上場企業とは?非上場企業との違いや市場区分をわかりやすく解説
2024年2月1日
志望企業を探すときにもよく見かける「上場企業」と「非上場企業」の違いについて、正しく理解できていますか?
キャリアアドバイザー 岡田
就活生 Aさん
うーん、違いはよくわかっていないかもです。大手企業や有名企業は上場しているイメージなんですが、違うんでしょうか?
大手でも上場していない企業はありますよ。就活するにあたって、上場企業とは何かや非上場の違いについて、理解を深めておくといいですね。
キャリアアドバイザー 岡田
就活生 Aさん
そうですよね。上場企業のこと、基礎からわかりやすく教えてください。
わかりました!このコラムでは上場企業の定義や非上場企業との違い、それぞれで働くメリット・デメリットについても紹介します。志望企業を決める際の参考にしてくださいね。
キャリアアドバイザー 岡田
目次
上場企業とは?非上場企業との違いについて
テレビやネットニュースなどで一度は耳にする、目にする言葉「上場」。意味はわからないけど、大手企業=上場しているといったイメージを持つ人も多いのではないでしょうか?
しかし、大手企業=上場というわけでなく、上場には別の意味が込められています。では一体、上場とはどういう意味なんでしょう。「非上場企業」との違いも含めて解説します。
上場とは
「上場」とは、株式や債券などの有価証券や商品先物取引の対象となる商品(石油、砂糖など)を取引所(市場)において売買可能にすること(引用:Wikipedia)を指します。
つまり、証券取引所で株式が自由に売買できるようになることを「上場」と呼び、その株式を発行できる企業を「上場企業」というわけです。上場企業が発行している株式は証券取引所で公開されています。
ただし、上場にはさまざまな種類があるので、すべての上場企業が同じような規模や知名度を持っているわけではありません。上場するための条件や具体的な企業例については、のちほど詳しく紹介します。
反対に、株式を市場で公開していない企業のことを「非上場企業」といいます。非上場企業は市場に株式を公開していませんが、だからといって「=大手企業ではない」ということでもない点に注意しましょう。
上場企業と非上場企業の詳しい違いについては、次で紹介していきます。大手企業の定義について知りたい人は、下記のコラムを参考にしてください。
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【大手企業の定義】勤めるメリットと受かり方|売上シェアによる企業一覧を紹介
上場企業と非上場企業の違いとは
上場企業と非上場企業の大きな違いは、「株式を市場に公開しているか、していないか」です。それに伴い、以下のような違いが発生します。
上場企業 | 非上場企業 |
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先ほども述べたように、上場企業は証券取引所で株式を公開し、投資家が自由に売買することが可能になります。一方、非上場企業は株式を公開せず、証券取引所でその会社の株を買うことはできません。
企業が資金を調達する方法は、主に「株式を買ってもらう」か「金融機関から借りる」かの2つです。金融機関から借りると利息を含めた返済が必要になりますが、株式からの資金に返済の必要はありません。
そのため、株式を公開することで会社は資金を調達しやすくなるのです。しかし株式を公開することで、その会社の株を買い占められてしまうリスクも出てきます。
つまり、上場企業は株式から資金を集めやすい一方、株式を買い占められ、会社を買収される可能性があります。それに対して非上場企業は株を公開しないことから、資金は集めにくいものの、会社を買収されるリスクが少ないのです。
ただし、上場するかどうかで変わってくる点は、それだけではありません。企業が上場することのメリットとデメリットについては、のちほど詳しく解説します。
そもそも株式会社とは
「株式」とは資金を集めるために発行する証明書のようなもので、その株式を発行し、資金調達をして事業活動を行う形態の企業を「株式会社」といいます。
非上場企業のように株式市場で公開していない株式のことを、「未公開株」と言います。その場合は主に役員や社員、関連会社などが株を保有しているケースがほとんどです。
そのほか、「株」に関することを下記にまとめました。上場企業を理解するにはこの「株」という概念が重要になるため、一緒に覚えておきましょう。
- 株式→資金集めのために発行する証明書のようなもの(企業の資金調達の手段の1つ)
- 株価→株式銘柄の一株あたりの値段
- 株主→株式を保有している人
【株主の権利】
- 経営に意見できる(オーナーの1人のような権力を持てる)
- 株主総会に参加できる
- 配当金を受け取ることができる
- 株を売ることができる
- 株主優待をもらうことができる
もし、これを読んでも「上場企業とは何なのか?」「非上場企業との違いがイマイチ分からない」と感じてしまう人は、ぜひキャリチャンを頼ってください。
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企業が上場するメリット・デメリットとは?
