就職したくない大学生必見|甘えでも逃げでもない進路の見つけ方
2023年5月12日
こんにちは!
就活に関する悩みがあると聞きましたが、どうしましたか?
キャリアアドバイザー 平崎
就活生 Aさん
実は、就職したくないんです……。
小さい頃からつらそうに働く両親を見ているので、どうしても働くことに対してポジティブな気持ちになれません。
そうなんですね。
そういった気持ちだと、就活に取り組むことがつらくなってしまいますよね。
キャリアアドバイザー 平崎
就活生 Aさん
はい……。
ただ、就職しないという選択肢を選ぶのも怖くて。優柔不断がよくないのは分かってるんですが、どうしたらいいんでしょうか?
そんなに自分を責めることないですよ。
今回は、就職しない メリット・デメリットや具体的な進路について解説します。就職に対して前向きになる方法も紹介するので、参考にしてください!
キャリアアドバイザー 平崎
実際に就職しない大学生はどのくらいいる?
「就職したくない」と思っている大学生でも、心の中では「本当に就職しなくてもよいのか」と不安があるのではないでしょうか。
そこでまずは、卒業後実際に就職しない大学生がどのくらいいるのかについて見ていきます。今後の進路や就職するかどうか考える際のヒントにしてください。
就職する大学生は全体の約75%
文部科学省では、令和4年3月に卒業した大学生(22卒)の卒業後の状況について以下のデータを発表しています。
区分 | 人数(人) | 割合(%) |
---|---|---|
卒業者 | 590,137 | 100 |
進学者 | 73,106 | 12.4 |
就職者 | 439,683 | 74.5 |
有期雇用労働者 (雇用契約期間が1ヵ月以上から1年未満) |
6,914 | 1.2 |
臨時労働者 | 4,058 | 0.7 |
臨床研修医 | 10,048 | 1.7 |
上記以外の者 | 55,286 | 9.5 |
不詳・死亡の者 | 1,261 | 0.2 |
「就職者」「有期雇用労働者」「臨時労働者」は、大学卒業後に何らかの形で働いている人で、卒業者全体の76.4%です。また、その内の74.5%は「就職者」なので、雇用契約期間が1年以上かつフルタイム勤務相当の有期雇用労働者として働いてます。
就職しない大学生は一定数はいる
就職しない大学生の正確な人数や割合は、はっきりとはわかりません。しかし、大学や専門学校、別の大学に進学する「進学者」、進学準備や就職準備、家事の手伝いなど進学でも就職でもない「上記以外の者」など就職以外の進路を選んでいる人がいることは明らかです。
この区分に入る人たちが、「就職しない」のか「就職したくない」のかは不明です。しかし、「就職をしない」という進路を選んでいる人が一定数いると考えてよいでしょう。
また、さきほど紹介した「有期雇用労働者」と「臨時労働者」も契約期間が決まっている働き方なので、正社員としての就職ではありません。つまり、 就職=正社員と考えるのであれば、「就職者」以外の約25%の人が大学卒業後に就職以外の進路を選んでいると言えます。
就職したくない大学生の3つの不安・疑問
「就職したくない」と考えている大学生でも、就職しないという選択肢を選ぶことに対して、以下のような不安や疑問を感じる人が多いです。
ここでは、就職したくない大学生が抱きやすい不安や疑問を3つ解説します。
1.就職しなくても生きていけるのか
就職したくないと考えている大学生でも、「就職しないで生きていけるのか」と不安に感じる人は多いでしょう。 就職しなければ収入が少なかったり、不安定だったり、収入に対する不安や疑問は少なからず持っていると思います。
ネットでは、「就活しないまま卒業するなんてありえない」「就活しないと末路が悲惨」などと、就職しないことに対する厳しい意見や情報が多く書かれています。そんな情報を見ると、就職しなくても生きていけるのか不安を感じるのは当然のことです。
また、「最低限の生活ができればよい」「多少苦労しても就職するよりはマシ」と思う人でも、生きていくことが難しいとなると、就職しないという選択肢を選ぶことが怖いと感じる人もいるでしょう。
2.就職した方がよい人生を歩めるのではないか
大学生の多くが卒業後就職という選択肢を選んでいる状況を見ると、就職した方がよい人生を歩めるような気がして不安を感じる人もいます。これまで見てきた親や保護者などの大人が会社員である場合、苦労はあるものの生活はできていたからです。
