部活経験は就活に活かせる?アピールの方法や注意点を解説
2025年3月3日

部活の経験が就活に有利になるって本当ですか?自己PRに入れた方がいいでしょうか…。
部活をやっていたかどうかが、選考の合否に直接的な影響を与えることはないですね。でも、状況やアピール方法によっては、就活に有利となることもあります。
どういう状況でどうアピールすればいいのか、知りたいです!
では今回は、就活で部活の経験をどうアピールすべきかや、実際に活かせる場面について解説します。部活や役職別の自己PR例文も紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
部活経験は就活の選考で有利なのか?
部活で得た経験が就活で有利に働くのか、気になる学生もいるでしょう。もしも選考の際、他の候補者と差をつけられるポイントであるなら、もちろん積極的にアピールしたいところです。
部活の経験が本当に他の候補者との差別化を図れるポイントになるかどうかは、状況とアピール方法によります。部活の経験と就活の選考における関係性は、以下のとおりです。
上記の理由や部活経験を活かせる場面について紹介するので、自分の経験が就活でのアピールポイントになるか判断する上での参考にしてください。
基本的には影響しない
基本的には、「部活をやっていたか否か」や「どの部活に所属していたか」、「その部活でどんな賞を取ったか」という情報自体は、採用の合否に直接的な影響を与えません。
なぜなら、それらの情報は採用担当者の評価基準としてとくに意味を持たないからです。採用するかどうかは、その就活生が昔取った杵柄ではなく、入社後に活躍できるポテンシャルを持っているかどうかで決められます。
とはいえ、部活で培ったスキルや経験は、入社後に活躍できるポテンシャルを示すための材料になる可能性があります。採用担当者が注目するのは「どんな部活でどんな成果を上げたか」よりも、「部活を通してどのような学びや成長を得たか」ということです。
たとえ目立つ成果がなかったとしても、部活を通して得た経験や自己成長は充分に就活でのアピール材料になり得ます。
企業が求める能力を養えていれば有利になる
「どんな部活でどんな成果を上げたか」という事象自体は合否に無関係ですが、それを通して企業が求める能力を養えていれば、就活に有利に働くでしょう。
前述のように、採用の可否は入社後に活躍できるポテンシャルを持っているかどうかで決められます。部活では、チームでの目標達成や上下関係、厳しい環境での協力・競争など、会社組織と共通する要素が多く、社会に出るための良い準備となるのです。
とくに、部活を通して鍛えられる以下のような能力が就活でのよいアピールポイントになります。
- コミュニケーション能力
- 主体性
- チャレンジ精神
- 協調性
- 誠実さ
- 忍耐力
- 変化への対応力
- 問題解決能力
そのため、大学で部活に所属することは、就活を有利に進めるための有効な手段となり得えます。ただし、部活経験をアピールする際には、単に所属していたという事実だけでなく、そこから得た学びや成長を具体的に伝えられるように準備することが大切です。
なお、部活の経験をどう就活に活かすべきかわからない場合は、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」を活用してみましょう。あなたの部活経験が有利になる求人を紹介できます。
就活で部活の経験をアピールする方法
就活で部活経験をアピールするには主に、自己PRに盛り込む方法と、ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)としてあげる方法の2つが考えられます。
自己PRとガクチカの書き分け方や、ガクチカで学んだことをアピールする方法については、以下のコラムを参照してください。
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【例文あり】ガクチカで高評価を得る書き方や自己PRとの違いを解説
ここでは、部活の経験を自己PRに盛り込んでアピールする方法について解説します。部活での経験を盛り込んだ効果的な自己PRを作成するコツは、以下のとおりです。
部活で得た経験は、就活における強力なアピールポイントとなります。ここで挙げたポイントを活用しながら自分の経験を的確に伝えることで、採用担当者に響く自己PRが可能です。
まずは経験を振り返る
就活で部活の経験を効果的にアピールするには、まず自分自身の部活経験を振り返り、具体的なエピソードを整理しておくことが重要になります。
日常だと感じていた活動でも、他者から見れば成長や能力を示す貴重な体験として評価される可能性が高いためです。
