「転職を前提に就活」はありなのか?真相と納得いく就活のやり方を解説

 2025年7月28日

就活生 Aさん

転職前提で就活するのってダメなんでしょうか?そもそも終身雇用なんて過去の話ですよね。1つの会社で自分の望むキャリアパスを実現できる気がしないんですけど…。

ダメなことはないですよ。もちろん新卒で入った会社でキャリアを積み重ねられればそれに越したことはないですけど、目指す将来像によってはどこかの時点で転職が必要になることもありますからね。

キャリアアドバイザー 廣瀬

就活生 Bさん

私の場合は具体的なキャリアパスを考えてるわけじゃないんですけど…。入社先が自分に合わないかもしれないし、ずーっと働き続ける会社に就職しなきゃと思うとすごいプレッシャーで、なんだか就活が怖くなってきます。

なるほど。そういうケースもありますよね。大丈夫ですよ。今回は、転職を前提とした就活の是非や、転職を前提とした就活のメリットについて解説します。転職を前提とした就活を成功させる方法も紹介するので、どちらのケースの人もぜひ参考にしてください。

キャリアアドバイザー 廣瀬

soudan_CTA

転職を前提に就活をしてもいいのか?

“転職を前提に就活”をしてもいいのか?

「新卒で入社する企業で長く働くと思うとプレッシャー」「ある程度経験やスキルを身に付けたら転職したい」などの考えから、転職を前提に就活を行いたいと考える人もいると思います。しかし、そのような考えから就活を行うのはありなのか、不安を感じる就活生も多いですよね。

結論から言うと、将来的な転職の可能性を前提に就活することはあながち間違いではないでしょう。その理由は、以下の2つです。

以下で詳しく説明します。

転職前提の就活となることもあり得る

希望する職種によっては、転職を前提とした就活になることもあり得ます。なぜなら世の中には、新卒でいきなり就業することが難しく、一度別の職種や業界で社会人経験を積む必要がある職種もあるからです。

また、とくに所要人数が少ない職種に就きたい場合、同じ会社の中で経験や知識を積んでもポストが開いていないためになかなかキャリアアップが叶わない場合があります。そうなると、空きポストのある職場を求めて転職する必要が出てくるわけです。

たとえば以下のような職種を志望する場合は、いったん別の職種や会社に就職し、転職する形のキャリアパスとなる可能性が高いでしょう。

  • 事業会社の経営企画・経営戦略

    営業、マーケティング、生産管理、経理・財務など、いずれかの事業部門で数年以上の実務経験を積み、事業全体を俯瞰できる視点と実績を身につけてから、社内異動や転職で就くケースが多い
  • AI開発、サイバーセキュリティ、特定の大規模システム開発におけるアーキテクト(設計者)など

    高度な専門知識と、実際に多数のプロジェクトを経験した実績が求められるため、まずは一般的なITエンジニアとして経験を積みながら該当分野に関する知識を深め、転職するケースが多い
  • 広報・IR(投資家向け広報)

    営業、マーケティング、企画部門などで経験を積み、自社の事業や製品・サービスへの理解を深めてから、広報部門へ異動したり、他社で広報経験を積んでから転職したりするケースが一般的
  • 購買・調達(戦略的なサプライヤー管理)

    製造業であれば生産管理や品質管理、あるいは営業などで製品や部品に関する知識を深め、その後、購買部門へ異動したり、他社での購買経験を積んでから転職したりすることが多い
  • 海外事業開発・海外営業

    国内での営業や事業企画で実績を積んだ後、海外部門への異動や、海外ビジネス経験を持つ人材が転職で就くケースがほとんど
  • 特定の業界に特化したアナリスト・コンサルタント

    まずは当該業界の企業(例:製薬会社、医療機器メーカー)で数年以上の実務経験を積み、業界の構造、規制、プレイヤー、課題などを熟知した上で、専門コンサルティングファームに転職するケースが多い

一昔前は終身雇用が一般的でしたが、今はそうした時代ではありません。近年は仕事の種類が多様化し、新卒という経験ゼロのまっさらな状態から、特定の専門家になるまでのキャリアパスを1つの会社内で完結できないケースも増えてきています。

上記のように、思い描くキャリアパスによっては転職が前提の就活となることはあり得ますし、社内に空きポストがなければキャリアアップ転職の必要性が出てくることを視野に入れた就活になることもあり得るのです。