さらに、周りの人から「就職しない人はクズ」「就職しないのはただの逃げ・甘え」などと、批判されることもあるかもしれません。
こういう状況から、結局は就職した方がよい人生を歩めるのではないかと迷い、就職したくないけど決めきれなくなっている人も多いです。
3.就職したくない気持ちは今だけなのではないか
今は就職したくない大学生の中には「いつかは就職したくなるかもしれない」と考えて不安になる人もいます。就職したくないという気持ちが数か月後や数年後になくなった時に、就職しないという選択肢を選んだことを後悔してしまいそうで怖いわけです。
また、自分が就職したいと思った時に働き口がなく、路頭に迷ってしまうかもしれないという不安もあるかもしれません。自分は就職したくないとしても、家族を持つことで就職しなくてはならない状況になる可能性もあるからです。
「就職したくない」という気持ちが、一時的なものなのか本当の気持ちなのか分からない人は、就活のプロに相談するのがオススメです。キャリチャンでも、キャリアアドバイザーにマンツーマンで相談できる「就活相談サポート」を開催しているので、ぜひ活用してください。
就職したくない大学生の末路・生き方
ここからは、就職したくない大学生の具体的な進路や生き方の選択肢を紹介します。就職以外の進路や生き方について気になる人は、ぜひチェックしてみてください。
留年・就職浪人する
就職するまでの時間を伸ばすことができる方法が、留年と就職浪人です。
留年は、単位不足により大学を卒業ができない状態です。多くの企業では、大学卒業を入社の条件としているため、 もう1年間大学に通うことで、必然的に就職するまでの期間を稼げるわけです。
就職浪人は、大学卒業後すぐには就職せず、1年間就活のために時間を費やすという方法です。 留年とは違い、大学に通う必要がないため就活に専念できます。そのため、「就職するかどうか考える時間が欲しい」「就職したい企業が見つからなかったからもう少し時間が欲しい」と悩んでいる人に向いている選択肢と言えるでしょう。
ただし、留年と就職浪人のどちらも、万が一就活をするとなった場合、あまり印象がよいものではありません。特に、面接などで「その期間に何をしていたのか」と聞かれた場合、しっかりと答えられないと印象が悪くなってしまいます。
こちらのコラムでは、就職浪人についてさらに詳しく解説しています。気になる人は、ぜひチェックしてください。
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就活浪人は不利!その理由と大逆転して内定を獲得するための秘訣をご紹介
進学する
大学卒業後に就職したくない場合、進学するというのも1つの方法です。具体的な進学先としては、大学院や専門学校、別の大学、短大など、色々な選択肢があります。
進学すれば、これまでと変わらず学生で居続けられるので、 留年や就職浪人と同じく、就職を先延ばしにできます。また、自分が興味のあることを勉強できたり、専門的なスキルや知識を身につけられたりと、メリットも多いです。
ただし、これから新たに卒業までの数年間勉強する必要があるため、しっかりと目標や目的を持って進学することが大切です。進学するには学費がかかるので、費用面も念頭に置いた上で検討する必要があります。
留学する
すぐに就職したくない大学生には、日本を飛び出し海外に留学することで、自分の知識や経験、価値観の幅を広げるという選択肢もあります。たとえば、特定の語学を身につけるための語学留学、海外の大学を進学先にして留学するなど、様々な方法で留学が可能です。
海外での就職を考えている場合、その準備として留学するのもよいでしょう。留学すれば、 日本では触れられない文化や価値観に触れられたり、海外での人脈を広げられたりするなど、自分自身の可能性を広げるきっかけになるかもしれません。
ただし、留学するには渡航費や滞在中の生活費、学費など、日本で進学する以上のお金がかかります。そのため、親の援助を受けられるか、奨学金などを借りても将来返せるかなどについては事前に考えておきましょう。
フリーランスになる
就職せずに働く方法の1つがフリーランスです。フリーランスとは、個人で仕事を請け負う働き方で、個人事業主とも言われます。
フリーランスは 企業に所属しないため、就職するよりも働き方の自由度が高いです。また、人によっては自分が好きなことや得意なことを仕事にできる可能性もあります。そのため、「通勤の満員電車が嫌い」「スーツを着たくない」「自分のやりたいことを仕事にしたい」などの理由で就職したくないという人に向いている選択肢です。
