就活生なら知っておきたい『リクルーター』の接触目的と上手な関り方を解説

 2023年3月17日

「リクルーター」って聞いたことはありますか?

キャリアプランナー 岡田

就活生 Bさん

なんとなく聞いたことはあるけど、そういえばちゃんと理解できていないかも……。リクルーターって、どういう役割の人なんですか?

リクルーターとは、採用活動とは別で学生と接触を図る人事以外の社員のことを指します。若手社員や出身校のOB/OG社員が多く、人事よりも身近に感じられるケースが多いかもしれません。

キャリアプランナー 岡田

就活生 Bさん

採用活動と別だといわれても、なんとなく選考に関わるような気がします。そうなると、リクルーターとどう関わればいいんでしょうか?

そのモヤモヤ、一緒に解決しましょう!今回のコラムでは、企業がリクルーターを派遣する目的や時期、学生がリクルーターを上手に利用する方法をご紹介します。

キャリアプランナー 岡田

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「リクルーター」とは?

「リクルーター」とは?

最近よく耳にする「リクルーター」。そもそもこのリクルーターとは何なのでしょうか?

リクルーターが一体何なのかがわからないままだと就活に支障が出てしまう場合もありますので、しっかりと実態を確認しておきましょう。

リクルーターとは「学生に接触してくる“人事以外の社員”」

リクルーターとは、採用活動とは別に学生との接触を図る“人事以外の社員”のことをいいます。リクルーターは若手社員や学生の大学OB/OGで形成されている場合がほとんどですが、どの企業にもリクルーターが存在するわけではありません。

リクルーターが多い業種や、積極的にリクルーターを派遣する企業、リクルーターという枠を設けていない企業など、様々です。

また、すべての学生がリクルーターと接触するわけでもなく、全く接触のないまま就活を終える人もいれば、卒業まで関りを続ける学生もいます。

リクルーターは基本的に「採用活動は行っていない」とされていますが、実際にはそんなことはなく、企業によってはがっつり採用活動を目的に行われている場合や、学生の志望度や人柄などを企業内に報告する程度など、目的は違えど、少なからず採用に影響があることは確かです。

そのため、学生側もリクルーターとの関わり方を考えなくてはいけませんし、リクルーターの接触目的などを理解しておかなくてはなりません。

リクルーターが多い業種

リクルーターはすべての企業に存在するわけではありませんが、“リクルーターが多い業種”はいくつかあります。下記に業種をまとめます。

  • 銀行(政府系金融含む)
  • 証券
  • 生保・損保
  • 通信

  • インフラ
  • 鉄道
  • メーカー
  • 建築 etc…

上記の業界にはリクルーターが多いとされており、その中でも「大手企業」に特に多いそうです。銀行でいえば「三菱UFJ銀行」「三井住友銀行」「みずほフィナンシャルグループ」、鉄道なら「JR東日本」「JR東海」などといった企業からリクルーターの接触があったという報告が多くあります。

大手企業は日本の経済を支える仕事をしていますので、日本の未来のために優秀な学生を確保したいという気持ちが強いことから、採用活動とは別に学生を見極める期間を設けようとリクルーターを派遣するそうです。

また、上記のような業界は全体的に人気がありますので、他の企業に取られてしまう前に早期に囲い込みたいという目的もあります。このような理由から上記の業界(および大手企業)にリクルーターが多いとされています。

企業にとって優秀な人材は財産。同時に学生の皆さんは、自分の納得できる企業から内定をもらいたいと、切実に思っているはずです。キャリチャンでは、皆さんが納得の内定を獲得できるよう、無料でトータルサポートする「【新卒・既卒】納得の内定を獲得できる就活イベント」を行っています。ぜひこの機会に参加してください!

