面接でほかに受けている企業について質問する意図と回答例文を紹介

 2024年2月27日

面接で、ほかにどんな企業を受けているのか、他社の選考の状況について聞かれたことはありませんか?

キャリアアドバイザー 平崎

就活生 Aさん

あります!正直、どう答えればいいかわかりませんでした。素直に「ほかの企業を受けている」と報告したら印象が悪くならないか不安だし、「受けていない」と言ったら嘘になっちゃうし…。

就活生は複数の企業を同時に受けるのが普通なので、ほかに受けている企業があると伝えても悪印象にはならないでしょう。でも伝え方によっては志望度を疑われる可能性もあるので、回答には注意が必要です。

キャリアアドバイザー 平崎

就活生 Aさん

どんな答え方をしたらいいんですか?

このコラムでは、面接でほかに受けている企業の選考状況について聞く意図や、よいイメージを持ってもらえる回答のコツについて例文を交えて解説します。面接対策の参考にしてください。

キャリアアドバイザー 平崎

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面接で「ほかに受けている企業」について聞く4つの理由

面接で「ほかに受けている企業」について聞く4つの理由

ほかに受けている企業の選考状況について、面接で聞かれる理由は主に以下の4つです。

企業は、ほかに受けている選考の状況を聞くことで、答え方や企業名、業種など色々な側面を判断しています。企業側がなぜその質問をしてくるのか意図を理解したうえで、自身の印象アップにつながるように答える準備をしておくとよいです。

本項では、ほかに受けている企業の選考状況に関する質問を面接で行う理由について詳しく紹介していきます。

誠実な人柄かどうかを見極めるため

ほかに受けている企業の選考状況について面接で問う理由の一つに、「就活生の人柄を見極めるため」といった理由があります。就活では誠実な姿勢が大切です。大切な場面で嘘をつく人材を採用しても、安心して仕事を任せられません。

新卒採用では大勢の就活生が同時に就活を始めるため、必然的に選考の倍率が高くなってしまいます。ほとんどの就活生は複数の企業を受けることで、リスクヘッジをしているはずです。つまり企業は選考を行う際に、就活生が自社のほかにも受けている企業があると知ったうえで質問しています。

そのため、ほかに受けている企業の選考状況に関する質問を面接でされた際に「選考を受けているのは御社だけ」などと嘘をついても、バレてしまう可能性が高いです。面接で噓をつくと、大幅なイメージダウンにつながります。選考途中の企業を質問された時だけに限らず、面接で嘘をつくのは避けた方が賢明です。

志望度の高さを知るため

面接では、内定者の内定辞退や入社後の早期離職のリスクを防ぐために、ほかに受けている企業に関する質問をしている場合もあります。なぜなら、自社はほかに受けている企業と比較してどの程度の志望度なのかあらかじめ聞いておけば、より自社に対する志望度の高い就活生を効率的に採用できるからです。

自社への志望度が高い就活生は、ほかに受けている企業で内定が出たとしても、それを断って自社へ入社してくれる可能性が高いです。また、志望度が高い就活生は自社に対する思い入れも強いので、長く働いてくれる可能性も高いでしょう。

一方で、志望度の低い就活生を採用しても、内定辞退をされてしまう恐れがあります。仮に入社にこぎつけたとしても納得感が薄いので、早期離職につながるかもしれません。

内定辞退や早期離職をされると、新たな人材採用のために大きなコストや時間がかかります。企業側は、志望度が低い就活生を採用してしまうリスクを防ぐために、ほかに受けている企業について面接で質問するわけです。

企業選びの軸を知るため

ほかに受けている企業に関する面接での質問は、就活生の企業選びの軸を知るために問う場合があります。

ほかに受けている企業も、面接を受けている企業と同じ就活の軸に沿って選べていれば、迷いがないという印象から志望度の高さを伝えられます。また、同じような業界の企業を志望することになり、理解度の深い内容を自己PRに盛り込むことができるため、面接で高評価を得られる可能性が高いでしょう。

一方で企業選びの軸がブレている場合は、志望動機もあいまいだと判断されます。なんとなく複数社を志望するのは、あまり印象がよくありません。就活を行う前にきちんと軸を定め、ある程度業界を絞って企業選びを行いましょう。

実際に軸に沿った企業選びができているか不安な人には、キャリチャンの就活支援サービス「求人フェア」がオススメです。就活生一人ひとりの希望や適性をじっくり聞いて、最適な企業を紹介します。