ただし、フリーランスは仕事を自分自身で獲得しなければなりません。そのため、自分のスキルを示すための実績や、様々な顧客ニーズに対応できるスキルや知識が必要です。会社員であれば会社がやってくれる確定申告や納税の手続きなどを、自分自身で行う面倒くささもあります。
起業する
起業とは自分でビジネスをおこすことで、就職しないで働く方法の1つです。フリーランスと同じく、 仕事のことは全て自分で決められるため自由に働くことができ、好きなことを仕事にすることもできます。
また、事業が成功すれば、会社員と比べ物にならないくらいの収入を得られるかもしれません。自分が会社を運営する立場であれば、定年関係なく働けるので、老後の収入についての不安を軽減できる場合もあります。
その反面、自分自身でビジネスを考える必要があるため、他人任せにできないのはもちろん、万が一の時は自分自身が全責任を負わなければなりません。事業が安定するまでは収入も安定せず、必ず事業が成功するとも限らないので、就職する以上に難易度が高い進路と言えるでしょう。
フリーター・ニートになる
卒業後に就職したくない場合、フリーターやニートになる人もいます。
フリーターは、アルバイトとして働きながら収入を得るという生き方で、就職するより自由に働けます。働けば働くだけ収入は得られるため、 自分が健康で働き続けることができれば、会社員と同程度の収入を得られるかもしれません。
ただし、万が一自分が働けなくなってしまうと収入が途切れてしまいます。また、アルバイトは正社員よりも解雇されやすい傾向があるため、雇用そのものが不安定です。年齢を重ねるとアルバイトとして雇ってもらうことが難しくなるため、長期的にフリーターとして働き続けるのは難しいということも知っておきましょう。
ニートは仕事をしない人のことで、「そもそも働きたくない」「働く意味がわからない」という人が選ぶことが多い選択肢です。
働かないで生活できればよいですが、現実はそんなに甘くはありません。働かないと収入を得られないため生活は厳しく、 一時的に実家や親族に助けてもらえる場合はあっても、長期的には難しい生き方と言えるでしょう。
就職しない4つのメリット
ここからは就職しないことのメリットについて解説します。
就職すべきかどうか迷っている人はもちろん、就職しないことでどういったことが得られるのか知りたい人は、一緒に確認していきましょう。
1.時間を自由に使える
就職しないメリットの1つ目は、時間を自由に使えることです。
就職すると出社時間、ミーティングの時間、昼食の時間、退勤時間など、何かと時間に縛られた生活になります。人によっては、仕事のために私生活も時間に縛られてしまう人もいるでしょう。
しかし、 就職しない場合はそういった時間の縛りが一切ないため、自分の好きな時間に好きなことをできます。たとえば、フリーターであればシフト制であることが多いため、働く日と休日を自分の都合で決められるわけです。また、フリーランスなら、期日中に成果を出す必要はあるものの、仕事を始める時間や終わる時間、休日などは縛られません。
そのため、時間に縛られずに生活できるだけでなく、病院や銀行など平日の日中にしか開いていない場所にも気軽に行くことが可能です。
2.自分の好きな場所や環境を過ごせる
就職しない2つ目のメリットは、自分の好きな場所や環境で過ごせることです。
近頃はリモートワークが増えてきているため、就職しても場所は縛られない場合があります。しかし、リモートワークが可能でも、決まった日に出勤しなくては行けなかったり、顧客を訪問しないといけなかったりと、完全に場所に縛られないわけではありません。
一方、就職しなければ、自分の好きな場所で仕事ができます。 自宅やカフェ、コワーキングスペースなど、自分が落ちついて仕事できる環境を選べるのです。パソコン一台でできる仕事であれば、旅行しながらリゾート地で仕事ができる場合もあります。
また、フリーターであれば、店舗ごとでの採用が多いので、会社員のように急な転勤や出張を命じられることがありません。仮にあっても、嫌であれば比較的気軽に退職できるでしょう。
3.人間関係に縛られづらい
人間関係に縛られづらいことも、就職しないことのメリットです。
会社に就職すると少なからず人間関係が生まれます。たとえば、上司や部下との上下関係、同期との関係性、企業によっては派閥など、自分が付き合いたくない人とまで付き合わなくてはいけません。また、こういった人間関係からトラブルが起きることもあります。
