内定式後でも辞退はできる!正しい伝え方と例文をプロが解説

 2024年1月18日

内定式後の辞退について悩んでいるそうですね?

キャリアアドバイザー 岡田

就活生 Aさん

「内定式に参加=入社する」と約束してるようなものですよね?入社に向けた準備もどんどん進んでるのに、辞退の連絡をしても問題ないんでしょうか?

内定式後でも辞退は可能ですよ。でも内定式前の辞退よりトラブルに発展するリスクが高くなるので、慎重な対応が必要になります。

キャリアアドバイザー 岡田

就活生 Aさん

正直すごく気が引けるんですけど、どんな風に連絡したらいいですか?

では今回は、内定式後でも辞退できるのかや、どう連絡すればいいのか説明しますね。内定式後の辞退でトラブルを招かないための適切な行動を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

キャリアアドバイザー 岡田

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内定式後でも辞退はできるのか?

内定式後でも辞退はできるのか?

「内定式に参加したら思っていたのと違った」「内定先に違和感を抱いた」など、内定式に参加することでその会社で働くことが現実味を帯び、急に不安になる人は多くいます。

中には、内定式後に会社の実情を目にすることで、自分が求めていた働き方と違ったと確信した人もいるかもしれません。しかし、内定式に参加したにもかかわらず、いまさら辞退などできるのでしょうか?

コラムの初めにまずは、内定式後に辞退できるのかどうかについて解説します。

内定式後でも辞退は可能

結論から言うと、内定式に参加した後でも、内定を辞退することは可能です。

多くの企業では、内定式において内定承諾書を提出し、「内定」という正式な労働契約を結びます。多くの就活生が、内定式後の辞退に関して不安を感じるのは、その点でしょう。

しかし、たとえ正式な労働契約を結んでいても、憲法で保証されている「職業選択の自由」を侵害することはできません。内定式後に辞退を申し出た場合は、企業で働いている人が自主退職を申し出るのと同じく、「すでに結んでいる労働契約を解除する」という扱いになります。

入社後の内定辞退の方法がわからない人や、再び内定を取れるか不安で今ある内定を辞退できないでいる人は、就活エージェントなどのプロに頼るのがオススメです。

キャリチャンでも、今ある内定を辞退して就活をやり直したい人に向けた就活支援サービス「内定辞退&再就活サポート」を開催しています。利用は無料なので、ぜひ活用してください。

法的なリミットは入社2週間前まで

内定式後でも辞退はできますが、辞退ができる期限は入社予定日の2週間前までです。民法上、雇用契約は解除の通知をしてから実際に解除されるまでに2週間かかるとされています。

2週間前を過ぎてから辞退の連絡をしても、入社予定日にはまだ内定契約が成立している状態にあるので、いったん入社せざるを得ないわけです。たとえほかの企業に入社する予定でも、内定承諾先の企業の解約がまだ確立していなければ入社できません。

ですから、ほかの企業への入社を可能にするためにも、どんなに遅くても内定辞退は入社2週間前までにしなくてはならないのです。

時期が遅くなるほどリスクが高まる

法的には入社の2週間前まで内定辞退が可能とはいえ、内定式から時間が経つほど辞退が難しくなります。なぜなら時期が遅くなればなるほど、企業側にかかる迷惑が大きくなるからです。

企業側は内定式に参加した人たちを“来年度に入社する者”として認識し、入社に向けての準備を本格化させます。そのため内定式後に辞退すると、企業側があなたの入社準備にかけた手間やコストが無駄になってしまうわけです。

辞退の時期が遅くなればなるほど、無駄になる手間やコストが増大します。また、辞退が遅くなればなるほど採用の機会が失われ、代わりの人を見つけるのも難しくなるはずです。

その分、就活生自身も内定辞退を言い出しにくくなる上、内定辞退を申し出たときの企業側の抵抗も強くなります。場合によっては、損害賠償請求などのトラブルに発展する可能性もあるので注意が必要です。

内定式後の辞退に関するトラブルを避けるには、できる限り早く連絡して企業に与える損害を小さくすることと、企業側の感情を逆なでしないよう、マナーを守った適切なやり方で丁寧に辞退を申し入れることが大切です。

