「就活の軸」の作り方|面接での回答ポイントを就活のプロが解説

 2023年3月10日

就活の成功には”就活の軸”が不可欠ですが、しっかりと定められていますか?

キャリアプランナー 岡田

就活生 Aさん

実は、就活の軸がうまく定められないんです。就活の軸って、そんなに重要なものですか?

”就活の軸”は自分が働く上で譲れない要素のまとめで、企業選びの基準なので、これがないと就活がうまくいきません。面接でも聞かれますから、説明できるよう対策も必要です。

キャリアプランナー 岡田

就活生 Aさん

そうなんだ!でも全然思い浮かびません。どんなふうに定めて、どんなふうに答えればいいんですか?

このコラムでは、就活の軸の定め方や、面接での答え方について解説します。実際に使える例文も紹介するので、一緒に確認しましょう!

キャリアプランナー 岡田

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就活の軸とは?軸が必要な理由とともに解説

就活の軸とは?軸が必要な理由とともに解説

「就活の軸」とは何か、なぜ就活に軸が必要なのか解説します。就活の軸についてきちんと理解し、就活で失敗することのないよう備えましょう。

「就活の軸」とは?

「就活の軸」とは、あなたが就活で「何を最も重視して企業を選ぶか」という、企業選びの判断基準のことです。

つまり自分が働くにあたり「これだけは絶対に譲れない」と思う要素であり、自分が「どんな企業で働きたいか」というポイントです。

それだけ聞くと、給料の高さや休日の多さ、手厚い福利厚生などを思い浮かべる学生も多いでしょう。

しかし、ここでいう「就活の軸」とは、そのような内容ではありません。誰でも給料は高い方がいいに決まっていますし、休みは多く、手厚い福利厚生の方がいいに決まっています。

そういった当たり前のことは別にして、あなたが何を基準に企業を選ぶのかというのが、「就活の軸」になります。

なぜ就活の軸が必要なの

就活に軸が必要な理由の1つは、どの業界や職種で働きたいか、自分の理想の働き方を考えるのに必要だからです。

「就活を頑張るぞ!」と意気込んでも、目指すゴールがはっきりしていないと、どう頑張ったらよいのかわからなくなります。

就活の軸は、自分にとってどんな形が「就活の理想的なゴール」になるのか考える上で、必要なのです。

もう1つは、企業選びの方向性を決め、就活をスムーズに進めるためです。

軸を持たずになんとなく企業選びを進めると、企業選びに迷って就活に無駄が多くなるだけでなく、「なぜこんな企業を選んでしまったのだろう」と後で後悔することにもなりかねません。

数ある仕事・企業の中から、最終的に働けるのは1社だけです。後悔のない1社を見つけるために、企業を絞り込む方向性を決める必要があるのです。

「就活の軸が何かはわかったけど、まだ方向性が定まっていない」そんな人は、就活のプロに相談するのがオススメです。

キャリチャンの「就活相談会」では、キャリアプランナーに1対1で就活の相談ができます。相談内容は、就活に関することならどんな悩みでもOK。本当に入社したいと思える企業を見つける第一歩として、ぜひ活用してください。

また、「就活の軸」は自分が就活を進める上で必要なものですが、面接でも聞かれることがあります。自分の中でぼんやりと思い浮かべるだけではなくて、はっきり言葉で説明できるようにしておきましょう。

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使い勝手のいい質問?面接で軸を聞く意図とは

使い勝手のいい質問?面接で軸を聞く意図とは

企業が面接で就活の軸を聞く意図の1つは、学生の「就活への意欲」を知るためです。

就活の軸、つまり学生がどのような基準で企業を選んでいるのか聞くことで、その学生が「仕事」や「働くこと」をどのようにとらえているのかが分かるのです。

就職後、意欲をもって働いてくれる人材かどうかの判断材料になります。

企業が面接で就活の軸を聞くもう1つの意図は、学生の「企業への熱意」を知るためです。就活の軸を聞くことで、学生が面接のために、どの程度準備をしてきているか分かるのです。

就活の軸を聞かれて、福利厚生などの労働条件だけを答えたり、どの企業でも通じるような薄っぺらい内容を答えたりすると、面接官に「準備不足」「志望度が低い」と判断されてしまいます。