そのため転職を前提にした就活は、一概に否定されるべきものではないでしょう。

転職前提に就活する人も、入社後すぐ転職する人も多い

実際、転職を前提に就活を行う人は3割、入社後すぐに転職をする人は4割もいます。そうした実情からも、今や終身雇用へのこだわりは希薄で、転職が珍しくない時代になっているといえるでしょう。

転職を前提に就活する理由は前述のとおりですが、とくに転職を前提として就活していなくても、入社後に結果として転職に至るケースは少なくありません。なぜなら学生には社会人としての経験がなく、仕事や自分の可能性などについて理解を深めていないからです。

そのため実際に働いてみてから自分の適性や求める将来像に気づき、キャリアチェンジを図ったり、より水の合う職場へと転職を図ったりすることが間々あります。居心地が悪く、自分の成長につながらない環境にいつまでも固執するのは時間の無駄ですから、そこで転職するのはむしろ自分の直面した問題に対する適切な解決策かもしれません。

一方、転職者を受け入れる側の企業の意識も変わりつつあります。一昔前は1つの会社に長く勤めることが良いとされていましたが、近年ではさまざまな企業で経験を積むことでスキルアップしてきた転職者を、ポジティブに評価する企業も少なくないです。

そういった時代の背景からも、就活生にとって将来的な転職の可能性が身近なものになってきています。転職ありきではないにせよ、「就職後の状況によってはいずれ転職もあり得るかもしれない」という前提で就活を行うことは、特定の職種を目指すわけではない就活生にとっても決して珍しくないといえるでしょう。

転職を前提に就活をするメリット

転職を前提に就活をするメリット

「転職」が就活生にとって身近なものになっていることもあり、将来的な転職の可能性を前提に就活する人は少なくありません。むしろ転職を視野に入れて活動することによって、以下のようなメリットもあります。

ここでは、転職を前提に就活をするメリットについて解説していきます。転職することを考えて就活をしている人は、メリットを知ることで、より良い選択ができるようにしていきましょう。

「一生働く」というしがらみなく就活ができる

転職を前提に就活を行うことで、「一生働く」というしがらみなく、就活することができます。「この企業で一生働かなくてはならない」「長く働くからこそ選択を間違えられない」というしがらみやプレッシャーを感じることなく就活ができるため、気を楽にして活動することができるのです。

多くの就活生は“この企業で長く働く“ことを前提に企業選びを行うため、「一生この企業で働かなくてはならない」「企業選びに失敗できない」というプレッシャーを背負っています。これが就活を行う妨げとなるほど大きなプレッシャーとなる場合もあり、そのような場合には就活が難航してしまうこともあります。

しかし転職を前提に就活を行えば、「大切なのは次の企業だから、今は選択を間違えても平気」「選択を間違えても転職すればいい」という考えで入れることから気が楽になります。選択ミスによるプレッシャーがなくなれば、気持ちに余裕をもって就活を行うことができるため、良い結果を招くことができるでしょう。

切羽詰まっている時こそ視野は狭まり、判断力も鈍ることから選択を誤ってしまうことがあります。そうなればまんまとプレッシャーに押し負けたこととなり、就活においても悪い結果ばかりが残ります。しかし自分に余裕が生まれれば視野が広がり、冷静に判断することができるので、良い結果を招くことができるのです。

将来的視野が広がり、自分の可能性や選択が増える

転職を前提に就活を行うことで、将来的視野が広がり、自分の可能性や選択を増やすことができます。前述のお話しからもお分かりいただけるように、選択ミスによるプレッシャーがなくなることで視野が広がるため、選択肢を増やすことへとつながるのです。

「企業選びに失敗しても転職すればいい」「1社目の企業がそこまで重要じゃない」という気持ちでいればミスすることを恐れなくなります。ミスを恐れなくなれば、いろんなことに目を向けることができ、さらにいろんなことに挑戦できるようになることから、自分の可能性を広げることとなります。

実際に社会人としての経験のない学生にとって、自分の可能性を知りうることは難しいです。特に就活ではこれからの長い社会人人生のスタートとなる企業を選ぶわけですから、大きなプレッシャーからより視野を狭めてしまうものです。

しかしそのプレッシャーをなくすことで自分のことや、自分との相性、仕事、企業などについて冷静に見ることができ、視野を広げることで可能性や選択を増やすことができることから就活成功にも、のちの転職活動においても成功へとつながります。

