【21卒4月の就活事情まとめ】緊急事態宣言によって大きく変わった就活事情
2022年3月25日
猛威を振るう新型コロナウイルス。すでに新型コロナウイルスによって、合同説明会や就活イベントの中止などの様々な影響を受けているが、「緊急事態宣言」の発令によってさらなる困惑を招いている。
合同説明会に参加できなくなっただけでなく、採用活動を停止している企業も増え、さらには「外出自粛」によって面接も受けられない状況が続いているのだ。
しかし、卒業は待ってくれないので就活の手を止めるわけにもいかない。しかし、今、どのようにして採用活動が行われているのかを把握するのも難しい。
ここではそんな、「4月の就活事情」をまとめている。4月にはどのような動きがあったのかなどをまとめており、これらを確認すれば採用活動の流れが把握できる。
採用活動の流れが把握できれば、これからどう動けばいいのかも見えてくるので、ぜひともチェックしていただきたい。
目次
【4/23】政府が採用活動の柔軟化を呼びかける
終息のめどが立たない新型コロナウイルス。これまでにも何度か話したように、新型コロナウイルスによって21卒の就活には様々な変化が起きている。しかしそんな中、少しは就活生の気が晴れるようなニュースが飛び込んできた。
政府や経団連が採用活動の柔軟化を呼び掛ける
政府と経団連は新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、採用活動を柔軟にするよう企業に呼びかける。授業の再開が遅れている高校や大学に配慮し、選考時期の分散を進め、採用の通年化を加速する。大学院生についてインターンシップ(就業体験)からの直接の採用も解禁する方向で、就活ルールを主導する政府が調整を急ぐ。
(引用:日本経済新聞)
新型コロナウイルスによって暗いニュースが続く中、先日就活生にとって気が晴れるようなニュースが飛び込んできた。
23日午後、萩生田光一文部科学相と経団連の中西宏明会長がテレビ会議を行い、エントリーシートの提出期限を延長するなど、柔軟な採用活動を行っていく方針を発表したのだ。
このテレビ会議の中で萩生田大臣は「一定の時間の猶予を持って採用するといったメッセージを早めに各企業から出してもらえれば、就職活動をする生徒や学生に安心感を与えることができるのではないか」と述べた。
これに対し、中西会長はエントリーシートの延期や通年を通した選考機会の確保に向けて最大限努力することを、経団連と大学側でつくる協議会で申し合わせたことを報告したのだ。
こうして路頭に迷う就活生に希望が差し込み、“採用活動をしたくてもできない企業”も同時に救う事ができたのだ。
暗いニュースが続いている状況の中で、このような前向きな発表はモチベーション維持にもつながるはずだ。
厳しい状況には変わりない
政府や経団連によって採用活動の柔軟化が発表されたが、まだまだ厳しい状況であるのには変わりない。新型コロナウイルスによる経済状況は大幅に乱れたままだし、緊急事態宣言によって外出もできない。
採用活動をしたいと思っても“できない”企業が多くあることから、就活生にとっては厳しい状況に変わりないのだ。
確かに採用活動の柔軟化は就活生にとって希望となるニュースだが、、就職活動の柔軟化は現時点では“方針を固めただけ”であって、実際にはまだまだ柔軟化は浸透していない。
そのため、就活生は柔軟化に頼るのではなく、今できることをしておく必要がある。外に出ることができなくても家で自己分析ならできる。面接に行けなくても面接練習ならできる。
そして今は多くの就活支援企業によって「オンライン」によりサポートも増えてきているので、これらも利用し、器用に就活と向き合っていこう。
【4/15】「緊急事態宣言」発令によって変わる就活
先日、「緊急事態宣言」が発令された。初めてのことに戸惑いを隠せない中、とくに「就活生」は危機感を覚えている。すでに新型コロナウイルスによって様々影響を受けている21卒はさらなる危機を迎えているのだ。
「緊急事態宣言」によって売り手市場崩壊
脅威をふるう新型コロナウイルスだが、その影響は就活にも歯止めが聞かないようだ。大手就活支援企業が主催する合同説明会をはじめとした各企業による説明会、就活イベントが軒並み中止。