他の企業ではなく、自分の就活の軸に沿った企業はここしかないという、企業への熱意を伝えることが重要です。

このように「就活の軸」の質問は、学生の意欲や熱意を判断しやすい、人事としても使い勝手のいい質問なのです。

企業に意欲や熱意が低いと判断されないためにも、就活の軸をはっきり言葉で説明できるよう準備しましょう。

利用者の声

簡単!上手な軸の作り方をプロが紹介

簡単!上手な軸の作り方をプロがご紹介

面接で好印象を与える回答をするためにも、まずは、しっかりとした就活の軸を考えることが重要です。

5,000人以上の就活生を支援してきた経験をもとに、就活のプロとして、誰でも簡単にできる上手な就活の軸の作り方を解説します。

軸は“当たり障りのない無難なもの”

面接で答える「就活の軸」は、当たり障りのない、無難なものであることが重要です。

「無難」というと、それで企業への熱意が伝わるの?と疑問に感じるかもしれませんが、ここでいう「無難」とは、どの企業でも通じるという意味でありません。面接で目立つために派手な回答をするのでなく、堅実でまじめな回答がよいのです。

また就活の軸は、その学生の仕事に対する考え方が顕著に表れる質問です。社会人経験豊富な面接官の目から見た時、甘い考えと思われてしまうので、実現性の薄い夢心地の回答も避けましょう。

仕事に対する意欲的な姿勢が感じられる内容であれば、大外れしません。

自分に合うものを探すための情報収集をする

「働く」ということをまだ身近に感じにくい学生にとって、就活の軸を、ゼロから自分で考えだすのは難しいものです。

まずは、インターネットで就活の軸の定型文を検索して、いろいろな就活軸の例を見るなど、情報収集するところから始めましょう。

参考までに、ここでも定型文をいくつかご紹介しておきます。

【就活軸・定型文の例】

  • 世の中に大きな影響を与えられる仕事がしたい
  • 海外拠点で働きたい
  • 人と関わる仕事がしたい
  • 大学で学んだことを活かせる仕事をしたい
  • 好きなことと関連のある職業に就きたい
  • ・社会に貢献できる仕事がしたい

