面接で「どのように成長したいか」を完璧に答える方法|例文付き
2024年12月23日
面接で「将来どのように成長したいですか?」って聞かれたことはありますか?結構多い質問なんですよね。
キャリアアドバイザー 廣瀬
就活生 Bさん
はい!でも正直、どう答えていいのか迷ってしまって…企業が求めている回答ってあるんでしょうか?
実は企業側には、この質問を通じて見たい点がいくつもあります。単なる将来の夢を聞いているわけではないんですよ。
キャリアアドバイザー 廣瀬
就活生 Bさん
え、そうなんですか?私、ただ「スキルアップしたいです」って答えちゃいました…。もっと良い答え方があったのでしょうか。
大丈夫です!今回は、面接で「どのように成長したいか」聞く企業が本当に知りたいことや、説得力のある回答の組み立て方、実際に使える具体例まで詳しく紹介していきます。
キャリアアドバイザー 廣瀬
目次
面接で「どのように成長したいか」を聞く意図
面接でよく聞かれる「どのように成長したいか」という質問があります。この質問からは以下のことを知ろうとしています。
企業がこの質問をする理由をしっかり理解しておくと、より良い答え方ができるようになるでしょう。
就活生の将来像を知りたいから
企業は、あなたが将来どんな人になりたいのかを知りたいと考えています。「成長したい」という気持ちだけでなく、具体的にどんな未来を思い描いているのかを確認したいのです。
企業は以下の点を特に知りたいと考えています。
- 将来の目標がはっきりしているか
- その目標に向かって具体的に何をするつもりなのか
- 目標に向かって頑張る気持ちがあるか
将来の目標がはっきりしている人は、日々の仕事でも目的を持って取り組むことが可能です。そのため、企業は将来像をしっかり描ける人を高く評価します。
企業の役に立つ人かを確認したいから
企業は、あなたの成長が企業の成長にどうつながるのかを知りたいと考えています。成長したいという気持ちは大切ですが、その成長が企業の力になるかどうかも重要なポイントです。
たとえば、「営業の仕事で成長したい」と考えているのなら、その成長が「お客様との関係を深め、売上を伸ばすことにつながる」といった具合に、企業への貢献と結びつけて考えることが大切でしょう。
企業があなたの回答から確認したいのは下記の内容です。
- 身につけたいスキルが企業の仕事に役立つか
- チームや企業全体のことを考えているか
- 企業の目標を理解しているか
組織の目標と自分の成長を結びつけられる人材は、企業の発展に大きく貢献できます。また、チームの中で建設的な役割を果たせる可能性が高く、そのような人材は企業にとって貴重な存在となるでしょう。
そのため、企業は自身の成長を組織の成長に結びつけられる人を求めているのです。
自分のことをよく考えているかを見たいから
質問を通じて、企業はあなたが自分自身のことをよく理解しているかも確認しています。具体的には下記のとおりです。
- 今の自分の得意なこと、苦手なことを知っているか
- 成長するために何が必要か分かっているか
- 実現できそうな目標を立てられるか
自分のことをよく理解している人は、成長のために何をすべきかが分かっています。また、周りからアドバイスをもらったときも、それを上手に活かすことが可能でしょう。そのため、企業は自己理解ができている人を求めているのです。
面接で自分の将来像や企業への貢献を上手く説明できるか不安な就活生は、キャリチャンの就活支援サービス「面接サポート」を利用してください。面接が厳しくない求人を紹介し、面接対策へのアドバイスも行います。
面接で「どのように成長したいか」を答えるコツと準備
本番の面接で説得力のある回答をするためには、事前の準備が重要です。以下のポイントを押さえて準備を進めましょう。
それぞれ詳しく解説していきます。
自己分析を徹底して行う
まずは、自分自身をよく知ることから始めましょう。以下の点を紙に書き出してみることをオススメします。
- 今までの経験で得意だったこと、苦手だったこと
- アルバイトや部活で学んだこと
- 将来やってみたい仕事
- 自分の強みと弱み
書き出した内容を見返しながら、「今の自分に足りないもの」「これから伸ばしたい部分」を明確にしていきます。以下のコラムを参考に、自己分析を徹底して行いましょう。
関連コラム
【完全版】自己分析のやり方12選と深掘り質問100問を大公開!