就職しなければ、このような煩わしい人間関係に悩む必要はないです。アルバイトであれば職場の人間関係は多少ありますが、会社員ほど密接ではないですし、馴染めなければ働く場所を変えることもできます。
フリーランスであれば、仕事上の関係で終わることが多いため、帰り際の飲み会や会社のイベントに出席しなければならないということはありません。ただし、フリーランスや起業する場合は、ビジネスのために人脈を広げる必要はあるため、自ら積極的に人間関係を作っていく必要はあります。
4.やりたいことに取り組める
最後に紹介する就職しないメリットは、やりたいことに取り組めることです。
企業に就職するということは、企業に与えられた役割を担うということです。そのため、自分のやりたいことができる場合もあれば、自分がやりたくない仕事や役割を担わなければならない場合もあります。
その一方で、就職しなければ自分自身で仕事を決められるため、 自分がやりたくない仕事を強制されることはありません。時間や場所にも縛られないので、自分がやろうと思えば何でも挑戦できます。
ただし、就職しなくても生きていくためのお金を稼ぐ必要はあります。そのため、もし自分がやりたいことでお金を稼げない場合、結局はやりたくないことをしなければならないかもしれません。
就職をしたからと言って完全に時間がなく、やりたいことができないわけではありません。就職先をきちんと選べば、自分の時間を大切にしながら働くことは可能です。キャリチャンの「再就活サポート」では自分が納得できる就職先探しをサポートしているので、ぜひ活用してください。
就職しない3つのデメリット
就職しないメリットと一緒に押さえておきたいのが、デメリットです。
就職しないことで直面する可能性があるリスクについても触れているので、就職するかどうか考える際の判断材料にしてください。
1.収入が不安定
就職しないことの最も大きなデメリットが、収入の不安定さです。
就職すれば毎月基本給分の給料がもらえますし、残業したらその分も収入になります。そのため、月毎に収入が大きく変動したり、突然収入が激減したりすることはありません。また、万が一病気やけがで働けなくなってしまっても傷病手当があるので、収入の約3分の2程度は受け取ることができます。
しかし就職していなければ、 毎月決まった収入はないため、収入が不安定になりやすいです。たとえばフリータ―の場合は、シフトに入った分だけの給料となるので、働けなくなると収入はなくなります。また、会社の都合でシフトに入りたくても入れないという場合もあるのでしょう。
フリーランスも、自分が働いただけの給与となるので、自分が仕事できなかったり、仕事がなくなってしまったりすると、収入はありません。また、仕事が増え一時的に収入が上がることもありますが、その先ずっと安定してその収入を得られるわけではないため、収入を安定させるのが難しいです。
2.社会的信用を得づらい
就職しないと、社会的信用を得づらいというデメリットもあります。大学生からするとあまり気にならないことかもしれませんが、社会人にとって信用はとても重要です。
通常、社会的信用は就職している会社の名前によって得られるものなので、就職しないとなると社会的信用を得づらくなります。
社会的信用がなければ、クレジットカードの発行が難しくなったり、家や車のローンを組めなくなったり、 私生活や人生設計に支障が出てしまうかもしれません。
3.就職する際の難易度が上がる
もしかしたら将来的に就職したくなるかもと思う大学生にとって大きなデメリットなのが、就職する際の難易度が上がることです。
現在の日本では、大学を卒業した新卒をまとめて採用するという新卒一括採用が主流となっています。そのため、 現状で最も正社員として就職しやすいのは新卒での入社です。
大学卒業後に期間が空いている既卒生や1社目を短期間で退職した第二新卒として就職することも可能ではあります。しかし「空白の期間に何をしていたのか」と聞かれることが多く、納得してもらえる理由を答えられないと採用には至りづらいです。
また、社会人として一度も働いたことがないとなると、 社会人としてのマナーや経験値がないとみなされることも多く、就職する難易度が上がってしまうという現実があります。
就職したくないと考えている人の多くは、まだ就活を始めていないと思います。こちらのコラムでは、就活をやらないとどうなるのか、どのように就活と向き合えばよいのかについて解説しているので、参考にしてみてください。
そもそもなぜ多くの大学生が就職するの?
