面接「希望しない部署に配属されたらどうする?」に対する回答の正解を紹介
2024年8月2日
新卒の採用面接では、「希望しない部署に配属されたらどうするか」という質問を受けることがあります。
入社後のキャリアビジョンが明確であるほど、回答に困る質問ですよね。希望しない部署には配属されたくないものの、あまり強く主張しすぎると悪印象にならないか不安でしょう。
そこでこのコラムでは、面接で「希望しない部署に配属されたらどうするか」聞かれた際、配属先の希望をアピールしつつ好印象となる適切な回答方法について解説します。
面接の合否に直結しやすい質問なので、しっかり対策しておきましょう!
目次
面接で「希望しない部署に配属されたらどうする?」と聞く意図
まだ入社が決まったわけではないにも関わらず、「希望しない部署に配属されたらどうする?」と聞く面接官は意外と多くいます。またこのような質問は学生にとって回答に困る質問の1つでしょう。
柔軟性があるかの確認
面接官が「希望しない部署への配属」について聞く意図は、学生に柔軟性があるかどうかを確認するためです。実際に違う部署へ配属されてもやっていけるのか、会社に属するということで環境が変わるが、その変化に対応できるのかなどといった柔軟性の有無を質問を通して確認しています。
「柔軟性」がある人は、その場で機転を利かせ、行動することができるため、仕事においても臨機応変に対応できると判断され、高評価へとつながるのです。
部署に限らず仕事をしていると様々な場面で予想外の出来事が起きます。そこで柔軟に対応することができず、テンパってしまっては仕事がスムーズに進みません。ましてクライアントと会っているときにテンパってしまえば、信用や信頼にも影響を及ぼすでしょう。
このように、どの会社においても柔軟性は重要なものとなり、社員として受け入れるうえでは必要なスキルとなりますので、それらが学生に備わっているかをこの「希望しない部署への配属」という質問を通して確認していきます。
学生の志望度の高さの確認
面接官が「希望しない部署への配属」について聞くもう1つの意図は、学生の志望度の高さを確認するためです。学生が希望する部署でなくても入社したいと思っているのか、たとえ違う部署でも企業の為に働いてくれるのかなどから学生の志望度の高さを推し量っています。
たとえ学生の希望通りでなくても「入社したい」という熱意が伝わればその分学生の志望度が高いことを確認できますし、志望度の高い学生は実際に企業の為に一生懸命働いてくれるだろうと判断できるため印象がよいです。
希望しない部署という学生にとって良くない選択肢を叩きつけられ、その際のわずかな反応から学生の企業に対する熱量を推し量り、本気の学生のみを選別します。どの企業も企業の為に働いてくれる学生を求めていますから、学生の志望度の高さを推し量れるこの質問が重宝されます。
もし、「希望しない部署に配属されたらどうする?」という質問に対する回答に不安があるなら、キャリチャンの就活支援サービス「面接サポート」で質問してみましょう。キャリアアドバイザーが一緒に回答を考えていきますので、気軽に参加してください。
【例文あり】面接で好印象を狙える回答のコツを解説
前述のように「柔軟性があること」「志望度が高いこと」をアピールすることが、希望しない部署への配属についての質問に対する回答のポイントです。では、これらは具体的にどのようにして伝えればいいのでしょう。
ここからは、面接で自分を上手にアピールするための回答方法をご紹介します。ポイントを押さえ、自分を上手にアピールしましょう。
「希望しない部署でも頑張ります」が回答のベース
まず前提に、希望した部署でしか働きたくない、という要望はほぼ通用しません。あくまで、企業側が学生の適正や、さまざまな観点を判断して部署を決めるため、学生側には部署を配属する決定権がないことを覚えておきましょう。
ですので、この質問では「他の部署でも頑張ります」が回答のベースとなります。「他の部署でも頑張ります」から、どんな部署でも頑張る姿勢を見せることが、正解の回答です。間違っても「他の部署は嫌」なんて言ってはいけません。
しかし、「他の部署でも頑張ります」だけでは他の学生と差をつけることができないので、意図にもあったように「柔軟性」「志望度の高さ」それぞれを上手にアピールしていく必要があります。次項で「柔軟性」「志望度の高さ」を上手にアピールする方法を記載しているので、チェックしていきましょう。
自分の強みが他の部署でどう発揮できるかアピールする
「柔軟性」をアピールするために、自分の強みを他の部署でどう発揮できるのかを述べましょう。どう活躍できるのかに合わせ、どのように頑張り、成長していきたいかを述べると、より効果的です。
そのためにはまず、自己分析から自分の強みを探し出します。すでに希望部署に対して有効な強みを探し出していると思うので、「希望部署以外」という視点から、どんな強みがあるのかを考えていきましょう。
また、その際にはほかの部署の知識も必要となるので、企業研究を徹底して行う必要があります。自分の興味がある部分だけでなく、ほかの部分も細かくチェックしていきましょう。そうすることで、希望部署以外でどんな強みが有効なのかが見えてきますし、適切な強みを答えられれば、「柔軟性がある」と判断され、評価は上がります。
「柔軟性」は、臨機応変に対応できることを具体的にアピールするのが効果的なので、ほかの部署の特性をあらかじめ把握し、ピンポイントに強みをどう活かせるかを述べることができれば、好印象を狙えるでしょう。
どの部署になっても“この企業で働きたい”という思いを伝える