たとえば成功体験に加え、苦労や失敗を乗り越えたエピソードも記録しておくと、努力や問題解決能力を具体的に示せます。小さな経験の積み重ねは、積極性や粘り強さといった資質を裏付け、より説得力のあるアピールにつながるでしょう。
自身の経験を丁寧に振り返って整理することで、経験の裏にある学びや成長を明確に示し、部活経験を就活で最大限に活かすことが可能になります。
部活での経験を振り返って整理する際は、以下の資料も活用してみてください。
【就活対策資料】
自己分析ワークシート
経験をもとに、成長のストーリーを構築する
就活で部活経験を効果的にアピールするには、単純なエピソードの羅列ではなく、経験を通じて自分がどのように成長したかをストーリーにして組み立てることが重要です。
面接官は単なる実績よりも、背景にある挑戦や努力、考え方の変化といった「過程」を知ることで、どんな人物かをより深く理解できるためです。
例として「目標達成のためにどんな課題に直面し、どのような工夫や行動でそれを乗り越えたのか」を詳しく描写することで、自分の強みや適応力が相手に伝わります。
また、困難を乗り越える中で学んだ教訓や変化した考え方を示すことで、単なる成果以上の「成長の物語」を印象づけられるでしょう。
自身の経験をストーリーとして再構築することで、面接官に強い印象を残し、自分が成長し続けられる存在であるとアピールできるのです。
困難を乗り越えた経験を述べる
部活経験を就活でアピールする際は、直面した困難と克服したプロセスを具体的に示すことで、企業に対する説得力を高めることが重要です。
ビジネスの現場では予想外の問題に遭遇することが頻繁にあるため、採用担当者は困難にどう立ち向かったかを知ることで、問題解決力や粘り強さを測りたいと考えています。
チーム全体の目標達成のために新しい戦略を考え出したり、個人的な役割以上の貢献を行ったエピソードを挙げたりすると効果的です。
また、「努力した」や「忍耐強い」といった抽象的な表現だけでなく、具体的にどのような行動や成果を上げたのかを明示することで、相手に強い印象を残せます。
困難に直面した体験を具体的な行動や成果を交えて伝えることで、実力や適応力がより説得力をもって企業に伝わるでしょう。
学んだスキルを仕事に結びつける
部活で培ったスキルを就活で効果的にアピールするには、実際の仕事にどのように活かせるのかを明確に示すことが重要です。
採用担当者は面接時に「能力が実務にどう役立つか」という視点から評価します。そのため、単なるスキルの列挙だけでなく、スキルを活用するイメージを提示することで説得力が増すでしょう。
たとえば、チームワークが重視される職種であれば、部活でチームメンバーと共に目標達成に向けて協力した経験を強調します。反対に、リーダーシップが求められる場合は、キャプテンとしてメンバーを統率し、成果を上げたエピソードを示しましょう。
コミュニケーション力や問題解決力についても、職場でどのようなシーンでそれが活きるか具体的なイメージを提示すると、より一層の納得感を得られます。
部活を通じて得たスキルを仕事に直結させるよう具体的に示すことで、面接官に自分の価値を明確に伝えられるのです。
また、部活で学んだことを自己PRに盛り込む場合は、入社後の働くシーンを想定し、実際にそのスキルを仕事でどう役立てるのかまで言及することが重要になります。
役割や責任をアピールポイントにする
就活のアピールで部活の経験を活用する際は、自分が担った役割や果たした責任を明確に示すことが重要です。
企業は役職の有無にかかわらず、課題達成に向けてどのような行動や貢献をしたかを評価したいと考えています。
キャプテン経験があるなら、リーダーシップを強調しましょう。役職についていなかった場合でも、サポート役としてメンバーを助ける工夫や、士気を高める取り組みを具体的に示すことで、自らの責任感や積極性を伝えられます。
役割や責任を明確に打ち出すことで、より効果的に人間性や行動力を面接官へアピールできるでしょう。
就活で部活での役職についてアピールする方法をより詳しく知りたい人は、以下のコラムもあわせて参照してください。
就活で部活経験を上手に伝える自己PRの例文
部活の経験を就活で上手く伝える自己PRの例文を、以下の部活・役職別に紹介します。
具体的な例文を通して、部活経験をどのように伝えれば良いのかを理解しましょう。
なお、部活の経験を伝えるガクチカの例文を見たい人は、以下のコラムを参照してください。
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【例文14選】ガクチカから学んだことで高評価を得る秘訣を解説