成長したい理由をはっきり伝える
なぜその方向に成長したいのか、理由をはっきり伝えることが大切です。「なんとなく」や「みんながそう言うから」ではなく、自分の経験に基づいた理由を考えましょう。
たとえば、下記のように自分の経験と将来の目標をつなげて説明すると、より説得力のある回答になります。
接客の仕事で、お客様の要望をしっかり聞いて最適な商品を提案できたときの喜びを経験しました。この経験を活かして、より専門的な知識を身につけ、お客様の問題解決に貢献できる営業担当になりたいと考えています。
面接官に伝わりやすい回答をするためには、まず具体的な経験を話し、そこから学んだことを説明し、それを将来の仕事でどのように活かしていきたいかまでつなげて話すことが効果的です。
このような筋道の通った説明ができれば、あなたの成長への意欲が相手にしっかりと伝わります。ただし、無理に言葉を飾る必要はありません。素直な気持ちを、あなたらしい言葉で伝えることを心がけましょう。
具体的な数字や経験を入れて話す
面接では、実際にあった出来事を具体的に話すことが大切です。「頑張りました」だけでは相手に伝わりにくいので、「どんなことを」「どのように」頑張ったのかを説明しましょう。
たとえば、コンビニでのアルバイト経験を話す場合、「接客が上手くなりました」ではなく、「お客様から『ありがとう』と言われることが増え、店長から3回表彰されました」というように、具体的な成果を伝えます。
このように具体的な経験を話すことで、あなたの頑張りや成長が相手によく伝わるでしょう。
目標は現実的なものを選ぶ
将来の目標は、実現できそうなものを選ぶことが大切です。高すぎる目標や、あいまいな目標は避けましょう。
たとえば、販売の仕事を目指す場合、「世界一の営業マンになります」ではなく、「1年目は商品知識をしっかり身につけ、2年目からはお客様に最適な提案ができるようになりたい」というような、段階的な目標を立てます。
企業のホームページなどで会社の特徴をよく調べ、その会社でどんなことができそうかを考えながら目標を決めましょう。
面接で「どのように成長したいか」答える流れとコツ
説得力のある回答を実現するには、PREP法を活用した準備が効果的になります。PREP法とは「Point(結論)→Reason(理由)→Example(具体例)→Point(まとめ)」の4つのステップで説明する手法です。
PREP法を意識した準備を行うことで、論理的で説得力のある回答を組み立てることができます。以下のポイントを参考に、あなたらしい成長プランを組み立てていきましょう。
それぞれ詳しく解説します。しっかりとチェックしていきましょう。
最初に「どのように成長したいか」を述べる
PREP法の最初のステップである「Point(結論)」として、成長ビジョンを端的に伝えます。ここでは具体的な説明や理由付けは避け、目指す方向性を明確に示すことに集中します。
たとえば、「グローバルなビジネス環境で活躍できる人材として成長したい」「マーケティングのスペシャリストとして、新規事業開発に貢献できる人材を目指したい」といった形で、簡潔に述べましょう。
この最初に述べる結論が、その後の説明全体の土台となります。面接官の興味を引き、後続の説明への期待を高めることができます。
なぜ成長したいかを具体的に説明する
PREP法の2番目のステップ「Reason(理由)」として、その方向での成長を選んだ理由や動機を論理的に説明します。この段階では、なぜその成長が必要なのか、なぜあなたにとって重要なのかを明確にします。
自分の経験を交えながら、分かりやすく話すことが大切です。たとえば、こんな順番で話すといいでしょう。
- 今まででどんな経験をしたのか
- その経験から何を学んだのか
- だからどんな人になりたいのか
このように経験→学び→目標という流れで説明することで、あなたの成長意欲が単なる思いつきではなく、実体験に基づく確かな意志であることを示すことができます。
また、面接官にとっても、あなたの考えの過程が理解しやすくなり、より深い共感を得ることができるでしょう。
目標達成までの計画の立て方を詳しく述べる
PREP法の3番目のステップ「Example(具体例)」として、理由の説明を裏付ける具体的な行動計画を示します。ここでは抽象的な目標ではなく、具体的なアクションプランを提示することが重要です。
時期ごとの目標を立てると、より分かりやすくなります。
- 1年目:基本的な仕事を覚える
- 2年目:自分で考えて行動できるようになる
- 3年目:後輩に教えられるようになる
このように時期ごとに目標を決めておくと、どんな順番で成長していくのかが分かりやすくなるでしょう。
また、「いつまでに何ができるようになりたいか」が明確なので、面接官もあなたの成長過程を想像しやすくなります。実際に入社してからも、「今の自分は計画通りに成長できているか」を確認する目安になるので、とても役立つでしょう。
