全国転勤は辛いからやめとけ? メリット・デメリットを徹底解説
2025年3月31日

志望企業の絞り込みは進みましたか?
行きたい企業はあるんですが、全国転勤がある会社はやめとけと周りに言われて悩んでます。
転勤が嫌なんですか?
バリバリ働いて出世したいので総合職を希望してるんですが、できれば今の土地に住みたいと思ってます。
全国転勤には不安もありますよね。このコラムでは全国転勤はやめとけと言われる理由や全国転勤のメリットも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
全国転勤は辛いからやめとけと言われる理由
全国転勤がある企業を志望すべきかやめておくべきか判断するにはまず、なぜ「やめとけ」と言う人がいるのか、その理由をきちんと把握することが大切です。価値観は人それぞれなので、ある人にとって辛いと感じる状況が、自分にとっても辛い状況とは限りません。
そのためコラムの初めにまずは、「やめとけ」と言われている理由が、自分にとっても重要なポイントなのかどうかを確認しましょう。
社会人の先輩が、全国転勤はやめとけと言う主な理由は以下の通りです。
全国転勤の場所や頻度は企業によりますが、異動によって居住地域が変わることは、自分の人生に大きな影響を与える可能性があります。
一方で全国転勤を避ける場合、特定の企業や職種への就職が難しくなり、志望先選びの範囲が狭くなることも確かです。
ここでは、全国転勤のある企業はやめとけと言われる理由について詳しく紹介するので、それらの企業を除外した方がよいほど自分にとっても重要なポイントかどうか考えながら参照してください。
住む場所を選べないから
全国転勤はやめとけと言われる理由の1つ目には、住む場所を選べないことが挙げられます。
全国転勤は企業から配属先を指定されるため、基本的に住む場所を選べません。全国に多数支店がある企業の場合、全く聞いたことのない土地や、知り合いがいない土地に配属されることも多いでしょう。
居住地にこだわらない人であれば問題ありませんが「治安がよい土地に住みたい」「交通の便がよい場所がよい」など、住む場所にある程度こだわりがある人は、入社後に後悔してしまう可能性があります。
もし内定をもらった企業に全国転勤があり、就職先を再考している場合は、無料の就活支援サービス「再就活サポート」を利用するのがオススメです。あなたの希望にマッチする求人を紹介し、内定を獲得できるようサポートするので、ぜひ相談してみてください。
生活が変わるとストレスがかかる
全国転勤はやめとけと言われる2つ目の理由は、生活拠点が変わることによるストレスです。
企業によっては数年単位で全国転勤があるため、たびたび引っ越しが必要になり、ストレスを感じる可能性があるでしょう。
せっかく自宅に自分の住みやすいインテリアを揃えたり、その土地に親しい同僚や友達ができたりした場合でも、企業に告げられたタイミングで引っ越ししなくてはいけません。
住む場所を変えるということは、そのたびに住所変更などの複雑な手続きを行ったり、生活の基盤を整え直したりと、大変な手間がかかります。
転勤のたびにある程度のストレスがかかることが想定されるので、自分に全国転勤が向いているかは慎重に検討したほうがよいでしょう。
マイホームの購入が難しい
全国転勤はやめとけと言われる理由の3つ目が、マイホームの購入が難しい点です。
将来的に自分の家を購入したいと考えている人は多いでしょう。しかし、全国転勤が就労条件に含まれる場合、数年に1回の頻度で転居をともなう異動があると考えられます。
同じ土地に長年住み続けることが難しいため、マイホームの購入を断念せざるを得ないかもしれません。たとえマイホームを購入した場合でも、長くそこに住み続けることはできず、賃貸に出したり、購入者を探したりといった対応が必要になる可能性もあります。
また、将来的に結婚や子どもを持つことを想定している場合には、マイホームに家族を残して自身は単身赴任することもあるでしょう。
マイホームの購入にこだわりのある人や、同じ場所に住めないことで人生設計が狂ってしまうと考えている人には、全国転勤がある企業は向きません。
