【医療業界を目指す就活生のための業界研究】受かるための秘訣教えます

 2025年7月28日

医療業界を目指してるそうですね。やりがいの大きい仕事だと思いますが、どんな点に魅力を感じてますか?

キャリアアドバイザー 岡田

就活生 Bさん

人の役に立ちたい、という気持ちが一番です。でも、文系の私に何ができるのか、正直まだイメージが湧かなくて…。

就活生 Aさん

僕は大学で学んだ知識を、医療の分野で活かせないかと考えてます。ただ、理系と言っても医学部じゃないんで、医療の専門知識がないのが少し不安で。

その気持ち、よく分かります。でも今の医療業界は、二人のような新しい視点を求めてるから大丈夫!では今回は、医療業界の仕事内容や就活を成功させる秘訣について紹介しますね。これを読めば文系の人も理系の人も、それぞれの強みを活かして輝ける道が見つかるはずです!

キャリアアドバイザー 岡田

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医療業界の仕事内容と業界の実態

医療業界の仕事内容と業界の実態

医療業界は何も、医学部の学生だけが目指す業界ではありません。一口に医療業界と言っても、医者だけでなく様々な業種・職種が存在し、それぞれが違った形で医療に携わっています。大学受験の際に医学部を選ばなかったからと言って、医療に関わる仕事全てを諦めてしまう必要はないわけです。

とはいえ、具体的にどんな業界なのかを知らないと、目指すも目指さないも決められませんよね。

そこでコラムの初めに、以下の3点について解説します。

今後の就活の参考にもなるので、しっかりチェックしておいてください。

様々な医療業界と仕事内容

まず初めに、医療業界に分類される業種について確認していきましょう。医療業界を目指すうえでは、自分が志望する業種以外にも業界全体を把握しておきましょう。

    【病院・医療機関】

  • 医者
  • 看護師
  • 助産師
  • 薬剤師
  • 診療放射線技師
  • 視能訓練士
  • 臨床心理士
  • 理学療法士
  • 作業療法士
  • 言語聴覚士
  • 臨床工学技士
  • 管理栄養士
  • 調理師
  • 臨床検査技師
  • 歯科衛生士
  • 歯科技工士
  • 歯科助手
  • 医療事務
  • 医療秘書
  • 治験コーディネーター
  • 病棟クラーク
  • 医療業界といえばまずはじめに思い浮かぶであろう「医者」をはじめとした「病院・医療機関」です。上記の職種はほとんどが“国家試験”が必要となる職種で、病院などの現場にて人々の命を救うための仕事をしています。

    【医療機器メーカー】

  • 営業
  • クリニカルスペシャリスト
  • サービスエンジニア
  • MRIや人工透析装置などの大型医療機器から、包帯、注射器といった消耗品まで、医療に用いられる様々な製品の開発製造や販売をします。臨床工学技士など医療に関する資格を所有しているとクリニカルスペシャリストなどで重宝されます。

    【製薬会社】

  • 研究職
  • CRA(臨床開発モニター)
  • MR(medical representative)
  • 病気やケガを治すための医薬品を開発、生産、販売する仕事です。医薬会社は、研究や開発に携わる「技術系」と、医薬品を病院やドラッグストアなどの関係者に用法する「営業(MR)」とに分けられます。

    【介護福祉】

  • ホームヘルパー
  • ケアマネージャー
  • 生活相談員
  • 高齢者や患者のケアなどを行う介護福祉も医療業界として分類されます。介護の仕事以外にも、家事全般のお手伝いをしたり、本人や家族と話し合い、最適なケアプランを作成したりする仕事など、様々です。

「医療業界に進みたい」強い意志と決意を持っている場合、業界の中でもどのような業種を選ぶかが大きなポイント!多岐に渡る業界の情報をまとめ、自分に合った企業を見つけるのは時間が掛かります。キャリチャンでは、プロのキャリアプランナーが希望条件に沿った企業を紹介する「就活相談サポート」を無料で開催!ぜひうまく就活に役立ててくださいね。