企業が上場する際のメリット、デメリットについて理解しておくと、志望企業も選びやすくなります。漠然と上場企業を目指すのではなく、企業が上場する意図を捉え、理解を深めましょう。
企業が上場するメリット
企業が上場する主なメリットは、以下の3つです。
- 健全な経営体制になる
- 社会的信用が高まる
- 資金・人材の確保が楽になる
下記で詳しく説明します。
■ 健全な経営体制になる
企業は上場すると、健全な経営体制を保てるというメリットがあります。企業が上場するためには、法令遵守はもちろん、さまざまなリスクを防ぐための仕組みを整えなければいけません。
また、上場後も情報開示が必要になるため、健全な経営を続ける必要があります。企業が上場するには手間と時間がかかりますが、結果としてクリーンな企業運営ができるようになるのです。
■ 社会的信用が高まる
企業が上場するメリットの2つ目は、社会的信用が高まる点です。日本には約380万の企業があるといわれています。その中で上場している企業は、約3,900社とごく一部です。
テレビやニュースなどで耳にする企業の多くが上場していることから、日本にはたくさん上場企業があるように感じるかもしれませんが、実際には全体の約0.1%ほどしかありません。
そのため、上場後は企業の知名度が高まります。そして上場に必要な条件をクリアした企業はクリーンな企業であることの証明にもなるため、社会的信用度が高まるのです。
■ 資金・人材の確保が楽になる
企業が上場すると、資金や人材の確保が、非上場企業と比較して楽になります。企業が上場すると社会的信用が高まるため、銀行や株式からの融資も受けやすくなるのです。
また、ネームバリューが上がり、給与や福利厚生も充実するため、優秀な人材も集まりやすくなります。非上場の中小企業やベンチャー企業よりも、資金や人材が潤沢になる可能性が高いです。
企業が上場するデメリット
企業が上場する主なデメリットは、下記の3つです。
- コストがかかる
- 株主の意見を聞く必要がある
- 買収のリスクがある
下記で詳しく説明します。
■ コストがかかる
企業が上場するためには、コストがかかります。監査法人への監査報酬、取引所に支払う年間上場料、コンサルタントを雇う場合はコンサルティング費用なども必要です。また、上場するためには3年ほどの準備期間が必要になり、時間的コストもかかります。
上場によって得られるメリットも大きいですが、上場するにはまず資金を集めることも必要になるのです。
■ 株主の意見を聞く必要がある
企業が上場すると、株主の意見を聞かなければならず、非上場企業に比べて経営の自由度が低下します。
企業の株主は配当金や株式売却利益を重要視しているため、上場企業は株主の意見を聞き、利益を出していかなければいけません。大胆な経営改革は株主の反感を買う可能性もあり、自由に経営をするのが難しくなる可能性があるのです。
■ 買収のリスクがある
企業が上場すると、買収されるリスクがあります。上場した企業の株は、誰でも自由に売買できます。その意味は、個人や企業に株を買い占められる可能性があるということです。
株式の過半数が買収されると、経営権が移ります。そのため上場企業は、予期せぬタイミングで買収されることを防ぐために、常に注意する必要があるのです。
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上場するための条件とは?株式市場の種類と主な上場企業
上場企業=大手企業というイメージがあると思いますが、大手企業だからといって必ずしも上場しているとは限りません。上場にはメリットだけでなく、デメリットも伴うからです。
また、株式市場には種類があり、どの市場に上場するかで上場基準も違います。つまり上場している市場によって企業規模は全く違うので、上場企業だからといって必ずしも大手企業とは限らないわけです。
その辺りを整理するために、まずは日本にはどのような株式市場があるのか、それぞれの種類と上場するための条件(上場基準)を解説していきます。
日本にある株式会社(マーケット)
日本には2023年1月現在、「東京証券取引所」「名古屋証券取引所」「札幌証券取引所」「福岡証券取引所」の4つの証券取引所があります。