対策資料の画像

内定式後に辞退する方法と守るべきマナー

内定式後に辞退する方法と守るべきマナー

世間は狭いので、辞退した企業と社会人になってから仕事で関わるかもしれません。ましてや同業他社への入社を希望している場合、業界内での横のつながりから、悪評が知れ渡ってしまうことだってあり得ます。

内定式後に辞退を申し入れる際は、トラブルの予防だけでなく今後のことも考え、悪印象を持たれないようマナーを守った適切な行動が必要になります。具体的な行動のポイントは、以下の5つです。

ここからは、内定式後に辞退する方法と守るべきマナーについて解説します。トラブルを起こさないためにも悪い印象を残さないためにも、正しいやり方で辞退しましょう。

気持ちをしっかり固めること!決断後はすぐ連絡

内定式後の辞退に際しては、辞退の気持ちをしっかり固めることが大切です。内定式後の辞退では、再募集が難しくなっている時期なので、企業側がすぐに辞退の意向を受け入れず、思いとどまるよう説得されるケースもあります。

就活をしていると内定を獲得するのに必死で、企業を過大評価し、悪い部分に目をつむってしまう傾向があります。内定式後に冷静な状態で改めて企業を見た時に、「自分の目指していたものと違う」と感じたのであれば、早急に別の企業を探すべきです。

しかし内定式後の辞退では、時期も時期なので就活生の側も、就活のやり直しが簡単ではないと予想されます。そんな中で、今の内定先に少しでも心残りがあると、企業側の説得で言いくるめられたり、後になって辞退の決断を後悔したりする可能性が高いです。

ですから、まずは自分の気持ちを明確にし、最後まで自分の意思を貫き通す覚悟を固めましょう。具体的な決断のポイントについては、後ほど「内定式後に辞退を決断するときのポイント」で解説します。

いろいろ考えた末「辞退する」と決めた場合には、企業側への迷惑をできる限り少なくするためにも、すぐに連絡をするのが鉄則です。連絡が早ければ早いほど企業側の抵抗も小さくなり、トラブルのリスクも小さくなります。

電話や直接訪問に合わせてメールでも連絡する

内定式後に辞退をする際の手段は主に「電話」や「直接訪問」です。内定式を終え、入社に向けて準備を進めている企業側に対して、できる限り早く辞退の旨を伝える必要があります。すぐにコンタクトの取れる電話か直接訪問がベターです。

基本的には「電話」でOKですが、内定式後の辞退では、これまでお世話になった人もたくさんいるはずです。その場合には、会社に訪問して辞退を申し入れ、直に感謝とお詫びを伝えるのもよいでしょう。

ただし、電話や直接訪問する際には、時間に気を付けてください。どちらも始業後1時間(9時~10時)、お昼休み(12時~13時)、終業前1時間(17時~18時)は避けるようにしましょう。始業終業の1時間は忙しくてバタバタしていますし、お昼休みにアポイントを取るのは迷惑となります。

そして電話や直接訪問の後には必ず「メール」も送るようにしてください。メールを送ることで辞退の意向を伝えた記録を残しておけるため、後のトラブル回避などに効果的です。改めてメールからも謝罪と感謝を述べることで、印象も回復します。

内容は「辞退する旨」「辞退理由」「謝罪」

内定式後に辞退をする際は、「辞退する旨」と「謝罪」をしっかりと述べてください。内定辞退は企業にとってよい話ではありませんが、入社準備の変更や穴埋めのために行動が必要な場合もありますので、そのような連絡もすぐに把握したいと考えています。

ですから、どんな趣旨で連絡しているのかをはっきり伝えましょう。そうしないと、内定辞退の話も進みません。気まずいとは思いますが、内定を辞退する旨をハッキリと伝えることが重要となります。

そして、内定式後に辞退を申し入れる際は、内定を「辞退理由」についても述べた方がよいでしょう。噓がバレると余計に印象が悪くなるため、基本的には正直な理由を述べることをオススメします。

さらに、辞退をすることで迷惑をかけること、自分を評価し内定を出してくれた企業を辞退という形で裏切ってしまうことに対して「謝罪」をします。特に内定式後は、内定式前とは迷惑度が大きく異なるので、しっかりと謝罪しましょう。

内定式後に辞退の連絡をする際は、誠意をもって話をすることが大切です。マナーを守り、誠意をもって対応すれば、印象はそこまで悪くなりません。トラブルを避け、円満にやり取りを終わらせることができます。