予想される医療業界の今後

医療業界はもともと、人間の最も原始的な欲求である「生死と健康」に関わる分野であることから、世の中の景気に左右されにくい安定した業界です。

むしろ新型コロナウィルス感染症(コロナ)の世界的流行の際には、患者数の増加だけでなく感染対策としても医薬品や医療関連機器などが必要とされ、医療業界の企業はのきなみ増収増益となりました。

それと同様、高齢化などの今抱えている課題がいつか解決したとしても、人間が生きる限り必ずどこかで新たな医療のニーズが生まれます。医療業界が世の中から必要とされなくなることは決してないので、そういう意味においては不景気で働き口を失う恐れがなく、長く続けやすい仕事だと言えるでしょう。

医療業界で逆に問題となっているのは、若手の人材不足です。高齢化によって医療ニーズはますます高まっているのに、少子化のうえ「忙しくてきつい」「危険」「責任が重い」「高度な専門知識が必須」といったイメージから、医療業界は長らくなり手が少なく、人手不足の状態でした。

しかし前述のように医療業界にも様々な業種・職種がありますから、必ずしも専門の学校で教育を受けていないと就職すらできない仕事ばかりではありません。また近年医療現場には、患者の様子をモニタリングし異常があれば知らせてくれたり、自動で受付や会計ができたりといった、AIシステムの導入が急速に広まっています。

そのため医療従事者が患者から離れた場所にいても一部のサービスが可能になり、医療業界の危険度や忙しさがずいぶん改善されてきました。今後も技術の進歩とともに、働く環境はどんどん改善されていくでしょう。

医療業界の就活事情

前述のような理由から、近年は就活市場でも、医療業界の人気が高まっています

もちろん医療は人命にかかわる仕事なので責任が重いですし、医療は日進月歩なので日々知識を習得する必要があるのも事実です。しかし実際にはメリットも多く、これまで言われていたほどネガティブな要素ばかりではないことが知られてきました。

とくに、コロナ禍でその他の業界が業績不振にあえぎ、いつ倒産してもおかしくない状況に至った記憶が焼き付いている現在では、医療業界の安定性はますます魅力的に映ります。

これから医療業界を目指す就活生は、そうした状況を踏まえ、受ける企業によっては相当な高倍率となって、就活が難航する可能性があることも頭に入れておいてください。

医療業界に就職するメリット

医療業界に就職するメリット

医療業界はどの分野においても今後とも安定が見込まれる業界ですが、他にもたくさんのメリットが存在します。具体的には、以下のようなメリットがあるでしょう。

ここでは、医療業界に就職するメリットについて解説していきます。これらメリットは医療業界の魅力ということになりますので、しっかりとチェックしておきましょう。

「人の役に立っている」という実感を得られる

医療業界はどんな業種においても、「人の役に立っている」という実感を得ることができる素敵な仕事です。

一見、直接的に患者と接触する医者などの病院勤務の人たちだけのメリットにも思えるかもしれませんが、そんなことはありません。なぜなら患者を救うためには薬や医療機器が必要だからです。

医者は治療はできますが、薬や医療機器の開発はできません。医者が患者を救えるのは製薬や医療機器メーカーがあってこそなんです。開発に携わる技術職がいて、それらを用法する営業職がいてこそ医療業界は成立するのです。

このように、直接的に患者と接触する機会がなくても、1つ1つの仕事がすべて人の役に立っており、欠かせない重大や役割となるのです。そして、どの仕事においてもこのような実感を得られるのは、医療業界ならではの大きなメリットです。

安定していて、給料も高い

今後の医療業界でも述べたように、医療業界は安定しています。そして安定しているということで、給料も高い傾向にあるのです。

医療業界は高齢化社会によってますます需要が上がり、そして成長も続けています。また流行りや景気などに左右される仕事ではありませんし、もともと業界として元気がありますので、今後とも高い給料は保たれ続けるでしょう。

ちなみに、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、企業規模10人以上の医療機関に勤務する医師の平均年収は、約1,436万円だそうです。

それに対して、2024年3月期の有価証券報告書によれば、医療機器メーカー最大手であるオリンパス株式会社の平均年収は約946万円、製薬会社最大手である武田薬品工業株式会社の平均年収は約1,105万円と、負けず劣らず高水準でした。