入社後も自分の成長に期待ができる

転職を前提に就活を行うことで、入社後も自分の成長に期待を持つことができます。転職を前提にしているということは、一社目の企業で力をつけ、次に活かしたいという目的があるわけですから、「転職のために今この会社でしっかりとスキルを身に付けよう」と、前向きに仕事に取り組めるため成長につながりやすいです。

与えられた仕事を淡々とこなす人と、自分の成長やスキルを身に付けるために意欲的に仕事に取り組む人とでは、いうまでもなく後者の方が自分の成長につながります。そして転職を前提に就活をしている人はその自分の成長に対して積極的であることから、入社後に力をつけやすいのです。

そして入社後に付けた力やスキルは転職活動にも必ず活かされます。企業側は中途としてくる人材はこれまでの経験やスキルを見て判断しますので、一社目の企業でしっかりと力をつけている人は高く評価され、内定に繋がります。

ですので、新卒就活の時点から転職を見据え、確実に力をつけられる企業選びができていると入社後の自分の成長につながり、転職活動も成功へとグッと近づくでしょう。

転職が前提の就活を成功させる秘訣

転職が前提の就活を成功させる秘訣

転職を前提に就活を行うことで様々なメリットが生まれますが、ただただ就活を行っていては転職どころか新卒就活にも成功することができません。転職を見据えて就活をするにはそれなりの対策が必要となってきます。

転職が前提の就活を成功させるには、以下の4つのポイントを押さえた就活を行うことをオススメします。

具体的な対策などを解説していきますので、しっかりと対策していきましょう。

あくまで“転職前提”は隠すこと

転職を前提に就活を行ううえでまず大切にしてほしいのが、“あくまで転職前提は隠して選考に挑む”ことです。転職を前提に就活をすることは可能ですし、企業側も理解はしていますが、もろに「転職前提」を出すと内定に結びつかない恐れがあるため、隠すのがベターです。

企業側は就活生の中に転職を前提に活動している人がいることを分かっていますし、そんな学生を悪いとも思いません。しかしいざ自社に「将来的には転職する」「転職するから長くいない」という学生が来た時に気持ちよく受けれてくれる企業がそうありません。

やはり多くの企業は企業の為に働き、企業で長く働いてほしいと考えていますし、「一緒に働く」「一生尽くす」という意気込みの学生の方が魅力的に感じますので、その中で転職前提の学生を選ぶことはないでしょう。

ですので、選考を受ける際には転職を前提にしていることは秘密にしておきましょう。志望する企業で一生懸命働くことをアピールしていくことが大切です。のちに転職しても「選考の時転職しないって言ってたのに」などと止められることもありませんので安心してください。

何を目的に転職したいのかを明確にする

転職が前提の就活を成功させるためには、何を目的に転職をしたいのかを就活をスタートする時点でしっかりと明確にしてください。なぜ転職を前提に就活したいのか、なぜ転職したいと持っているのかなどを自分の中で明確にします。

転職を前提にするということは、転職先に入社することをゴールとして就活を行う必要がありますので、そのゴールを目指す理由を自分の中で明確にしていかないと就活を円滑に進めていくことはできません。

また、ゴール(転職先)が明確でないと目標を達成するための過程がわからなくなり、基盤となる新卒就活がうまくいきませんので、就活を始める段階で「なぜ転職したいのか」、その目的を明確にしないといけないのです。

そしてそんな転職理由を明確にしていくためには、自分の思い描くキャリアプランや将来像などの未来を見据えた目標から考えていきましょう。自分は将来どうなりたいのか、その夢を叶えるためにはどのような過程が必要なのかを考えていくことで、転職したい理由が明確になってくるはずです。

初めに選ぶ企業で何を身に付けたいか明確にする

転職が前提の就活を行ううえで次に大切にしたいのが、初めに選ぶ企業で何を身に付けたいのかを明確にすることです。目標(転職)を達成するために、新卒就活で入社する企業でどんなことを身に付けたいのか、どんな企業を選ぶべきなのかを自分の中で明確にすることが大切です。

先ほどもお話ししましたが、転職から中途採用で人材を受け入れる企業は、これまでに得た経験やスキルなどから企業への貢献度を推し量ります。そのため、転職をする人はスキルや能力値などを高めた状態である必要があるため、まずはそれらをしっかりと身に付けるための企業選びを新卒就活で行う必要があるのです。

この新卒就活で入社する企業選びを間違えれば、将来的に入社したい企業・就きたいと思う職業に必要なスキルを身に付けることができないままの転職となるため、当然転職成功は厳しいものとなるでしょう。

ですので転職を前提に就活するからこそ、先を見据えてする企業選びをするためにも、はじめに選ぶ企業でどんなスキルを身に付けたいのか、そのスキルを身に付けることのできる企業はどこかを考えたうえで企業選びをしていきましょう。転職したいと思う企業や職種などが明確だと、その過程における企業選びもしやすくなるので、自分の思い描く将来像を考えながら新卒就活で入社すべき企業を考えてください。

就活エージェントを頼ると就活が成功しやすい!

