【なぜその学部を選んだのか】学部を選んだ理由の答え方を例文と合わせて解説
2024年3月8日
面接の中で困ったことはありましたか?
キャリアアドバイザー 平崎
就活生 Aさん
なぜその学部を選んだのかという質問をされた時は困りました。正直にいうとなんとなくだったので・・・。
確かにこの質問は面接で聞かれた想定外の質問として知られていますね。聞かれた時はどのように答えましたか?
キャリアアドバイザー 平崎
就活生 Aさん
通っている学部と仕事との関連性を聞きたいのかな、と思って本心ではないけど仕事内容に直結しそうな志望理由を答えました。ただ自信はあんまりないです・・・。
なるほど!では学部を選んだ理由の答え方について解説します!実際の例文についても紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
キャリアアドバイザー 平崎
目次
「なぜその学部を選んだのか」を聞く意図
就活生の中には、現在の学部と就活中の業種・職種が全く関連性がない人も大勢いると思います。専門学校ならまだしも、大学は学問を研究するための場所で就職予備校ではないので、ほとんどの学部は仕事と直結してはおらず、そういう状況になるのも当然のことです。それに学部と志望業種に関連性があるとしても、就活生がどんな理由で学部を選ぼうと結果的に学んだ知識は同じですから、選考に関係ないように思えます。
しかし、それならなぜ面接官はわざわざ就活生に、今の学部を選んだ理由など聞くのでしょうか。面接官がそこから何を知りたがっているのか分からないと、好印象を与えるような適切な回答はできません。コラムの初めに、まずは面接官が「なぜその学部を選んだのか」聞く意図について説明しますので、しっかり押さえておいてください。
業界・業種と関係があるかどうかの確認
面接官が「なぜその学部を選んだのか」と聞く意図の1つは、就活生の選んだ学部と、自社の属する業界・業種、志望職種などとの関連性があるかどうか確認するためです。大学の学部の多くは仕事と直結していませんが、中にはプログラマーになるなら情報処理の知識が必要というように、仕事をする上での基礎として特定の学部で学んだ知識が不可欠な専門業界・専門職もあります。
また、そこまで仕事のスキルと学部で学ぶことが直結していなくても、「できれば○○に強い人の方が仕事の理解が早い」というように、薄い関りでもいいから少しでも仕事に役立ちそうな知識を身に付けた人を求める企業も少なくないです。しかし大学は高校までと違って自由度が高く、同じ学部・学科の人でも履修科目の選択にムラがあるうえ、同じ科目でも講師によって大幅に内容が異なります。
つまり学部名を聞いただけでは、果たして企業が必要としている部分の知識を学んだ人なのかどうか、見分けがつかないことがあるわけです。それに、たとえ企業が必要とする部分の知識を含む講義を履修していたとしても、必ずしもその内容が身に付いているとは限りません。単位を取るだけならさほど熱心に勉強していなくても可能ですから、その場しのぎの一夜漬けで乗り切り、実はほとんど頭に入っていない人もいるでしょう。
けれども高校生のうちから将来を見据え、その目的にかなう学部を選んだ人なら、志望する業界・業種・職種に必要となる科目を選んで履修し、熱心に学んだはずです。ですから面接官は、就活生がそもそも何を学ぼうと思ってその学部を選んだのかを聞いて、その目的と自社との関連を見極め、求めている知識を本当に身に付けているのかどうか判断しようとしています。高校生の時からその業界・業種・職種を目指していなければダメということではないですが、その学部を選んだ理由を聞くことで、どんな知識をどのくらい熱心に学んだかの判断材料にしているのです。
学生の志向性の確認
面接官が「なぜその学部を選んだのか」聞くのには、その学部を選んだ理由を聞くことによって、就活生の志向性(目指す方向性)を確認しようという意図もあります。なぜなら、就活生が目指している方向性と企業が目指す方向性が一致しないと、入社後にミスマッチを感じ、早期退職につながる恐れがあるからです。しかしそれは必ずしも、高校時代から今志望している業界・業種・職種を目指し、それに関連する学部を選んでいなければダメということではありません。
就活生にとって学部や学科の選択というのは、いま行っている就活を除けば、これまでの人生の中で最大の分岐点でした。その時になぜその学部を選んだのかを理由を聞けば、その時点で就活生がどんな将来像を思い描き、どのように成長していきたいと思っていたのかが語られます。
