内定につながる!面接での正しい入室・退室のマナーを解説
2023年3月9日
面接するときに面接官がどこを評価しているか知っていますか?
キャリアプランナー 岡田
就活生 Aさん
えー、どこだろう…?質問に対する答えの内容とか言葉遣い、面接中の態度ですか?
その通り!でも実は会場への入室や退室の様子も評価してます。入退室のマナーは、社会人になった時に必要なスキルの1つ!重要視されているんです。そのため面接官はマナーが身についているか評価しています。
キャリアプランナー 岡田
就活生 Aさん
知らなかったです。どうしよう…。入室や退室の練習までしていないので急に不安になってきました。
安心してください!このコラムで個人面接・集団面接それぞれの場面に適した入退室のポイントを紹介していきます。社会人マナーの身についた面接の参考にしてくださいね。
キャリアプランナー 岡田
目次
面接においての入室退室マナーの重要性3
就活面接の練習というと、面接官との質疑応答をまず頭に思い浮かべる人が多いでしょう。 確かに、うまく受け答えができたり、正しい言葉使いができるかどうかは重要なポイントですが、面接会場の入室・退室の際のマナーも面接官が評価に加える重要なポイントなのです。 なぜ重要と考えるのかを解説していきます。
重要性1:「入室マナー」=「第一印象」
面接官と面接に訪れた学生のファーストコンタクトは、ドア越しのやりとりから始まる「入室」になります。 そのため、入室の際に与える印象が第一印象という事になり、入室マナーが良ければ第一印象は良くなり、マナーが悪ければ第一印象は悪くなるという事です。 面接や就活において第一印象は非常に重要で、時には採用にも大きく影響が出ることがあります。 見た目だけでなく挨拶や話し方、マナーなども全て含めて第一印象になるため、面接官とのファーストコンタクトである入室時には全ての身なりをしっかりしなくてはならないのです。
重要性2:社会人に要求されるマナー
社会人になると、ビジネス上で人との出会いが多くなり、いくつもの「初対面」をクリアしていかなければなりません。 その際、良い印象を与える事はビジネス的にもプラスに働く可能性が高い事は言うまでもありません。 そのため、この学生が入社し会社の顔として外部の人に会う際に与える印象を面接官は評価に加えているのです。 入室時の態度が悪ければ、会社の顔をしてその人を外部に出すことができないため、始めから採用することはないでしょう。
重要性3:スキルがあってもマナーが悪いのはNG
大学で多くの事を学んだ優秀な学生であったり、実戦に活かせるスキルをたくさん身に着けている学生であったとしても、マナーが悪ければ採用の可能性は低くなります。 こんなマナーの悪い人間と一緒に仕事をしたくない、と思わせてしまっては、せっかくのスキルも無駄になってしまいます。 いくら高学歴でも、特殊な資格やスキルを持っていてもマナーが悪ければどの企業もあなたを採用することはありません。
もし一人で面接練習を行うのに不安を感じている人は、面接サポートを受けるのがオススメです。聞かれる質問への対策はもちろん、模擬面接といった実践的な練習も行ってくれるので、入室や退室のマナーも伝授してくれます。キャリチャンでも面接に不安を持っている学生さんを支援する無料イベント「面接サポート」を開催しているので、活用してください。
入室前のチェックポイント4
いよいよ面接がスタートし、緊張感も頂点に達しているタイミングです。最初につまずかず、落ち着いて面接の本編に臨めるように準備をしておきましょう。
チェック1:ノックの仕方
ノックは必ず3回にしてください。2回はトイレで中に誰かいるかを確認する回数のため失礼に当たります。 礼儀が必要になるオフィシャルな場や初めて伺った場所では4回という定義もありますが、日本のビジネスシーンでは3回が主流です。 一方欧米では4回が主流のため、外資系企業を受ける場合や、海外のオフィスを訪問する際には4回ノックをするようにしてください。 4回ノックする際は連続して4回ノックするのではなく、2回ずつ「コンコン…コンコン」というように若干の間を空けてください。 3回の場合も4回の場合も乱暴すぎず、中にいる人に聞こえる程度のノックを心がけましょう。
チェック2:入室のタイミング
入室のタイミングは、中から「どうぞお入りください」という応答があってからです。 ノックをして中からの応答を待たずに、一方的に「失礼します!」と言って入室してしまう学生がときどきいますが、これはマナー違反になりますので注意してください。 応答がない場合は再度ノックします。この際もノックの数は3回です。 それでも応答がない場合は、ドアを開ける前に「失礼します」と言ってからドアを開けて入室してください。