また、部活経験はESなどに記載するだけでなく、面接でどう伝えるか対策することも大切です。キャリチャンの就活支援サービス「面接サポート」で求人を紹介してもらえば、その面接でどう伝えるべきか詳細なアドバイスをもらえます。ぜひ利用してみてください。
【運動部】バスケ部
私の強みは、周囲を巻き込みながら目標達成へ導くリーダーシップと協調性です。コミュニケーションによる相互理解を重視し、チーム全体を成功へ導くことを得意としています。
たとえば、現在キャプテンを務めている大学のバスケットボール部では、全員の力を引き出すために練習メニューや試合時の戦略をメンバー同士で積極的に議論し、決定する取り組みを取り入れました。チーム内のスキルの差が原因で、思うような結果が出ない状態だったためです。
この方法は最初、意見の衝突や進行の遅れもありましたが、繰り返し話し合いを重ねることで一体感が強まり、個々の成長が目に見えて促されました。その結果、全国大会出場という大きな目標を実現でき、現在もメンバー全員が主体的に関わるチーム運営を続けています。
貴社への入社後も同様にプロジェクトチームやクライアントとの協働を通じて、部活で培った強みを活かせると考えています。目標設定から戦略立案、実行までを皆で築き上げ、仕事のうえでも確実な成果を上げていきたいです。
リーダーシップと協調性を、効果的に伝えられるエピソードです。キャプテンとして大学のバスケットボール部を率い、目標達成のために周囲を巻き込む工夫を行っていることに触れています。
意見の衝突もあったものの、繰り返し話し合うことで一体感を醸成し、全国大会出場という結果を達成したことを強みとして押し出しています。
【運動部】テニス部
冷静な状況判断力と、最後まで諦めずに取り組む粘り強さが、私の強みです。私は大学のテニス部で活動しており、試合でなかなか結果につながらない時期も経験しました。そんなとき私は、諦めるのではなく原因を分析し、練習方法の改善を図るようにしています。
とくにこの一年は、試合を想定した実戦的な練習の強化やメンタルトレーニングの導入をチームに呼びかけ、継続的に取り組んでいます。メンタル面の弱さが成績不振の原因と考えたためです。
当初、一部のメンバーは戸惑いを見せましたが、次第にこれらの手法が浸透し、全体としての勝率も向上しました。私自身も最近は大会で上位入賞する機会が増え、こうした工夫が成果として表れています。
この経験を通じて、私は課題に対し冷静に現状を把握し、地道な努力を積み重ねることで目標に近づく力を身につけました。クライアントの課題解決や新規プロジェクトの実行に携わる場面でも、この「状況を正確に判断し、地道に改善策を実行することで、組織や顧客に確かな価値を提供できると自負しています。
冷静な状況判断力と、粘り強さを示している例文です。大学のテニス部で成績不振の原因を冷静に分析し、メンタル面の課題を見つけ出した点が強調されています。
自身の成長も上位入賞という形で表しており、課題解決力と地道な努力の重要性が伝わります。
【運動部】野球部
私の強みは、チームに貢献するために「自分ができること」を的確に見極め、行動に移す力です。大学の野球部では対戦相手のデータ収集や分析を行い、戦略立案に役立てたり、選手のコンディション管理をサポートしたりと、裏方としてチーム全体を支える取り組みを続けています。
具体的には、練習前後に必要な準備や後片付けを率先して行い、メンバーがスムーズに練習へ集中できる環境を整えるよう努めました。こうした行動を重ねる中で、チームメイトから信頼と感謝を得る機会が増え、現在もさらに改善と工夫を重ねています。
たとえ目立つポジションではなくても、自分にできる役割を全うし続けることで組織全体の成果へとつなげられると確信しています。
仕事のうえでも、この周囲をサポートする行動力と責任感を発揮し、成果につなげていくつもりです。顧客情報の分析や営業先への提案準備など地道なバックアップを確実に行うことで、チームや取引先の目標達成に貢献できると考えています。
チームへの貢献力と、責任感について触れているエピソードです。大学の野球部で、自分の役割を冷静に見極め、裏方としてデータ分析やコンディション管理を通じてチーム全体を支えていることに重点的に触れています。
目立つポジションではなくても、地道なサポートを続けることで成果につなげる姿勢が伝わる例文です。
野球経験者の就活事情についてもっと詳しく知りたい人は、下記のコラムも参考にしてください。
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【文化部】茶道部
私の強みは、細やかな配慮と丁寧な対応ができることです。