また、その結果として入学後にどう感じ、目指す方向性が変わったか変わらなかったかといったことも語られるはずです。たとえその学部で学べる学問そのものが現在志望している業界・業種・職種とは直結していなくても、そこに就活生の根本的な価値観や考え方が表れています。その価値観や考え方から面接官は、就活生がどういう方向性を目指そうとする人物なのかという志向の傾向を探り、それが会社の方向性と合致するかを確認するわけです。
たとえば「スポーツ選手になりたくて体育学部を選んだけれど、より良い成績を出そうと研究するうちに、そこで使う道具の製造に興味が出てきた」という人がいるとします。一見したところ将来像は完全に変わったように聞こえますが、より良い結果を生むために努力する根本的な志向は一貫しており、入社後も品質向上を目指して貢献してくれそうです。
ただし、その志望先が薄利多売をモットーとする企業だったり、製造業でも営業職だったりすれば、その志向性が反って悪印象となる可能性もあります。そのように面接官は、学部を選んだ段階で目指していた業界・業種・職種が自社と合致するかではなく、どんな方向性を志向する人物なのかを知り、それが自社の求める人物像とマッチするかを見るのです。
目的意識をもって行動できるかの確認
面接でわざわざ「なぜその学部を選んだのか」理由を聞くのには、その就活生が明確な将来像を思い描き、目的意識をもって行動できる人物かどうか確認する意図もあります。仕事の上で活躍するには、自分なりに先を見据えて目的・目標を定め、それを実現するために行動する行動力が不可欠です。自分なりの目的や目標が曖昧で指示されたまま働くだけ人は、仕事に対する動機づけが薄いのでモチベーションが低く、多少頑張っても期待以上の成果は上げられないでしょう。
また逆に自分なりの目的や目標がハッキリしていても、それが単なる絵に描いた餅で、実現のために努力しないのでは全く意味がないです。むしろ理想ばかり語って行動が伴わない人は、どんな現状にも満足せず不平不満を口にするばかりで、自分は何もしようとしない厄介な人物だと言えます。前述のように、大学進学の際の進路選択は就活生にとって、これまでの人生最大の分岐点でした。
それによってその後の人生が大きく左右されるのですから、本来なら自分の将来について真剣に考え、自分なりの将来像を見据えて、その実現のための選択・行動をすべき重要な場面だったわけです。しかし就活生の中には、大学進学の際に自分の将来についてよく考えず何となく学部を選んだ人や、そもそも親に言われるままに自分で学部を選んだのではない人もいます。そういう人が社会人になって、果たして仕事の上で自分で考えて自分なりの目標・目的を定め、その実現のために努力していけるのかどうか企業側が懸念するのは当然です。
もしも学部を選択した時から成長がないなら、今この会社を選んでいる理由も曖昧で、簡単に揺らいでしまうものかもしれません。そのため面接官は学部を選んだ理由を聞くことで、就活生が人生における自分なりの目標を定め、その実現を目的として行動してきた人物かどうか確認しようとしています。
目指す将来像が入学前と今とで変わったとしても、自分なりの考えに基づいた選択であることが大事だからこそ、その学部を選んだ理由を尋ねるのです。それと同時に面接官は、その選択の結果として語られる学びや気付きの中から、就活生がいま明確な目標・目的をもって就活しているのかどうかも確認しています。
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「学部を選んだ理由」を上手に答えるコツ
面接官の意図を見れば分かるように、企業側が学部を選んだ理由を気にするのは、大まかに言えば、その就活生が自社とマッチする人物かどうかを判断するためです。ですから面接で好印象を勝ち取るには、学部を選んだ理由を聞かれたから単純にその理由を説明するというだけではダメで、企業側が自社と就活生との相性を判断できるような内容を盛り込む必要があります。
それができていないと、面接官に「質問の意図が読めない→理解力が低い」と思われてしまいますし、せっかくのアピールチャンスをふいにすることにもなるわけです。そうならないためにも、面接官の意図に沿って、自分と企業の相性の良さを最大限アピールするための回答を考えましょう。ここからは、面接で「学部を選んだ理由」を上手に答えるコツについて紹介していきます。