証券取引所 | 株式市場 |
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上記のように、取引所によって取り扱っている株式が違います。ただし2022年4月、日本の株式市場では以下に示す2点の大きな改変がありました。
【東京証券取引所】
「東証一部」「東証二部」「マザーズ」「JASDAQ」の4市場
↓
「プライム」「スタンダード」「グロース」の3市場へ
【名古屋証券取引所】
「市場一部」「市場二部」「セントレックス」の3市場
↓
「プレミア」「メイン」「ネクスト」の3市場へ
この市場改変に伴い、それぞれの市場に上場している企業や上場基準も新しくなりました。次項からは現行の上場基準とその市場で上場している企業例を、証券取引所ごとに解説します。
東京証券取引所(東証)
■ プライム市場
日本証券取引所グループによるとプライム市場のコンセプトは、「多くの機関投資家の投資対象になりうる規模の時価総額(流動性)を持ち、より高いガバナンス水準を備え、投資者との建設的な対話を中心に据えて持続的な成長と中長期的な企業価値の向上にコミットする企業向けの市場」です。
プライム市場は、株式市場の中でもっとも厳しい上場条件が定められています。プライム市場の具体的な上場基準は以下の通りです。
株主数 | 800人以上 |
---|---|
流通株式数 | 2万単位以上 |
流通株式時価総額 | 100億円以上 |
売買代金 | 時価総額250億円以上 |
流通株式比率 | 35%以上 |
収益基盤 | 最近2年間の利益合計が25億円以上 または 売上高100億円以上かつ時価総額1千億円以上 |
財政状態 | 純資産50億円以上 |
上記からわかるようにプライム市場の上場基準は厳しく、上場は狭き門です。そのためプライム市場には大企業や有名企業が数多く、そのほとんどは改変以前に東証一部で上場していた企業となっています。
【プライム市場 企業例一覧】
- トヨタ自動車
- 日本郵政
- ソフトバンクグループ
- 三菱商事
- 三井住友トラスト・ホールディングス
- カシオ計算機
- キッコーマン
- イオン
- TOYO TIRE
- KDDI etc…
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■ スタンダード市場
日本証券取引所グループによると、スタンダード市場のコンセプトは「公開された市場における投資対象として一定の時価総額(流動性)を持ち、上場企業としての基本的なガバナンス水準を備えつつ、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上にコミットする企業向けの市場」だそうです。
スタンダード市場の上場基準は、以下のように設定されています。
株主数 | 400人以上 |
---|---|
流通株式数 | 2千単位以上 |
流通株式時価総額 | 10億円以上 |
売買代金 | ー |
流通株式比率 | 25%以上 |
収益基盤 | 最近1年間の利益が1億円以上 |
財政状態 | 純資産が正であること |
上記のように、スタンダード市場はプライム市場に比べて上場基準が緩和されることから、上場している企業は中堅企業が中心です。市場改変前は東証一部で上場していた企業もあれば、東証二部、JASDAQスタンダードで上場していた企業など、様々な企業が含まれています。
【スタンダード市場 企業例一覧】
- フマキラー
- 昭文社ホールディングス
- マックスバリュ東海
- 千代田化工建設
- 日本精機
- ハイレックスコーポレーション
- 新生銀行
- オリコン
- シダックス etc…
■ グロース市場
グロース市場のコンセプトは、「高い成長可能性を実現するための事業計画及びその進捗の適時・適切な開示が行われ一定の市場評価が得られる一方、事業実績の観点から相対的にリスクが高い企業向けの市場(引用:日本証券取引所グループ)」です。
成長性の高い企業が上場できるよう、具体的には以下のような上場基準が設定されています。
株主数 | 150人以上 |
---|---|
流通株式数 | 1千単位以上 |
流通株式時価総額 | 5億円以上 |