職場の人と馴染めない可能性がある
全国転勤はやめとけと言われる理由の4つ目に、職場の人と馴染めない可能性がある点も挙げられます。
全国転勤がある企業の場合、企業から辞令があるたびに自分も周りも勤務地が変わるため、同じ環境や同じメンバーで長く仕事を続けることがありません。頻繁に全国転勤を繰り返す企業の場合、社内の人とも深い関係性を築くのが難しいと言えるでしょう。
周りの人と良好な関係を築けていた場合、異動先でも同じような環境で働けるとは限らず、異動のたびにストレスを感じる可能性があります。
全国転勤によって同期とも仲良くなれないままキャリアを重ねていってしまった場合、困ったときに相談できる人が見つからないこともあるでしょう。
どの企業でも多少の異動はあり、ずっと同じメンバーで仕事をすることは難しいですが、全国転勤がある企業の場合はその頻度や物理的な距離が大きいので、一度築いた人間関係を維持することが難しいです。
そのため、たびたび人間関係を構築し直さなければならないことにストレスを感じる可能性があります。
恋愛や結婚が難しくなる
全国転勤はやめとけと言われる理由の5つ目は、恋愛や結婚が難しくなる点です。
恋人がいる場合、全国転勤によって住む場所が変わることになると、遠距離になってしまったり、一緒に暮らすのが難しくなったりする可能性があります。
また、相手がその土地で暮らしたいと考えている場合は、結婚に対するハードルが上がる可能性があるでしょう。いくら仕事の都合といえども、住む土地が頻繁に変わるようであれば、パートナーにとっても大きな負担です。
そのため、全国転勤によって恋人を作ることが難しく、結婚に至らないまま年齢を重ねてしまう人も少なくありません。
結婚した場合でも、相手や子どもの都合によっては単身赴任を選択する必要性があり、家族と過ごす時間が少なくなることも考えられます。
恋人やパートナーとの生活を一番に考える人であれば、全国転勤はやめておいたほうがよいといえるでしょう。
転職活動が大変
全国転勤はやめとけと言われる理由の最後に、転職活動が大変な点が挙げられます。
全国転勤は企業の都合で住む場所を決められるため、自分が希望する土地で仕事ができるわけではありません。
最近ではオンライン上で面接を受けられる企業も増えてはいますが、住んでいる地域から志望先の企業が遠い場合には、時間とお金をかけて転職活動をする必要があります。
たとえば、東京で仕事をしたい人が北海道に異動になり、転職して東京で再度就職したいと考える場合、転職活動が困難になる可能性があるでしょう。
人によっては移動時間が捻出できず、退職してから転職活動をしなければいけないこともあります。
退職してから転職活動を行う場合、内定先が決まるまでは無給状態が続くため、生活が苦しくなる場合もあるのです。
全国転勤がある企業に勤めるかどうかは、将来的に転職を検討するかどうかもよく考えて決めるとよいでしょう。
やめとけと言われる全国転勤は総合職に多い
全国転勤は一般的に、総合職に就く場合の条件として挙げられている場合が多いです。
総合職は、企業の幅広い業務を担当し、将来的に企業の上層部になる可能性を持つ働き方です。企業としてはさまざまな経験を積んで欲しいと考えているため、転勤やジョブローテーションなどで転居をともなう異動が発生する可能性があります。
企業によっては総合職だけでなく、エリア総合職も募集しているケースがあります。エリア総合職とは、異動する地域が限定された働き方です。
ただし、企業によって関東地方でのエリア総合職など、広い範囲が指定されている場合もあるため、転居をともなう異動が全くないとは限りません。
また、エリア限定のない総合職よりも転居をともなう転勤のリスクが低いため、給与や福利厚生が劣る場合があります。エリア総合職を志望する場合は、事前に条件を確認しておきましょう。
総合職の面接を受ける場合、全国転勤の可否について面接で聞かれることがあります。どのように答えたらよいかわからない人は、下記のコラムも参考にしてみてください。
「全国転勤はやめとけ」の対象となるのはどんな企業?