ただし、これらの年収は過酷で「人の命を預かる」という責任のもと与えられる給料です。ただ「給料が高いから」といった理由から志望するようでは、受かることはありませんので注意してください。

同業界であれば転職もしやすい

医療業界は国家資格や専門的な知識が必要となる仕事のため、一度スキルを身につけてしまえば同業界での転職がしやすくなります。

近年ではメガバンクが大型リストラ計画などにあやかり、金融に限らず多くの業界・企業において「一生安心」ができない状態とされていることから、「スキル」が大変重宝される時代となりました。つまり、転職をする上では資格や専門知識がないと新しい就職先を見つけるのは難しいというわけです。

しかし、医療業界に一度就職すれば資格や専門知識を身につけることができるため、「手に職」ということになり、同業界であれば簡単に就職することができるのです。

医療業界は人がいる限り一生なくなることのない業界ですし、人手を欲しがる業種もありますから、今後を見据えたときに「手に職」は非常に強みとなります。

医療業界の就活で求められる人物像とスキル

医療業界に求められる人物像とスキル

メリットの多い医療業界ですが、「人の命を預かる」という責任ある仕事をすることや、AI化などによって“入社するのが難しい”業界と有名です。そんな難関業界では、以下のような人材が求められています。

業界が求める人材へと近づけば、「欲しい」と思われる人材になれるはずです。しっかりとチェックしていきましょう。

責任感が強く、仕事に対して誠実な人

医療業界では、責任感があり、プレッシャーに強く、そして仕事に対して誠実な人が求められます。医療業界は「人の命に関わる仕事」ですので、“人の命を背負っている”という認識と責任感がないと務まらないのです。

どんな仕事においても責任感がないとうまくいきませんし、まして人の命に関わる仕事をする医療業界では少しのミスも許されませんから、とくに責任感は重要なものとなります。

しかし、人の命に関わるということで、責任ある仕事ではあるものの、それらがかえってプレッシャーとなってしまう場合もあります。そのため医療業界では、どんな状況においても、どんなことに対してもプレッシャーに押しつぶされることなく責務を果たせる人材が必要です。

そのためにも、医療業界の就活では仕事に対して誠実な姿勢が求められます。「命」と向き合い、「人を助けたい」という仕事に対する誠実な気持ちこそが、責任感の表れであり、プレッシャーにも押しつぶされない強いメンタルを生み出すと考えられているからです。

冷静で臨機応変に対応できる人

医療業界では、様々なトラブルや思わぬアクシデントなどが日常茶飯事に起きるため、どんな状況においても冷静、かつ臨機応変に対応できる人が求められます。

自分が患者として病院に訪れたとき、病状が急変し、自分よりも医者や看護師が慌てたら嫌ですよね?こちらまで不安になってきますし、次から診察をお願いしたくないと思うでしょう。

病院に限らず、医薬品や医療機器だって、身体に合わずに体調が崩れてしまったり、機器が故障したりしてしまった時に冷静に対応してもらえなかったら不安です。

このようなことがあると仕事はまともにできませんから、医療業界の人たちはどんなことに対しても冷静に対処し、どんなトラブルにも臨機応変に対応ができる人が求められます。

どんな業種においても治療、開発、製造のプロとしての責任を果たす必要がありますので、冷静で臨機応変に対応できるかどうかは採用するうえでもチェックする重要な項目です。

人と円滑にコミュニケーションが取れる人

医療業界では、人と円滑にコミュニケーションが取れる人が求められます。医療関係は人と密に接することで業界としての成長が見込めますから、コミュニケーションの有無は非常に重要になります。

病院では病状回復のために直接的に患者とコミュニケーションを取る必要があります。製薬や医療機器においても、どんな薬・機器が世に求められているかを把握すべく、研究者と医療関係者とが密にコミュニケーションを取る必要があります。

介護に関しても、直接的に人と接触する仕事ということもあり、医療業界全般において医療業界の成長のために、高いコミュニケーション能力が欠かせません。

せっかくスキルや知識があっても、うまく思いを伝えられなければ効率的に能力を発揮できませんので、そのようなことがないよう、医療業界ではコミュニケーション能力が重宝されます。