正しい言葉遣いや敬語を使う

直接会うときはもちろん、電話やメールで辞退を伝えるときも、正しい言葉遣いや敬語を使うようにしましょう。これらはできて当たり前のマナーとなりますので、できていないと失礼です。辞退というネガティブな話において、余計に印象が悪くなる恐れがあります。

直接訪問やビデオ通話などの手段をとる場合は、言葉遣いの他に、服装や身だしなみといった部分にも気をつけましょう。就活の時点でできて当たり前のマナーが守れていないようでは、社会人になっても不安要素が残りますので、今のうちから意識してください。

正しい言葉遣いや敬語などのマナーがうまくできているか自信がない就活生には、キャリチャンの就活支援サービス「内定辞退&再就活サポート」への参加をオススメします。プロのキャリアアドバイザーから正しい言葉遣いや辞退マナーを学べて、再就活も手伝ってもらえるので、内定式後の辞退も安心です。

就活でよく使う敬語については、下記の資料も参考にしてください。

企業側の悪口やネガティブな内容は言わない

内定式後に辞退の理由を述べる際、企業側を否定するような内容やネガティブな内容は言わない方がよいです。基本的には正直に辞退理由を伝えるべきとはいえ、それを伝えることによって余計にトラブルを誘発するようであれば、避けた方がよいでしょう。

たとえば「思っていたよりもオフィスが小さくて働きにくそうと感じた」「上司の考え方が理解できない」「売り上げが落ち込んでて働くのが不安」などといった企業側を悪くいうような理由は大変失礼ですし、余計に悪い印象を残すばかりです。

また「自分はこの会社に貢献できなさそう」「働ける自信をなくした」といったネガティブな内容は、辞退理由としても認められない可能性があります。企業側はなんとかして不安を取り除いて入社させようと説得を試み、余計に面倒な事態になるかもしれません。

実際に企業側に違和感を抱いたり、私的な感情から辞退を決断したりした場合、これらをハッキリと伝える必要はないです。

内定式後の辞退は特に迷惑をかけることとなるのに、その中で追い打ちをかけるように企業側に悪い印象を残したり、入社しないと決めているのに余計な手間をかけさせたりしてはよくありません。ですから、このような内容は辞退理由として伝えない方が賢明です。

また、言うまでもありませんが、「連絡をしない」というのは絶対にやめてください。入社するのか辞退するのかわからない状態では、企業側も再募集をかけられず、最も迷惑になる行為です。辞退を決断したら、たとえ気まずくても必ず連絡をしましょう。

利用者の声

【例文】内定式後に辞退する際の例文

【例文】内定式後に辞退する際の例文

内定辞退をする際のマナーや内容について把握したら、次は具体的な例文を見ていきましょう。辞退する理由はそれぞれだと思いますが、話の伝え方は基本的に同じです。

ここでは「電話」と「メール」による内定式後の辞退の例文を紹介します。

電話で内定辞退する際の例文

学生:お忙しいところ恐れ入ります。御社に内定をいただいている〇〇大学△△学部の[名前]です。すでに内定式も済んでいる時期に大変申し訳ないのですが、入社を辞退させていただきたいと思い、連絡いたしました。

人事:そうですか。とても残念です。差し支えなければ辞退理由をうかがってもよろしいでしょうか?

学生:御社と並行して選考を進めていた会社から内定をいただきました。最後まで悩みましたが、自分の将来像や適性などを考慮した結果、そちらの企業とのご縁を感じたため、このような決断に至りました。

人事:そうですか、かしこまりました。

学生:本来なら直接お詫びに伺うところですが、電話でのご連絡となり申し訳ございません。何卒お許しいただきたくお願い申し上げます。

まずは初めに内定者であることと名前を伝え、内定辞退についての連絡だとわかるように述べましょう。担当者の名前がわかる場合には担当者と変わってもらい、改めて内定辞退の旨を伝えます。

辞退理由は初めから述べてもよいですし、企業側から聞かれたら答えるスタンスでもOKです。辞退理由はなるべく正直に伝えた方がよいですが、企業側にとってネガティブな内容は避けてください。