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リクルーターの接触目的と時期

リクルーターの接触目的と時期

学生との接触が目的とされているリクルーターですが、なぜ採用活動以外にわざわざリクルーターを設け、学生との接触を図るのでしょうか。ここからはそんなリクルーターの接触目的について解説していきます。

また、リクルーターが接触してくる時期についても合わせてご紹介していくので、どのようにリクルーターと関わればいいのかを考えるべく、最後までしっかりとチェックしていきましょう。

リクルーターの接触目的

  • 優秀な学生の早期確保(疑似面接官)
  • 企業のことを知ってもらうため
  • 内定辞退防止

リクルーターが学生に接触する一番の目的は、優秀な学生の早期確保です。先ほども述べたように、リクルーターは「採用活動を行っていない」とされているものの、実際はそんなことはなく、たいていはリクルーターを通して学生を囲い込もうとしています。

プレエントリーをした学生や説明会などに参加した「企業に興味がある学生」や、面接を通過した学生を「面接以外でさらに見極める」といった目的から、採用目線で接触してくるのです。

実際に「リクルーター面談」として、完全に採用を目的とされた面談が行われるケースや、学生を直接的にスカウトするなどいったケースもあり、学生の確保に苦しむ売り手市場の影響がリクルーター派遣に大きく関わっているようです。

また、他にも“企業のことを知ってもらう”ことを目的に接触してくる場合もあります。就活初期の段階で企業に興味を持ってくれた学生を中心に接触し、企業のことを知ってもらうのです。また企業側も「あわよくばいい子がいれば」という目的も隠されています。

さらに就活終盤である内定確定後に接触してくる場合があり、この時期での目的は“学生の内定辞退防止”です。入社まであえて学生と接触する機会を設け、同情から辞退しにくい雰囲気に持っていくのです。

リクルーターが接触してくる時期

前述より、接触する目的別に接触してくる時期が異なってきますので、それぞれの時期と合わせてどのような目的があるのかをチェックしておきましょう。

  1. 就活解禁後すぐ(プレエントリー・ES提出・説明会)
  2. 一次選考後(面接)
  3. 内定確定後
  4. 時期問わず

1,就活解禁後すぐのプレエントリー後、ES提出後、説明会参加後などに接触してくるパターンです。この時期の目的は「企業に興味を持ってもらう」ことです。プレエントリーをするという“企業に興味がある学生”との接触ということで、学生の志望度を向上させることが目的です。

2,一次面接後に接触してくるパターンです。この時期の目的は「学生の吟味」や「志望度の向上」です。たいていは、一次面接を通過した学生、または通過する予定の学生との接触となりますので、企業側が望む学生像かどうかの確認や、そのまま二次面接への参加を促すための志望度の向上が主な目的となります。

3,内定が確定した後に接触してくるパターンです。この時期の目的は先ほども述べたように、「内定辞退防止」が目的となります。同情を誘い辞退しにくい雰囲気を作るパターンや、単純に見張りといったパターンがあります。

4,時期を問わずに接触してくる企業もあります。口コミなどから優秀な学生に接触しにいったり、様子見から二次面接後に接触するなど、その時の状況や事情に合わせて接触してきます。どのみち「選考に関わっている」可能性が高いということをお忘れなく。

利用者の声

学生がリクルーターを利用するメリット

学生がリクルーターを利用するメリット

様々な理由から学生との接触を図るリクルーターですが、実は学生にも接触するメリットがいくつかあります。

ここではそんな学生がリクルーターを利用するメリットについてまとめていきます。メリットを理解していれば、より有効的にリクルーターを利用しやすくなりますので、チェックしていきましょう。

選考で有利になる場合がある

優秀な学生を確保したいという目的から接触してくるということで、学生側にも選考で有利になるというメリットが発生することになります。

選考が含まれた「リクルーター面談」としての接触であれば当然選考にも大きく影響されてきますし、「とりあえず学生と接触してみたい」「いい学生かどうかをチェックしたい」という程度の接触でも、リクルーターにとってよい感触だったと判断されれば『ぜひ本選考に進んでもらいたい』という視点から学生との仲を深めてくるはずです。

リクルーターとの接触で高評価を得ることによって一次面接などを省略するといった待遇を受けたり、最終面接のみの「特別選考」などに招待する企業もあります。

また、ストレートに学生をスカウトするケースなどもありますので、リクルーターとの接触は選考に有利になるチャンスとともに、対応次第では悪影響を及ぼしてしまうかもしれないということも覚えておきましょう。

企業について理解を深めることができる

リクルーターと接触することで、説明会や面接などでは知りえないような企業のリアルな部分を知ることができます。

企業は人を集めるのに必死ですし、より優秀な学生が来てほしいと考えていますので、説明会や面接では企業の良い部分ばかりをアピールします。なかには盛られた内容のものもあるでしょう。

しかし、実際にその企業で働いているリクルーターと接触すれば、その企業のリアルな雰囲気を知ることができますし、面接では質問しづらいような質問もしやすいため、企業について理解を深めることができるのです。