私は大学の茶道部で活動しているのですが、茶道ではお客様が心地よく過ごせるよう、お茶の温度やお菓子の配置、声かけひとつに至るまで、すみずみへの気配りが求められます。この経験を通じて、おもてなしの精神と、相手を思いやりながら行動する大切さを身につけてきました。
貴社での顧客応対においても、部活で身につけた丁寧で細かな配慮を十分に活かしたいと考えています。目配り・気配りを欠かさず、取引先や上司・同僚との円滑なコミュニケーションを図ることで、信頼関係の構築や顧客満足度の向上に貢献したいです。
茶道を通じて培った思いやりの心と丁寧な対応は、仕事のうえでも必ず役立つ財産だと思っています。今後もこの姿勢を大切にし、社内でも信頼される存在を目指していくつもりです。
細やかな配慮と丁寧な対応力について述べています。茶道部での経験を通じて、お茶の温度やお菓子の配置、声かけなど、細部まで気を配る重要性を学び、相手を思いやる精神を養っていることが伝わる例文です。
また、顧客対応や社内コミュニケーションにおいて、気配りを活かして信頼関係を築く意欲について書かれています。
【文化部】演劇部
私の強みは大学の演劇部で培った、周囲と協力しながら目標を達成する力です。舞台公演の成功を目指して脚本の作成から衣装製作、舞台設営まで、部員全員がそれぞれの個性と役割を活かし合い、一丸となって取り組む経験は貴重な学びとなっています。
困難な局面に直面した際にも、皆で知恵を出し合い、粘り強く解決策を追求することで、公演を成功に導くことができました。この経験から、チームで支え合いながら目標を成し遂げる大切さや、協力し合うことで得られる充実感を深く実感しています。
入社後はプランナーとして社内外の関係者と連携し、新たなキャンペーンやイベント企画を成功へと導くために「チームワークによる問題解決力」を活かしたいと考えています。
仕事のうえで出会うさまざまな挑戦や変化に柔軟に対応しながら、周囲と協力して成果を生み出し続けることで、組織や顧客に貢献していく所存です。
チームワークよる問題解決力に焦点を当てたエピソードです。大学の演劇部で、脚本作成や衣装製作、舞台設営など個々の役割を活かしながら公演を成功に導いた経験を描いています。
社内外の関係者と協力し、新たな取り組みを成功させる意欲を伝える例文として参考になるでしょう。
【文化部】吹奏楽部
私の強みは協調性です。大学の吹奏楽部では、周りと協調し、チームとして成果を上げることを常に意識しています。
吹奏楽は個々の演奏技術が重要であると同時に、全員が調和してこそ本来の力を発揮できるものです。実際に、コンクールで金賞を目指す中で、部員同士が演奏面について意見交換を重ね、質の向上に努めてきました。
また、パートリーダーとして適切な助言を行い、全体のバランスを整える役割を担うことで、チーム全体が一つの音楽を作り上げる喜びを共有しています。
このような経験は入社後も、チームに加わる場面で必ず活かせると考えています。仕事のうえで各メンバーが自分の技術を発揮すると同時に、全体最適を図ることで最大の成果が生まれると信じています。協調性を軸に、周囲とコミュニケーションを取りながら問題解決へと導き、クライアントやチームメンバーにとって信頼される存在になりたいです。
協調性とチーム全体の調和に焦点を当てています。大学の吹奏楽部で個々の技術向上に努めつつ、パートリーダーとして全体のバランスを整え、金賞を目指して成果を出した経験が語られているエピソードです。
演奏面での意見交換や助言を通じて、チーム全体が一体感を持ち、音楽を作り上げる喜びを共有する姿勢も伝わってきます。
【役職別】キャプテン
私が部活を通じて身につけた能力は、チームを一つにまとめて目標へ導くリーダーシップです。現在、大学のバスケットボール部のキャプテンとして、部員一人ひとりとの密なコミュニケーションを取ることを常に意識しています。
とくに重視しているのは、日々の練習や戦略について互いに意見を出し合い、全員が納得できる方針を共有することです。このような関わりを通じて、部員それぞれの個性や考え方を理解し、信頼関係を築くことができています。その結果、結束力のあるチーム運営が可能となり、目標である全国大会出場にも近づきました。
この経験から私は、コミュニケーションがリーダーシップの基盤であり、目標達成や成果創出に直結することを実感しています。
人材コンサルタントの仕事も、社内外のメンバーやクライアントとの信頼関係を築き、共通の目標へと導く力が重要だと考えています。貴社に入社できましたら、仕事のうえでもこの経験で培ったリーダーシップを最大限に活かし、組織全体へ貢献していきたいです。