チェック3:挨拶の仕方
中から応答があったらドアを開けて入室しますが、ドアを開ける前に必ず「失礼します」と一言断ってから入室してください。 「失礼します」と言う際は中に聞こえるようにはっきりと大きな声で言いましょう。 ドアを開ける際は静かに開けるように心がける必要がありますが、あまり恐る恐る開けていると警戒している印象を与えてしまうので、注意してください。
チェック4:ドアの閉め方
ドアを閉めるときは、必ずドアの方を向いて静かに閉めてください。面接官の方を向いて後ろ手に閉めるのはNGです。 ドアの方を向いて、面接官に対して真後ろにならないよう、斜め45度の角度で閉めてください。 ドアを閉めたら、一度立ち止まって「よろしくお願い致します」と言い一礼をしてから席に向かいましょう。 この時挨拶をしながら一礼しないように注意してください。
着席前のチェックポイント4
面接会場に入り着席するまでに注意するべきポイントを押さえていきましょう。
ポイント1:挨拶の仕方
「本日の面接はこれで終了となります」というような終了の合図があった後、立ち上がる前、「本日はお忙しい中面接して頂きましてありがとうございました」と挨拶し、着席したままで一礼をします。 女子の場合は、面接中は足を横に揃えて着席しているはずですが、一礼の際は正面で揃えるようにしてください。
ポイント2:着席のタイミング
自己紹介が終わって、面接官に「どうぞご着席ください」と言われるまで着席はしないでください。 「ご着席ください」と言われたら「失礼致します」と軽めに一礼し、静かに着席してください。 着席の際、椅子の位置を確認するために面接官にやや背を向けてしまう学生がいますが、軽く振り向いて確認する程度にしましょう。 また、着席した後に椅子を引くなどはしないようにしてください。
ポイント3:鞄の置き方
鞄は着席する前に椅子の右側になるべく椅子の近くにまっすぐに立てて置くようにしてください。 できれば自立できる素材の鞄を使用しましょう。 自立できる素材の鞄が用意できなかった場合は、なるべく椅子に寄りかからせるように置き、反対側に倒れて平置きにならないように気を付けてください。
ポイント4:椅子の座り方
椅子に座る際は、背筋を伸ばし、浅めに腰掛けるようにしてください。 男子は両ひざの上に軽く手を握って置き、女子は両手を膝の上で揃えて置くようにしましょう。 着席時の姿勢は非常に印象を左右しますので、体が傾くなどの着席時の癖がありそうな学生は事前に確認して、面接までに改善しておいてください。
面接終了後のポイント3
無事に面接が終了すると、安堵で気が抜けてしまいがちですが、気を抜かないように注意しましょう。
ポイント1:面接終了の合図を待つ
面接官より面接終了の合図があっても、挨拶を終えるまで席を立たないように注意してください。 終了したように見えても、面接官によっては、途中で資料を読んだり、質問を考えたりなどで間が空いただけでまだ面接が続行しているというケースもありますので、気を抜くことがないように注意しましょう。
ポイント2:挨拶の仕方
「本日の面接はこれで終了となります」というような終了の合図があった後、立ち上がる前、「本日はお忙しい中面接して頂きましてありがとうございました」と挨拶し、着席したままで一礼をします。 女子の場合は、面接中は足を横に揃えて着席しているはずですが、一礼の際は正面で揃えるようにしてください。
ポイント3:鞄を持つタイミング
終了の挨拶が終わった後、立ち上がって鞄を置いたのとは反対側の椅子の横に立ち、「では失礼致します」と挨拶と一礼をします。 一礼の後、椅子の後ろを通って鞄を持ち出口に向かってください。 退出までの流れをスムーズにするために、鞄は入り口に近い側に置いておくことをオススメします。
退出の際のポイント2
全ての面接の工程が終わり、いよいよ退出時の挨拶です。最後に良い印象を残せるように、押さえるべきポイントを紹介します。
ポイント1:挨拶の仕方
面接が終了し、席から立ちあがってドア方向に移動した後、ドアを開ける前にドアの前で一度立ち止まり、面接官の方を向いて「失礼します」と挨拶をします。 その後丁寧に一礼をしてから退出してください。 この時も挨拶をしながら一礼をしないように注意してください。 出入口付近に面接官とは別に人がいる場合は、軽く会釈をするようにしましょう。
ポイント2:ドアの閉め方