オンラインによる「ウェブ説明会」や「ウェブ面接」などを起用する企業が増えたものの、先日発令された緊急事態宣言によって以前ほどの活気は消えた。外出禁止によって経済活動も弱まってきたことから、企業側も学生側も就活の手が止まってしまったのだ。
近年は「売り手市場」とされていたが、事態は一変。経済難によって採用したくてもできない企業や、外出自粛によって採用活動の手が止まってしまった企業が多くあるのだ。
就活難を感じる学生は多く、日本経済新聞が発表した記事には実に8割もの学生が「就活が厳しくなる」と感じているそうだ。
(引用:日本経済新聞)
大手就職支援企業のマイナビが、2021年卒業予定の学生に向けて「先輩と比べ、就職環境がなるになると思うか」を調査した。その結果、「かなり厳しくなる」「多少厳しくなる」と回答した人の合計が前年同月比61ポイント増の83%に達したのだ。
そして実際に就活は難航している。「面接に行けない」「志望企業が採用活動を停止している・ウェブ面接を起用していない」など、仕方ないことではあるが、企業と接触できないことに不安を覚える就活生は大勢いるようだ。
今でも支援を受けられるサービスはある
緊急事態宣言もあり、就活に参加できない状況が続いている。しかし諦めるのはまだ早い。なぜなら、こんな状況でも就活支援を受けられるサービスはあるからだ。
緊急事態宣言ということで、対面での支援は減っているものの、「オンライン」を通して支援している企業は多い。実際に当サイトにキャリチャンにおいても「Web面談」を開催している。
対面でなくても、プロのカウンセラーによる支援から“いつもの就活以上のサポート”をしているので、今こんな状態でも慌てず、安心して就活をしてほしい。
【4/6】人気企業に変化?変わる「就職人気ランキング」
就活生による「就職人気ランキング」に変化が起きたそうだ。企業による変化だけでなく、人気業界にも変化が起きているようなので、見ていこう。
伊藤忠が「就職人気ランキング」で1位になる
先日東洋経済が「就職人気ランキング」を発表した。調査対象者は就活サイト「分ナビ!」に登録する、現在就活中(21卒)の登録者2万4000人以上だ。
ランキングの結果、1位に輝いたのは大手総合商社の伊藤忠商事だ。昨年20卒を対象にしたランキングでは6位だった伊藤忠商事が一気に首位に輝いたのだ。
伊藤忠商事が1位に輝いた要因は様々だ。働く人に焦点をあてはコーポレート広告やテレビCMの流行に、社長自らが新入社員を玄関で出迎えるイベント成功など、様々な形から注目と人気を博したのだ。
商社はもともと根強い人気を博している。5大商社をはじめ、どの企業においても毎年多くの学生が集まるし、ランキングを見る限り倍率は相当高いものとなるだろう。
そのため、商社を受ける上では相当な対策が必要となる。まずは五大商社への理解を深め、商社に特化した対策をしていこう。当サイトにおいて、商社に特化した対策法を紹介しているので、ぜひ参考にしてもらいたい。
憧れの「商社」で働きたい!五大商社の特徴と受かるための必勝法を教えます
新型コロナによって航空系の人気が下がった?
もともと不動の王者として君臨していた「航空系」企業がランクを下げた。2位の全日本空輸(ANA)は前回と前々回(2019年卒・前半)ではトップだったが、今回は首位から陥落したのだ。
投票期間が3月半ばということで、新型コロナウイルスによる影響からランキングが下がったことが予想される。
実際、新型コロナウイルスによって航空系企業の業績が不安になる。旅行ができる状態ではないし、海外からの受け入れもできない。さらにもともとオリンピックの開催によって組まれていたツアーなども白紙に戻ったことから、今後の経済業況から考えても「航空系=安定」という概念が薄れていく可能性があるのだ。
このように、今後ますます新型コロナウイルスによって影響の出る業界・企業は増えてくる。実際に「内定取り消し」といった事態も起きたことから、これからはさらに企業選びは慎重にいくべきだ。
【4/1】新型コロナによってスケジュールが後退する?