入社後にどのように役立つかを述べる
最後に、その成長が企業にとってどんな良いことがあるのかを説明します。たとえば「お客様の気持ちが分かるようになれば、より良いサービスが提供できます」というように、企業やお客様にとっての良い点を伝えましょう。
このとき大切なのは、企業の事業内容や目標とつながりのある説明をすることです。たとえば、接客を大切にしている企業なら「お客様満足度の向上に貢献できます」というように、企業の大切にしていることと結びつけて話すと良いでしょう。
みなさんの経験や目標は人それぞれ違います。この流れを参考に、自分らしい回答を組み立ててみましょう。
面接での具体的な回答の組み立て方に不安がある就活生は、キャリチャンの就活支援サービス「面接サポート」を利用してください。面接重視度が低めの企業や、あなたの経験を活かせる企業など、安心して面接を受けられる厳選求人を紹介します。
面接で「どのように成長したいか」と聞かれた際の回答例
効果的な回答例を参考に、自分らしい回答を組み立てましょう。様々なシーンに応じた回答例を理解することで、より説得力のある自己表現が可能になります。
具体的に以下の題材をした例文を紹介していきます。
それぞれの例文に対するポイントも合わせて確認していきましょう。
「仕事のスキルを伸ばしたい」時の答え方と例文
仕事のスキルを伸ばしたい時の答え方と例文です。専門性の向上や業務効率化への意欲をアピールできる回答として、技術職やコンサルティング職の志望時に効果的です。
私は、デジタルマーケティングのスペシャリストとして成長したいと考えています。大学時代に手がけた学園祭の広報活動では、SNSを活用した情報発信を行い、過去最高の来場者数を記録。この経験から、デジタル技術を活用したマーケティングの可能性と、継続的なスキルアップの重要性を実感しました。
入社後は、まず実務の基礎とデジタルマーケティングの専門知識を習得し、2年目からは自社サービスのプロモーション施策の企画立案にも携わりたいと考えています。将来的には、最新のデジタル技術を取り入れた革新的なマーケティング戦略を提案できる人材を目指したいです。
この例文では、具体的な成功体験(学園祭での広報活動)を示しながら、その経験を通じて見出した目標(デジタルマーケティングのスペシャリスト)を明確にしています。
また、段階的な成長プランを示すことで、スキル向上への意欲と実現可能性が伝わるでしょう。
「人を支える力を高めたい」時の答え方と例文
人を支える力を高めたい時の答え方と例文です。人を支える力を高めることのアピールは、人材育成や組織マネジメントを志望する場合に重宝されます。
私は、チームメンバーの潜在能力を引き出し、組織全体の成長に貢献できるリーダーに成長したいと考えています。大学のバスケットボール部で主将を務めた際、個々の選手の特性を活かした練習メニューを導入し、チームの競技力向上に成功。この経験から、人材育成の重要性と、個人の成長が組織の成長につながることを学びました。
入社後は、まず現場での実務経験を積みながら、社内の人材育成制度について深く理解し、2年目からは後輩の指導も担当し、実践的な育成スキルを磨いていきたいです。将来は部署全体の育成計画を立案・実行できる人材を目指します。
この例文では、具体的な経験(バスケ部での主将経験)と、その経験から学んだこと(人材育成の重要性)を結びつけ、さらに入社後の具体的な成長プランまで示しています。
また、個人の成長が組織の成長につながるという視点を示すことで、企業にとってのメリットも明確に伝わるでしょう。
「お客様と話す力を高めたい」時の答え方と例文
お客様と話す力を高めたい時の答え方と例文です。営業職やサービス業を志望する際に、顧客志向の姿勢をアピールできる効果的な回答となります。
私は、お客様一人ひとりのニーズを的確に理解し、最適な提案ができる人材に成長したいと考えています。アパレルショップでのアルバイト経験を通じて、お客様の要望を丁寧に伺い、ライフスタイルに合わせた商品を提案することで、多くのリピーターを獲得。この経験から、お客様との信頼関係構築の大切さと、傾聴力の重要性を学びました。
入社後は、まず商品知識と基本的な接客スキルの習得に励み、2年目からは様々な課題を抱えるお客様への提案力を磨きつつ、将来はお客様の潜在的なニーズも汲み取れる、信頼されるアドバイザーを目指します。
この例文では、実際の接客経験(アパレルショップでのアルバイト)を具体的に示しながら、その経験から得た気づき(信頼関係構築の重要性)を明確に説明しています。
また、入社後の具体的な成長プランを示すことで、お客様志向の姿勢と継続的な成長への意欲が伝わるでしょう。