総合職に就いた場合でも、すべての企業で全国転勤があるわけではありません。全国転勤をともなう企業には、下記のような特徴があります。
全国転勤がある企業をやめておくかどうかは、それらの企業を除外しても自分の望む働き方が実現できる企業があるかどうかにかかってくるでしょう。
ここでは、全国転勤が条件としてある企業の特徴を紹介するので、自分の思い描いている就職先やキャリアプランとどのくらい合致するのか確認してください。
全国に営業所や支店がある
全国に営業所や支店がある企業は、全国転勤をともなう可能性が高いです。
大企業をはじめとするビジネス規模の大きい企業は、全国各地に支店や営業所があります。
この場合、企業は自社の社員に経験を積ませるためや、支店の人数を補填するなどの目的で、地域をまたいだ転勤を命じることがあるでしょう。
全国転勤の頻度は企業によっても異なりますが、一般的には1〜5年に一回程度と言われています。
企業を志望する際には、志望企業の営業所や支店がどんな場所にどの程度の数あるのかを確認しておくとよいでしょう。企業を志望する際には、志望企業の営業所や支店がどんな場所にどの程度の数あるのかを確認しておくとよいでしょう。
企業の成長が著しい
企業の成長が著しく、さらに支店やビジネスを広げていこうとしている状況の場合、全国転勤をともなうことがあります。
ベンチャー企業やスタートアップ企業などの中には、これからビジネスの拠点を増やそうと考えて人員を採用している場合があるのです。
成長中の業界・企業は、さらに顧客を増やすために全国各地に支店を構える可能性があります。それにともない、全国転勤の可能性も高まるでしょう。
その場合は、転勤にともなう単純な居住地や仕事の変化だけに留まりません。その土地で新しく顧客を広げて欲しい、新規事業を立ち上げて欲しいなどの要望を課されることもあります。
ゼロから始まる顧客や事業の開拓を、大きなやりがいと感じられるか、負担と感じるかは人によります。自己分析で自分の価値観を明確にしておきましょう。
顧客と親密になりすぎることを避けるビジネス
顧客と親密になりすぎると企業にとってリスクがある場合も、全国転勤を頻繁に行う場合があります。
顧客と長年よい関係を築くことは、企業にとってとても大切なことです。ただし、 業界や企業によっては、顧客と親密になりすぎることでリスクが生じる場合があります。
たとえば金融業界などの場合、親密になってしまったからこそ馴れ合いになってしまい、本来よりも低い価格で取引しなければいけなくなるケースなどが考えられます。
従業員と顧客が一定の距離を保てるようにするためにも、定期的に従業員の入れ替えを行うケースがあるのです。
固定の顧客と息の長い取引をしたい場合には、地域密着型のビジネスモデルの方が向いているかもしれません。
全国転勤を避けられる可能性が高い企業
全国転勤は、すべての業界や企業で発生するわけではありません。全国転勤の少ない企業には、以下の特徴があります。
前述のように、全国転勤がある企業をやめておくかどうかは、それらを除外しても自分の望む働き方を実現できる企業があるかどうかにかかっています。上記のような企業であれば、転勤する必要性がなく、入社後も同じ地域で働き続けられる可能性が高いです。
それらの企業が自分にとって魅力的なものかどうか確認するために、全国転勤の可能性が少ない企業の特徴について詳しく見ていきましょう。
IT企業
IT企業はインターネット回線があれば仕事ができることが多く、わざわざ全国転勤をしなくても業務が行えることが多いです。
最近ではリモートワークを導入する企業が増えており、全国転勤がないだけでなく、出勤せずに仕事ができることもあります。
とくに、システム系やWeb系の仕事であればフルリモートで働けることも多く、より自由な働き方ができるでしょう。
全国転勤は避けたい人、自分の好きな土地で仕事がしたい人にも、IT企業はオススメです。
地域密着型の企業
