【私服面接マナー完全版】「私服でお越しください」と言われた時の正しい服装
2025年2月6日

最近は「面接は私服で」と指定する企業も増えていますね。
そうなんです!今度面接を受ける企業から「私服で」と指定されて、悩んでいます。もし本当に私服で行って、周りがスーツだったらどうすればいいんでしょうか。
着ている服に自信が持てないと、面接も余計に緊張してしまいますよね。それに、企業の「私服で」の意図を間違えると印象が悪くなってしまう恐れがあります。
正直、スーツ以外でどんな服を着て行けばよいのかわかりません。どうすればいいですか?
安心してください。このコラムでは面接向けの正しい私服を男女別に紹介します。さらに、面接での注意点やNGアイテムも押さえているので、ぜひ確認してくださいね。
目次
「私服でお越しください」を真に受けていいのか?
面接や説明会、イベントなどの就活の場において「私服でお越しください」と言われることがありますが、就活=スーツというイメージが強いことから、「本当に私服で参加していいのか?」と疑問を抱きますよね。
では実際、「私服でお越しください」という言葉、真に受けていいのでしょうか。ここではそんな「私服でお越しください」と言われた時の対処法について解説していきます。言葉を真に受けていいのかに合わせ、そもそも企業が私服を指定する目的についても解説していきます。
基本的に真に受けてOK!
面接や説明会、イベントやOB訪問など、就活の場合において「私服でお越しください」と言われた際、基本的に真に受けてOKです。反対に私服を指定されているにも関わらずスーツで参加すると、「指示したことを守れない人」と判断される恐れがあり、印象が悪くなる可能性があります。
就活はビジネスの場ということで、キチっとした服装をするのが当たり前という印象があるでしょうから、ラフな印象のある「私服」を企業側から指定されたとしても私服は着れないと思うのは当然のことでしょう。
また就活では自分の将来を決める重要な選択をするということから、少しも間違った行動を取りたくないと思うでしょうし、悪い印象を与えないためには当たり障りのないスーツを着るべきだと考える人も多いと思います。
しかし企業側には意図や目的があったうえで私服を指定していますので、それを無視してしまう方が印象が悪くなってしまう恐れがあるのです。ですので、企業側の指示にしっかりと従うようにしてください。
そもそもなぜ企業は「私服」を指定するのか?
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TPOをわきまえることができるかの確認
学生に一般常識があるのか、面接というビジネスの場に適した服装ができるのかを判断しています。TPOの判断がつくかどうかは、これから社会人になるにあたって必要な要素ですので、事前に「私服指定」から、会社に向かい入れることができる人なのかどうかを見極めているのです。
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リラックスして面接に臨んでほしい!
「学生にリラックスした状態で面接に臨んでほしい」という気持ちから、私服をしているケースがあります。学生がリラックスした状態で面接に臨めば、素の部分を見極めやすくなり、本来の学生の姿から相性を図ることができるため、私服を指定しているのです。
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自由な社風をアピールしている!
IT業界やクリエイティブ業界など、服装の規定が厳しくない企業などでは「自由な社風をアピール」するために私服指定をしているケースがあります。「うちは私服規定がないから君も私服で面接にきて大丈夫だよ」と伝えることで、自由な社風をアピールしているのです。
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業界によって学生のセンスをチェックしていることもある
アパレル業界や美容業界など、センスが問われるような業界では、私服も学生を判断する材料としています。私服から学生のセンスをチェックし、企業カラーとマッチしているのかを判断しているので、あらかじめ企業説明会などに参加し、企業の雰囲気をチェックしておきましょう。
私服の定義とは?「私服指定」の面接における正しい服装
企業側には私腹を指定する意図や目的がありますので、基本的に「私服でお越しください」と言われたら真に受けてOKです。しかしその際には“正しい服装”をする必要があります。では一体、正しい服装とはどんなものなのでしょうか。
ここではそんな就活における正しい服装について解説していきます。私服の定義と正しい服装を知ることで、印象の良い姿で就活ができるようにしましょう。
就活における私服は「オフィスカジュアル」
就活における私服について明確な定義はありませんが、基本的に就活での私服は「オフィスカジュアル」または「ビジネスカジュアル」と呼ばれる服装にするのが一般的です。オフィスカジュアルとは、スーツスタイルから堅苦しすぎず緩すぎない程度にカジュアルダウンした服装のことを指します。
スーツよりカジュアルではあるものの、お客様に会っても恥ずかしくない、清潔感のある服装などが基本となります。しかし、企業が定める細かな服装はそれぞれですので、実際に働く社員の服装を参考にすると良いでしょう。