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内定出すか否かの判断材料にするため

最終面接では、内定を出すか否かの判断材料にするために、ほかに受けている企業の選考状況について質問する場合もあります。ほかの就活生よりもスムーズに選考が進んでいれば、他社でも求められている優秀な人材だと判断され、早めに内定を提示する場合もあるようです。

しかし、早めに内定が欲しいからといって、嘘の選考状況を伝えるのは避けてください。そのような嘘はのちにバレる可能性が高く、バレてしまうと信用問題に関わります。

面接でほかに受けている企業の選考状況について問われた際は、採用か不採用かの判断基準の一つだと思って正直に答えましょう。

最終面接におけるそのほかの評価ポイントや、内定率アップの秘訣について知りたい人は、下記の対策資料を参考にしてください。

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面接で「ほかに受けている企業」について回答する際の3つのコツ

面接で「ほかに受けている企業」について回答する際の3つのコツ

本項では、ほかに受けている企業の選考状況を聞かれた時の答え方の秘訣を紹介します。具体的なポイントは、以下の3つです。

本項を読めば、他社についても簡潔に応えられるでしょう。

正直に他社の選考状況を伝える

企業は誠実な人材を求めているため、面接では嘘をつかず、ほかに受けている企業の選考状況を正直に伝えてください。嘘がバレると信用問題にかかわりますが、たとえバレなかったとしても、ほかのリスクがあります。

「選考を受けているのは御社だけ」と伝えたとしても、よい評価をされるかはわかりません。なぜなら、1社に絞って就活していると「内定を獲得する努力をしていない」「本当に就職する気があるのか」といった、悪い印象を与えてしまう可能性もあるからです。

評価につながるかどうかわからない理由で嘘をつき、信用を失うリスクを背負うより、正直に話した方が賢明だといえるでしょう。

活動の一貫性を企業にアピールする

面接でほかに受けている企業について答える際は、面接を受けている企業とほかの企業の業界を揃えて、就活の軸を定めていることをアピールするべきです。志望する企業の業界・業種がバラバラだと、適当な選び方で選考を受けていると思われるかもしれません。

選考を受けている企業が似通っていれば、志望の一貫性を伝えられます。きちんとした考えに基づいて志望していることがわかり、志望度の高さが面接官に伝わりやすいです。

志望度の高さを根拠と一緒にアピールする

面接でほかに受けている企業について答える際は、他社との共通点だけでなく、その企業ならではの志望理由を伝えて、志望度の高さを伝えましょう。「同業他社ならどこでもいいのか?」といった疑問を解消し、より魅力的な自己アピールができます。

そのためには、たとえ同じ業界・業種だとしても、その企業でしか実施していない取り組みを見つけてください。その企業の取り組みのどこに魅力を感じて、なぜ一番入社したいのかなど、具体性のあるアピールをすると志望度の高さが伝わります。

利用者の声

面接で「ほかに受けている企業」を聞かれた際の回答例3選

面接で「ほかに受けている企業」を聞かれた際の回答例3選

先ほど、ほかに受けている企業の選考状況を聞かれた際の回答のコツを紹介しましたが、具体的に面接でどのように答えればよいのか、イメージがつかない就活生もいるでしょう。

そこで本項では、面接でほかに受けている企業について質問された際の受け答え例を紹介します。回答の方向性は、以下の3つです。

回答の趣旨と回答例を示してあるので、面接対策の参考にしてください。

志望企業と同じ業種でまとめる

ほかに受けている企業の選考状況を聞かれたら、面接を受けている企業と同じ業種の志望企業をまとめて答えましょう。面接を受けている企業と同じ業種に絞って紹介すると、就活の軸が定まっている点を伝えられます。

現在、御社と同じ飲食業の選考をほかに2社受けております。具体的には、株式会社〇〇は3次選考の結果待ち、株式会社☆☆は1次選考を明日受ける予定です。

志望動機でまとめる

面接を受けている企業と志望動機が似ている企業を複数受けている場合は、業種ではなく、志望動機でまとめて答えるとよいです。

独学で取得した日商簿記2級の知識を発揮しつつ、海外で活躍できそうな企業を、御社のほかに2社受けております。◇◇会社は第2次選考、株式会社△△は第1次選考を受けたところです。

志望企業と関連性のある企業のみをピックアップして紹介する

ほかに受けている企業について回答する際は、志望企業のすべてを紹介するのではなく、面接を受けている企業ととくに関連性が深い企業をピックアップして紹介した方がよいです。