地域密着型企業は、全国規模の大企業のように全国を転々とする転勤がありません。
その場所に根差して個人や企業へサービスを展開する企業であれば、一定の地域で働くことが可能です。
生まれ育った地や思い入れのある地であれば、自分がその地域に貢献できていると感じることで、仕事へのやりがいを見出すことができるでしょう。
また、地域密着型の地域であれば、自分が持っている土地勘や人脈などを活かして仕事ができる可能性もあります。
地域密着型の企業は全国転勤が頻繁にある企業よりも企業規模が小さいケースが多いため、社内でも深い人間関係を築くことができるでしょう。
やめた場合の選択肢|全国転勤ではない働き方のメリット
全国転勤がある企業をやめておくかどうか決めるには、やめた場合の選択肢となる「全国転勤ではない働き方」への理解を深めておく必要があるでしょう。
全国転勤がない企業のメリットは、主に以下の3つです。
ここでは、全国転勤がない働き方のメリットについて詳しく説明するので、次の『やめとけと言われる全国転勤にはメリットも』と比べて、どちらの方が自分の価値観に合うのか考えてみましょう。
なお、全国転勤のない企業だけを受けたい場合は、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」で紹介してもらうのがオススメです。あなたのこだわり条件に合う求人を探し出し、選考対策もサポートします。
ライフプランを立てやすい
全国転勤でない働き方を選んだ場合、ライフプランを立てやすい点がメリットです。
一定の場所で生活することが想定できるため、マイホーム購入の検討や、結婚・子育てなどの見通しを立てやすく、全国転勤がある企業に勤めるよりも、数年後、数十年後の想定がしやすくなるでしょう。
反対に、全国転勤がある企業に就職した場合は、先々の見通しは立てにくい場合があります。
ライフプランの理想がある人は、全国転勤のない企業を選んだ方がストレスなく過ごせるでしょう。
単身赴任の心配がない
全国転勤のない企業に就職した場合、将来的に単身赴任をする心配が少なくなります。
頻繁に全国転勤がある場合、単身赴任を選ぶ人も多いです。単身赴任の期間が長くなると、家族で過ごす時間が少なくなる点も大きなデメリットと言えるでしょう。
単身赴任をせずに家族全員で引っ越す場合、家族には大きな負担がかかります。
とくに子どもにとって、頻繁な引っ越しは負担が大きいです。せっかくできた友達と離れ離れになりますし、環境が変わることでストレスを感じる場合もあります。
全国転勤のない企業であれば、自身も家族も、単身赴任や引っ越しによるストレスを感じずに済むでしょう。
深い人間関係が築ける
全国転勤がない企業に就職した場合、社内での深い人間関係が築ける点もメリットです。
全国転勤がないことで、同じ環境やメンバーで働く期間が長くなります。一緒に働くメンバーが長期間変わらないことで、上司・同僚・後輩などとしっかりコミュニケーションを取れるため、良好な人間関係を築きやすいでしょう。
また、企業内の人だけでなく、取引先との関係性を築ける点もメリットの1つです。長期に渡って関係性を築いていけることで、顧客から信頼してもらうことができ、仕事の成果が上げやすくなることも考えられます。
働く環境やメンバーが変わることにストレスを感じる場合、全国転勤のある企業はやめておいたほうがよいでしょう。全国転勤のない企業の方がオススメです。
やめとけと言われる全国転勤にはメリットも
やめとけと言われることもある全国転勤ですが、実は下記のようなメリットもあります。
全国転勤のある企業で働くことで、場所を変えずに働くよりも人や経験など、人生において多くのメリットを得られるかもしれません。
全国転勤のある企業をやめておくかどうか決めるには、両方のメリットを考慮して、どちらの方が自分の望む将来像に近いか検討することが大切です。
ここでは、全国転勤のある企業を選んだ場合のメリットについて詳しく紹介するので、前章の『やめた場合の選択肢|全国転勤ではない働き方のメリット』と比較しながら考えてみてください。
