、今一度確認しましょう。

一人称と敬称

就活中には、自分のことや相手のことを表す呼び方を間違えてしまう例も多々あります。メールや面接の際に必ず使用するので、押さえておきましょう。

■ 相手の会社を表す言葉は「御社」「貴社」

志望理由を言う際など、相手の会社を敬って呼ぶ場面では「御社」か「貴社」を使います。

メールなどの書き言葉では「貴社」、面接などでの話し言葉では「御社」です。使い分けを間違えないようにしましょう。

■ 一人称は「わたし」「わたくし」

男子学生は「僕」や「自分」という一人称を使うことが多いと思いますが、目上の人に対するときやビジネスの場では「わたし」もしくは「わたくし」という一人称を使いましょう。漢字で記載する際は、どちらも「私」です。

■ 担当者の呼び方は○○様 役職をつける際は「様」NG

メールの冒頭で、送信先の名前を書く際は「ご担当者様」「ご担当の方」や「○○様」と書きます。しかし、役職をつける際「○○部長様」や「社長様」と書くのはNGです。役職には「様」はつけず、「○○部長」「○○社長」とします。

【番外編】大学生が使いがちな若者言葉

大学の部活やゼミの上下関係でよく使われる若者言葉を、正しい敬語と勘違いして、就活で使ってしまうこともあります。具体的な例は、以下の5つです。

×
了解しました 承知いたしました
ご苦労様でした お疲れさまでした
大丈夫です 問題はございません
すみませんが 恐れ入りますが
参考になります 勉強になります

左側の列の言葉は、同僚に対して使うぶんには問題ありませんが、目上の人に対して使うと失礼になります。右側の正しい敬語を使うようにしてください。

とくに、最後の「参考になります」は、一見すると敬語を使えているように見えるかもしれません。しかし、「参考」という言葉は相手の意見を自分の足しにするという意味があります。自分のために利用するというニュアンスになり、目上の人に使うのは失礼なので、注意が必要です。

そのほか、気が緩んだときについつい普段使っている若者言葉が出てしまうこともあります。以下のような言葉は完全にNGなので、うっかり口走らないように気を付けておきましょう。

  • 「~的には」
  • 「ちょっと」
  • 「~みたいな」
  • 「~じゃないですか」
  • 「~というか」
  • 「マジで・超~」

「お手数をおかけしますが」は、意味を正しく理解して使おう

今回は、就活をする上で頻繁に使う「お手数をおかけしますが」の正しい使い方を紹介しました。相手を気遣って加えた言葉でも、間違った使い方をすれば、失礼になってしまいます。

相手に不快感を与えると同時に、自分への評価も下がってしまう可能性が高いです。使う前にしっかりと正しい使い方を理解しておくことが、就活を進める上で非常に大切な事だと言えます。

また、「お手数をおかけしますが」以外にも、間違いやすい敬語や、敬語だと勘違いして使っている若者言葉がたくさんあります。就活だけでなく、社会人になってからも使う機会の多いため、今のうちにしっかりと意味や使い方を理解しておきましょう。

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この記事の監修者

監修者:廣瀬舞

廣瀬 舞

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

大学卒業後、教育機関を経て入社。7年間、キャリアカウンセラーとして新卒・中途・既卒求職者の就職を支援し、これまでに4000名以上の求職者を担当し内定まで導いている。女性ならではの親切丁寧な対応が定評を呼んでおり信頼度が厚い。

就活支援の得意分野は「面接対策」。特に現代ならではの動画面接、オンライン面接の対策実績は1000社以上、2000名以上を支援してきた実績がある。

また、これらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している

~就活生へのメッセージ~

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