バスケ部のキャプテンとして部員一人ひとりと信頼関係を築くことで、全国大会出場に近づいたという成功経験が描かれたエピソードです。上記の例文では、リーダーシップとコミュニケーション力が強調されています。
職場でもリーダーシップを活かし、社内外のメンバーと協力して目標達成を目指す意欲が伝わってくるようです。
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就活で高評価に繋がる「リーダーシップを発揮したエピソード」とは
【役職別】学生コーチ
私の強みは相手の能力を引き出し、成長を後押しするコーチング力です。
大学のテニス部で学生コーチとして活動する中で、選手一人ひとりの個性や能力を理解し、その特性を最大限に活かす指導法を日々模索しています。技術的なアドバイスに留まらず、選手が自信を持って挑戦できるよう、メンタル面のフォローにも力を入れているところです。
こうした取り組みを通じて、チーム全体が成果を上げるだけでなく、多くの選手が自らの目標達成へと一歩ずつ前進しているのを実感しています。この経験から、人の成長を支援するには柔軟な対応と深い理解が欠かせないことを学びました。
仕事のうえでも、「個々の特性に合わせたサポート」や「相手に寄り添う姿勢」を活かしたいと考えています。ほかの社員やクライアントの潜在力を引き出し、その成長を促す役割を担うことで、組織と人の可能性を広げていきたいです。
コーチング力に焦点を当てたエピソードです。大学のテニス部で選手一人ひとりの個性や能力を理解し、技術指導だけでなくメンタル面のサポートに注力したことに触れています。
部活の経験を通じて身につけたスキルを入社後も活かし、組織と人の可能性を広げたいという意欲を伝えるのに適した例文です。
【役職別】役職がなかった場合
私の強みは、周囲への配慮を欠かさず、チームに貢献する行動力です。
特別な役職に就いてはいませんが、吹奏楽部では練習の準備や後片付けに積極的に取り組み、楽器のメンテナンスを手伝うことで、メンバーが演奏に集中できる環境作りに努めています。また、調子を崩している部員や新しい曲に苦戦している仲間には声をかけ、サポートし合うことで、一体感のあるチーム作りを心がけています。
この経験から、たとえ役職に就いていなくても、行動力と配慮をもって周囲を支えることで、組織全体の成長に貢献できることを学びました。
仕事においても、同僚や他部署との円滑な連携や業務効率を上げるための環境整備に積極的に関わり、職場全体の目標達成に貢献したいです。吹奏楽部で培った「周囲を支え、組織の成功を促す行動力」を仕事に活かし、成果に結びつけていきたいと考えています。
チーム支援と行動力にフォーカスした例文です。大学の吹奏楽部で、周囲のサポートを通じて一体感を高め、組織全体の成長に貢献した経験が示されています。
協調性と主体性をアピールする自己PRの例として、参考になるでしょう。
就活で部活経験を語る際の注意点
就活で部活経験を語る際の注意点は、以下の3つです。
就活では、部活経験が企業の求める人物像と一致する場合、大きな自己PRの武器となります。
しかし、部活での経験をただ並べるだけでは、効果的なアピールにはなりません。ここで挙げるポイントを押さえ、部活経験を最大限に活かした自己PRを目指しましょう。
専門用語は使わない
部活経験を語る際は、専門用語を使わないように注意しましょう。
部活特有の専門用語を使用すると、採用担当者が意味を理解できない場合があります。そのため、できるだけ誰にでもわかりやすい言葉を使うことが大切です。
専門用語を使わない配慮により、自分の考えや経験を正確に伝えられるだけでなく、相手に対するコミュニケーション能力の高さをアピールできます。とくに、専門性の高い競技や活動について話す際には、具体的な用語を簡単な表現に置き換えながら説明する工夫が必要です。
たとえば「ポジション名に応じた特定の役割」という意味合いの言葉を「チームで果たす役割」に言い換えるだけでも、内容が理解しやすくなります。
採用担当者にとって伝わりやすい表現を心掛けることで、良い印象を残す自己PRにつながるでしょう。
退部経験は隠さず伝える
退部の経験がある場合は、隠さず正直に伝えることが重要です。嘘をつかずに率直に伝えることで、信頼を築きやすくなるだけでなく、誠実さを評価してもらえる可能性が高まるでしょう。
その際、退部理由をポジティブな視点で説明することで、採用担当者に柔軟性や責任感をアピールできます。
たとえば、怪我や学業の都合で競技を続けられなくなった場合には「新たな役割に挑戦し、サポートする側としてチームに貢献した」という形で表現することで、前向きな姿勢を強調できるでしょう。
退部理由がネガティブに聞こえる場合でも、学んだことや成長した点を含めて説明することで、採用担当者にプラスの印象を与えられます。
