OB訪問のやり方とは!OB訪問の内容と約束の取り方について解説
2024年3月13日
情報収集にぴったりなOB訪問を、就活に活用していますか?
キャリアアドバイザー 平崎
就活生 Aさん
OB訪問をしたいと思うんですが、どのように進めたらいいのかわからなくて困ってるんです。
OB訪問は、業界研究や企業研究する際に役立ちますが、やり方を間違えると内定に影響する場合もありますよ。
キャリアアドバイザー 平崎
就活生 Aさん
そうなんですか!? では、OB訪問はやめた方が無難でしょうか…。
いいえ!OB訪問は貴重な業界研究の材料をゲットできる、せっかくのチャンスです。今回のコラムでは、OB訪問の注意点や約束のとり方などを紹介します。
キャリアアドバイザー 平崎
目次
OB訪問とは
OB訪問とは、就活を行う上で業種や企業に関する情報や志望動機の材料を確保することを目的としたもののことです。
興味がある業種や企業に勤めている大学のOB、またはOGにお願いをし、直接会って話を聞くことを業種や企業研究の材料をゲットすることができます。
実際に興味がある業種や企業に勤めているOB、OGから話を聞くことで具体的な雰囲気を掴むことができます。
具体的な雰囲気は企業説明会やインターネットでは知り得ない情報のため、OB訪問は就活をする上で非常に大切なものだといえます。
OB訪問の2つのメリット
OB訪問を行うことで発生する2つのメリットをご紹介します。
メリット1:現場の雰囲気を知ることができる
OB訪問の最も大きな利点は現場の雰囲気を知ることができるという点です。企業情報や募集要項に書かれている情報は同じ職種の企業であれば、大きな違いを感じることは難しく、実際に働いたらどう違うのかを理解することはとても困難であるといえます。
そこで実際に現場で働いている社員に話を伺うことで働いたらどうなのか、どのような仕事をしているのか、どのような環境なのかを把握することが可能になります。
メリット2:自己分析になる
OB訪問を行うことは自己分析になります。興味がある企業に勤めているOBやOGに話を聞き、自分自身もその企業で働きたいと思ったり、同じような職種に就きたいと思えば、ワクワクする気持ちや高揚する感覚が湧いてくると思います。
しかし、話を聞いても興味が湧くどころか職場環境や職務内容に嫌悪感を持つこともあります。そういった時は自身がその仕事に興味がないということが分かるのです。
OB訪問をした上で嫌悪感を持つなんて失礼な話ですが、想像ではなく体験を語ってもらうことによって感じるものには一定の説得力があります。
当然のことですが、万が一嫌悪感を持ったとしても表情や態度には出さないようにして下さい。
OB訪問をする時期
OB訪問が頻繫に行われる時期は2月〜4月といわれています。就活生側の準備や対策は年々早まっている傾向にあるため、2020年卒就活生の場合は、1月から動き出す学生も増えるのではないでしょうか。
頻繫にOB訪問が行われている時期は先輩方のスケジュールを捕まえるのが難しくなる一方で、時期外れにお願いすることも迷惑に思われることもあるので、訪問する時期には気を配りましょう。
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OB訪問の仕方
OB訪問をするための約束の仕方は、基本的に紹介してもらうか、自分でお願いするかの2つです。具体的にどのように行えばいいのかをご紹介します。
1.大学の先生や先輩からの紹介
自分が入っているゼミの先生や、先輩の横のつながりでOBを紹介してもらうことはよくあります。しかし、先生や先輩の紹介だけでは、どちらも母数は限られていますので、OB訪問をしたい企業にツテがあることはなかなかのレアケースかもしれません。
2.電話やメールで直接お願いをする
OBを紹介してもらえない時は自分で直接電話をかけるか、メールをするかの2択になります。電話とメールは一長一短で、どちらがいいと断定することはできません。
電話は、誠意や熱意を伝えることができる一方、相手が忙しいのかどうかを事前に知ることができず、時には迷惑をかけてしまうこともあるので注意が必要です。
メールは時間を問わずに送ることができる一方で、大量にお願いメールが来るような企業や職種の先輩の場合は、沢山のメールに自分のメールが埋もれてしまい反応がないこともあります。
どちらの方法を選ぶにしろ、依頼された先輩が不快に思わないような配慮を心がけてください。
電話のかけ方
電話をかける時は時間に注意し、電話をかける前にメモなどで話す内容を書いておくと話しやすくなります。
電話は営業開始から1時間以上経ってからかけましょう。また、お昼休憩や終業時にかけるのもよくありません。
「お忙しいところ申し訳ありません。私、○○大学□□学部の名前と申します。●課のOBの氏名さん、いらっしゃいますか?」
「私、○○大学□□学部の名前と申します。△△ゼミナールの◎先生に教えていただき、お電話させて頂きました。
現在、就職活動のために企業研究をしているのですが、御社の企業情報に大変興味を持ちましたので、ぜひお話を聞くことができればと思いました。
大変お忙しい中、申し訳ありませんが、OB訪問の時間を作って頂くことは可能でしょうか?」
このように電話をかけるといいでしょう。また、取り次ぎの段階で「どのような御用ですか?」と聞かれることもあると思います。その時は「OB訪問をお願いしたく、お電話させて頂いております」と答えましょう。
可能でしょうか?と聞いた後に、「大丈夫ですよ」と答えてもらったら、事前に自分の空いている時間を伝えその中から選んでもらうようにするとスムーズでしょう。
学生「〇月〇日から○日までの13時以降でご都合のいい日時はございますか?