高校生の時から思い描いた将来像をアピールする
面接で「学部を選んだ理由」を答える際は、自分が高校生の時に思い描いた将来像を述べ、それを叶えるための選択だったとアピールすることが大事です。そうすれば、今の学部を自ら望んで選んだという自発的な意思が伝わり、目的意識をもって選択・行動できる人物だと示すことができます。そして「そういう人なら入社後もきっとモチベーション高く、仕事に自分なりの目標や目的を設定し、期待以上の活躍・成長をしてくれるだろう」という高評価につながるはずです。
同時に「そういう目的意識をもって選択・行動できる人なら、この企業を受けるという選択も確固たる考えに基づくもので、志望の意思は揺るぎないだろう」という印象を与えることもできます。つまり今の学部を選んだ理由が高校時代に描いた将来像を叶えるための選択だったと述べれば、目的意識の高さから入社後の活躍・成長の期待値と、志望度の高さの両方を伝えられるわけです。
期待以上に活躍・成長できそうで、なおかつ志望度が高いなら、間違いなく企業側にとって魅力的な就活生だと映るでしょう。そのためにはまず、自分が高校時代にどんな将来像を思い描いてその学部を選ぶことにしたのかを、自分の中で明確にする必要があります。
大学受験の準備段階や進路選択の時の思いを振り返って、その学部で学んだ先に、どんな将来が待っていると想像していたのか思い出してください。その時点では今ほど業界・業種・職種について知らなかったので、まだ漠然とした将来像だったかもしれませんが、それを今の知識で「○○に関わる仕事」という風に明確な言葉に変えます。ただし、そのような将来像を望んだ自分の志向性については、志望企業の目指す方向性と合致する価値観を語り、相性の良さを示すことが大切です。
学んだことをどう活かせるのか述べる
自分の意思で学部を選んだことをアピールするのは大切ですが、ただ自分の意志だけを伝えても意味がありません。なぜなら企業側はその先の“企業でどう活かせるのか、どう活躍するのか“を知りたいからです。
そのため、“企業にとってメリットとなるように話す”ことが大切です。企業にとってどんな事がメリットとなるのかは企業研究をすればわかります。
企業についての理解を深め、学んだことがどう活かせるのかを知るためにも企業研究は必須です。企業について理解が浅いと、学んだことだけを押し付けてアピールしまう可能性があり、結果として悪印象を与えかねません。
しっかりと企業について理解を深め、選んだ学部から学んだことがどう活かせるのかを伝えましょう。具体的にどんな取り組みをしたかなどと合わせて話すと、話しが伝わりやすくなり、効果的です。
話をまとめて結論から話す
実際に面接で「学部を選んだ理由」を答える際には、簡潔に話をまとめ、結論から順序良く説明していってください。「学部を選んだ理由」の回答では、自分の意思で学部を選んだこと、そこで学んだことが仕事に活かせること、自分の志向性が志望先と相性の良いものであることなど、伝えるべき内容が盛りだくさんです。下手をすると話が複雑になり過ぎて分かりにくくなったり、話が長くなり過ぎたりして、コミュニケーション能力が低いと思われてしまうかもしれません。
そんな風に思われず伝えたい内容を上手に伝えるためには、話の流れを意識し、分かりやすくて簡潔な回答をすることが重要になります。それを可能にするのが、ビジネスシーンでよく用いられる「PREP法」という文章構成法です。
「結論(P)」→「結論の理由(R)」→「具体例(E)」→「最終的な結論(P)」の順に説明していくことで、分かりやすくて説得力のある主張を展開できます。これを「学部を選んだ理由」の回答に当てはめると、以下のような順で述べていくわけです。
- P=point(結論)→学部を選んだ理由(望んだ将来像)
- R=reason(理由)→その将来像を望んだ理由(志向性の説明)
- E=example(具体例)実際に学部で取り組んだことと、そこから学んだこと
- P=point(結論)→学部で学んだことを企業でどう活かせるか
質問への直接的な答えとなる「その学部を選んだ理由」を最初に述べることで、話の主旨が冒頭に明示され、言いたいことが伝わりやすくなります。それをさらに「その将来像を望んだ理由」→「学部での具体的な取り組み」→「何を学んだか」という風に、自分の志向性と選択の結果を付け加えて説明していきましょう。
そして最後に「学部で学んだことを企業でどう活かすか」を述べ、自分の志向性が最終的にはその企業を志望することへつながっていて、志望度が高く相性の良い人物だとアピールします。