そして最後には誠意をもって謝罪を述べます。内定式後でも辞退が可能とはいえ、多大なる迷惑をかけてしまうわけですから、誠意をもって謝罪するのがマナーです。

電話で内定辞退した後のメール例文

「件名:内定辞退のご連絡」

株式会社〇〇

採用担当者〇〇様

お世話になっております。〇〇大学〇〇部〇〇科〔名前〕です。

先ほどお電話でもお伝えしましたが、最後まで悩んだ末、貴社への入社を辞退させていただくことにいたしました。内定式も過ぎてからこのような申し出をすることは大変ご迷惑とは存じますが、何卒ご了承いただきたくお願い申し上げます。

貴重なお時間をいただき、入社への準備を進めていたにもかかわらず、このような結果となってしまい誠に申し訳ありません。貴社の採用内定をいただけたことは、大変光栄に思っております。ありがとうございました。

今後とも、貴社のさらなるご発展を、心よりお祈り申し上げております。

電話や直接訪問した後にはメールも送ります。口頭で辞退の旨を伝えてある場合、メールでも改めて詳しい辞退内容を伝える必要はありません。辞退する旨と謝罪をしっかりと述べましょう。メールは用件がわかりやすく、簡潔に伝えることが大切です。

メールは辞退のやり取りをした証拠として残しておけるので、辞退の承諾を受けた旨が伝わるような内容にしておくとよいでしょう。メールの場合も、電話と同様、送る時間には注意してください。

NG例

「件名:内定辞退のご連絡」

株式会社〇〇

採用担当者〇〇様

お世話になっております、〇〇大学〇〇部〇〇科〔名前〕です。

この度は、内定を辞退させていただきます。

理由としては、他社の内定をいくつかいただき、その条件が魅力的であったためです。

これまでの選考プロセスはとても良い経験となりました。またの機会にお目にかかれることを願っております。

今後とも、貴社のさらなるご発展を、心よりお祈り申し上げております。

上記の例文では、電話連絡なしにいきなりメールで辞退の決断を一方的に押し付けているうえ、感謝の意を伝えずに終わっています。

企業から内定をもらえることは当たり前ではありません。ましてや、内定式後の辞退は非常識であるため、感謝を伝えると同時に謝罪の意を伝えましょう。

辞退する理由については、特定の言葉を使用して説明するのではなく、謝罪文だけでも問題ないです。内定式後の辞退を伝えるときは、丁寧で誠実な対応を心がけてください。

内定式後に辞退を決断するときのポイント

内定式後に辞退を決断するときのポイント

内定式後に辞退するときのポイントは、以下のとおりです。

就活生の中には、内定式後に辞退した企業に「やっぱり就職するべきだった」と後悔する人もいます。正しい判断をするためには、以上のポイントを確認したうえで決断することが大切です。

それぞれのポイントを解説するので、辞退を申し出る前に確認するようにしましょう。

本当に辞退すべきか考える

内定式後に辞退するポイントの1つは、本当に辞退すべきか考えることです。内定を辞退することは、将来のキャリアに影響を与える可能性があるため、慎重に対処する必要があります。

内定式でこれから一緒に働く同期や上司に会い、その企業で働くことが一気に現実味を増すと、「本当にここでいいのか」と不安になる人も多くいます。しかし、そうした不安は内定ブルーと呼ばれる、一時的な気の迷いに過ぎないかもしれません。

いうまでもありませんが、いったん辞退を申し出たら「やっぱり入社したい」といっても通用しないです。一時的な感情から辞退を決断すると後悔してしまう可能性があります。内定を辞退する前に一度冷静になり、本当にその決定が適切かどうか検討することが重要です。

しかし、自分の選択に頭を抱える就活生も多いでしょう。そこでオススメなのがキャリチャンの「内定辞退&再就活サポート」です。この就活支援サービスでは、内定式後に辞退すべきかどうかなどの相談をプロが客観的に判断し、適切なアドバイスを提供します。

もし、辞退することに少しでも迷いや不安がある場合は、無料で相談できるプロのサービスを活用しましょう。

理由を明確にする

理由を明確にするのも、内定式後に辞退するときのポイントです。自分の中で求める条件や働き方がハッキリしており、内定先がそれとは違うと確信できたのであれば、内定式後でも辞退した方がよいでしょう。