のちほど詳しく就活の場に適した「オフィスカジュアル」の服装について男女別に紹介していきますが、共通して意識すべきことは“清潔感のある服装”ということを覚えおきましょう。
文言によって面接に適した服装を判断しよう
「就活=スーツだし、私服指定されてもスーツで行った方がいいんじゃない?」と思うかもしれませんが、「私服でお越しください」と言われた以上、私服で行くことが正解となります。
もし、私服を指定されたにもかかわらずスーツを着てしまうと、「TPOを判断できない」「言ったことも守れないのか」と思われてしまう可能性があるため、「私服でお越しください」と言われたら、会社の指示に従い、オフィスカジュアルで面接に臨みましょう。
ただし、「私服指定」されたからといって必ずしもオフィスカジュアルが正解だとは限りません。文言によって面接に適した服装は異なるので、下記をチェックしましょう。
「私服可」「服装自由」の場合は私服でも問題ないですが、スーツの就活生の方が多いので、キャリチャンとしてもスーツの着用をオススメします。しかし、「服装についての表記がない」場合はスーツが基本です。
さらに、「あなたらしい服装で」「普段の服装で」などを表記されている場合は、オフィスカジュアルにとらわれるのではなく、普段の服装の方が良いでしょう。このように指定してくる企業はアパレルや美容業界など、私服のセンスも判断基準としている場合があるので、個性をアピールした方がよいです。
とはいえ、企業の雰囲気によって適した服装は異なります。事前に会社の人の服装などをチェックし、普段の服装、オフィスカジュアルと臨機応変に対応していきましょう。
【男性編】面接にオススメの私服
様々な意図から私服を指定する企業がありますが、これはあくまで就活。なにを着てもいいというわけではありません。先ほども解説しましたが、就活における私服は「オフィスカジュアル」です。
では、具体的にオフィスカジュアルとはどんな格好の事を指すのか。男女別に解説します。まずは男性編です。女性の服装について知りたい人は『【女性編】面接にオススメの私服』の章を参照ください。
ジャケット
- テーラードジャケット
- カーディガン(だらしない印象にならないもの)
- ジャケット
- チェスターコート
- トレンチコート
- ステンカラーコート
- 紺、グレー、黒、ベージュなどの落ち着いた色がオススメ
【暖かい時期】
【寒い時期】
【色】
夏場でも面接会場はたいてい空調が聞いているので、薄手のジャケットを羽織る方がよいでしょう。とくに暑い日や空調の聞いていない場所ではジャケットなしでも問題ありません。
ジャケットはテーラード型のものが定番です。ジャケットを着用するときちんと身なりを整えているように見え、清潔感のある印象を与えることができます。
冬はジャケットの上にチェスターコートやトレンチコートなどを羽織るのがオススメです。コート類は面接会場に入る前に脱ぎますが、手に持っているのは見えます。色も派手なものではなく、落ち着いた色味のものを着用しましょう。
インナー
- 長袖シャツ
- ポロシャツ
- シャツ
- ニット
- ベスト
- 白、青、水色、グレーなどがオススメ。
【暖かい時期】
【寒い時期】
【色】
インナーは襟付きのものが基本です。薄い色のシャツ類は中が透けるので、下に肌着を着用するようにしてください。
ネクタイはしなくてOKですが、ボタンはきちんと上まで留めましょう。とくに第二ボタンまで開けるとだらしなく見えがちなので、暑い日でも避けた方がよいです。
冬場は寒いので、シャツの上にベストなどを着るのがオススメです。また、シンプルなデザインのものであればニットでも問題ありません。
ズボン(ベルト)
- スラックス
- チノパン
- 色は「黒」「ベージュ」「グレー」がオススメ。デザインは無地が基本
- 装飾のないシンプルなもの
- 色は「黒」「濃い茶色」が無難
【ズボン】
【ベルト】
ズボンは季節関係なしに、スラックスまたはチノパンが一般的です。無地のデザインのものを選び、色も落ち着いたものにしましょう。白もオフィスカジュアルとしてはありですが、足元の泥はねなどが目立ちやすいので、色のあるものの方が無難です。
ベルトも黒または濃い茶色のものが無難でしょう。バックルが大きいなど目立つものは避けた方がよいです。
靴(靴下)
- ビジネスシューズ(革靴)
- 色は「黒」「濃い茶色」がオススメ
- 無地のデザイン
- 色は「黒」「グレー」「紺」などの暗い色
【靴】
【靴下】
靴はビジネスシューズと言われる革靴(ひも付き)が基本です。ローファーでもオフィスカジュアルとしてはOKとされていますが、カジュアルな印象を与えてしまう可能性があるため、就活では避けた方がよいでしょう。
靴下は、座った時にパンツの裾から肌が見えないよう、丈の長いものを選んでください。
バッグ
- 自立できるもの
- A4サイズが入るサイズ
=トートバッグがオススメ - 黒、紺、茶などの落ち着いた色味のものがオススメ
【デザイン】
【色】
面接時はバッグを床に置くことになるため、自立できるものを選びます。サイズも書類が入るA4サイズが基本です。スーツ時に使っているリクルートバッグ(ビジネスバック)は堅苦しい印象になってしまうので、避けた方が良いでしょう。
スーツにリクルートバッグでの就活に慣れてしまっている場合、私服での面接ではいつもよりも緊張してしまうこともあります。面接に不安を抱える人は、就活を熟知したプロからアドバイスやサポートを受けてみませんか?
キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」で求人を紹介してもらうと、就活のプロからさまざまなアドバイスがもらえます。ぜひ活用してみてください。
その他
- 腕時計
→シンプルなデザインの物。ベルトはシルバー、もしくは黒・茶の革製のもの。
【必要アイテム】
時計以外のアクセサリーはすべて外した方が無難です。冬場は防止や手袋を着用する人もいると思いますが、面接会場に到着したら外してください。
他にも、清潔感のある髪形や、臭い対策など、スーツ同様に守るべきマナーはしっかりと守りましょう。とくに避けた方がよいアイテムは『【男性編】要注意アイテム』の項で紹介します。
【女性編】面接にオススメの私服
オフィスカジュアルは清潔感のある服装を目指すため、ただ指定された服を着るだけでなく、自分に合ったものを着用することがポイントです。とくに女性はオフィスカジュアルの幅が広いため、規定内のものから自分はどんな格好が似合うのかを考えてみましょう。
ジャケット・カーディガン
- テーラードジャケット
- ノーカラージャケット
- カーディガン
- トレンチコート
- チェスターコート
- ノーカラーVネックコート
- 黒、紺、グレーなどの落ち着いた色、もしくは薄ピンクや薄水色といったパステルカラーもオススメ
【暖かい時期】
【寒い時期】
【色】
女性はテーラードジャケットだけに限らず、ノーカラージャケットやカーディガンなども着用してOKと言われています。柄物や派手な色を避け、清潔な印象を与えるように心がけましょう。
トップス
- ブラウス
- シャツ
- ニット
- カーディガン
- 白やパステルカラーなどの色がオススメ。
【暖かい時期】
【寒い時期】
【色】
ブラウス、シャツが鉄板。襟がないものでも問題ないですが、デザインはシンプルなものを選びましょう。冬場のニットはダボっとしたものを選ばないようにしてください。
色は白やパステルカラーなどが清潔感を演出できるのでオススメ。黒や紺といった色もオフィスカジュアルとしてはOKですが、暗い印象を与えることがあるので、就活の場では避けた方が無難でしょう。
ボトムス
- タイトスカート
- フレアスカート
→どちらも膝丈、もしくはひざ下の長さ - テーパードパンツ
- ワイドパンツ
→ベルトがあるとベター - 黒、紺、グレーなどの落ち着いた色、もしくは薄ピンクや薄水色といったパステルカラーもオススメ
【スカート】
【パンツ】
【色】
スカート、パンツどちらを着用してもOKですが、デザインや丈の長さなどに注意しましょう。どちらも派手な色、柄は避け、シンプルな方が面接に向いています。
また、ワンピースもシンプルなデザインなものならオフィスカジュアルとして通用します。しかし就活では着用する人が少なく、目立ってしまうので避けた方がベターです。
靴(ストッキング)
- パンプス
- ローファー
→ヒールの高さは3~5㎝が一般的 - 黒、ベージュ、グレーなどの落ち着いた色がオススメ。時期によってパステルカラーもOK
- ストッキングは肌と同色が一般的
【デザイン】
【色】
【ストッキング】
靴はパンプスがオススメですが、ピンヒールは不安定でコツコツ音が鳴る可能性があるので、避けた方がベターです。ヒールが高すぎる靴も同様に、就活時では避けた方がよいでしょう。
スカート、ズボンどちらを着用する場合も、素足は出さないのがマナーとされています。ストッキングなどを着用しましょう。
バッグ
- 自立できるもの
- A4サイズが入るサイズ
=トートバッグがオススメ - 黒、紺、茶などの落ち着いた色味のものがオススメ
【デザイン】
【色】
女性の場合も男性同様、自立するA4サイズのバッグがよいでしょう。色は黒、紺、茶などがどんな服装にも合うので、オススメです。
その他
- 腕時計
→目立ち過ぎないシンプルなデザインの物。ベルトの色は金属なら一般的な金属色の銀色、革製のベルトなら黒か茶が一般的。
【必要アイテム】