常に新しい環境で働ける
全国転勤のある企業で働く場合、常に新しい環境で働ける点がメリットです。
異動のたびに新しい環境になることでストレスを感じる人もいますが、反対に新鮮さを感じて仕事に身が入る人もいるでしょう。
数年ごとに新しい環境で働けるため、そのたびに職場の人間関係をリセットできます。
社会人の離職理由として最も多いのは、職場における人間関係の悩みです。職場に苦手な人がいた場合でも、数年我慢すれば離れられ、ストレスの蓄積と離職のリスクを避けられます。
また、住む場所が変わることで楽しみが増える人もいるでしょう。
全国転勤のたびに知らない土地に住むことができるため、休日に街並みを散策したり、新しいお店を訪問したりといった楽しみが見つかります。
知らない場所での生活に楽しみを見出せる人であれば、環境が変わることによって日々が充実し、楽しい人生を送ることができるでしょう。
たくさんの人と出会える
全国転勤があることで、同じ場所で働くよりもたくさんの人と出会えることがメリットです。
頻繁に転勤があると一緒に働く仲間が変わるため、よい上司や同僚に出会える可能性があります。大企業になると従業員は何千〜何万人にもなりますが、たくさんの人と出会えることで刺激を受けることができるでしょう。
また、全国転勤で済む場所や働く場所が変わると、同僚だけでなくプライベートな交友関係も広がるかもしれません。
同じ環境で仕事をすることは、深い人間関係を築けるという点がメリットですが、新しい出会いは少なくなります。
全国転勤で定期的に環境を変えることで、新たな友人や交際相手と出会うことができ、新しい価値観や考え方を知ることもできます。結果として、自分の世界が広がる可能性があるでしょう。
全国転勤のある企業で働くことで、人脈が広がり、自分自身の成長を感じられます。
新しい経験が積める
全国転勤のある企業で働くことで、新しい経験が積める点も大きなメリットです。
全国転勤を実施する企業は、従業員を異動させることによって、新しい経験を積み、キャリアアップの機会にしてほしいと考えています。
そのため、転勤の際は単に働く場所が変わるだけでなく、役職や任せられる仕事の種類が変わり、ビジネスマンとして大きく成長できることが多いです。
同じ場所に留まるよりも仕事の幅が広がるため、成長し続けたい人にとっては全国転勤のある企業はよい環境だと言えるでしょう。
仕事だけではなく、プライベートでも住む場所を変えることで新しい経験を積める可能性が高まります。
地域特有の文化や経験は、旅行だけでは吸収しきれないことがほとんどです。全国転勤によって数年間住み続けることで、その土地について深く知ることができるでしょう。
自分では住む予定のなかった土地で生活を送ることによって、新しい出会いや経験があり、人生における貴重な財産になることもあります。
給与や福利厚生が充実している
全国転勤が条件にある企業は、給与や福利厚生が充実している可能性が高いです。
全国転勤には新しい環境で仕事ができるなどのメリットがありますが、ある程度のストレスがかかります。そのため、従業員が少しでも快適に仕事ができるように、給与が上乗せされている企業も多いです。
また、全国転勤を行う際に役職をあたえられることもあり、昇格ができることもあるでしょう。昇格することで給与が上がるだけでなく、周りからの期待を感じてモチベーションがアップするため、前向きに仕事に取り組めるようになります。
さらに、引っ越しをともなう転勤の場合、引っ越し代や敷金・礼金などの初期費用、前の住宅で使用していた設備の解約違約金などは会社が負担してくれるのが一般的です。企業によっては、家賃の補助や地域手当などを受けられる場合もあります。
それらを合わせると給与に数万円上乗せされることもあるため、生活に余裕が出ることもあるのです。
全国転勤が条件にある企業を志望している場合は、転勤の際にどのような手当が受けられるかを確認しておくとよいでしょう。