「新しいアイデアを出す力を伸ばしたい」時の答え方と例文
新しいアイデアを出す力を伸ばしたい時の答え方と例文です。営業職や販売職で新しい提案をしていきたい場合に効果的な回答になります。
私は、お客様に新しい提案ができる人材に成長したいと考えています。アルバイトで携帯電話ショップの販売員として働いた際、お客様の使い方に合わせて新しいプランを提案することで、多くの方に喜んでいただけました。この経験から、お客様の立場に立って考え、新しい提案をすることの大切さを学んだのです。
入社後は、まず商品知識をしっかり身につけ、3年後には、お客様一人ひとりに合わせた提案ができる営業担当になることを目指します。
この例文では、身近な販売経験を基に、具体的な成果と気づきを示しています。また、実現可能な目標設定で、着実に成長していく意欲が伝わるでしょう。
業種や職種に合わせた説得力のある回答の作り方に悩んでいる就活生は、キャリチャンの就活支援サービス「面接サポート」を利用してください。面接でのアピールが難しくないポジションや、経験よりもやる気を重視する企業など、あなたに合った求人を紹介します。
面接で「どのように成長したいか」を答えるときの注意点
回答の質を高めるためには、避けるべきポイントを理解することが重要になります。具体的な注意点は以下の通りです。
注意点を理解し、具体性と実現可能性を意識した回答で、面接官の信頼を獲得しましょう。
実現が難しい内容は避ける
面接で「どのように成長したいか」を答えるときは、実現できそうにない目標を話すのは避けましょう。たとえば、次のような回答はよくありません。
- 「入社1年目で営業成績トップになります」
- 「3年以内に海外支店の責任者になります」
このような大きすぎる目標は、かえって準備不足や現実が分かっていないと思われてしまいます。
その代わりに、着実に成長できる目標を立てましょう。下記のような回答が良い例です。
「まずは先輩方の仕事の進め方をしっかり学び、3年目には一人で案件を任せてもらえるように頑張ります」
曖昧な内容は避ける
「頑張ります」「成長します」だけでは、具体的に何をするのか分かりません。面接官は、あなたがどんなことをしようと考えているのか、具体的に知りたいと思っています。
避けるべきあいまいな回答の例は下記のとおりです。
- 「一生懸命頑張って成長したいです」
- 「みなさんについていけるように頑張ります」
代わりに、具体的に何をするのか、どんな力を身につけたいのかを説明しましょう。
企業との関連性が薄い内容は避ける
どんなに良い目標でも、その企業では実現が難しいものであれば意味がありません。たとえば下記のような表現はさけましょう。
- 海外進出していない企業で「海外で働きたい」と言う
- 小さな企業で「大規模なチームを率いたい」と言う
このような回答は、企業のことをよく調べていないと思われてしまいます。
その代わりに、企業の特徴や強みに合わせた目標を立てましょう。たとえば下記のとおりです。
「御社の強みである○○の分野で、専門性を高めていきたいです」
企業研究をしっかり行い、その企業だからこそできる成長について考えることが大切です。
あなたの強みを企業に効果的に伝えるノウハウについては、下記資料を参考にしましょう。
【就活対策資料】
自己PR作成マニュアル
面接「どのように成長したいか」から存分に自己PRしよう!
「どのように成長したいか」という質問は、あなたの将来への考えと、企業への理解の深さを確認する大切な質問です。この質問に答えるとき、企業は単にあなたの夢を聞きたいわけではありません。あなたの成長が企業の成長にどうつながるのかを知りたいのです。
良い回答をするためには、事前の準備が大切です。自分自身のことをよく知り、企業のことも調べた上で、具体的な経験を交えながら話をしましょう。
焦って完璧な答えを作ろうとする必要はありません。大切なのは、あなたが本当に考えている成長の道筋を、分かりやすく誠実に伝えることです。この記事で紹介したポイントを参考に、あなたらしい回答を考えてみてください。
「面接サポート」に参加しよう!
この記事の監修者
廣瀬 舞
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
大学卒業後、教育機関を経て入社。7年間、キャリアカウンセラーとして新卒・中途・既卒求職者の就職を支援し、これまでに4000名以上の求職者を担当し内定まで導いている。女性ならではの親切丁寧な対応が定評を呼んでおり信頼度が厚い。
就活支援の得意分野は「面接対策」。特に現代ならではの動画面接、オンライン面接の対策実績は1000社以上、2000名以上を支援してきた実績がある。
また、これらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している