冒頭で約75%の大学生が卒業後に就職していると解説しましたが、そもそもなぜ多くの大学生が就職するのか疑問に感じる人もいるでしょう。
ここでは、多くの大学生が就職という選択肢を選ぶ理由について見ていきます。
生活をするため
就職という選択肢を選ぶ大きな理由の1つが、生活をするためです。当たり前のことではありますが、生きていくためにはどうしてもお金は必要になります。そして、安定した収入を得るには就職することが一番だと考えて就職する人が多いのです。
実際に、 就職した方が安定した収入が得られるため、安心して生活ができるのは間違いありません。また、結婚や子どもを持つことを考えている人にとっては、家族を養うためにも一定の収入を安定して得る必要があるのです。
将来的な収入面について考えていくと、日本の企業では長く働くほど収入が増えていく傾向があります。そのため、新卒で入社しておいた方が収入アップの機会が増える可能性が高いです。
社会的信用を得るため
将来、家や車を購入することを考えている人にとっては、社会的信用を得るために就職しようと思う人もいるかもしれません。就職しておらず社会的信用がなければ、ローンを組むことが難しくなってしまったり、お金を借りられても金利が高くなってしまったりするからです。
つまり、 就職していないとなると家や車を購入したくなったとしても、諦めなくてはならなくなるかもしれないのです。そういったことにならないためにも、就職して社会的信用を得たいと考える人もいるでしょう。
人として成長するため
働くことを通して、人として成長したいとか考えて就職する人もいます。 アルバイトやフリーランスも働くことに変わりはありませんが、携われる仕事の幅は違ってきます。
たとえば、アルバイトであれば、比較的簡単な単純作業を任されることが多く、責任のある仕事ができない場合が多いです。また、フリーランスもあくまでも社外の人という位置づけになることが多いため、重要度の高い仕事には関われず仕事の幅は狭まります。
一方、就職して企業の一員となると、重要な仕事を任されたり、これまで経験したことがないことにチャレンジできたりするなど、幅広い業務に携われます。また、 社員しか受けられない研修やセミナーなどもあるため、そういった機会を利用して自分自身の成長に繋げることができるのです。
周りが就職するから
特に目的などを考えずに周りが就職するからという理由で就職する人もいるでしょう。
「親に就職することを勧められたから」「周りの大人はみんな企業に勤めているから」など、 自分自身で就職する意味や理由について何も考えない状態で就職する人がいることも事実です。また、自分は就職したくないけど、周りの流れに逆らうのが怖いから就職するという人もいるかもしれません。
こういった場合、あとから就職していてよかったと思う場合もあれば、就職なんてしなければよかったと後悔することもあります。そのため、 就職後に後悔したくないという思いがあるのであれば、就活中にしっかりと自分自身と向き合うことが大切です。
就職したくない気持ちの主な原因
自分自身がなぜ就職したくないと感じているのか考えたことはありますか?