売買代金 | ー |
流通株式比率 | 25%以上 |
収益基盤 | ー |
財政状態 | ー |
上記を見ても、上場するために課せられている基準が緩やかであるだけでなく、基準となる項目が少ないことが分かります。2023年現在グロース市場で上場している企業は、改変前JASDAQグロースやマザーズで上場していた企業が多いです。
【グロース市場 企業例一覧】
- GMOフィナンシャルゲート
- ブシロード
- スカイマーク
- アドベンチャー
- ウェルスナビ
- ティーケーピー
- GAtechnologies
- BRUNO
- UUUM etc…
【就活対策資料】
ガクチカ集 〜ベンチャー企業編〜
名古屋証券取引所(名証)
■ プレミア市場
プレミア市場のコンセプトは、「優れた収益基盤・財務状態に基づく高い市場評価を有し、個人投資家をはじめとする多くの投資家の継続的な保有対象となりうる企業向けの市場(引用:名古屋証券取引所)」です。
具体的な上場基準は東証のプライム市場と似ていますが、若干の違いもあります。
株主数 | 800人以上 |
---|---|
流通株式数 | 2万単位以上 |
流通株式時価総額 | 250億円以上 |
売買代金 | ー |
流通株式比率 | 35%以上 |
収益基盤 | 最近2年間の利益合計が25億円以上 または 売上高100億円以上かつ時価総額1千億円以上 |
財政状態 | 純資産50億円以上 |
プレミア市場では、主に名古屋周辺に本社がある企業が上場しています。
【プレミア市場 企業例一覧】
- 大成建設
- 井村屋グループ
- リゾートトラスト
- 武田薬品工業
- ENEOSホールディングス
- 神戸製鋼所 etc…
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■ メイン市場
メイン市場のコンセプトは「安定した経営基盤が確立され、一定の事業実績に基づく市場評価を有し、個人投資家をはじめとする多くの投資家の継続的な保有対象となりうる企業向けの市場(引用:名古屋証券取引所)」です。
メイン市場の具体的な上場基準は、以下のように定められています。
株主数 | 300人以上 |
---|---|
流通株式数 | 2千単位以上かつ25%以上 または 公募等の実施 (※1千単位以上又は上場株式数の10%の多い方の数以上) |
流通株式時価総額 | 10億円以上 |
売買代金 | ー |
流通株式比率 | ー |
収益基盤 | 最近1年間の利益が1億円以上 |
財政状態 | 純資産が正であること |
【メイン市場 企業例一覧】
- 名工建設
- 東洋電機
- コメ兵ホールディングス
- J-MAX
- ワシントンホテル
- 太陽化学 etc
■ ネクスト市場
ネクスト市場のコンセプトは、「将来のステップアップを見据えた事業計画及び進捗の適時・適切な開示が行われ、一定の市場評価を得ながら成長を目指す企業向けの市場(引用:名古屋証券取引所)」です。
具体的な上場基準は、以下のように設定されています。
株主数 | 150人以上 |
---|---|
流通株式数 | 公募500単位以上 |
流通株式時価総額 | 3億円以上 |
売買代金 | ー |
流通株式比率 | ー |
収益基盤 | ー |
財政状態 | ー |
【ネクスト市場 企業例一覧】
- コムシード
- ガイアックス
- 21LADY
- アークコア
- バルクホールディングス etc…
札幌証券取引所(札証)
■ 本則市場
本則市場とは札幌証券取引所でメインとなる市場のことです。上場基準は、以下のように定められています。
株主数 | 300人以上 |
---|---|
流通株式数 | 2千単位以上かつ上場株式数の25%以上 または 上場日の前日までに公募または売り出しを行うこと (※1千単位又は上場株式数の10%のいずれか多い方の数以上) |
流通株式時価総額 | 10億円以上 |
収益基盤 | 最近1年間の利益が5千万円以上 |
財政状態 | 純資産3億円以上 |
事業継続年数 | 3年以上 |
株主数 | 300人以上 |
【札幌本則市場 企業例一覧】
- メグミルク
- サッポロホールディングス
- キリンホールディングス