やめとく必要はない?全国転勤が向いてる人
全国転勤のある企業をやめておくべきかどうかは、その働き方が自分に向いているか考えた上で判断しましょう。
全国転勤をともなう企業に向いている人には、以下の特徴があります。
全国転勤にストレスを感じないタイプの人ももちろんいるため、その場合はあえて全国転勤のある企業を避ける必要はありません。
全国転勤が向いている人の特徴を詳しく説明するので、自分に当てはまるかどうか確認してみてください。
仕事への意欲が強い人
全国転勤をともなう仕事が向いているのは、仕事への意欲が強い人です。
全国転勤をともなう総合職は、企業から将来的な出世を期待されています。そのため、新しい経験の機会を与え、スキルを積むことでさらに成長して欲しいと思っているのです。
仕事への意欲が強く、出世を目標としている人にとっては、企業から期待されていると感じることによって、さらに仕事に身が入るケースもあるでしょう。
ただし、仕事や全国転勤に対し「仕事だからしょうがない」とネガティブに感じている場合は、新しい環境に身を置いてもキャリアアップしにくくなります。
新しい経験を積んでさらに仕事を頑張りたいと考え、真面目に業務に取り組める人であれば、全国転勤をともなう仕事は向いていると言えます。
環境の変化に抵抗がない人
環境の変化に抵抗がなく、むしろいろいろな場所で暮らしてみたい人や、新しい環境に飛び込むのが好きな人は、全国転勤をともなう企業への就職が向いているでしょう。
さまざまな場所で暮らしてみたい人にとって、全国転勤はむしろ好都合です。
都市部だけでなく地方にも支店や支社がある企業の場合は、都会での生活よりもゆったりとした暮らしができる可能性があるでしょう。
知らない土地に住んでその土地の名産品を食べたい、色々な人の暮らしに触れたいという好奇心旺盛な人に、全国転勤をともなう企業は向いていると言えます。
これまで何度も引っ越しをしたけれどもむしろ楽しかったという人や、ストレスを全く感じなかったという人は、全国転勤がある企業に就職しても楽しんで仕事をすることができるでしょう。
自分の思考や理想の働き方がわからないという人は、自己分析が足りていない可能性があります。下記のワークシートを使って、まずは自分への理解を深めましょう。
【就活対策資料】
自己分析ワークシート
やめとくべき?全国転勤が向いてない人
全国転勤には向き不向きがあります。合わない場合は仕事がストレスになってしまうため、人によってはやはり「やめとけ」と言わざるを得ないケースもあるでしょう。
全国転勤が向いていない人の特徴は以下の通りです。
人によっては全国転勤を繰り返すことでストレスを感じ、転職をしなければいけなくなることもあります。
ここでは、全国転勤はやめとけと言われてしまう人の特徴について詳しく紹介するので、自分に当てはまるかどうか確認してみてください。
コミュニケーション力に自信がない人
コミュニケーション力に自信がない人には、「全国転勤はやめとけ」という意見が当てはまるかもしれません。
全国転勤のある企業では、一緒に働く従業員や取引先などが変わるため、周りの人間関係をその都度構築する必要があります。コミュニケーションが苦手な人にとっては、精神的な負担が大きいです。
また、全国転勤では住む場所がたびたび変わるため、プライベートにおいても近所付き合いが必要な場所であれば、よりストレスがかかります。
新しい交友関係を築くことに苦手意識がある人は、全国転勤のある企業での仕事に向いていないといえるでしょう。
特定の地域にこだわりがある人
特定の地域に住むことにこだわりがある人は、全国転勤のある企業には向いていません。
生まれ育った場所で仕事をしたい人や、密接な交友関係を維持したい場合は、頻繁に全国転勤があるとストレスに感じる場合があります。
また、せっかく入社したにもかかわらず、全国転勤をやめるために再度転職活動をするとなったら、時間や手間がかかります。