ここからは就職したくないという気持ちの原因について解説します。原因がわかれば対処法も見えてくるので、就職したくないという気持ちを解消するための第一歩を踏み出したい人は、ぜひチェックしてみてください。
働くことにネガティブなイメージがある
周りの働く大人達を見てネガティブなイメージを持ち、「自分はこうなりたくない」と思う大学生は多いと思います。
毎日つらそうな顔をして出勤する親、通勤電車で疲れ切った顔をしている社会人、居酒屋でお酒を飲んでストレス発散をしている人。こういった人を見て「私も社会人になりたい!」と思う方が難しいかもしれません。
実際、就職して働くことは楽しいことばかりではないです。ストレスや疲れと戦いながら働いている人がほとんどでしょう。
しかし、仕事には楽しさややりがいを感じられることもあります。たとえば、自分の働きかけでお客様に喜んでもらえた、自分の業績が良く社内で表彰された、自分の取り組んでいる事業が社会の役に立っていると実感できたなど、挙げるときりがありません。
私生活でも、安定した収入や社会的信用があるからこそ実現できることがあります。 働くことにネガティブなイメージがある大学生は、こういった仕事のポジティブな側面に目を向けてみてください。
就活をしたくない
就活をしたくないという理由から、必然的に就職したくないという考えになっている大学生もいるかもしれません。特に、 就活で苦しむ先輩の姿などを見ていると「就活は怖いもの」「自分が就活をしてもつらい思いをするだけ」といった気持ちになってしまいやすいものです。
また、すでにある程度就活をしている中で、就活が上手く進まなかったり選考に通過できなかったりすると「もうこれ以上就活はしたくない」と思ってしまう大学生もいます。ESや面接で本音で話せないなんて意味がわからない、みんな同じスーツを着ていることに違和感があるなど、就活そのものに嫌悪感を持っている大学生もいるでしょう。
しかし、周りから「就活したくないのは甘え」「就活から逃げているだけ」などと言われ、つらい思いをしている人も多いのではないでしょうか。そんな時は、 就活をしたくないと思う原因を取り除ければ就職できることもあります。
やりたいことが見つからない
「やりたいことが見つからないから就職したくない」「やりたくない仕事をしたくないから就職したくない」と考えている大学生もいるのではないでしょうか。裏を返せば、「やりたいことや興味があることが見つかってから、就職したい」ということです。
毎日仕事をするのであれば、自分がやりたいことや楽しいと感じられること、好きなことを選びたいと考えるのは当然のことです。しかし、自分のやりたいことや好きなことは、いつ見つかるか分かりません。人によっては、そういったことが見つからないまま人生を終える可能性もあります。
そのため、 やりたいことや好きなことを仕事にするということにこだわりすぎないことが大切です。のちほど、やりたいことが見つからない場合の仕事の探し方を解説するのでぜひ参考にしてみてください。
就職したい企業が見つからない
就職したくないわけではないけど就職したい企業が見つからないという理由で、就職に前向きになれない大学生もいるかもしれません。
自分が希望する条件にほとんど当てはまる企業でも1つの部分がどうしても気になってしまう、 自分が考える理想の企業に出会えない、自分が就職したい企業の選考に通過できないという人もいるでしょう。
就職したいと思える企業が見つからないと、就職に対して前向きになれないのは仕方のないことです。しかし、もしかしたら 企業の探し方を変えるだけで、理想の企業が見つかるということがあります。また、1人で就活に取り組んでいる人は誰かの力を借りてみることで、状況が一変することがあるかもしれません。
キャリチャンでは、企業探しのサポートを受けられる「就活相談サポート」を行っています。自分に合う企業を見つけたい人はぜひ参加してみてください。
就職したくない原因を解決する4つの方法
最後は、就職したくない原因を解消するための方法を4つ紹介します。
就職したくないという気持ちを解決するための具体的な方法に加えて、どんな人にオススメの方法なのかも解説しているので、ぜひ自分に向いている方法を探してみてください。
1.就活を通して「働くこと」を知る
就職したくないという気持ちの原因を解決する方法の1つが、就活を通して「働くこと」を知るという方法です。
就活に対して必要以上にネガティブなイメージを持っている人は、自分の頭の中で現実とは異なる想像を作り上げてしまっている可能性があります。特に、つらそうに働く親の姿や知り合いの社会人などを見て、「こんなに大変そうなことを自分はしたくない」と感じている人は、ぜひこの方法を試してみてください。
具体的な方法としては、 企業説明会や座談会、OBOG訪問、インターンなど、どんなイベントでもよいので、実際に企業で働く人に会うことです。仕事のやりがいや楽しさについて直接聞くことで、これまでのイメージが覆るかもしれません。「この企業でならやりがいを持って働けるかも」「就職ってつらいだけじゃないかも」と、考え方も変わることがあります。
はじめは就活をすること自体に抵抗や不安があるかもしれませんが、自分に合わない、つらいと感じればいつでもやめられます。頭の中だけで考えるのではなく、まずは行動してみましょう。
