【既卒就活でモチベーションを維持する方法】プロがやる気の出し方教えます
2023年4月23日
既卒で就活をしているのですか。頑張っていらっしゃいますね!あれ、顔が暗いかな?何に悩んでいるのでしょうか?
キャリアアドバイザー 平崎
就活生 Aさん
最近就活へのモチベーションが維持できなくて、困ってるんです。悩みを共有できる友達もみんなすでに就職しているし、一緒に頑張れる仲間がいなくて……。
身近に就活生がいないなかで就活を再開したのですから、あなたは人一倍就活への強い想いはあったはず。既卒は厳しいといわれていますから。
キャリアアドバイザー 平崎
就活生 Aさん
そうなんです。でもどうしてモチベーションが下がってしまうのでしょうか?このまま就活を続けるのは精神的にもつらいです。
たしかなのは「決して既卒組が、もともと就活に対するモチベーションが低いわけではない」のです。今回は既卒生のモチベーションが下がりやすい理由と、モチベーションを維持する方法を解説します!
キャリアアドバイザー 平崎
既卒就活ではモチベーションが保ちにくい
既卒の人は新卒での就活に失敗したという過去があるので、現在モチベーションが低下している原因を「自分はやる気の持てない人間なのか」などと悩んでいる人もいると思います。しかし就活へのモチベーションを維持することが難しいのは、あなたのせいではなく、既卒の就活では誰であれ就活に対するモチベーションを保ちにくい状況なのです。
ただし就活へのモチベーションが低下することにはリスクがあるので、それに関してはきちんと把握しておかなければなりません。コラムの初めに、まずは既卒が就活へのモチベーションを保ちにくい現状と、モチベーションが低下することによるデメリットについてご説明します。
既卒就活は孤独で厳しいもの
既卒の就活生がモチベーションを保ちにくい理由を一言で説明するなら、それは「既卒の就活が孤独で厳しいものだから」です。既卒の就活は身近に同じ境遇の仲間がおらず孤独ですし、既卒に対する企業の反応は必ずしも好意的ではないでしょう。
そもそも既卒のエントリーを受け付けてくれる企業数が少なく見つけにくいことや、「既卒=問題があるかも」といった企業側の偏見にさらされる厳しさもあります。つまり新卒に比べて既卒の就活では、モチベーションが下がってしまう要素が多いのです。
そのような状況の中で就活を続け、何度も門前払いを食わされたり、なかなか選考が進んでいかなかったりすれば、就活へのモチベーションが下がっても仕方がありません。それでなくても既卒の人は新卒時に就活を成功させられなかった過去を悔やんでいるので、モチベーションが維持できないことで「自分は頑張れない人間なんだ」などと、ますます自信を無くしてしまう人が多いです。
しかしいくら志高く行動を起こしても、困難が続けば誰しも嫌気がさすことはあります。既卒となった現状で就活へのモチベーションが維持しにくいのは、あなた個人の性質に問題があるのではなく、モチベーションが下がりやすい状況にいるためなのです。
ただ、モチベーション低下はデメリットを招くばかり
既卒の就活はモチベーションを下げる要素の多い状況ではありますが、だからといってモチベーションが下がったままで良いわけではありません。就活に対するモチベーションの低下は「自信をなくし、面接などで印象が悪くなる」「就活へのやる気を失ってしまう」といったデメリットを引き起こします。
自信ややる気のなさは言動ににじみ出てしまうので、そういう人をわざわざ採用したいと思う企業は無いでしょう。その結果さらに内定が遠退いてしまい、「モチベーション低下→面接に受からない→やる気をなくす→内定がもらえない→…」という悪循環を招きやすいです。
最悪はこの悪循環から完全に就活へのやる気を失ってしまい、せっかく勇気を振り絞って始めた既卒の就活を、結局断念するハメになる恐れもあります。ですから既卒の就活へのモチベーションが下がりやすいのは仕方がないとしても、それをそのままにしてはいけないのです。
既卒の就活生は自分がモチベーションが下がりやすい状況にいることを認識して、意識的に対策し、モチベーション維持に努める必要があります。