- 武田薬品工業
- 三菱重工業 etc…
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■ アンビシャス
アンビシャスとは、“北海道に関連のある企業”を対象としている株式市場です。詳しいアンビシャスの詳細は、札幌証券取引所で確認してください。
株主数 | a.500単位以上の公募または売り出し b.100人以上 |
---|---|
流通株式数 | ー |
流通株式時価総額 | ー |
収益基盤 | 最近1年間の利益が正 |
財政状態 | 純資産1億円以上 |
事業継続年数 | 1年以上 |
株主数 | a.500単位以上の公募または売り出し b.100人以上 |
【アンビシャス 企業例一覧】
- RIZAP
- 日本テクノ・ラボ
- FUJIジャパン
- 日糧製パン株式会社
- エコノス
- エコミック etc…
福岡証券取引所(福証)
■ 本則市場
福岡証券取引の本則市場の条件を一部抜粋、紹介します。全ての条件は福岡証券取引所より、確認ください。
株主数 | 300人以上 |
---|---|
流通株式数 | 2千単位以上かつ上場株式数の25%以上 または 上場日の前日までに公募または売り出しを行うこと (※1千単位又は上場株式数の10%のいずれか多い方の数以上) |
流通株式時価総額 | 10億円以上 |
収益基盤 | 最近1年間の利益が5千万円以上 |
財政状態 | 純資産3億円以上 |
事業継続年数 | 3年以上 |
株主数 | 300人以上 |
【福岡本則市場 企業例一覧】
- タマホーム
- 三越伊勢丹ホールディングス
- 西日本フィナンシャルホールディングス
- マルタイ
- Joyfull
- 福岡中央銀行
- 昭和鉄工 etc…
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■ Q-Board
Q-Boardとは、“九州周辺に本社がある”または“九州周辺で事業実績・計画がある”企業を対象にした株式市場です。Q-Boardの詳細は福岡証券取引所で確認してください。
株主数 | 200人以上 |
---|---|
流通株式数 | 500単位以上の公募 |
流通株式時価総額 | 3億円以上 |
収益基盤 | ー |
財政状態 | 連結・単体純資産が正 |
事業継続年数 | 1年以上 |
株主数 | 200人以上 |
【Q-Board 企業例一覧】
- TRUCK-ONE
- メディアファイブ
- ハウスフリーダム
- ビジネス・ワンホールディングス etc…
上場企業/非上場企業の調べ方とは?
上場企業か非上場企業かを調べるのは、難しい可能性があります。志望企業が上場しているかどうかを調べる際には、以下の2つの方法を試してみてください。
上場企業か調べる方法について、詳しく見ていきましょう。
企業ホームページの沿革を確認する
その企業が上場企業か非上場企業か調べるには、企業ホームページの沿革を確認しましょう。上場は企業にとって記念すべき出来事です。そのため、沿革のページには「〇年〇月上場」と記載されているケースがあります。
上場したのが最近であれば、企業ニュースとしてホームページのトップに記載されていることもあるでしょう。いずれにしても、上場している場合は企業のホームページに記載があるので、確認してみてください。
株式を公開しているか調べる
企業が上場しているかどうかを調べるには、株式を公開しているか調べる方法もあります。上場企業は、自由に株式の売買が可能です。そのため、株式銘柄が公開されていれば、上場している企業と判断できます。
Yahoo!ファイナンスなどで企業名を検索し、株価を確認してみましょう。非上場企業の場合、企業名がヒットしません。簡単に確認できますので、ぜひ試してみてください。
上場企業を探したい人、上場企業の特徴を知りたい人などは、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」への参加もオススメです。就活のプロが個別で面談し、あなたの希望条件に合った企業を紹介します。ぜひ参加してみてください。
実はあの有名企業も非上場!あえて上場しない企業の狙いとは?