小ぶりでシンプルなデザインのアクセサリーであればOKという考え方もありますが、企業によってスタンダードが異なるため、就活ではなるべくしない方が無難です。メイクやネイルなども清潔感を意識した、ナチュラルなものがよいでしょう。
寒い時期には耳当てや手袋を着用する人もいると思いますが、面接会場に到着したら外してください。そのほか、とくに気をつけたいアイテムについては、『【女性編】要注意アイテム』の項で紹介します。
私服指定の面接でとくに注意すべきアイテム
ここからは、私服指定の面接でとくに注意すべきアイテムについて紹介していきます。あまり就活向きではないアイテムを一覧で紹介するので、手持ちのものを利用できるか考える際の参考にしてください。
【男性編】要注意アイテム
- バッグ
→「リュック」「リクルートカバン」「ショルダーカバン」「セカンドバック」「色や柄が派手なもの」は避けた方がよい - 靴
→「サンダル」「スニーカー」「ブーツ」「ムートン」「つま先が極端に尖ったもの」は避けた方がよい - アクセサリー
→「ピアス」「ネックレス」「指輪」などは避けた方がよい - 春秋の服装
→「デニムパンツ」「革ジャン」「Gジャン」などは避けた方がよい - 夏の服装
→「半ズボン」「Tシャツ」「タンクトップ」「アロハシャツ」などは避けた方がよい - 冬の服装
→「レザー」「ダウン」「ミリタリージャケット」などは避けた方がよい
上記はオフィスカジュアルとして避けた方がよいアイテムです。私服の面接でも派手な色柄や肌の露出を控え、TPOに合わせたカジュアル過ぎない服装を意識するようにしましょう。
【女性編】要注意アイテム
- バッグ
→「リュック」「リクルートカバン」「ショルダーバッグ」「クラッチバッグ」「小さすぎるバッグ」「カゴバック」などは避けた方がよい - 靴
→「サンダル」「ミュール」「スニーカー」「ブーツ」「ミュール」「オープントゥ」「ブーティ」「ムートン」「厚底」などは避けた方がよい - アクセサリー
→大ぶりなものなどは避けた方がよい - 春秋の服装
→「革ジャン」「Gジャン」「ロングカーディガン」「ショートパンツ」「ミニスカート」「デニム」などは避けた方がよい - 夏の服装
→「ノースリーブ」「ショートパンツ」「ミニスカート」「ホットパンツ」「オフショルなどの露出の多い服装」などは避けた方がよい - 冬の服装
→「タイツ」「黒のストッキング」「ダウン」「レザー」「ファー付きコート」などは避けた方がよい - ネイル
→しない方が無難。もしする場合はベージュやピンクなど、肌に近い色にする
女性用の衣服の方が男性用に比べてデザインの選択肢が多いため、迷ってしまう人もいるでしょう。面接向けのコーディネートに悩んだときは、なるべく装飾の少ないもの、肌の露出が少ないもの、無難な色柄のものを選ぶのが得策です。
それでも服装に迷ってしまう、面接への不安がぬぐえないという場合は、キャリチャンの就活支援サービス「面接サポート」であなたの個性に合った求人を紹介してもらうのがオススメです。オンラインでキャリアアドバイザーと1対1の面談を行うことができるので、ぜひ相談してみてくださいね。
おわりに
面接で私服を指定されたら、私服で行くのが正解です。ただし就活での私服は基本的にオフィスカジュアルを指します。誰が見ても「清潔感のある服装」と思われる服装を目指しましょう。
また、「私服でお越しください」と言われたらオフィスカジュアル、「私服可」と言われたらスーツ、「あなたらしい服装で」と言われたらオフィスカジュアル以外の普段の服装で行くなど、それぞれの文言に適した服装があります。
もし、面接の服装に自信がない場合は就活エージェントに相談する手もあります。就活エージェントなら就活に適した服装を指示してくれますし、その企業の雰囲気に合わせた服装を教えてくれるでしょう。
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この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。