具体的にモチベーションが維持しにくい理由
ここまでの説明から、そもそも既卒の就活がモチベーションを維持しにくい状況であること、モチベーションを維持するために努力しなければならないことは理解できましたか?しかしそれが理解できても、モチベーションが維持できない具体的な理由が分からないと、有効な対策を立てられませんよね。
そこで、ここからは既卒の就活でモチベーションを維持しにくい具体的な理由について解説します。これらの理由は、直接的に既卒の就活へのモチベーションを低下させる原因にもなるので、注意しておいてください。
一緒に頑張る就活仲間がいなくて孤独
既卒の就活でモチベーションを維持しにくい理由の1つは、既卒の就活生には一緒に頑張る就活仲間がおらず、就活が自分一人の孤独な戦いとなることです。周りの誰もが就活していた新卒の時と違い、学校を卒業してしまうと身の回りに同じ境遇の友人がいなくなります。
既卒には就活をして行くうえで悩んだり落ち込んだりすることがあっても、相談できる相手もいなければ、励まし合える相手もいません。もちろん学校を卒業したって友人は友人のままですが、すでに社会人として働いている友人には、就活のことを相談しにくいと思います。
仮に相談したところで、友人たちは自分と同じ境遇ではないため理解も共感もできず、既卒の就活生が求めているような答えは返ってこないでしょう。
既卒の就活生はそういう誰とも分かち合えない環境に孤独を感じやすく、小さなきっかけでも気持ちが揺らいでしまい、就活へのモチベーションを維持しにくいのです。
面接でネガティブな質問をされる
既卒の就活では面接官からネガティブな質問をされることが多く、就活生が落ち込みやすいのも、就活へのモチベーションを維持しにくい原因となります。既卒として企業の面接を受けると、新卒の時と違い「なんで既卒になったの?」「卒業から今まで何してたの?」といったネガティブな質問をされることが多いです。
面接官によっては「新卒で就職できなかった理由はあなたの○○にあるんじゃない?」などと、既卒の就活生を責めるような、ネガティブな発言をする人もいます。
質問に上手く答えられなかったときには、もちろん面接を通過できず落ち込んでしまうでしょう。それだけでなく、ネガティブな質問・発言をされることで「やっぱり自分が悪いんだ」「自分はダメな人間なんだ」と自己嫌悪に陥ることもあります。
そのため既卒の就活生は、面接を受けるたびに気持ちが落ち込みやすく、就活へのモチベーションを維持しにくいのです。
アルバイトが忙しく、就活との両立に苦戦する
既卒の就活では、就活とアルバイトの両立で忙しいことも、モチベーションを低下させる一因となっています。既卒の就活生には、学校を卒業したことで親からの金銭的な援助が打ち切られてしまい、アルバイトで生計を立てている人もいるはずです。
それでなくても就活をするのにはお金がかかりますから、その全てを親に頼るわけにはいかず、既卒の就活生は何かしらアルバイトをしている人がほとんどだと思います。そのため既卒の就活生はアルバイトで忙しく、新卒よりも就活とアルバイトの両立に苦戦するケースが多いです。
アルバイトは一時的な仕事であるとはいえ、お金をもらう以上ある程度の責任が発生しますし、適当にこなせるというものでもないでしょう。
既卒はその中で就活も行わなければならないので、どちらも頑張らなければならない状況に気力や体力が追いつかず、就活へのモチベーションを維持しにくいのです。
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既卒就活でモチベーションを維持する方法
ここまで読んで、既卒が就活へのモチベーションを維持しにくい理由や、対策の必要性は理解できたかと思います。そこで次は、既卒の就活生が実際どのようにモチベーションを維持すればよいのかについて考えていきましょう。