将来的に住みたい地域がある人や、親元を離れて就職したくない人などは、全国転勤にある企業は避けたほうが後悔しなくてよいでしょう。
マイホームの購入を強く希望している人
マイホームの購入を強く希望している場合、全国転勤のある企業を志望するのはやめておいたほうがよいでしょう。
全国転勤のある企業に入社すると、転勤により全国を転々とすることになるはずです。マイホームを購入したとしても、売りに出すか貸しに出すかしなければいけない可能性があります。
エリア総合職のように出勤できる範囲での転勤であれば問題ないかもしれませんが、全国各地に支店があり転居が必要な異動が多い場合、マイホームの購入はリスクが高いです。
そのため、近い将来マイホームを購入することを強く希望しているのであれば、全国転勤のない企業のほうがオススメです。
全国転勤ありの企業を検討する際に確認すべきこと
全国転勤ありの企業を志望するかどうか検討する場合は、以下のポイントを確認しましょう。
全国転勤がある企業でも、その企業によって転勤の頻度や場所は異なります。条件次第では全国転勤があっても自分にとって大きな問題にならないかもしれません。
ここでは、全国転勤をともなう企業を志望するかどうか検討する際に確認しておいたほうがよいポイントを紹介します。企業選びの参考にしてください。
なお、これらの質問を聞きにくい場合は、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」を利用するのがオススメです。このサービスで求人の紹介を受ければ、自分では聞きにくいこともキャリアアドバイザーが確認してくれるので、不安を解消した上で就活に臨めます。
全国転勤の頻度
「全国転勤はやめとけ」と言われる理由が気になるものの、それでも入社したい企業がある場合は、転勤の頻度を確認するのがオススメです。
転勤の頻度は、企業によって異なります。数年おきの企業もあれば、定年までに1、2回経験するかどうかの企業もあるので、頻度が低ければ大きな問題に感じないかもしれません。
今後のライフプランを検討し、志望企業の転勤の頻度が自分の許容できる範囲かどうかを考えると、後悔する可能性を防げます。
説明会や面接のタイミングだけでなく、OB・OG訪問で実際の全国転勤の頻度を確認すると、実態が確認できるでしょう。
希望を考慮してもらえるか
「全国転勤はやめとけ」と言われる理由が気になるものの、それでも入社したい企業がある場合は、希望を考慮してもらえるかも確認しましょう。
全国転勤ありと言われている企業の場合でも、希望エリアを考慮してもらえたり、本人がNGを出した地域は避けたりなどの配慮をしてもらえる場合もあります。
最近は働き方改革が進んでいるため、地元に近いエリアを優先してくれるケースや、結婚後は全国転勤を控えるなどの配慮を行ってくれるケースもあります。
避けたい地域や避けたいタイミングがある場合は、入社前の段階で希望条件を伝えたらどこまで認めてもらえるのか確認しておくと安心です。
転勤辞令の通達タイミング
「全国転勤はやめとけ」と言われる理由が気になるものの、それでも入社したい企業がある場合は、転勤辞令の通達タイミングも確認するとよいでしょう。
全国転勤の前には必ず転勤辞令が出ますが、いつどんなタイミングで転勤の知らせがくるかは企業によって異なります。
たとえば1〜2ヶ月前には必ず通達する企業もあれば、直前にしか通達できない企業もあるようです。
引っ越しや家族の準備のためにも、辞令がどの程度前に出るのかを確認するのは大切です。
実際に全国転勤が決まる際にはどのようなスケジュールで動くのかをシミュレーションできていれば、辞令が出た後に慌てずに済むでしょう。
エリア職への切り替えはできるか
「全国転勤はやめとけ」と言われる理由が気にはなるものの、それでも入社したい企業がある場合は、のちのち全国転勤ありの職種からエリア職への切り替えができるかも確認しておきましょう。