しかし、就活生の中には「給与がよいから」「面白そうだから」といった、何となくの理由で企業選びをするケースがあります。とくに理由を持たないまま企業選びをしてしまうと、入社後ミスマッチになるかもしれません。

また、内定式後の辞退では、企業側から詳しく事情を聴かれたり、説得を試みられたりする可能性が高いです。そのため、内定式後に辞退をするときは、理由を明確にすることが重要になります。

ゆるぎない辞退理由があれば、企業への説明も説得力のあるものになりますし、企業側から言いくるめられてしまうこともないでしょう。自身のキャリア目標・ライフスタイル・福利厚生など、他の企業と総合的に判断した結果で決めることが、適切な企業選びにもつながります。

内定式後に辞退する際は、入社後の将来像なども踏まえた上で決めましょう。辞退の理由が他社の内定や条件の改善にある場合、それが将来的なキャリアにどれほど影響するかも検討するべきです。

就活のプロに相談する

就活エージェントなどのプロに相談するのも、内定式後に辞退するときのポイントです。志望度が似たり寄ったりの企業から複数の内定を獲得すると、どのように判断をするのか悩むケースもあります。

プロに相談すれば、あなたの状況や将来的な観点も踏まえたうえで客観的なアドバイスを得られます。プロに相談する主なメリットは、キャリアに関する専門知識を持っており、就職における様々な場面に対処できる点です。

ただし、プロに相談する際は信頼できるキャリアアドバイザーを選定することが重要です。信頼できるか確認するには、就活エージェントの口コミや評判、公式ホームページの実績を比較すると判断できます。

信頼できるパートナーが見つかれば、今後の方針に関しても相談できるため、適切な選択ができるはずです。

また、プロからの意見は重要になりますが、最終的に決めるのはあなた自身です。内定式後に辞退するときは、プロの意見を参考にしつつ、総合的に判断しましょう。

「内定辞退はできない」と言われた時の対処法

「内定辞退はできない」と言われた時の対処法

内定式後でも内定辞退は可能です。ところが、すでに入社後を見据えた動きが固まり、辞退後の穴埋めが難しい場合など、企業側の都合によって内定辞退を断られるケースがあります。

職業選択の自由は憲法で保障された権利なので、正式な労働契約が成立していても、企業側はその解除に応じなければなりません。しかし、なかなか話がつかない場合もありますので、その場合の対処法をあらかじめ確認しておきましょう。

謝罪を繰り返し、意思を貫き通す

「内定辞退はできない」と言われても、謝罪を繰り返し、辞退する意思を貫き通してください。弱気な姿を見せたり折れそうになったりすると、企業側は「押せば辞退を取りやめるだろう」と思い、余計に辞退を受け入れてくれないかもしれません。

ここで「職業選択の自由は憲法で保障された権利なので、内定式後でも辞退できるはず」などと正論を述べても、逆効果になる可能性が高いです。企業側はそれを知っているうえで「辞退は困る」と言っているので、余計に神経を逆なでされ、いっそう強く反論してくる場合もあります。

ここは謝罪を繰り返すことが、最もストレスの少ない対策法といえるでしょう。内定辞退を決断した意思を貫き通すためにも、何を言われようと謝罪を繰り返し、辞退する旨をハッキリと伝え続けましょう。そうすれば企業側もあなたの意思を尊重してくれるはずです。

たまに「君なしでは来年やっていけない」「君より優秀な人材はいない」などと同情を誘うようなことを言われることもありますが、辞退すると決めたのなら折れてはいけません。多少腑に落ちなくても、謝罪を繰り返し円満に終わらせましょう。

罵声・脅迫がひどい場合には黙って電話を切る

丁寧に謝罪しているにもかかわらず話を聞き入れてくれない場合には、黙って電話を切ってしまってもOKです。

中には内定辞退を申し入れることで、「内定辞退なんて困る」「ふざけるな」「今更辞退なんて許されると思うな」などと罵声を浴びせられる場合や、「辞退するならあなたを採用するためにこれまでにかかった経費を請求する」などと脅迫してくる場合があります。

罵声や脅迫をするような企業は入社しても様々な理由から同じようなことを繰り返すでしょうから、そんな企業は辞退して正解です。このような企業にどう思われようと関係ないので、この場合には黙って電話を切ってしまって問題ありません。