モチベーションの維持に必要なのは、できるだけモチベーションを下げないように努力することと、それでも下がってしまうモチベーションを回復することです。ここからは就活へのモチベーションを低下させないための事前対策と、モチベーションが低下してしまった時の対処法をご説明しますので、しっかり参考にしてください。
就活エージェントを頼り、「孤独」を打破する
既卒の就活生がモチベーションを維持するためには、就活エージェントを頼り、自分が「孤独」という状況ではなくするのが先決です。既卒の就活生は新卒の時とは違う就活に挑むことへの不安や悩みを抱えていると思いますが、周りに自分と同じ境遇の人がいないので、そのつらさを分かち合える相手がいません。
既卒で受けられる企業がなかなか見つからなかったり、面接でつらい思いをしたりしても、その気持ちを理解し励ましてくれる味方がいないのです。そのように孤独な中でモチベーションを高く維持するのは、どんなに固い意志を持っている人でも困難ですし、嫌気がさして心が折れてしまう原因にもなります。
ですから既卒の就活生は、まず誰かに頼って「あなたの味方」を作り、独りぼっちの状況を打破する必要があるのです。ただし学生時代の友人たちは既に社会人となっていて毎日忙しいですし、そもそも同じ境遇ではないので、既卒のあなたの悩みやつらさを理解できないでしょう。
既卒のあなたの味方になってもらうのは家族や友人よりも、既卒の就活についてよく理解している人、つまり就活エージェントに頼るのが得策です。就活エージェントはもちろん同じ境遇にあるわけではないですが、既卒の就活生を大勢支援してきたプロとして、既卒就活の難しさやつらさをよく理解しています。
このあと説明する対策においても、就活エージェントが味方になっていると大変心強いので、ぜひ利用してください。
目標を明確にし、徹底した選考対策を行う
既卒の就活でモチベーションを低下させないためには、自分の中で就活の目標を明確に定め、徹底した選考対策を行うことも大切です。物事への高いモチベーションは「目標」があってこそ維持されます。
スポーツ選手が大きな大会での活躍などを目標にして練習を重ねるように、就活でも自分の目指す明確な目標がなければ、日々のつらさを乗り越えられません。ですから既卒として就活をするにあたり、改めて自己分析を行って自分はどんな働き方をしたいのか、どんな企業に就職したいのかを考え直しましょう。
その目標に向かって揺るぎない就活軸を定めることが、安定したモチベーションを維持させる土台となります。また、既卒のモチベーションの維持にもう1つ欠かせないのは「自信」です。
前述のように既卒の就活では、選考に落ちたり面接官からネガティブなことを言われたりするたびに自己嫌悪に陥りやすく、モチベーションが下がる原因となっています。ですから自分がしっかりと準備を整えることで選考に受かり、自信をつけてください。
具体的には企業研究から”企業が求める人物像”を把握したうえで、徹底した選考対策をしていきます。新卒の時にESで落ち続けていたならES対策をするなど、新卒時に内定がもらえなかった原因を集中的に対策し、自分の欠点を改善しておくことも大事です。
そのように自分が努力し対策したことが合格につながれば、たとえそれが本命企業でなくても自信となり、就活へのモチベーションを維持できます。
失敗を“気にしないふり”をする
既卒の就活生がモチベーションを維持するためには、就活で失敗や嫌なことがあっても、意識的に”気にしないふり”をすることも大切です。先程も述べたように、既卒の就活では選考に落ちたり面接官からネガティブなことを言われたりするたび、「自分がダメだから就職できないんだ」などと自己嫌悪に陥りやすい傾向があります。
自分の悪い面を反省し改善することは大事ですが、そのように自分に自信を無くして前向きな気持ちが持てなければ、就活へのモチベーションは維持できません。ですから自分が落ち込むことで前向きな気持ちを失ってしまわないように、たとえ就活で失敗や嫌なことがあったとしても、自分で自分に「気にしない」と言い聞かせるようにします。