企業のリアルな部分も知ることができれば、「聞いてた話と違う」など、入社後のミスマッチも防ぐことができます。企業研究としても役立ちますし、企業選びの参考にもなるため、リクルーターと接触した場合には、説明会などでは聞けないような話をして、企業について理解を深めましょう。

とはいっても、リクルーターとの面談や質問も「逐一人事に報告がいくのでは……?」と不安に思う人も多いはず。

キャリチャンでは、就活のプロであるキャリアプランナーが1対1で皆さんの悩みや相談に向き合ってくれる「就活相談会」を実施しています。対面でもオンラインでも相談できるので、遠方にお住まいの皆さんもぜひ参加してください!

リクルーター面談でよくある質問と攻略法

リクルーター面談でよくある質問と攻略法

リクルーターは選考に関わっているということで、リクルーター自身も学生を見極めるための質問をいくつか用意しています。直接的に「面談をする」と言われていればいいですが、学生には面談の旨は伝えずに会話の中で質問を盛り込む場合もありますので、今のうちに質問対策をしておきましょう。

ここではそんなリクルーター面談の中でよくある質問についてご紹介していきます。リクルーターからどんな意図をもって質問をされるのか、対策法とともに確認していきましょう。

質問1,「なぜこの会社に興味があるのか」

「なぜこの会社に興味を持ったんですか?」「どの部分に惹かれたのか?」など、企業に興味を持った理由やきっかけについて質問されることが多いです。

このような質問を聞く意図は、学生の志望度を図るためです。学生がどれほど企業について理解を深め、どれほど本気なのかをチェックするのです。

ですから、企業に対して本気だという思いを伝えるためにも、十分に企業研究を行い、なぜその企業に興味を持ったのか、どんな部分に惹かれたのかを考えましょう。企業に対して理解が深ければ深いほど熱意は伝わります。

また、同業他社と比べて話すとなお本気度が伝わりやすくなるのでオススメです。実際に同業他社と比較し、志望企業ならではの魅力を探しだしましょう。

質問2,「将来的にどう働きたいのか」

「将来的にどう働きたいのか」「キャリアプランについて教えてください」など、将来について質問されることが多く、その意図は、業務内容に理解があるのか、成長志向があるのかを確認することです。

企業は学生が売り上げに貢献できる人間かどうか、企業のために働いてくれるのかどうかを見極める必要があり、そのために将来像やキャリアプランから学生の理解度や成長意欲を図ります。

ですから、“その企業”で具体的な役職、キャリアプランについてを調べ、何年後にはどこのポジションでどのような仕事をしたいのかを具体的に述べてください。「〇年後にマイホームを建てる」などといったプライベートな夢はNGです。

質問3,「学生時代に頑張ったこと・取り組んでいたこと」

「学生時代に頑張ったことは何ですか?」「最も力を入れて取り組んでいたことはなんですか?」などと質問される場合も多く、意図は学生の人柄や思考性のチェックです。

どんなことを経験し、どのような壁を乗り超えたのかを知ることで、学生の人柄・思考性をチェックし、企業との相性を図ります。

この質問、「何を頑張ったのか」ではなく、「その経験から何を得たのか」「得たことをどう社会人で活かしていくか」を伝えることが重要となりますので、何を頑張ったのかの“先“をしっかりと掘り下げていきましょう。

得たことを“その企業でどう活かせるのか”を具体的に語ることができると熱意を評価されるので、意識してみましょう。

リクルーターと接触する際の注意点

リクルーターと接触する際の注意点

リクルーターと学生との接触は双方にとってメリットが多く、お互いにとってよいものとされる場合が多いですが、注意すべきこともあります。

ここではそんな、リクルーターと接触する際の注意点についてご紹介していきます。リクルーターとの接触次第では選考に影響が出るだけでなく、様々なトラブルに巻き込まれてしまう可能性もありますので、しっかりとチェックしていきましょう。

一人のリクルーターで判断しないこと

リクルーターと接触するうえで一番気を付けて欲しいのが、一人のリクルーターで企業を判断しないことです。

リクルーターは、学生一人に対して一人がつく形がほとんどで、長い時間を共に過ごしていくことから仲も深まりやすいです。しかし、その結果、学生側がだんだんと「この企業はいいところなのかもしれない」と錯覚するようになってしまうのです。