自己PRの構成を意識する
自己PRを作成する際には、結論から話し始め、その後に具体的なエピソードを交える構成を心がけると効果的です。
部活での経験を自己PRに活用する場合も同様に、まず強みを明確に示し、裏付けとなる具体例を紹介してください。最後に、部活の経験から得た学びや仕事に活かせるポイントを示すことで、自己PR全体が一貫性を持つようになります。
たとえば「チームの目標を達成するためのリーダーシップ」をテーマに挙げた場合には、リーダーシップが具体的にどのように発揮されたのかをエピソードとして語りましょう。
なお、部活経験を語る自己PRの作成には、以下の資料も活用しましょう。
【就活対策資料】
自己PR作成マニュアル
それでも部活での経験がうまく自己PRにつながらない場合は、その経験と適性を活かせる企業選びができていないのかもしれません。
そういう場合は、無料の就活支援サービス「就活相談サポート」で、プロのキャリアアドバイザーに相談するのがオススメです。あなたに最適の求人をマッチングし、効果的な自己PRが作成できるようサポートします。
就活で部活の経験を伝えるうえでのQ&A
最後に、部活の経験を就活で伝えるうえで解決しておきたい以下の疑問に回答していきます。
就活と部活経験の関連性をより深く理解するうえで重要な内容となっているので、ぜひ参考にしてください。
Q.途中で部活を辞めると不利になる?
A. 部活を辞めたことが、必ずしも不利に働くわけではありません。ただし、いくつかの面で不利になる可能性があります。
たとえば「継続力」や「忍耐力」をアピールするための、具体的なエピソードが減ってしまう点が挙げられるでしょう。また、部活を通じて得られる貴重な成長や経験が途切れることも考えられます。
しかし、辞めた理由やその後の取り組みを前向きに説明することで、むしろ柔軟性や挑戦心をアピールすることが可能です。
例)
「部活を辞めた後、アルバイトでリーダー経験を積み、チーム運営の重要性を学びました。」
上記のように具体例を交えて説明することで、他の活動から得たスキルをしっかり伝えられます。
辞めた事実に引け目を感じる必要はなく、あくまでその後の行動や成果に焦点を当てることが大切です。
Q.そもそも部活に入っていない場合はどう答える?
A. 部活の経験がなくても、就活で活かせるエピソードは数多くあります。アルバイトやボランティア活動、サークル、さらには個人的なプロジェクトなど、力を注いだ活動を具体的に紹介することがポイントです。
たとえば「アルバイトで新人教育を担当し、責任感やコミュニケーション力を培いました」といった具体例を挙げることで、説得力のある自己PRができます。また「大学在学中に海外旅行を計画し、予算やスケジュールを管理するスキルを磨きました」というような個人の挑戦も、良いアピール材料となるでしょう。
部活以外の活動を通じて得た経験を自信を持って語ることが、面接官に好印象を与えるポイントです。
Q.高校時代の部活経験は就活で活きる?
A. 高校時代の部活も、十分なアピール材料になり得るでしょう。ただし、大学での経験と比較すると、評価の観点が異なることを意識しておかなければなりません。
高校時代のエピソードを紹介する際には、以下について具体的に挙げることが大切です。
- 継続的な努力
- チームでの目標達成
- リーダーシップを発揮した経験
具体例として「高校でキャプテンを務め、メンバーを鼓舞しながら大会に挑みました」というようなエピソードは、責任感やチームワークを示せるためオススメです。
また「部活を通じて時間管理能力を向上させ、学業との両立を実現しました」というように、得られた成果を具体的に伝えることで、説得力が増します。
部活の経験を活かした就活は可能
部活での経験は、基本的には就活に影響しないものの、大きな強みとして活かせる場面もあります。継続力や忍耐力、チームでの目標達成経験やリーダーシップなどを具体的なエピソードとして伝えることで、採用担当者に自身の魅力をアピール可能です。
たとえ部活を途中で辞めた場合でも、理由やその後の行動を前向きに説明すれば、柔軟性や挑戦意欲を示せます。アルバイトやサークル活動、個人の挑戦から得たスキルを具体例とともに語ることで、説得力のある自己PRが可能です。
高校時代の経験も、継続した努力や成長を伝える材料として活用できます。大切なのは、その経験から得た学びを強調し、自信を持って語ることです。
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この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。