上場することで株式により資金調達がしやすくなるというメリットがあるにもかかわらず、あえて上場しない大手企業もたくさんあります。大手企業なら上場のための条件も簡単にクリアできるはずなのに、なぜ上場しないのでしょうか。
ここではそんな、あえて上場しない企業の狙いについて紹介していきます。大手企業として有名な非上場企業も紹介していくので、合わせてチェックしましょう。
あえて上場しない企業の狙い
十分に上場できる条件を満たしているにもかかわらず、あえて上場をしない企業には大きく4つの理由が挙げられます。
1. 株主から経営に対して口出しされるのが嫌
上場企業は株式を公開することで資金を調達しているため、株主総会にて株主が自由に発言できます。そのため、経営に対して口出しされることも十分にあることから、それらを嫌う企業はあえて上場していません。
2. 株を買い占められることでの買収リスクを避けるため
上場企業は株式から資金を集めやすい一方、株式を買い占められ、会社を買収されるリスクがあります。このようなリスクを恐れる企業はあえて上場していません。
3. 実行に移す機動力を損なわないため
顧客のニーズを掴んだらすぐに実行に移すという機動力を損なわないため、あえて上場しない企業も多くあります。上場すると株主から口出しされてしまい、アイディアをすぐに実行に移せないかもしれません。上場しない企業は、そうしたリスクを排除しているのです。
4. 上場維持にコストをかけたくないため
上場を維持するためにはコストがかかるものです。新興企業向けの東証マザーズであっても、約4000~5000万円が必要と言われています。それらのコストをかけないために、あえて上場しない企業もあるわけです。
上記のように、上場できるにもかかわらず、あえて上場しない企業はたくさんあります。実際に上場企業の割合を考えると、このような理由から上場していない企業が多くあることがわかるでしょう。
有名な非上場企業一覧
ここでは上場できる条件を満たしているにもかかわらず、あえて上場しない大手企業をいくつか紹介していきます。
- 第一生命保険株式会社
- パーソルテンプスタッフ株式会社
- 株式会社WOW GROUP
- 日清医療食品株式会社
- JFEスチール株式会社
- 株式会社東邦カード
- 明治安田生命保険相互会社
- ダイハツ工業株式会社
- 住友生命保険相互会社
- サントリーホールディングス株式会社
- 株式会社ニチイ学館
- 日立Astemo株式会社
- 合同会社西友
- 株式会社イトーヨーカ堂
- 株式会社三菱UFJ銀行 etc…
上場しない理由は企業によって異なりますが、誰もが知る企業も上場しないわけですから、「上場企業の方がいい」「非上場企業はよくない」といったことはありません。大切なのは自分はどちらの働き方が合っているかを見極めることです。
もし、どちらの企業が自分に合っているのかわからない場合は、就活エージェントなどのプロに相談してみましょう。
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上場/非上場企業で働くメリット・デメリットの違いとは?
