企業の選び方とは?自分に合った会社を見極める3つの方法を解説
2023年7月13日
就活は順調に進んでいますか?
キャリアアドバイザー 平崎
就活生 Bさん
少しずつ進んではいるんですけど、企業の選び方がわからなくて悩んでいます。
就職をする上では企業の選び方が大切ですよね。
キャリアアドバイザー 平崎
就活生 Bさん
どうやったら正しい企業の選び方ができるか教えてください。
任せてください!このコラムでは、企業の選び方がわからない学生でも、すぐに実践できる方法をわかりやすく解説します。企業の選び方を覚えて、希望する会社から内定をもらえるように活動しましょう。
キャリアアドバイザー 平崎
企業の選び方はミスマッチを防ぐために重要
企業の選び方は、就職後にミスマッチを感じて後悔しないために重要です。企業の選び方を間違えて入社をすると、早期離職になる傾向があります。
厚生労働省が調査した、 新規学卒就職者の離職状況(平成31年3月卒業者)によると、大学卒業から3年以内に退職する割合は31.5%でした。
つまり10人に3人は、大卒で就職後3年以内に離職しているわけです。近年は大転職時代とも言われていますが、入社3年以内に離職をすると、転職の難易度が上がるので、早期退職にならない就職活動にする必要があります。
入社3年以内の退職を防ぐには、就活で自分に合った企業の選び方をしなくてはいけません。このコラムでは、あなたに合った企業の選び方を詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
キャリチャンでは、企業の選び方や就活に関する相談ができる「就活相談サポート 」を開催しています。利用は無料。就活に関する悩みや不安をプロの専門家が解消するので、安心して活動を進められます。「企業の選び方に失敗したくない」という学生は、ぜひ活用してください。
企業の選び方|自分に合った会社選びで重視する5つのポイント
就職後のミスマッチを避けるためには、まず自分に合った企業の選び方を理解する必要があります。企業の選び方が把握できれば、正しい方向性で活動できるでしょう。
あなたに合った企業の選び方で重視するポイントは下記のとおりです。
企業の選び方で失敗しないように、上記のポイントを1つ1つ見ていきましょう。
自己分析を徹底的にする
自己分析は、自分に合った企業選びを行うために重要なポイントです。そもそも、自己分析が丁寧に実施できていないと、志望する業界や職種が決められません。そのため、就活をこれから始める学生は、まず自己分析を徹底的に行う必要があります。
ただし間違った自己分析をすると、企業の選び方に影響が出てしまうので、正しいやり方を理解するのが重要です。自己分析をする場合は「過去」「現在」「未来」の3つに分類をして進めることをオススメします。
過去の自己分析では、いままでの経験やモチベーションに繋がった内容の深掘りが必要です。現在の自己分析では、いまどんな活動をしているのか明確にします。未来の自己分析では、自分の将来像をハッキリさせるのがポイントです。
自己分析を徹底的に行うと、企業の選考においても役立ちます。自分に合った企業の選び方ができるように、まずは自己分析で行きたい業界や職種を決めるようにしましょう。
詳しくは、キャリチャンが無料で提供している下記の対策資料を参照してください。
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自己分析ワークシート
就活の軸を決める
就活の軸を決めるのも、自分に合った企業選びをするために重要なポイントです。
就活軸とは、企業や業界を選ぶ上で「これだけは譲りたくない」という条件です。就活軸が無かったりブレたりすると、企業や業界を選ぶときに迷いが生じます。また、就活軸は企業の面接選考で聞かれやすい質問です。そのため、就活軸が明確にならないと、行きたい業界や職種が決まらないだけでなく、面接選考にも合格できません。
しかし、就活軸の決め方がわからない学生も多いのではないでしょうか。就活軸を決めるには、自己分析を行う必要があります。
たとえば、過去の自己分析でモチベーションを上げたのが「部活動で成長できたとき」とした場合、仕事では下記のどちらが大切になるでしょうか。
- 成長できる環境
- ワークライフバランスを意識した生活
上記の場合、成長できる環境を重要視する学生が多いでしょう。このように、過去の自己分析を行えば、働く上で何が必要なのか決められます。こうして明確になった条件が就活軸です。