「志望度の高さ」をアピールするためには、どの部署になっても“この企業で働きたい”という思いを伝えるのがポイントです。任せられた仕事なら頑張るという思い、たとえ自分の希望が通らなくても御社のために頑張るという思いが伝われば、志望度の高さをアピールできます。
そのためには、企業研究を徹底して行う必要があります。企業研究からその企業に惹かれた理由は何なのか、同業他社ではダメな理由を考え、その思いを伝えましょう。
そして最後に自分の決意を述べます。そうすればあなたの熱意は伝わりますし、「企業研究も十分に行えている=志望度が高い」と判断され、高く評価されるでしょう。
もし、自分の希望を伝えたいのであればここがチャンスです。最後の決意の部分で、
「[決意]企業のために自分ができること、自分が配属された意味を見出して御社で仕事をしたいと強く思っています。
[希望]また、会社の流れなどをしっかり把握したうえで、いつか○○部として役に立てたらと思っています。」
話す内容をまとめよう
最後に話す内容をまとめていきましょう。例文とともに話す内容をまとめているので、参考にしてみてください。
- [他の部署でも頑張るという旨]
希望しない部署でも問題ありません。 - [”志望度の高さ”のアピール]
私は、御社のスピーディで常に新しいものを追いかけ続ける企業理念に魅力を感じています。 - [”柔軟性”のアピール]
他部署の仕事に関してはまだ知見がありませんが、御社で働かせていただけるのであれば、どの部署に配属されても精一杯取り組みたいです。 - [自分の決意(希望)]
私は積極性が持ち味なので、どの部署でも御社のために自分ができること、自分が配属された意味を見出して、積極的に学んでいきます。その中で会社全体の業務について広く理解を深め、いつか○○部の仕事にも携われるよう自らを成長させていきたいです。
もし面接が不安であれば、キャリチャンの就活支援サービス「面接サポート」を活用してみましょう。キャリチャン専属のプロのキャリアアドバイザーが、マンツーマンで丁寧に対応するので、気軽に相談してください。
どうしても他の部署が嫌な場合の対処法と注意点
中には「絶対にこの会社のこの部署じゃないと嫌だ」という思いから面接を受けている人もいるでしょう。そのような人からするとたとえ嘘でも「他の部署でもいいです」「他の部署でも頑張ります」というのは心苦しいと思います。
では、どうしても他の部署が嫌な場合にはどのように対処すればよいのでしょうか。ここではそんな、どうしても他の部署が嫌な場合の対処法と注意点について解説していきます。
のちに辞退できる!面接では「頑張ります」と答えよう
「絶対にこの会社のこの部署に所属したい」という強い気持ちで選考を受けていると、「他の部署でもいい」などというのは心苦しいかもしれません。しかしまずは面接に受かることが第一ですので、ここは「他の部署でも頑張ります」と言いましょう。
部署の交渉は後からできますし、部署替えができなくても内定を辞退することも可能です。しかしまずは内定を獲得できないと交渉もできませんし、他に内定がなければ卒業後の進路もなくなります。
そうなれば元も子もありませんので、面接を受ける以上は内定獲得を第一に考えた上で対応するようにしましょう。そのためにもたとえ他の部署が嫌でも「他の部署でも頑張ります」と答え、会社に対する熱意を伝えてください。
「希望する部署じゃないと嫌だ」と答えるのは高リスク
「希望する部署じゃないと嫌だ」や「他の部署だと困る」などの回答は、あまりオススメできません。「他の部署は嫌です」という回答からは、その部署に対する思いしか伝わらず、企業に対する思いは一切ないように聞こえるからです。
前述のように、この質問は答え方によってはアピールポイントになります。その企業に対する志望度の高さを伝える絶好のチャンスを無駄にしないようにしましょう。
たとえ本心では「希望する部署じゃないと嫌だ」と思っていても、正直に答えると採用につながらない恐れがあります。もし希望の部署でなければ入社しないと決めているなら別ですが、そうでないなら「入社後に配置換えしてもらえるよう頑張る」と答えておく方がよいでしょう。
必要な場合は企業の選び直しを検討しよう
「他の部署になるぐらいなら入社したくない」という思いが強い場合、企業選びを見直した方がよいかもしれません。なぜなら、企業自体に惹かれていない可能性があるからです。
部署にこだわるのも大切なことですが、企業選びは様々な部署を含め、会社全体に魅力を感じていないと長く勤めることはできないでしょう。
それに少しでも嫌だと思う部分があると、ミスマッチから早期退社へとつながる可能性もあります。せっかく内定を獲得できても希望した部署に配属されなかったことが早期退社へと繋がればこれまでの努力が無駄となり、元も子もないです。
のちのち辞退をすることは可能ですので、まずは内定獲得をしたうえで企業に対する熱意や志望度を自分の中で見極め、自分に必要な選択ができるようにしましょう。
「希望しない部署に配属されたらどうする?」には正解の答え方がある!
「希望しない部署に配属されたらどうする?」と質問されたら、「他の部署でも頑張ります」と答えるのが回答の正解です。「他の部署でも頑張ります」に合わせ、柔軟性や志望度の高さをアピールできれば、面接官に好印象を与えることができるでしょう。
そのためには徹底した自己分析、企業研究が必要です。自分という人間の理解から、企業についても深く理解していきましょう。そうすれば、自然とあなたの魅力をアピールすることができます。
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この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。