上場するかしないかで企業にとってのメリット・デメリットが異なるように、上場企業と非上場企業には社員として働くうえでのメリット・デメリットもそれぞれ異なります。
上場企業を選ぶか非上場企業を選ぶかは、どちらの方が優れた企業かではなく、どちらの働き方が自分に合っているかという問題です。それぞれの企業で働くメリット・デメリットをしっかりとチェックしていきましょう。
上場企業で働くメリット
上場企業で働くメリットは、主に以下の3つです。
- 社会的信用が得られる
- 大きなプロジェクトに携われる
- 優秀な人材と働ける
上場企業は社会的信用も高く、資金力もあります。そのため大きな仕事への挑戦ができたり、優秀な人材が集まりやすい傾向にあるのです。上記のメリットについて、詳しく説明します。
■ 社会的信用が得られる
上場企業で働くことで、社会的信用が得られます。前述の通り、企業が上場するためには、厳しい審査をクリアし、健全な経営を行わなければいけません。そのため、上場企業とは、社会的信用が非常に高い企業だといえます。
所属している企業が上場企業であれば、社員も信用される可能性が高いです。たとえば、住宅ローンやクレジットカードの作成などの審査も、比較的通りやすくなります。
また、上場企業で営業職に就く際も、知名度があるため、アポイントが取りやすいでしょう。お客さんに社名を伝えると、「知ってる企業だから大丈夫だ」と安心されるため、話を聞いてもらいやすくなります。
■ 大きなプロジェクトに携われる
上場企業で働くと、大きなプロジェクトに携われる可能性があります。上場企業は社会的信用が高いため資金力があり、非上場企業と比較すると、取り扱う金額が大きいです。
社員数が多い企業が多いため、新卒からいきなり大きなプロジェクトに関われるケースは少ないですが、昇進すればビジネスのチャンスはたくさんあります。大きなやりがいを感じながら仕事ができるでしょう。
■ 優秀な人材と働ける
上場企業で働く最後のメリットは、優秀な人材と一緒に働ける点です。上場企業は、社会的信頼や知名度があるため、たくさんの就活生が選考を受けます。
そのため上場企業には、厳しい選考を通り抜けた優秀な人材が集まりやすいです。学歴だけでなく、外国語を話せる人材や、自分でビジネスを立ち上げた経験がある人など、面白い経歴を持った人と一緒に働ける可能性もあるでしょう。
優秀な人材と働くと、自分の成長スピードが早くなり、モチベーションも高まります。
上場企業で働くデメリット
上場企業で働くことにはメリットがありますが、当然デメリットもあります。上場企業で働く主なデメリットは、下記の3つです。
- 買収される可能性がある
- コンプライアンスが厳しい
- 裁量権が小さい
下記で詳しく解説します。
■ 買収される可能性がある
上場企業は、買収される可能性が常にあります。なぜなら上場企業の株は、誰でも自由に売買可能だからです。上場企業には資金力が集まりやすいメリットもありますが、企業にとって不利益な株主に買われてしまうリスクもあります。
企業が買収されてしまった場合、企業の経営体制や職場環境、待遇なども大きく変わるかもしれません。安定しているといわれる上場企業ですが、ある日突然、経営方針や社名が変わってしまう可能性もあるのです。
もちろん企業は、自社にとって不利な相手に株を買い占められないように対策します。しかし、問題が起こって株価が暴落したり、戦略的な株主があらわれてしまったりした場合は、買収される可能性があることも理解しておきましょう。
■ コンプライアンスが厳しい
上場企業は、コンプライアンスが厳しい傾向にあります。もちろん社会人は、最低限のコンプライアンスを遵守することが必要です。非上場企業であってもコンプライアンスを守ることは大切ですが、上場企業になればさらに厳しい遵守を求められる傾向にあります傾向にあります。
上場企業の社員が問題を起こした場合、企業のダメージや社会に与える影響は大きいです。そのため、企業から厳しく管理、指導される可能性があります。
■ 裁量権が小さい
上場企業へ入社すると、若手のうちは裁量権が小さい仕事しかできない可能性があります。上場企業は社員数が多く、責任も大きいです。そのため、非上場企業よりは保守的な経営を行う傾向にあります。
中小企業やベンチャー企業の場合、人数が少ないため、若手のうちでも幅の広い仕事を任されます。とくにベンチャー企業の場合は成果主義であるため、実力さえあれば若いうちから高いポジションに就き、高収入を得ることも可能でしょう。
しかし上場企業の多くは、基本的に年功序列です。若手のうちから裁量権を持って働きたい人や、早い出世を求める人は、上場企業が合わない可能性もあることを理解しておきましょう。
非上場企業で働くメリット
次に、非上場企業で働くメリットについて紹介します。非上場企業で働く主なメリットは、以下の3つです。