就活軸の決め方は他にもあるので、下記のコラムにて詳しく解説します。企業や業界の選び方には就活軸が大切です。失敗した企業選びにならないように、ぜひ参考にしてください。
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企業・業界の研究を進める
企業・業界の研究を進めるのも、自分に合った企業選びをするうえで重要なポイントです。企業や業界研究をしないと、自己分析で明確になった就活軸に当てはめられません。
就活に失敗した学生に多いのは、就職後「思っていた企業じゃなかった」と思うケースです。企業や業界研究を行わないと、自分の就活軸に合っているのかどうか正しく見極められず、就職後のミスマッチにつながります。
つまり就職後に後悔するのは、企業が業界研究が足らず、自分に合った企業の選び方ができていない証拠です。そのため、自己分析の結果と照らし合わせるためにも、企業や業界研究を深める必要があります。
企業や業界研究を進めるときは、気になる業界を職種に分類するのがオススメです。たとえば、IT業界であれば「システムエンジニア」「システム構築」「アプリ開発」などのように分けられます。
その中でも、とくに気になる職種を3つほど決めます。決めた職種と自己分析で明確にした情報をもとに、行きたい企業を見つけ出すのが、一般的な方法です。行きたい企業が決まれば、その会社と業界についての研究を進めます。
上記の手順できちんと進められると、企業の選び方の失敗は起こりづらいでしょう。近年の業界の動向は、下記の対策資料にまとめてあるので、参考にしてください。
【就活対策資料】
業界説明&動向まとめ
事業規模を決める
事業規模を決めるのも、自分に合った企業選びをするための重要なポイントです。自分がやりたい規模の業務がないと、入社後ミスマッチになる可能性があります。そのため、企業の選び方では、事業規模を決めなくてはいけません。
事業規模は基本的に「大企業」「中小企業」「ベンチャー企業」によって異なります。より大きい規模で仕事をするのであれば、大企業がオススメです。ある程度の事業規模であれば、中小企業になります。規模は小さくなるかも知れませんが、裁量権を持って活動するならベンチャー企業です。
事業規模の大きさは、企業の信頼性によって左右されがちです。知名度が高ければ、クライアント側にとっては安心感があります。そのため、ネームバリューがある大企業は事業規模が大きくなりやすく、ベンチャー企業は事業規模が小さくなるでしょう。
ただし、事業規模だけにこだわりすぎてしまうと、視野が狭くなるので注意が必要です。主な志望先の事業規模は決めますが、滑り止めも含めて幅広くエントリーする方が、選べる選択肢が広がります。
企業の選び方では、事業規模を中心として考えるのではなく、迷ったときの選択肢として考えるとよいでしょう。
給与・福利厚生を確認する
給与や福利厚生を確認するのも、自分に合った企業選びをするために重要なポイントです。給与や福利厚生は、自分が生活をする環境に直結するので、最低条件をクリアしている必要があります。そのため、給与や福利厚生を決めるときは、水準を決めるのがオススメです。
たとえば、1人暮らしをするのであれば、家賃などに加えて、食費や雑貨代などの費用がかかります。このような場合は、最低でも月15万円以上の給与がないと生活をするのが困難です。一方、給与が20万円以上あれば、若干の余裕をもった暮らしができます。
このように、自分が求めている条件よりも水準が低い企業に就職をしてしまうと、ミスマッチにつながります。なので、企業を選ぶときは、給与や福利厚生にも注目しなくてはいけません。
ただし、企業に求める条件の主軸が給与や福利厚生だと、採用される可能性は低くなります。企業としては、会社に貢献してくれる人に、対価として給与を払うからです。新卒入社で就職する場合は、その企業に貢献できるだけの実力は身に付いていません。
給与や福利厚生を求めるのは、自分の実力が身に付いてからにするのがオススメです。企業の選び方では、1つの方法として、給与や福利厚生があると認知しておくとよいでしょう。
企業の選び方|就活生が間違いがちな3つのNG
就活生の中には、間違った企業の選び方をしているケースはよくあります。間違った選び方に気づいていないと、就職後ミスマッチになる、早期離職に繋がる可能性があるでしょう。