入社時は全国転勤ありの総合職でも、結婚や出産などライフステージが変わったタイミングでエリア職に変更できる企業も増えてきています。
入社時は全国転勤ありの職種で働こうと考えていた場合でも、のちのち子育てや介護の都合でどうしてもその土地に残る必要性が出てくるケースもあるためです。
その場合に転勤を控えてくれる制度や、エリア職に切り替えできる制度がない場合は、転職を余儀なくされるかもしれません。
このようなリスクを減らすためにも、職種の切り替えができるかどうかを確認しておくことは非常に大切です。
全国転勤をやめとく場合の就活方法
全国転勤がある企業を避けて就活を行うには、以下のような方法があります。
総合職として就職を希望する場合でも、全国転勤がない企業を選ぶことはもちろん可能です。
ここでは、全国転勤のない企業を探すための就活方法を紹介します。
エリア限定職を探す
全国転勤のある企業をやめておく場合は、エリア限定職のある企業を探してみるとよいです。
エリア総合職は総合職と仕事内容は変わらないため、責任のある仕事を任せてもらえます。
「一般職は転勤がないけど物足りない」という人は、エリア総合職のある企業を探してみましょう。
また、『全国転勤ありの企業を検討する際に確認すべきこと』でお伝えした通り、総合職からエリア限定職への切り替えができる企業を探すのもオススメです。
就活エージェントに相談する
全国転勤のある企業をやめておく場合は、就活エージェントに相談しましょう。
就活エージェントは、就活の相談に乗ってくれるだけではなく、あなたに合った具体的な求人を紹介してくれます。
就活の条件として全国転勤は避けたいという場合は、エリア限定職のある企業や地域に根ざしたビジネスを展開する企業を紹介してくれるため、効率よく企業選びができます。
あなたの代わりに企業とやりとりして、聞きにくいことを確認してくれるのも、就活エージェントを利用するメリットの1つです。
全国転勤がある企業の場合でも、実際の転勤の頻度がわかれば、許容範囲の企業を見つけられる可能性があります。
もちろん全国転勤の頻度のほかにも、就活の中で感じた疑問や不安をあなたに代わって企業に確認してくれます。内定に向けた書類選考や面接の対策もサポートしてくれるので、安心して就活を進められるでしょう。
「全国転勤はやめとけ」と言われても最後は自分で判断しよう
「全国転勤はやめとけ」と言われる理由には、引っ越しのたびにストレスがかかることや、自分で居住地を選べないことなどが挙げられます。確かに人によっては、入社を後悔してしまう可能性もあるでしょう。
しかし、全国転勤をともなう仕事はたくさんの出会いがあり、経験値を積めることからメリットも多いです。同じ企業の中で全国転勤の有無が分かれる場合は、転勤のある総合職の方が将来的に出世しやすい傾向があります。
そのため、メリット・デメリットをきちんと把握し、全国転勤が自分に向いているかを判断することが大切です。
また、検討の結果として全国転勤のある企業を避ける場合は、エリア限定職を探したり、就活エージェントに相談したりするのがオススメです。
判断に迷う場合や一人で就活を進めるのに困った際には、就活のプロに相談してみましょう。
「就活相談サポート」に参加しよう!
この記事の監修者
廣瀬 舞
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
大学卒業後、教育機関を経て入社。7年間、キャリアカウンセラーとして新卒・中途・既卒求職者の就職を支援し、これまでに4000名以上の求職者を担当し内定まで導いている。女性ならではの親切丁寧な対応が定評を呼んでおり信頼度が厚い。
就活支援の得意分野は「面接対策」。特に現代ならではの動画面接、オンライン面接の対策実績は1000社以上、2000名以上を支援してきた実績がある。
また、これらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している