ドアを開けて外に出たら室内の方を向き、ドアノブに手を添えてなるべく音をたてないように静かに閉めてください。 退出時にドアを閉める際は、視線はドアノブに向けてください。中には「面接官がこちらを見ていたから」という理由で、ドアが閉まる瞬間まで面接官を凝視していたという学生もいますが、すでに退出に必要な挨拶はドアを開ける前に済ませているので、ドアの外に出た後は静かに且つ速やかにドアを閉めてください。
集団面接の場合に気をつけるポイント2
集団面接の場合、入室退室は初対面の人たちと一緒に行う行為のため、集団面接ならではの失敗が起こる可能性があります。どのような事に気を付けるべきかのポイントを見てみましょう。
ポイント1:入室の際に気を付ける事
挨拶をして入室するのは単独の場合と同じですが、一度開けたドアは閉めずに順次ドアノブのリレーを行う形で入室するのが基本になります。 そのため、次に入室する人がいるのにドアを閉めてしまったり、順番を譲り合ってドア前でもたもたする事は絶対に避けてください。 ドアノブのリレーをする際は、ドアを開けて次の学生を迎え入れるように待つのではなくドアノブを引き継ぐだけです。 その際も面接官に対して真後ろを向ける事がないよう注意してください。
ポイント2:退室の際に気を付ける事
面接官の終了の合図で挨拶をして退出するのは、単独の場合と同じですが、入室の時と同様に順次ドアノブのリレーを行います。 入室の際と同じように、次の人がいるのにドアを閉めるというような事はないよう気を付けてください。
単独面接の時と異なり、退出の際ドアが開いた状態で引き継ぐ事になるので、ドアノブを引き継いだらドアノブを片手に持った状態で、「失礼します」と挨拶をしてから丁寧に一礼し、ドアを開けたまま退出後次の人に引き継いでください。
集団面接で自分の実力を発揮できるか不安な人は、面接サポートを受けるのがオススメです。模擬面接といった実践的な練習で、自分のいい点や改善ポイントをアドバイスしてもらえます。自己アピールの方法も伝授してくれるので、集団面接で個性を発揮できます。キャリチャンでも集団面接支援を無料で行うイベント「面接サポート」を開催しているので、活用してくださいね。
全体を通して気を付けるべきポイント3
集団面接を含め、一連の面接の流れを通して重要であるポイントを3つ挙げてみます。
ポイント1:動きはテキパキと
テキパキとした所作は好印象を与えます。 ですが、テキパキする事を何でも素早く行う事であるかのように誤解している人も少なくありません。 ドアの開閉や、荷物の置き方など、丁寧にゆっくり行うべき部分には、気を遣う事を忘れないでください。 この緩急こそがテキパキとした印象を与えるのです。 ただドタバタとした印象を与えてしまう事がないように注意しましょう。
ポイント2:声の音量に注意する
挨拶は相手に伝わらなければ意味がないため、声の音量を意識する必要があります。 質問に対する受け答えも、はっきりと明瞭にする事を心がけるべきです。 ですので、相手が聞き取れないような音量でぼそぼそと話すのがNGなのは言うまでもありませんが、必要以上に大きな声を出す事も逆にマナー違反になってしまいます。 部屋の広さや面接官との距離などを考慮し、適度な音量ではっきりと挨拶するよう心がけましょう。
ポイント3:挨拶と一礼を同時にしない
一礼は、「失礼します」「ありがとうございました」などの挨拶をしてから行ってください。 挨拶をしながらの一礼は相手に横柄な印象を与えてしまうので、「挨拶をしてから一礼」というようにきちんと分けて行うよう、メリハリに気を付けましょう。 きちんとした気持ちの良い挨拶ができるかどうかは、印象をかなり左右する重要なポイントです。
おわりに
面接は、志望企業の建物に足を踏み入れた瞬間から始まっていると考え、緊張感を途切れさせないようにしましょう。気を抜いている様子が面接官に伝わってしまうと「採用されると思って気を抜いているな」と思われたり、「気を抜いているようだから、うちの会社は第一志望ではないのだろう」というように、不利になる印象を与える可能性が高くなります。
就活面接で不安を抱くポイントは個人差があるかと思わるので、「自分はここが不安だが何がベストなのかわからない」という時はぜひ就活アドバイザーの意見を取り入れてみてください。
また、実際に不安な気持ちを抱いてしまわぬよう、万全な準備が必要です。キャリチャンでは”本番を意識した、緊張感のある練習”ができるイベント「模擬面接イベント」を開催していますので、ぜひご参加ください。
面接サポートに参加しよう!
この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。