こうした状況を作らないためには、間違った企業の選び方を知っておかなければいけません。このコラムでは、就活生が間違いがちな企業の選び方について下記3つを解説します。
企業の選び方で失敗したくない学生は、ぜひ参考にしてください。
名前だけで判断しない
名前だけで判断するのは、企業の間違った選び方です。就活生の中には「聞いたことがある企業だから安心できる」と判断する人もいますが、有名大手企業でも自分との相性が悪ければ結局は早期退職につながるため、自分にとって良い会社とは言えません。
たとえば、IT業界に勤めてシステムエンジニアとしてのスキルを磨きたい、という目標に対して、商社の有名営業企業から内定をもらい入社すると、ミスマッチが起こりやすくなります。
このように、本来の目的からずれて入社してしまうと、自分の目標を失ってしまいます。そのため、入社しても仕事にやる気が起きず、「つまんない」「つらい」といった感情になるでしょう。
早期離職につながりやすい人の特徴は、上記のようなモチベーションの低下です。こうした状況を起こさないためにも、いまのうちから対策を考える必要があります。
何を基準に会社を選べば良いのかわからないときは、キャリチャンを頼ってください。キャリチャンの「就活相談サポート」では、悩みや相談がある学生のサポートをプロの専門家が行います。「就活の進め方がわからない」「企業の選び方がわからない」といった学生にオススメです。
待遇だけで決めない
待遇だけで決めるのも、就活生が間違いがちな企業の選び方です。就活生の中には、待遇面で就職をする場合もありますが、就職後「やりがいを感じられなかった」といって退職をするケースは珍しくありません。
大学生のほとんどがアルバイトとして働いているため、社会人になったときの給与を魅力的に感じます。待遇面が充実していると、いままで受け取ったことがない金額になるので、目がくらんでしまいがちです。しかし仕事内容を重視した考えを持たないと、早期離職になる傾向があります。
内閣府の平成30年版子供・若者白書「特集 就労等に関する若者の意識」によると、16歳から29歳までの男女のうち、初職(学校等を卒業または中途退学した直後の就業)の離職理由として「仕事が自分に合わなかったため」と回答した人が43.4%もいました。つまり離職する人のおよそ2人に1人が、仕事とのミスマッチが原因で辞めていくわけです。
仮に新卒入社で月収30万円をもらえたとしても、仕事内容が激務だったり、求める環境でなかったりすれば、早期離職につながってしまいます。企業の選び方で失敗しないためには、待遇だけではなく、総合的な判断で決めるようにしましょう。
企業の雰囲気だけで選ばない
企業の雰囲気だけで選ぶのも、就活生が間違いがちな会社の選び方です。企業説明会やインターンに参加したときに、実際の社風や文化に触れる機会があると思います。その際、企業の雰囲気が良ければ、素敵な会社だと思う学生がほとんどです。
しかし、企業の雰囲気が良くても、自分が求める仕事内容や待遇がミスマッチになってしまうと、早期離職につながります。
たとえば、美容業界で働きたいと思っていた場合、下記のどちらが長期で働き続けられそうでしょうか。
- 雰囲気が良くて人材業界
- 雰囲気に関しては、とくに印象がなく美容業界
人によって意見は異なりますが、美容業界を選ぶ人が多くなるでしょう。就職先は、これから何年、何十年と働く場所です。そんな中、志望していた業界とは異なる仕事内容だった場合、業務への不満で早期離職をする可能性が高まります。
企業の雰囲気も大切ですが、仕事内容や待遇面も含めて、総合的に判断した方が早期離職を防止できます。企業や業界研究を丁寧に進めて、自分が納得する条件があるか確認したうえで、志望先を決めるようにしましょう。
企業の選び方|ブラック企業を見極める3つの方法
就活生の多くは「ブラック企業で働きたくない」と思うのではないでしょうか。しかし、ブラック企業には、決められた定義が無いため、何を根拠に判断すればいいのか決められません。
そこでブラック企業にありがちな特徴を解説します。ブラック企業によくあるケースは、下記のとおりです。
就活で企業の選び方に失敗しないためにも、上記の方法を確認するようにしましょう。
離職率を確認する
ブラック企業を見極めるには、離職率を確認する必要があります。離職率が高いと、何かしらの問題があって退職している、と考えられるからです。離職率が低ければ「この企業で働き続けたい」と思う人が多くなります。そのため、離職率が高い企業は、ブラック企業である可能性が高いと言えるでしょう。