- 社内の意思決定が早い
- 裁量権が大きい
- 成果が報酬に比例しやすい
下記で詳しく解説します。
■ 社内の意思決定が早い
非上場企業は上場企業に比べ、社内の意思決定が早い傾向にあります。非上場企業は株主の意見を聞くことなく社内だけで経営方針を決められるため、意思決定までの過程がスムーズなのです。大きな決断も社員だけで決められるため、情勢の変化にスピーディーに対応できます。
社内で方針や規則に不満があった場合、変更を提案して認められれば、すぐに変わる可能性もあるでしょう。
■ 裁量権が大きい
非上場企業は、社員一人ひとりの裁量権が大きい傾向にあります。社員数が少ない非上場企業の場合、一人あたりの業務量が多くなるのにともなって、裁量権も大きくなるからです。
1つの業務だけでなく、複数の業務に取り組んでいく柔軟さが必要になるケースもあります。仕事量が多くて大変なこともありますが、自分の成長ややりがいにつながるでしょう。
■ 成果が報酬に比例しやすい
非上場企業で働く場合、成果が報酬に比例しやすいです。非上場企業の中でも、中小企業やベンチャー企業の場合、成果主義・実力主義を社風としている企業が多々あります。
そのような企業だと、結果を出せば社歴に関わらず評価されやすく、昇進や報酬アップにもつながる可能性があるわけです。若手のうちから大きく稼げるケースもあり、やりがいを持って働けるでしょう。
また、マネジメントにも若いうちから関わりやすいため、自分の実力を試したい人や、人員育成に興味がある人にオススメできます。
非上場企業で働くデメリット
非上場企業で働く主なデメリットは、以下の3点です。
- 福利厚生が少ない
- 入社を心配される可能性がある
- アポイントが取りづらい可能性がある
下記で詳しく解説します。
■ 福利厚生が少ない
非上場企業の中には、福利厚生が充実していないところもあります。もちろん企業によりますが、上場企業と比較すると資金面が弱く、福利厚生にまで手が回っていないケースも多いです。
上場企業にあることの多い家賃補助や家族手当、お祝い金などがない場合があり、不満を抱く人もいるかもしれません。好待遇の企業で働きたい場合は、上場企業への就職を目指した方がよいでしょう。
■ 入社を心配される可能性がある
非上場企業への入社を親や友達に話した際に、入社を心配される可能性があります。非上場企業は知名度が低い場合が多く、社名を話しても企業規模や仕事内容が伝わらないケースも多いです。そのため、「本当に入社して大丈夫?」と周りが心配することもあります。
とくに、起業したばかりのベンチャー企業や人数の少ない企業で働く場合、親は反対するかもしれません。内定承諾を許してもらえず、結果的に内定を辞退する就活生もいます。
自分が本当に入社したいと思っている場合は、企業の事業内容や待遇、入社意欲をしっかり話し合い、周囲に納得してもらう必要があるでしょう。
■ アポイントが取りづらい可能性がある
非上場企業に営業として入社した場合、初見の営業先からはアポイントが取りづらい可能性があります。上場企業に比べて企業名やサービス名を知られていない可能性が高いため、社名を伝えても、門前払いされることもあるでしょう。
アポイントが取得できないと、その分飛び込みやテレフォンアポイントなどを行わなければならず、上場企業よりも負担があります。お客様からの問い合わせも少ないので、積極的な営業スタイルが求められるのです。
大手企業と提案が重なると、なかなか契約に繋がらない可能性もあります。しかしその分、自らの営業スキルは高まるともいえるでしょう。
ベンチャー企業への就職を悩んでいる人は、下記のコラムも参考にしてみてください。
同じ株式会社でも上場企業と非上場企業で違いがある
「上場している企業(上場企業)」「上場していない企業(非上場企業)」には企業にとってそれぞれメリット・デメリットがあり、また働き手にとってもメリット・デメリットがあります。
ただし、大手企業だから必ずしも上場しているということはなく、あえて上場しない大手企業も多く存在します。つまり「上場しているからよい企業」「上場していないからよくない企業」といったことは一概にはいえないのです。
大切なのは「いかに自分に合った企業と出会えるか」です。いくら社会的信用性が高い上場企業へ入社したとしても、自分が求めていた働き方と異なれば早期退職へとつながりかねません。
「上場」「非上場」も企業を選ぶうえで大切な要素になることは確かです。しかし、それだけにとらわれず、自分に合った企業を見極めるように心がけましょう。
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この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。