OB「〇月〇日の15時に、場所は~~でどうですか?」
学生「承知いたしました。では、〇月〇日の15時に~~にお伺いさせていただきます。本日はお時間を頂き、ありがとうございました。失礼いたします。」
OKを頂いたら、時間と場所を決めましょう。基本的に時間は学生側ができるだけ広い範囲で提示し、その中から選んでもらうのがオススメです。場所はいくつか提示されるか、「ここでいい?」と特定の場所を求められるケースが多いです。
複数を提示されたらその中から選び、特定の場所を指定されたら特別な事情がない限り受け入れましょう。またOB訪問は、仕事の忙しさや対応できる人数に限界があるため、断られるかもしれないとあらかじめ覚悟を決めておきましょう。
メールの送り方
メールは電話ほど時間に制約はありませんが、できるかぎり営業時間内に送りましょう。
件名:OB訪問のお願い ○○大学 名前
本文:▲株式会社◆部●課
〇〇様
初めてご連絡させていただきます。
私、○○大学□□学部の名前と申します。
現在、就職活動をしており貴社を志望していると学内で相談していたところ、△△ゼミナールの◎先生からご紹介いただきました。
そこで▲株式会社でご活躍されている氏名様にお話しを伺いたく、お願いのメールをさせて頂きました。突然のことで大変申し訳ございませんが、ご検討宜しくお願い致します。
もし、よろしければ下記日程の中でご都合の合う日時を教えてくださると幸いです。 3月5日~9日 13:00以降 3月13日~15日 14:00以降 上記の中に都合が合う日時がない時は再度提案させて頂きます。お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
○○大学□□学部 名前 電話番号
このように書きましょう。空いている時間にもよりますが、提案する時間はできるだけ余裕をもって伝えてください。 また、返信がないこともあるのでその時は忙しいのだろうと諦めましょう。
OB訪問のやり方でわからないことがあれば、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」を利用してください!このサービスでは、キャリアアドバイザーが就活に関する悩みや疑問を解決してくれます。
OB訪問をする際の6つの注意点
OB訪問する際の6つの注意点をご紹介します。
注意点1:服装
OB訪問する際の基本的な服装はスーツなので、Tシャツやジーパン、スニーカーで伺ったりしないように注意してください。 OB訪問の時、多くの場合相手は仕事中なのでスーツを着てくる可能性が高いです。学生は私服で、さらにカジュアルな服装で会うというのは失礼になります。
話しを聞かせて頂く立場ということを忘れずに敬意を持って会いに行きましょう。仮に「スーツじゃなくて、私服でいいよ」といわれた際にはオフィスカジュアルを心がけましょう。
男性は「ジャケット+シャツ+綿パンorチノパン」 女性は「ジャケットorカーディガン+シャツorブラウス+スカートorパンツ」が無難です。 また、派手なアクセサリーや髪型は控えましょう。
注意点2:時間
OB訪問をする際の注意点は遅刻をしないようにすることです。「仕事の合間で時間を空けてくれている」というケースもありますので、遅刻をしないように注意してください。
当日は約束の時間の30分前に到着することを目標にしましょう。もしも、交通機関や天気などの個人ではどうしようもないことが原因で遅れてしまうのであれば、できるだけ早く伝え、遅れてもいいのか、後日にした方がいいのか意見を求めましょう。
注意点3:言葉遣いや態度
OB訪問で失礼な言葉遣いや態度を取らないようにすることも注意点の1つです。OBはあくまでOBで、あなたとは友達ではありません。
顔なじみのOBもいるかも知れませんが、状況に応じた言葉遣いや態度を取ることができないのであれば、OB訪問はしない方がいいでしょう。教えてもらう立場であることを認識して、時間を作ってくれた先輩に最大限の感謝をして伺いましょう。
注意点4:メモ