選んだ学部と志望業種が違う場合の答え方
自分の選んだ学部と全く関連のない業種・職種を志望する場合は、「その学部での経験があったからこそ今がある」という回答にすることが大事です。「医学部だけどエンジニアを志望」「工学部だけど販売職を志望」など、在籍する学部とは全く関連のない職業を選ぶ就活生も珍しくありません。しかしその場合、面接官は「なぜ当初の選択とは違う仕事をしたいの?」と疑問に感じるはずです。
大学進学の際はよく考えていなかった人もいると思いますが、実は学部を選んだ時点で事実上、自分の将来をある程度まで絞り込んだことになっています。それは大学4年の今どんなに「医者になりたい」と望んでも、学部が医学部でないなら、受験からやり直さない限り実現不可能なことからも明らかです。面接官には「今の学部と全く関連のない業種・職種を志望する」=「学部を選んだ時点とは望む将来像が変わった」と受け取られるため、その経緯を説明する必要があります。
そこを説明しないと、「何も考えずに学部を選んだ目的意識の低い人物→活躍・成長も期待できないし、志望もコロコロ変わるかも」と思われてしまうわけです。ただし「学部の選択は完全な失敗で、いま思えば他の学部を選べばよかった」などと否定的なことを述べるのは、印象が良くありません。それは結果論であって後悔しても意味のないことですから、その言い方だとネガティブ思考に聞こえますし、回答の最後に述べるべき企業へのアピールにも話がつながらないです。
関連のない職業を選んだ就活生が「学部を選んだ理由」から好印象を与えるには、たとえ学部の選択が失敗だったとしてもそれを自分のプラスに変えられるポジティブな姿勢を示し、志望先への熱意を持つに至る過程と上手くつなげることが大切になります。「○○に関心があってこの学部を選んだけれど、そこで学ぶうちに△△に気づくことができて、それが今の志望につながっている」という風に話を持って行きましょう。
それに、どの学部に在籍していようと本人にその気があれば何かしら学べるはずですから、せっかく学部で学んだ内容を全く活用しないのも、ポジティブな姿勢ではないです。具体例と最後の結論の中では、今の学部で学んだことの中から少しでも入社後に活かせそうな経験を探して、志望先へのアピールにつなげるようにします。
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【例文】学部を選んだ理由の答え方
- P=学部を選んだ理由
- R=その将来像を望んだ理由
- E=学んだことから得たこと
- P=得たものが企業でどう活かせるか
これに基づいて「福祉学部を専攻し、営業職を目指す学生」を題材に例文をご紹介します。
私は将来、介護に関わる仕事がしたいと思い、福祉学部を選びました。介護士になれば、高齢化社会の中で人の役に立てると思ったからです。
実際、福祉学部では月に1回近くの老人ホームや施設を訪れ、実務を体験しました。現場では思わぬハプニングが多々あるので、始めはトラブルが起きるたびに慌ててしまいましたが、最近では臨機応変に対応する力を身に付け、うまく対処できるようになってきたと思います。
しかし同時に、介護の質を上げるには、その助けとなる介護用品の存在も重要だと気付きました。実際に実習で非常に役に立ったのが、御社の製品だったのです。今はその実体験と身に付けた対応力を活かし、営業として御社の介護用品の良さをもって広めて、介護する人・される人、両方の役に立ちたいと考えています。
単純に学部で学んだことを伝えるだけではなく、その企業だからこそ活かせる強みと熱意を伝えるように意識してください。
「なぜその学部を選んだのか」を答える際の注意点
ここまでは、面接で「なぜその学部を選んだのか」と聞かれた際の、答え方について説明してきました。基本的に回答の前半部分は、高校時代の気持ちをよく思い出し、自分の中で漠然としていた理由を明確な言葉に変えれば良いだけです。その後で、実際にその学部で学んだことについて話し、最終的に志望先へのアピールにつなげていきましょう。
しかし中には、その理由をそのまま伝えてしまうと、面接官に悪印象を与えてしまう回答もあります。面接はあくまで自分の良さを企業にアピールする場ですから、本当のことなら何を言っても良いというわけではありません。ここからは面接で「なぜその学部を選んだのか」を答える際に、注意すべき点について説明しますので、自分の回答を考える上での参考にしてください。