医療機関特有のビジネスマナーの理解がある人

医療業界、とくに「病院勤務」においては、医療機関特有のビジネスマナーに理解がある人が求められます。

医療は人との関わりの多さから「サービス業」という考え方が広まってきており、実際に現場においてもコミュニケーション能力が求められる傾向にあります。しかし医療の現場では「お客様」ではなく、「患者様」をお迎えするため、他のサービス業とは異なった“医療ならではの対応”が必要となるのです。

患者様は一人ひとり違った問題と向き合っており、それぞれに求められる対応法は違います。そして「命」と向き合う現場ということもあり、とくにマナーに関しては敏感でなくてはなりません。

ですから通常の現場とは違った、“対患者様”に対する適切な対応ができるよう、今のうちからインターンシップなどを通して、医療機関特有のビジネスマナーを学んでおきましょう。

医療関連の仕事は専門職が多く、資格やスキルが必須!どんな資格があると有利なのか、今からでも医療業界を目指せるのか、と不安に感じる学生も多いです。キャリチャンでは、就活に関する悩みや疑問を解消する「就活相談サポート」無料で開催しています。ぜひ上手に活用してくださいね。

医療業界の就活に受かるための対策と条件

医療業界に受かるための対策と絶対条件

初めに述べたように、医療業界は若手の人材不足に悩まされています。それでも人命にかかわる責任の重い仕事・専門知識が必要な仕事という性質上、いくら人手不足であっても、誰でもいいから人を増やすなんてわけにはいかない業界です。

そのため医療業界の採用選考においては、応募者が求めるレベルに達しているかどうか、厳しい審査が行われます。若手の人材が強く望まれている割に、簡単に内定を獲得できるほど医療業界の選考は甘くないのです。

医療業界の内定を獲得するには、以下の対策が必須となります。

ここからは医療業界に受かるための対策法と、受かるための条件について解説しますので、これを参考にしっかり準備して挑んでください。

医療業界の厳しさやデメリットも覚悟する

医療業界の選考で内定を獲得するためには、医療業界ならではの厳しさや、デメリットについても覚悟しておかなければなりません。

医療業界は人命にかかわる責任の重い仕事である分、その責任を100%全うする覚悟を持った人材が求められています。つまり医療業界の厳しさやデメリットを知らず、漠然とした憧れや条件面のメリットだけに惹かれて甘い夢を見ているような人は、決して内定をもらえないのです。

医療業界は確かに人のためになる”カッコイイ仕事”でありメリットも多いですが、その反面、他の業界にはない特殊な厳しさやデメリットも多く存在します。

たとえば、くり返し述べているように医療業界は若手の人材が不足しているため、勤務時間が長くなったり受け持つ仕事の量が多くなったりと、どうしても激務になりがちです。また人命にかかわる仕事であるがゆえに、待ったなしの対応を迫られる緊急業務が多いうえ、1つのミス・一瞬の遅れが文字通り命取りになります。

それは医者や看護師、介護福祉士などの、患者と直接かかわる職種に限ったことではないです。製薬会社や医療機器メーカーの人間だって、医薬品・医療機器に関して現場から問い合わせや要請があれば、同様に緊急の対応を迫られます。

むしろ製薬会社や医療機器メーカーの場合、自分の目の前に患者がいるわけではありませんが、自分の対応次第でそれを使う数千人数万人の命にかかわるケースもあるわけです。医療業界で働く人は、常にそうした重責と緊迫感にさらされ、肉体的にも精神的にもストレスを受けます。

それだけでなく、そうした緊急業務は自分が休みかどうかに関係なく発生しますから、休日に会社や取引先から連絡が来るといったことも珍しくないです。仕事の時間とプライベートな時間の区別が曖昧になり、メリハリをつけにくい、休みの日に心置きなく休めないという問題も出てきます。

そのうえ医療業界で働く人の多くが、直近で言えばコロナのような感染症の問題と無関係ではいられません。感染が拡大すればするほど、医療業界で働く人は激務をこなさざるを得ませんし、長引けば長引くほど、体力的にも厳しい状況になっていくでしょう。仕事の種類によっては、実際に自分が感染するリスクもあります。