面接官も、就活生が受けている企業すべてを詳細に知りたいわけではありません。企業選びの軸や志望度の高さを判断するため、企業の業種を大まかに把握したいのです。

ですから面接でほかに受けている企業を答える際は、面接を受けている企業と関連性のある会社を2~3社ほど取りあげるのが適切です。

回答のコツを見ても「ほかに受けている企業」について上手く答えられる自信がない人には、キャリチャンの就活支援サービス「面接サポート」がオススメです。このサービスでは、面接が苦手な人でも受かりやすい企業を厳選して紹介します。

紹介企業の面接対策も、プロのキャリアアドバイザーが1対1でサポートするので安心です。利用は無料なので、ぜひ活用してください。

面接で「ほかに受けている企業」を答える際のNG例

面接で「ほかに受けている企業」を答える際のNG例

先ほどは良い例を紹介しましたが、ここで紹介するのは、面接でやってはいけないNG例です。どんな受け答えがダメなのかを把握しておくと、面接でのマイナス評価を防げます。

「ほかに受けている企業」に関する回答で、印象がよくない回答のポイントは、以下の4つです。

それぞれの回答がNGな理由と、受け答えの例を紹介します。

応募業界がまったく異なるものばかり

ほかに受けている企業を答える際に、面接を受けている企業とまったく異質な企業ばかりだと、志望度を疑われるかもしれません。そうなると、内定を獲得しにくくなります。

【NG例】

御社ではシステムエンジニア職を志望していますが、ほかには飲食店の店長職の採用を実施している企業を3社受けています。〇×会社は2次選考の結果待ちです。

面接を受けている企業とかけ離れている企業は省いて、関連性を説明できるような企業のみに絞った回答にするとよいです。

志望業界・業種が多すぎる

面接でほかに受けている企業について答える際、さまざまな業界・業種の企業を紹介してしまうと、「就活の軸が定まっていない」と判断される恐れがあります。

【NG例】

現在製造業、不動産、建築業を含む10社の選考を受けています。〇◇会社は第四次選考まで進んでおります。

幅広い業界・業種を受けている人は、飲食業と小売業など、比較的近い業界・業種の企業のみを選択的に答えるようにしましょう。

「他社が第一志望」と述べてしまう

面接でほかに受けている企業の選考状況を聞かれた際、「他社が第一志望」と答えるのは避けた方がよいです。このように答えてしまうと、それだけで不採用になってしまう恐れがあります。

【NG例】

現在、御社のほかには教育業界の企業を3社選考を受けています。第一志望の〇△会社は、最終選考まで進んだところです。

ほかの企業が第一志望という発言を聞いて、嬉しく思う面接官はいないでしょう。採用に際しては志望度を重視する企業が多いため、どの企業も常に第一志望であるという意識で、選考を受けてください。

不採用になった企業の名前を出してしまう

面接でほかに受けている企業の選考状況を聞かれても、お祈りになった企業の名前は出さない方が賢明です。

複数社を受けていれば、不採用の企業があるのも当然でしょう。しかし、わざわざ不採用になった企業の名前を出せば、「他社で不採用になってしまう理由があるはず」と思われ、粗探しをされてしまう恐れがあります。

【NG例】

☆△会社は先日不採用になったので、現在選考を受けているのは御社と〇☆会社だけです。

不採用になった企業は省いて、いま受けている企業だけに絞った回答にしましょう。

民間企業のほかに公務員試験を受けている場合の回答例

民間企業のほかに公務員試験を受けている場合の回答例

面接で民間企業と公務員試験を併願していることを伝えても、問題は特にありません。ただし、民間企業と公務員試験を併願している場合も、志望動機や仕事内容の面で一貫性のある回答をしてください。

現在市役所の事務職と民間企業の経理の選考を進めています。公務員試験の受験はまだ先ですが、〇×会社が3次選考の結果待ちです。

「ほかに受けている企業」は面接先と関連付けて答えることが大切

面接の際、ほかに受けている企業の選考状況について聞かれる理由は、志望度の高さや就活の軸を見るためです。たとえ、面接を受けている企業のほかに選考を受けていても、マイナス評価になるわけではないので正直に答えましょう。

ただし、面接でほかに受けている企業について答える際は、面接を受けている企業への志望度を疑われないように工夫が必要です。同じ業界や共通する事業内容など、面接を受けている企業とほかに受けている企業を関連付けて、志望度の高さを伝えてください。

面接が苦手でほかに受けている企業について適切な回答ができるか不安な場合は、キャリチャンの就活支援サービス「面接サポート」を頼ってください。面接が厳しくない企業を厳選して紹介するので、特別に受け答えがうまくなる必要はありません。

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この記事の監修者

監修者:平崎泰典

平崎 泰典

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。

主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。

就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。

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