確かに企業に惹かれた部分もあるでしょうけど、これは「リクルーター」に惹かれているだけですので勘違いしないようにしてください。リクルーターとの仲が深まれば深まるほど、このように錯覚してしまうので注意が必要です。

自分を求められるとつい嬉しくなってしまう気持ちもわかりますが、そのような一時的な感情で将来のことを決めるのはリスクが高すぎます。リクルーターとの接触はあくまで「見極めるため」という認識を持ち、一人のリクルーターで判断してしまわぬよう注意しましょう。

一人のリクルーターによって結果が左右されてしまうことも

前述は、リクルーターによって学生の判断が鈍ってしまうリスクについてお話ししましたが、逆のパターンもあるので覚えておいてください。

逆のパターンとは、学生の評価が一人のリクルーターによって左右されてしまうことがある、ということです。つまり簡単にいうと、接触してきたリクルーターの個人的な感情によって悪い評価を下されてしまう可能性があるのです。

よほど悪い態度を取れば学生自身の問題となりますが、そうでない場合、リクルーターも人間ですので感情がありますから、感情によって学生を判断する場合があります。

こればかりは事前に対処することは難しいですので、このような場合から悪い結果へと流れてしまう可能性があることを覚えておきましょう。

身だしなみを整える

リクルーターとの接触は「選考」に影響が出る場合がありますので、面談を行うと言われていない場合にも悪印象を与えないよう、身だしなみをしっかりと整えておく必要があります。

リクルーターとの接触はラフな形となる場合が多いですので、乱れた髪形や服装をしてくる人がいますが、それではいくら面談でなくても印象は悪くなり、本選考に影響が出ます。

また、身だしなみを整え、失礼のない態度を取ることは社会人としての常識ですので、いつ、どんな角度から見られているのかを意識して接するようにしましょう。

トラブルには十分に注意しよう

近年、就活におけるセクハラ被害が相次いでいます。そしてそんなセクハラ被害に遭遇しやすい事例こそがリクルーターなのです。

最近では大手ゼネコンの「大林組」の男性社員がリクルーターとして学生と接触し、不適切な行為を働いたとして逮捕されました。

女子大生は大林組にエントリー後、リクルーターという男から電話があり、喫茶店で接触しました。その日は何もなかったが、一次試験通過し役員面接を受ける前にリクルーターから電話があり、「もう内定が決まったようなものだからお祝いしよう」と誘いを受けました。

その際、スーツではなく私服で来るよう要求されたそうで、違和感を抱いたものの断るわけにもいかず接触しました。しかしその席で飲めないお酒を勧められ、酔いが回った彼女に対して口説き始めたのです。そして気が付くと男が泊っているホテルの部屋に連れていかれ、関係を持ってしまったそうです。

その男は実績も積み上げており、次期支店長候補だったということもあり、「内定が取り消されるのではないか」という不安から断れずに関係は3,4回ほどと続けたそうです。

このように、採用権を持つリクルーターと内定が欲しい学生という立場から、学生の弱みに付け込んだ悪質な犯行が近年横行しています。

リクルーターからはこのような誘いをしたり、条件を提示することはありませんので、内定をちらつかせて自分のペースに持って行こうとするような人には近づかないようにしましょう。

おわりに

売り手市場の影響によりリクルーターの数が増え、学生も接する機会が多くなったと思います。まだ接触したことがないという人もこれから接触する可能性は大いにありますので、どのような目的で接触してくるのかをしっかりと把握しておきましょう。

どのような時期、形での接触だとしても選考に影響している可能性は高いので、質問された内容に対して間違った回答をしないように注意しましょう。また、身だしなみを整える、悪印象を与えるような態度を取らないといったことも守ります。

ただ、一人のリクルーターだけで企業を判断しないように注意してください。学生を確保したいという目的から接触してくるリクルーターに対し、「内定への近道」と感じることもあるかもしれませんが、内定を早く獲得できるからいいというわけではないのです。

一時的な感情から将来を決めるのにはあまりにもリスクが高すぎますので、必ずしっかりと考えるようにしましょう。

もし、判断するのが難しかったり、どうリクルーターと接していけばいいのかわからないという人や、「就活そのものに不安を抱えている」という人はぜひともキャリチャンを頼ってください。

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この記事の監修者

監修者:岡田章吾

岡田 章吾

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。

就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。

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