医療業界を目指す就活生は、それらの厳しさやデメリットについて理解し、受け入れる覚悟が必要です。

面接においても、「うちは○○だけど大丈夫?」などと、デメリットやリスクについて承知しているかどうか聞かれることがあります。そんなときにも動揺を見せず、十分な覚悟ができていると示せるように、あらかじめ業界・職種・企業についての理解を深め、回答を考えておいてください。

“なぜ医療業界なのか”を業界・企業研究から明確にする

医療業界を受ける際、まずは自分の中で“なぜ医療業界なのか”を明確にします。まずはこの軸となる部分を明確にしておかないと、熱意を伝えることができません。

ですから、医療業界に興味を持ったきっかけや、目指そうと思った理由などから掘り下げ、業界研究と合わせてしっかりと明確にしていきましょう。

“なぜ医療業界なのか”を明確にしたら次に、「なぜこの分野(業種)なのか」「なぜこの企業(病院)」なのかも明確にしていきます。医療業界は様々な分野に分かれ、様々な企業(病院)が存在しますので、“その中からここを選んだ“という理由が明確でないと、あなたの志望度や熱意は伝わらないのです。

実際に面接においても、「なぜうちなの?」と聞かれることもありますので、しっかりと明確にしておきましょう。企業研究はもちろん、同業他社と比較することによって、よりその企業の魅力に気づきやすくなりますので、条件の近い企業と比較してみましょう。

医療の重要性を把握し、医療で何をしたいのかを明確にする

医療業界を目指すためには、医療の重要性を把握し、医療で何をしたいのかを明確にする必要があります。

医療業界はどの分野においても「人の命」と関わりのある仕事ですので、生半可な気持ちではいけませんし、どの企業・病院においても真剣に「医療」と向き合えている人でないと、仕事を任せられないと思っています

また、そんな医療で何をしたいのか、医療を通してどんなことをしていきたいのかといったこともしっかりと伝えないといけません。医療は専門分野になりますので、「ただ頑張りたい」という思いでは熱意が伝わらないのです。

ですから、まずは日本の産業において医療がどれほど重要なものなのかを考え、そこからそんな医療を通じて何をしたのかを明確にしていきましょう。インターンシップに参加するなど、“現場”に立つことでより医療を身近に体験することができるため、オススメです。

基本的な医療の知識を身につける

医療業界では病院・医療機関だけでなく、どんな分野においても「基本的な医療の知識」が必要となります。なぜなら、薬や医療機関などは患者の気持ちを理解していないと、本当に必要なものを作ることができないからです。

製薬会社や医療機器メーカーでは直接的に患者とコミュニケーションが取れませんので、どんなものを必要としているのかは病院側の意見や、これまでの研究データなどがもとになります。

しかし、ここで基本的な医療の知識がなければ必要なもの、患者が求めているものをどう作っていけばいいのかわかりません。それにどんな分野においても仕事中は医療用語が飛び交っていますから、基本的な医療の知識がないとどこの業種においてもまともに働けないのです。

ですから、医療業界を目指すのあれば基本的な医療の知識はしっかりと身につけておくようにして下さい。どんな分野においても必ず医療知識は必要となります。

もちろん、大多数の就活生は医学部の出身ではないので、現時点で完璧な医療知識がないことは当然です。医療業界を目指すと決めたときから学び始めており、今後も積極的に学んでいくという学習意欲を示すことが重要になるでしょう。

業種によってアピールすべきことを変える

医療業界には様々な分野が存在し、それぞれの仕事内容や有効なアピールポイントは異なります。ここではそんな業種別の対策についてご紹介していきます。

基本的なベースは上記で紹介したものになりますが、ここではさらにプラスαとしてアピールすべきことを紹介しているので、自分の目指す業種をチェックしていきましょう。

【病院・医療機関】

病院内においてどのポジションで働き、そこで何をしていきたいのかなど、明確なものをアピールしていきます。

また、病院勤務は直接的に患者と関わりを持つこととなりますので、コミュニケーション能力が高いことや、寄り添って一緒に回復を目指していくという思いも合わせて語るとなお良いです。