就活に大きな影響を与えている新型コロナウイルス。合同説明会や就活イベントの中止によって「採用スケジュール」にも影響が出ているようだ。
新型コロナによって採用スケジュールに変化が起きている
すでに大規模な企業説明会が延期や中止となっていますが、「エントリーシートの結果通知」や「面接」、「内々定」を出すタイミングなどが後退する見通しです。
(引用:NHK 就活応援ニュースゼミ)
新型コロナウイルスによって既に多くの合同説明会や就活イベントが中止になっていることから、就活全体のスケジュールに乱れが起きている。
就活総合ナビサイトマイナビでは、2月13日~3月6日にかけて国内の1060社に対して新卒採用スケジュールに関する調査を行った。その結果によると、「エントリーシートの結果通知」「面接」「内々定を出すタイミング」などが後退している様子が見られるのだ。
■「エントリーシート結果通知はいつ?」
- 2月回答企業:3月(59%)、4月(19%)
- 3月回答企業:3月(41.2%)、4月(32.6%)
■「面接開始月は?」
- 2月回答企業:3月(45.2%)、4月(26.6%)
- 3月回答企業:3月(27.9%)、4月(33.1%)
■「内々定を出す時期は?」
- 2月回答企業:3月(21.4%)、4月(34.3%)、5月(19.9%)、6月(13.1%)
- 3月回答企業:3月(13.2%)、4月(26.7%)、5月(24%)、6月(19.4%)
上記のデータより、2月の3月との回答結果から先延ばしされている傾向がよくわかる。これらは新型コロナウイルスによって中止された説明会やイベントなどが原因となり、その結果採用スケジュールが想定よりも後退してしまったのだ。
もともと21卒の就活は経団連による「就活ルール」が廃止されたこともあり、決められたスケジュールがなかった。その影響もあり、イベントの中止というアクシデントや収まる気配のない新型コロナウイルスによってスケジュールは乱れる一方なのだ。
今後もスケジュールが乱れることが予想される
今後の採用スケジュールも後退されることは予想される。というよりも、収まる気配のない新型コロナウイルスによって“動き出せない”という理由から、後退せざるを得ないのだ。
すぐに終息するのであれば採用活動に影響がないという企業もあるだろし、長引くようでは人を雇う余裕がなくなる企業も当然出てくる。しかし、新型コロナはいつ終息するかわからない。先の予想を立てられないということから、企業は動き出せず、後退せざるを得ない。
すでに新型コロナウイルスによって経済に大きな影響が出ている。当然大幅に売り上げが下がった企業も存在し、それらの影響から新卒採用を取りやめる企業や、「内定取り消し」といった最悪の事態も起きているのだ。
そして今後も同じような事態を繰り返すことも考えられる。しかしこればかりはどうすることもできず、就活生もこれらの事態を頭に入れたうえで就活を行わないといけないのだ。
「今できること」をしておこう
いつ終息するかわからない新型コロナによって採用スケジュールが後退されている。中には採用活動が停止状態となっている企業もあり、学生自身も「どうすればいいのかわからない」と動き出せずにいるだろう。
しかし、就活そのものが止まったわけではない。面接や説明会をしていないとしても、就活生は卒業までには就職先を決めなくてはならないのだ。
後退していた採用スケジュールが前倒しになることもありえるし、停止していた採用活動が急に再開することもある。そんな状況にすぐに対応すべく、“今できること”をしておく必要があるのだ。
自己分析や企業・業界研究、面接練習といったことは、企業の採用活動が停止していてもできる。むしろこれらの準備を万全に行えていないと、乱れた採用スケジュールにはついていけない。
もちろん、自分の気になる企業の採用スケジュールを常にチェックしておくことも大切だ。乱れた就活だからこそ、常にアンテナを張り、情報を得ていこう。
おわりに
新型コロナウイルスによる影響を大きく受けている4月。特に「緊急事態宣言」が発令したことによって、さらに大波乱を呼ぶこととなった。
緊急事態宣言によって「外出自粛」を命じられ、面接や説明会に活きたくても行けなくなった。そもそも企業側も“採用活動をしたくてもできない”状況となり、就活難はこれからも続くことが予想される。
しかし、卒業は待ってくれない。新卒として就活し、就職先を決めるためには今活動の手を止めるわけにはいかないのだ。
だから、「新型コロナウイルスだから」といって諦めてはいけない。今できることはあるし、今できることをしなくてはならない。そのためにも今の状況をしっかりと把握し、遅れないように気をつけよう。
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この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。