完全に気にしないのは無理にしても、自分自身がネガティブにならないよう意識していれば、”気にしないふり”くらいはできるはずです。選考に落ちてしまったときは「自分には合わない会社だったんだ。入社しても活躍できないだろうから、時間を無駄にしなくてよかった。」という風に、ポジティブに考えるようにします。
面接の中できついことを言われたとしても、「それも一理あるな。参考にしよう。」という程度に受け流し、次に切り替えるよう心がけましょう。そのように自らがあえて”気にしない”意識を持つことで、際限なく落ち込んで行ってしまうネガティブな気持ちに歯止めをかけられます。自分で意識的に感情をコントロールし、モチベーションを下げない努力をしてください。
スケジュール管理を行い、自分のペースで就活する
既卒の就活では、きちんとスケジュール管理を行い、自分のペースで就活することもモチベーションの維持につながります。既卒の就活生は学校に行く必要がないことからアルバイトにかなりの時間を割いている人が多いですが、そこに過密な就活スケジュールを加えてしまうと気力も体力も追いつきません。
本来なら休むべき時にみっちり就活しているのでは、精神的にも肉体的にも疲れ切ってしまって、就活を続けることがつらくなってくるでしょう。それに就活の目的は、ただ選考を受けるだけではなくて、その選考に受かって内定を勝ち取ることです。
無理に予定を詰めすぎてしまうと、1つ1つの選考に対する準備が雑になり、受かるはずの企業にも受からない可能性があります。雑な就活でちっとも選考に受からない状況が続けば、なおさら就活へのモチベーション維持は難しいです。
ですから既卒の就活生は、あまり選考の予定を詰め過ぎず、自分のペースで1社1社丁寧に就活できるよう心がけてください。無理のないスケジュールでしっかり準備し、確実に選考を進めていくことが、就活へのモチベーションを維持する秘訣となります。
時には休み、リフレッシュする
モチベーションが下がってしまったと感じたら、時には就活を休んで、気持ちをリフレッシュすることも必要です。既卒の就活にはモチベーションを下げる要素が多いため、どんなに固い意志を持って就活を始め、途中いろいろと気を付けていても、嫌気がさしてくることはあります。
そんな時はやる気のないまま無理やり就活を続けても上手くいかないので、一旦就活から離れ、気持ちを切り替えなくてはいけません。就活を休んでいる間はできるだけ就活をことを考えないように、趣味など自分の好きなことに没頭すると良いです。
そうして就活に対するストレスを忘れ、頭を空にしてから、フレッシュな気持ちで就活に挑んでください。ただし無制限に休んでしまうとダラダラして、再スタートへの腰が重くなる可能性がありますので、「〇日休む」と期限を決めて休みます。
既卒の場合は休みの期間が長くなり過ぎるとその分空白期間が長くなり、選考で不利となりますから、休みの期間は最長でも2週間程度が良いです。またモチベーションが下がってしまう前に、あらかじめ「1ヶ月頑張ったら1週間休む」などと決めて就活するとメリハリが出て、モチベーションを維持しやすくなります。
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おわりに
既卒の就活は、新卒の時以上にモチベーションの維持が難しいものです。独りぼっちで厳しい戦いに挑み続けていれば、誰しも心が折れてしまうでしょう。上手くモチベーションを維持できないのは、あなたのせいではないですから、自分を責めることはありません。
ただしモチベーションが低下すると就活も上手くいかず、なおさらモチベーションが下がるという負の連鎖に陥る恐れがあるので、きちんと対策する必要があります。モチベーションを維持する対策は様々ありますが、既卒の場合は何よりもまず既卒就活のつらさを理解してくれる味方を作り、独りぼっちで孤独な状況を打破するのが先決です。そのためには、既卒の就活をよく知る就活エージェントに頼ることをオススメします。
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この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。