【医療機器メーカー】

どんなモノを求めているのかを理解し、みんなが望んでいるものを作り上げるという、学ぶ姿勢が高く評価されます。

また、医療に関する知識も深いとより高く評価されますので、積極的にアピールしていきましょう。さらに、志望する企業が取り扱う機器についても理解を深めておくことが大切です。

【製薬会社】

他の企業ではなく、“この企業でなくてはならない”という思いを伝えることがポイントです。

そのためにも、どのような医薬品を取り扱い、どのジャンルにおける市場シェアをどの程度占めているのかなどを押さえておきましょう。また、同業他社との比較を行い、その企業の魅力をしっかりと見つけておきます。

【介護福祉】

人と密に関わる仕事ということで、人間性などをチェックされる傾向があります。そのため、「協調性」や「コミュニケーション能力」などを積極的にアピールしていくのが効果的です。

また、大変で人気も低い介護業界をなぜ“わざわざ選んだのか”を明確し、それらの思いを伝えることも大切です。人助けをしたいという気持ちを合わせてアピールしましょう。

必要に応じて資格を取得する

医療関連の仕事は専門職となりますので、特に病院においては国家資格をはじめとした「資格所有」が義務付けられていることがほとんどです。

多くの資格は医療関連の学校に通い、所定の過程を修了することを条件に取得となりますので、資格取得のために今はしっかりと学業に力を入れていきましょう。また、学校を通して様々な資格を取得できるチャンスもあると思いますので、必要に応じて積極的に資格取得を目指します。

中には、「専門的な学校に行っていない場合は資格取得できないの?」と思う人もいるかもしれませんが、そんなことありません。独学でも取得できる医療系の資格がいくつかありますので下記より確認してください。

  • 医療事務
    →病院やクリニックなどの医療機関において事務作業を行う際に役立つ資格

  • 福祉住環境コーディネーター
    →高齢者や身体障碍者にとって安全で快適に過ごせられる住空間を整備・提案する際に役立つ資格

  • 登録販売者
    →ドラッグストアや薬局にて一般医薬品の販売ができる資格

  • 介護職資格
    →高齢者の状態に応じた食事の提供をし、健康のサポートをする際に役立つ資格

製薬会社や医療機器メーカーなどの営業職を目指す場合などにも、医療に関する知識があることを証明できますので、取得することをオススメします。

文系学生が医療業界を目指す方法

医療業界といえば基本的に医療を専門的に勉強してきた理系学生が中心となりますが、中には「文系学生だけど、医療に関わる仕事がしたい!」という人もいると思います。

しかし、先ほどもお話ししたように、医療に関わる仕事は専門的な学校を通じ、資格を取得することが必須条件となっていることから、新卒の就活をきっかけに文系学生が医者などを目指すのは正直不可能です。

だからといって、全くもって文系学生が医療関係の仕事ができないというわけではありません。確かに医者などの病院勤務は難しいですが、製薬会社や医療機器メーカーの「営業」などなら文系学生でも目指すことができます。

ただ、たとえ営業職だとしても医療に関する知識は必要となりますので、独学でしっかりと学んでおきましょう。インターンシップに参加すれば直接医療に触れられるため、知識を蓄えるのにオススメな環境です。

主な医療会社の売上高と平均年収

主な医療会社と売上高の平均年収

最後に、医療業界の代表的な大手企業を6社紹介します。

どんな業種や企業を志望するにしろ、医療業界を目指す以上は業界の大手企業を覚えておいて損はないでしょう。就活をする上での参考にしてください。

武田薬品工業株式会社

武田薬品工業株式会社は、日本の医薬品業界最大手の企業です。2019年のシャイアー社買収を経てグローバルな製薬企業となり、「消化器系疾患」「希少疾患」「血漿分画製剤」「オンコロジー(がん)」「ニューロサイエンス(神経精神疾患)」を主要な事業領域としています。

「優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献する」というパーパス(存在意義)を掲げ、世界中の患者さんに革新的な医薬品を届けています。

(参照:武田薬品工業株式会社 2024年3月期 有価証券報告書)

アステラス製薬株式会社

アステラス製薬株式会社は、山之内製薬と藤沢薬品工業が合併して誕生した、研究開発型のグローバル製薬企業です。がん、泌尿器、移植などの領域を強みとするほか、細胞医療や遺伝子治療といった最先端の医薬品開発にも注力しています。