企業によっては来社して謝罪するよう要求する場合もありますが、企業に出向いても説教をされるだけです。しつこい場合には、大学や職業センターなどに相談するようにしましょう。そちらがうまく対応してくれるはずです。

内定式後の辞退で起こりえる注意点

内定式後の辞退で起こりえる注意点

内定式後の辞退で起こりえる注意点は、以下のとおりです。

内定式後に辞退をして就活を続けたり、新たな志望先を探して再就活したりといった人もいるでしょう。その際、以上の注意点を抑えていないと、誤った選択をするかもしれません。

納得のいく就活にするためにも、ぜひ把握しておいてください。

企業に悪いイメージを持つ可能性がある

内定式後の辞退では、企業に対して悪いイメージを持つ可能性があります。なぜなら内定式後に辞退の連絡を入れる際、企業によっては怒られることもあれば、罵声を浴びて怖い思いをすることもあるからです。

内定式後の辞退は企業側に迷惑をかける行為とはいえ、そのように志望先の態度が急変すれば、企業のイメージは変わるはずです。その際に浴びせられたネガティブな言葉がきっかけで、社会人として頑張ろうと思えなくなることもあります。

ただし、内定式後に辞退を伝える際に罵声を発する企業は滅多にありません。内定辞退を伝えた途端に態度が急変する企業は、ブラック会社である可能性があるため「企業選びに失敗しなくて良かった」と、ポジティブに考えるようにしましょう。

他の選考に影響が出る

他の選考に影響が出るのも、内定式後の辞退で起こりえる注意点です。

内定辞退をするということは、1つの就職先を無くすことです。他社の選考が続いているときに辞退をすると「内定を獲得しなければ就職先が無くなる」というプレッシャーに陥ります。

その結果、面接などへの意気込みが空回りしてしまい、かえって不採用になることがあるのです。そのため、内定式後に辞退をするときは、現在の状況を客観的に判断したうえで検討することをオススメします。

自分の選択に悩む場合は、就活エージェントなどの就活のプロに相談してみるとよいでしょう。プロの手助けがあれば、辞退すべきかどうかの判断も辞退後の就活も、安心して進められるはずです。

別の内々定が決まっている方が安心

内定式後の辞退は、別の企業で内々定が決まっている状態で進める方が安心です。他の内定先を持っていない状況で辞退してしまうと、プレッシャーから再就活に失敗する恐れがあります。

内定式後に募集している企業は少ないので、別の内々定がないまま今ある内定を手放すと、リスクが高くなります。そのことで不安になり、内定獲得へのプレッシャーを感じる人もいるでしょう。

しかし、別の企業で内々定が出ていれば、次のプレッシャーがないため、気持ち的にも楽に辞退できるはずです。内定式後に辞退をするときは、後悔しないために、今後の計画を練ってから判断しましょう。

現在ほかの内定の当てがない場合は、早急に就活エージェントなどに頼んで、あなたの希望に合った企業を紹介してもらうことをオススメします。

内定式後の辞退は計画的に

内定式に参加することで「思っていたのと違う」という理由から、辞退を考える人は意外と多いものです。一時的な感情からくる不安の場合もありますが、実際に違うと確信した場合には内定を辞退する必要があります。

内定式後でも辞退は可能ですが、トラブルに発展するリスクがあるのも事実です。そのリスクを下げるためには、1日も早く連絡することで企業側の負担を軽くすることと、誠意をもって謝罪することが重要になります。

時には罵倒されたり脅されたりといったこともあるかもしれませんが、妥協して入社すればもっと嫌な思いをするだけです。ですから、「絶対に辞退した方がよい」という確信を得てから、強い意志を持って連絡してください。

就活をしているとこのように様々な不安な出来事が起こります。内定式後の時間がない中でもこのような決断を迫られることもあるので、どんなトラブルにも適切に対応できるよう、就活のプロを味方につけておくのがオススメです。

キャリチャンの就活支援サービス「就活相談会」では、就活で起きる様々なトラブルに対応するのはもちろん、内定を辞退すべきかどうかの相談や、辞退後の再就活のサポートもしています。就活の心強い味方になるので、ぜひ参加してください。

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この記事の監修者

監修者:岡田章吾

岡田 章吾

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。

就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。

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