転職が前提の就活では先を見据えて行動することが求められるため、普通に就活するよりも難しいと感じることが多くあります。そして実際にしっかりと対策をしていかないと転職どころか就活もうまくいきませんから、ちゃんと対策をしていかなくてはなりません。

そこで頼りたいのが「就活エージェント」です。就活エージェントは学生の就活をサポートしてくれる存在で、ESの添削や企業選び、面接対策などのサポートから内定獲得のための支援を行ってくれます。

そしてそんな就活エージェントは“転職を前提とした就活”を行う学生に対しても、転職に特化したサポートをしてくれるのです。転職を行う目的や転職先に求める条件、そのうえで必要なスキルなどを考慮したうえで転職で有利になる企業選びのサポートを行ってくれるため、就活・転職共に成功率がグッと上がります。

キャリチャンでも転職を前提に就活を行う学生のサポートを行うイベント「就活相談サポート」を開催しています。このイベントでは転職を前提とした就活における動き方から転職成功を見据えた新卒就活における企業選びをサポートして行っていきます。転職を成功させたい人、転職を前提とした就活を成功させたい人はぜひご参加ください!必ずあなたの心強い味方として最後まで支えます。

将来的な転職の可能性を前提とすることは悪くない

将来的な転職の可能性を前提として就活を行うことは、一概に間違った就活の方法とはいえないでしょう。現代社会においては急激な経済状況の変化によって転職を余儀なくされる場合もありますし、働き方の多様化で望むキャリアパスを1つの会社で完結できない場合もあります。

むしろ転職の可能性を前提とすることで視野が広がる、「一生この企業で働かなくてはならない」といったしがらみなく就活ができるといったメリットも発生します。就活への不安やプレッシャーを軽減する意味でも、将来的な転職の可能性を頭に入れておくことは、必要なことかもしれません。

しかし転職を前提とした就活であっても、企業選びと選考対策は重要です。自分の望むキャリアパスへとつながるように、先を見据えた行動ができるようにしましょう。その際に就活エージェントを頼ると、円滑に就活を行うことができますので、ぜひ頼ってください。

キャリチャンでも転職を前提とした就活をサポートしています。転職までのサポートも行っていますので、ぜひとも気楽にご相談ください。必ずあなたの力になります!

「就活相談サポート」に参加しよう!

CTA

このような方は今すぐご相談ください!

何から手をつければいいのか分からない

就活の軸が決められない

自分に合った仕事が分からない

ジール就活は、就職活動に対するみなさまの
「わからない」「不安」を徹底サポートします。

あなたの悩みや状況に合わせ、専門キャリアアドバイザーが就活の始め方からES添削、面接対策など細かくサポート!

あなたの悩みや状況に合わせ、専門キャリアアドバイザーが就活の始め方からES添削、面接対策など細かくサポート!

約3,000社からあなたの希望にあった優良企業だけをスピーディーにご紹介!(非公開求人含む)

約3,000社からあなたの希望にあった優良企業だけをスピーディーにご紹介!(非公開求人含む)

ご紹介企業の中には、特別選考フローによりいきなり役員や社長面接ということも。目指せスピード内定!

ご紹介企業の中には、特別選考フローによりいきなり役員や社長面接ということも。目指せスピード内定!

まずは気軽にお話から始めましょう!

この記事の監修者

監修者:廣瀬舞

廣瀬 舞

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

大学卒業後、教育機関を経て入社。7年間、キャリアカウンセラーとして新卒・中途・既卒求職者の就職を支援し、これまでに4000名以上の求職者を担当し内定まで導いている。女性ならではの親切丁寧な対応が定評を呼んでおり信頼度が厚い。

就活支援の得意分野は「面接対策」。特に現代ならではの動画面接、オンライン面接の対策実績は1000社以上、2000名以上を支援してきた実績がある。

また、これらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している

~就活生へのメッセージ~

どんな方でも内定まで導きます!一生に一度の就職活動、丁寧にサポートさせて頂きます!