話しをお伺いしているときは必ずメモを取りましょう。覚えることが可能なものや予想通りの答えもあるでしょう。
しかし、メモを取らずにただ質問をしていても「本当にちゃんと聞いているのかな」という疑問を持たれてしまいます。思っていることは態度で示すことで相手に伝わるようになるので、「ちゃんと聞いてますよ」という意味を込めてメモを取りましょう。
注意点5:質問内容
質問の内容に関しても注意が必要となります。おそらくOB、OGは「何でも聞いていいよ」といいますが、本当に何でも聞いていいわけではありません>調べればすぐに分かること、月の手取りなどの具体的な金銭状況などの質問は失礼に当たります。
オススメの質問は、詳しい仕事内容、一日のスケジュール、企業を選んだ理由、就活時に悩んでいたこと、休みの日の過ごし方など、前向きな質問をすることで業界、企業研究に役立つ情報を得ることができ、またOBに対しても好印象を与えることができるでしょう。
注意点6:終了後のお礼
OB訪問で終了後にお礼を伝えないと失礼になりますので、注意してください。相手は仕事の時間から、学生に会う時間を作ってくれたのですから、それに対してお礼を述べなければなりません。
また、OB訪問は時にレストランやカフェなどに行き、そこで注文をし、ご馳走してくれることも珍しくありません。そのような時は真摯にお礼を述べ、帰宅後にもう一度メールでお礼を伝えましょう。尚、お礼は電話よりもメールがオススメです。
件名:OB訪問のお礼(○○大学 名前)
本文:▲株式会社◆部●課
氏名様
本日、OB訪問でお世話になりました、○○大学□□学部〇〇と申します。
お忙しいところ、大変貴重なお話をして頂きありがとうございました。
本日は氏名様から資料だけでは分からない職場の雰囲気や仕事の魅力を教えて頂き、第一志望である貴社への思いは益々強くなりました。
業務内容、仕事の大変さも教えていただき、ぜひとも貴社へ入社することができたならと思っております。
今後ともよろしくお願いいたします。
○○大学□□学部
名前
メールはその日のうちに送りましょう。仮に企業の定時が17時で、自宅に着いた時間が18時を上回っていたとしてもその日のうちに送ることが大切です。
OB訪問中にお食事や飲み物をご馳走してもらっていればそのお礼も文中にいれましょう。「お食事をご馳走していただき、ありがとうございました。とても美味しかったです。」などと書きましょう。 また、食事などのお礼は一番最後に書くか、追記として入れることをオススメします。
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OB訪問はリクルーターがつく可能性がある
OB訪問は、実際のOBではなくリクルーターがつく可能性があります。リクルーターとは企業を志望している学生と接触し、審査や広報を目的とした社員のことです。比較的大きな企業の中にはOB訪問の要請があると、リクルーターとして派遣されることがあります。
志望動機、人間性、熱意、能力などが測られ、終了後に社員は報告書を提出する決まりがある企業もあります。そのような場合は第0次審査の意味合いとなり、面接等の結果に反映されます。ただのOB訪問で相手はリクルーターなのかを学生が知る手段はありません。したがって、評価されているという意識を持ちましょう。
正しいやり方でOB訪問をすれば内定獲得が近づく!
OB訪問は自分の希望している企業に勤めている人に直接話を聞くチャンスです。業種や企業のことは実際に体験してみなければ、どのような仕事であるかは想像することしかできません。
しかし、現場の声を聞くことで資料だけでは分からなかったイメージが湧いてくることもあります。現場の声を聞いた結果、この企業はちょっと違うなと思い直すことがあっても構いません。業種や企業選びに対する材料は多ければ多いほどいいのです。
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この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。