アステラス製薬は「最先端の科学を追求し、患者さんの価値に変える」ことをビジョンに掲げ、世界中のアンメットメディカルニーズ(いまだ満たされていない医療ニーズ)に応える新薬創出に取り組んでいます。

(参照:アステラス製薬株式会社 2024年3月期 有価証券報告書)

オリンパス株式会社

オリンパス株式会社は、消化器内視鏡で世界トップシェアを誇る、医療分野に特化したメディカル・テクノロジーカンパニーです。近年、科学事業や映像(カメラ)事業を売却し、経営資源を医療事業に集中させました。

「世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現」を経営理念に、内視鏡などの診断・治療機器を通じて、がんをはじめとする疾患の早期発見・早期治療に貢献しています。

(参照:オリンパス株式会社 2024年3月期 有価証券報告書)

テルモ株式会社

テルモ株式会社は、グローバルに事業を展開する医療機器メーカーです。創業以来、「医療を通じて社会に貢献する」という企業理念のもと、質の高い医療を世界中に届けることを目指しています。

「心臓血管」「ホスピタル」「血液・細胞テクノロジー」の3つのカンパニー制を敷き、カテーテルなどの心臓血管領域や、注射器などのホスピタル領域で世界的に高いシェアを誇ります。

(参照:テルモ株式会社 2024年3月期 有価証券報告書)

株式会社ニチイ学館

医療事務や介護サービスの分野におけるリーディングカンパニーです。祖業である医療事務の講座・人材サービスを基盤に、訪問介護や有料老人ホームなどの介護サービス、さらには保育や語学といった教育事業まで幅広く展開しています。

全国に広がる拠点網を活かし、人々の生活を総合的に支えるサービスを提供しているのが特徴です。

なお、株式会社ニチイ学館は2020年にMBO(経営陣による買収)により上場廃止となり、それ以降の有価証券報告書は公表されていないため、平均年収のデータがありません。

(参照:株式会社ニチイ学館 2024年6月電子公告)

SOMPOホールディングス株式会社

大手の損害保険グループですが、介護事業(SOMPOケア株式会社)を大きな柱の一つとしており、業界トップクラスの売上規模を誇ります。

ただし、平均年収は、介護事業だけでなく金融事業などを含むホールディングス全体の数値です。傘下の事業会社である「SOMPOケア」単体の平均年収は公表されていませんが、採用サイトなどではキャリア別の年収モデルが示されています。そちらを参照してください。

(参照:SOMPOホールディングス株式会社 2024年3月期 有価証券報告書)

後悔しない医療就活にするための最終チェック

医療業界には病院や医療機関だけでなく、製薬会社、医療機器メーカー、介護福祉など様々な業種・職種が含まれます。しかし業種・職種は違っても、それぞれが人命にかかわる責任の重い仕事を担っている点では同じです。

そのため医療業界では、どの企業どの施設においても、求める人材のハードルが高く設定されています。若手の人材が不足し、人を欲しているにもかかわらず、医療業界の選考は難関なのです。

医療業界を目指す就活生は、それをきちんと頭に入れて万全の対策を取る必要があります。まずは学校でしっかりと学び、医療に関する知識も身に付け、業界・企業研究を十分行ってください。

医療の重要性はもちろん医療業界に就職するデメリットも把握したうえで、「なぜ医療業界へ進みたいのか」「なぜこの業種・この企業なのか」といった志望の動機と、「そこで自分が何をしたいのか」というビジョンを明確にしておくことが大切です。

とはいえ医療業界を目指す就活生には、「学校が忙しくてなかなか就活対策の時間が取れない」「専門外からの挑戦で選考に自信がない」という人もいますよね。

そんな就活生には、医療業界を目指す学生に特化した就活支援や企業紹介なども行っているキャリチャンの無料イベント「再就活サポート」がオススメです。このイベントでは、プロのキャリアプランナーがあなたの専属サポーターになり、納得のいく内定を獲得できるまで二人三脚で就活をお手伝いします。

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この記事の監修者

監修者:岡田章吾

岡田 章吾

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。

就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。

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