「就活と言われても何から始めればいいか分からない」という人は、こちらの資料をダウンロードしてみてください。就活では何をしないといけないのか、どのようなスケジュールで進めるべきかなどを詳しく解説しています。
【就活対策資料】
就活まるわかりガイド
2.就活したくない理由を明確にする
就活をしたくないから就職したくないと考えている大学生は、就活が嫌な理由を明確にしましょう。 原因が見つかれば、その原因を避けたり取り除いたりしながら就活できる場合があるからです。
たとえば、就活生みんながスーツを着ていることが気持ち悪いと感じているのであれば、私服OKの企業を中心に受けてみるとよいかもしれません。また、書類や面接だけで判断されるのが嫌と思う人は、内定直結型インターンに参加して自分の働きぶりを見てもらう手もあります。
就活が嫌だと思っていても、その理由さえわかれば嫌な部分を取り除いて就活を進めることはできます。漠然とした思いや一時的な嫌悪感で就活しないと決めてしまうと、その決断を後悔することになるかもしれません。まずは、 自分の気持ちをノートに書き出すことから始めてみるのがオススメです。
こちらのコラムでは「就活したくない」という気持ちを解消するための方法をより詳しく解説しているので、気になる人はチェックしてみてください。
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3.やりたいこと以外から働くことを考える
やりたいことが見つからないから就職したくないという人は、やりたいこと以外から働くことを考えてみてください。
「就職先や仕事を探す=自分のやりたいことを探すこと」と思われがちですが、その考えにとらわれると視野が狭くなってしまいます。自分がやりたいこと以外からも働くことについて考えることは可能です。
たとえば、 自分の理想のライフスタイルや人生から仕事を探す方法です。朝はゆっくりと起きたいという人であれば、ディナー営業のみの飲食店や夕方から営業を始める学習塾などの選択肢があります。
ほかにも、将来は海外に移住して暮らしたいと考えていれば、海外赴任ができる仕事やオンラインで完結する仕事を選べば、自分の理想の人生に近づけるかもしれません。
また、社会人になれば大学生の時よりも何十倍、何百倍もの様々なものに触れられるため、社会に出てから視野が広がり、やりたいことが見つかる可能性も高まります。そのため、 やりたいことが見つからないという理由で就職を遠ざけるのはもったいないです。
4.就活エージェントに相談する
最後にオススメする方法は、就活エージェントに相談することです。特に「就職したい企業が見つからない」という人は、この方法を試してみてください。
そもそも世の中には、物凄い数の企業があるため大学生1人が数カ月就活をしたところで全ての企業を知ることはできません。また、1人で就活をしていると自分が動くことでしか情報を得られないので、非常に効率が悪いのです。
そのため、より効率良くたくさんの企業の情報を知り、自分が働きたいと思える企業を探したいのであれば、就活のプロの力を借りましょう。就活エージェントでは、自分の希望に合った企業を紹介してもらえるので、企業探しの手間が省けます。
また、「就職したくない」という気持ちを持ってしまうことについて相談できるので、つらい気持ちを1人で抱え込んで悩む必要もはありません。
キャリチャンにも、就活の手間をできるだけ省いて効率良く進められる「スピード内定サポート」というサービスがあるので、活用してみてください。
「就職したくない」気持ちと向き合って納得できる進路を選ぼう
つらそうに働く大人を見てきていると「就職したくない」という気持ちになってしまうことは仕方のないことです。しかし、働くことはつらいことばかりではなく、やりがいや生きがいを見つけるきっかけになることもあります。
そのため、まずは自分自身の「就職したくない」という気持ちと向き合って原因を探してみてください。原因が見つかれば適切な対処法が見つかるかもしれません。
しかし、1人で自分自身と向き合うことはとても難しく、時間と労力も必要になります。そのため、まずは就活のプロに相談してみることがオススメです。就活エージェントであれば就活に関する相談はもちろん、自分自身と向き合うためのサポートも受けられますよ。
「再就活サポート」に参加しよう!
就職したくない大学生に関するQ&A
就活しない大学生の割合は?
就活しない大学生の割合ははっきりとわかりません。しかし、約25%の大学生は就職して正社員として働く以外の進路を選んでいます。
就職せずニートになると月々いくらかかる?
1人暮らしで1ヵ月にかかる生活費の目安は約15万円と言われているため、ニートでも同じくらいの費用がかかると考えてよいでしょう。ただし、家賃や食費、通信費などは人によって異なるので、今の自分の支出から考えることがオススメです。
ネオニートとは何ですか?
ネオニートとは、自分が働かなくても得られる収入、つまり「不労所得」で生活をしている人のことです。ネットの広告収入や株・FX、ネットオークションなどを主な収入源としています。
この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。