将来像の見えない回答はNG
実際にはどんな選び方をしたにせよ、面接で今の学部を選んだ理由を答える際に、「何となく」というような自分の目指す将来像が見えない回答をするのはNGです。前述のように学部の選択は就活生にとって、自分の将来をある程度の範囲まで絞り込む重大な分岐点でした。面接官はその重大な選択をした理由から、就活生の考え方や人柄、望んでいる将来像などを知り、それが自社と相性の良いものかどうかを判断しようとしています。果たして就活生の望んでいる将来像が自社で実現できるものか、自分で考えた目的に沿って行動できる人物かを見極めれば、志望の本気度や活躍できそうかどうかも分かるわけです。
それなのに就活生自身の考えや将来像が述べられていなければ、面接官は自社との相性も、志望の本気度も、活躍の期待値も判断できなくなってしまいます。実際には進学の際「何となく」学部を選んだ就活生もいるとは思いますが、そんな曖昧な理由では面接官の意図に答えることになっておらず、聞く意味がないです。それどころか、進学の際に自分の将来について真面目に考えていなかったか、あるいは面接官の質問に真面目に答える気がないようにも聞こえます。
面接での回答としては、曖昧なものを曖昧なまま答えるのではなく、自分の中で明確化して答えなければなりません。また同様に、「親や先生に勧められたから」「有名な学部だから」「友達と同じだから」といった回答も、結局その就活生の考え方や望んでいる将来像が見えないのでNGです。「何となく」よりは質問に答える姿勢が見えるものの、自分の将来を左右する重大な局面で他人や周りの意見に流されたと答えるのは、頼りない印象を与えてしまいます。
しかし親や周りの意見の影響は大きかったにしても、自分なりの考えだって少しはあったはずです。面接で答える際はその部分をきちんと掘り起こし、自分の意思で選んだ将来像が見える回答にしましょう。
ネガティブな理由もNG
実際にはどんな選び方をしたにせよ、面接での回答としては、ネガティブな理由を答えるのもNGです。「ここぐらいしか入れるところがなかったから」などといった理由を述べてしまうと、後ろ向きな考え方しかできない人だと思われてしまいます。どんな職場であれ、後ろ向きな考え方しかできず、いちいち否定的な意見を述べる人は敬遠されるものです。一緒に働く周りの人のモチベーションを下げてしまいますし、何より、否定的な要因を嘆くだけでは何の意味もありません。
仕事の上では、たとえ自分の望んだ通りの結果が得られないとしても、失敗を成功への糧にし、その時点で考え得るベストな選択を模索する前向きさが求められます。学部を選ぶ際、本当は違う学部に行きたかった人もいるとは思いますが、それを4年後の今も嘆いているような人では困るのです。希望どおりが無理なら無理でスパッと諦め、可能な範囲の中で新たな目標を定められるような人物が、企業では好まれます。
そして新たな目標を定めたのなら、もう「他の学部に行きたかった」という過去の事実を語る必要はないわけです。ですから今の段階でネガティブな理由しか思いつかない人は、いったんその部分を忘れて、今の学部を選んだ際に見つけたプラスの面にだけ焦点を合わせてください。
そうすればネガティブな要因を排除し、ポジティブな回答にすることができます。
学部を選んだ理由をスムーズに答えるために必要なこと
「今の学部を選んだ理由」から一貫して意思がズレていなければ簡単に答えらえる質問ですが、ほとんどの人は選んだ理由が「なんとなく」であることから、回答に悩む難しい質問の1つです。
そして、選んだ学部と異なる分野の職業を目指す場合も新たな対策が必要になります。
しかし、コツさえ掴めば簡単に好印象を与える回答はできます。そのためにもまずはベースとして、企業研究や自己分析、面接練習などは欠かせません。
これらは1人でやることも可能ですが、誰かとやることでより質の高いものとなります。そして一緒にやる人にオススメなのが就活エージェントです。豊富な就活に関する知識からあなたに合った就活でサポートをしてくれます。
キャリチャンでも、プロと面接練習ができる無料就活支援サービス「面接サポート」を提供しています。内定獲得まで完全無料でサポートするサービスなので、気楽に参加してください。
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この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。