しかし、離職率が高くてもブラック企業ではないケースもあります。そこで見極めるには、離職理由を公表しているか否かです。自社がブラック企業ではないと言い切れるのであれば、社員が退職する理由を明かしても問題ありません。一方、退職する理由が話せない場合は、隠したい何かがあると考えられます。
そのため、離職率が高いがブラック企業ではないと発信している企業の場合は、社員が退職する理由を聞くようにするのがオススメです。
もし退職理由を明確に話せない企業は、ブラック企業である可能性があるので注意が必要です。なので、企業の選び方で失敗したくない学生は、どの会社においても離職率を確認するようにしましょう。
OB・OG訪問で生の声を確かめる
OB・OG訪問で生の声を確かめるのも、ブラック企業であるか見極める方法です。企業説明会やWeb上だけでは、外部の情報しか集められない可能性があります。一方、実際に働いているOBやOG社員の声を聞けば、正確な内部情報の入手が可能です。
また、OB・OG訪問をすれば、自分に合った企業であるか確認もできます。そのため、ブラック企業であるかの確認に合わせて、事業内容や社内の雰囲気など、詳しい情報を網羅的に聞けるのは大きなメリットです。
しかし、OB・OG訪問の参加方法がわからない学生も多いのではないでしょうか。OB・OG訪問は、下記の方法で申し込めます。
- 大学のキャリアセンター
- Webサイト
- 求人広告
- 企業のホームページ
- アプリ(Matcher、就活はビズリーチ・キャンパスfor Student、OBトーク)
- SNS(Twitter、Instagram、TikTok)
ただし、企業によってはOB・OG訪問を設けていない場合もあるので、きちんと確認が必要です。
企業の選び方で失敗せず、ブラック企業を見極めるためにも、OB・OG訪問には積極的に参加するようにしましょう。
必要以上のノルマを設けていないかをチェックする
ブラック企業を見極めるには、必要以上のノルマを設けていないかチェックする必要があります。必要以上にノルマがあると、残業や休日出勤が求められる可能性が高いからです。どの企業もある程度のノルマ設定をしていますが、明らかに膨大な業務量がある場合は、注意しなくてはいけません。
しかし、必要以上にノルマがあるかは外部情報から得るのは難しくなります。そこで情報収集を行う場合は下記の方法がオススメです。
- SNS
- OB・OG訪問
- 就活エージェント
- Webサイトにある口コミ
基本的にはどの方法も効果的ですが、とくに利用すべきは「OB・OG訪問」と「就活エージェント」です。
OB・OG訪問は、実際に働いている先輩社員の声が聞けます。就活エージェントは、企業との関係性が密接にあるので、内部情報も知っている可能性が高いです。
SNSやWebサイトの口コミを鵜吞みにするのは危険ですが、ある程度は参考にはなります。就活で企業の選び方に失敗しないためにも、すべて活用したうえで総合的に判断しましょう。
企業の選び方は就活の成功に直結する!
就活を成功させるには、企業の選び方が重要です。就職後に後悔する人は、企業の選び方が間違っている可能性が考えられます。就職後も納得して働けるように、このコラムで解説した企業の選び方を意識してください。
キャリチャンの「就活相談サポート」は、「企業の選び方がわからない」「内定を取るためのコツを知りたい」といった就活に関する悩みを、プロの専門家が解決する無料サービスです。マンツーマンサポートなので、周囲を気にせず相談できます。就活を成功させたい学生は、ぜひ活用してください。
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企業の選び方に関するQ&A
企業選びで重視することは何ですか?
人それぞれによって異なりますが、とくに重要なのは仕事内容です。
内閣府の調査にもありましたが、仕事内容を理由に退職する人は多いからです。
企業に選ばれる人材とは?
企業に貢献してくれる人材です。とくに、売上を伸ばせる人材と企業が求める人物像にマッチした人材は採用される可能性が高まります。
複数の企業から内定が出たらどう選びますか?
あなたの就活軸を中心に選ぶのがオススメです。
この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。