また、先輩社会人がどのような軸を定めていたのか、どのような軸が社会人受けするか聞いてみるのも参考になります。

大学のキャリアセンターや就活エージェントなど、就活のコツを熟知している、就活のプロに相談するのもオススメです。

自分のベースとなる軸を定める

インターネットや先輩社会人から軸の情報を集めたら、その中から自分が共感できる、自分にフィットするものを選び、就活軸のベースとして定めましょう。

たくさんの定型文の中からどれが自分にフィットするのか知るためには、自己分析が不可欠です。

過去の自分の行動を振り返り、どんな時にどんなことを考えたのか、どんな理由で何を選んだのか、考えてみましょう。

自分のモチベーションの原点がどこにあるのか分かれば、自然と就活の軸となる自分のこだわりが見えてくるはずです。

自分の考えをアレンジして付け加える

情報収集から自分にフィットするものを定めたら、そこから就活を進めていく中で芽生えてきた自分の考えを加え、アレンジしましょう。

これまで働いたことのない学生にとって、就職は未知の世界です。いきなり就活の軸をゼロから考えても、簡単に浮かぶはずがありません。

何も思いつかず頭を抱えるよりも、まず自分の身の回りにあるものから引用し、アレンジするのが上手な軸の作り方です。

たとえ今は就活に対するこだわりがなかったとしても、今後就活を進めていくうえで芽生えてくる思いもあるはずです。

インターネットや先輩社会人などの模範解答の中から、まずは自分に近いものを引き出しとして持っておきましょう。

面接で「就活の軸」を回答する際のポイント

面接で「就活の軸」を回答する際のポイント

面接で好印象を与える、「就活の軸」を回答する際のポイントを解説します。面接官の印象をよくして、面接を有利に進めましょう。

社会人目線を意識した軸を用意する

面接で「就活の軸」について答える際は、社会人の目から見て「素直で誠実そう」「意欲的な学生」と捉えられるような回答を意識しましょう。

面接で「就活の軸」を聞く企業は、そこから学生の、仕事や自社に対する熱意を読み取ろうとしています。

たいていの企業の面接官は経験豊富なベテラン社会人である大人の方なので、その人たちに伝わらなければ、「熱意が感じられない」など面接で誤った印象を与えてしまいます。

ですから自分の感覚で話すのではなく、社会人の目から見て「熱意がある」と受け取られるように、回答を工夫する必要があるのです。

しかし前述の方法で見つけ出した自分の軸を、他のものに変えてしまうわけではありません。軸自体はそのままで表現方法を工夫し、「社会人受け」する回答に変えるのです。

その方が、あなたの熱意が企業側にずっと伝わりやすくなります。

多少“企業寄り”の軸にするのがポイント

面接で「就活の軸」について回答する際は、企業の求める人物像に沿った「企業寄り」の回答をするのがポイントです。

もちろん就活の軸は自分にフィットするものを選ぶことが大切ですが、だからといって、自分の考えを全てありのままに伝えてしまってはいけません。表現を工夫し、企業に選ばれる回答を目指しましょう。

たとえば、志望企業がベンチャー企業であれば成長意欲を強調し、やや個性的な表現方法の方が好印象でしょう。

逆に大企業ならば、癖のある人物と捉えられるのは不利になるので、際立つような特徴や表現は避けるべきです。

「就活の軸」について面接で回答する際は、自分にフィットする軸、自分なりの考えを基本にしつつも、その企業に受け入れられやすい回答をすることが大切です。

ベースとなる「就活の軸」が決まったら、それを面接でどのように伝えるか考えていきましょう。面接官に好印象を与える回答ができるか心配なときは、面接が苦手な人のための就活イベント「面接サポート」で相談してください。

メリットとなる人材だとアピールする

面接で「就活の軸」について回答する際は、企業のメリットとなる人材であるとアピールしましょう。

どんな企業も、採用活動では入社後に自社のメリットとなる人材を求めていますし、そういう学生に魅力を感じます。

ですから面接では、「自分が入社したら御社にメリットがあります」とアピールすることが大切です。

志望する企業がどのような人物にメリットを感じるか知るためには、企業研究が欠かせません。

インターンシップや説明会に参加し、志望する企業がどのような考え方・志向性を持っているのか探るのもいいでしょう。可能ならOBOG訪問をして、その人が述べている考えや志向性をまねることもオススメです。

実際にその企業で働く人の言動をまねることで、企業が持っている方向性と同じ、なじみのある印象を与えられます

そのようにして、志望する企業で実際に働いている人の考えや志向性に近づくことで、自然と企業にとってメリットとなる人材だとアピールできるでしょう。

福利厚生だけを述べるのはあまり良くない

面接で「就活の軸」について回答する際は、福利厚生など労働条件の面だけを述べるのはやめましょう。

就活で自分が譲れないポイントとして、給与、福利厚生、休み、残業時間などを重視する学生もいると思います。

しかし、そうした労働条件を、自分の「就活の軸」として面接で言うのはよくありません。なぜなら、面接官にネガティブな印象を与えてしまう可能性があるからです。

「仕事の内容より労働条件を重視する人」「もっとよい条件の企業があれば、そちらに行くのでは?」と捉えられ、仕事への意欲や企業への熱意を疑われかねないのです。

たとえ自分の中で福利厚生を重視した軸を定めていたとしても、それを面接で話してしまうのはよくないので、面接官に無用な悪印象を与えてしまわないよう、面接には面接に適した回答を用意する必要があります。

面接では、労働条件とは別の、仕事の内容や仕事を通じてできることでのこだわりを話すようにしましょう。

実際に使える!好印象を与える例文

実際に使える!好印象を与える例文

実際に面接で使える、好印象を与える「就活の軸」の例文をご紹介します。面接では、ここまで説明してきたポイントをもとにして回答を考えます。

ここでは、理系の学生で大手メーカー希望、就活の軸が「社会に貢献できる仕事」の場合を例にします。

大手の場合は際立った個性的な表現は避け、エコプロジェクトや環境保全などを理念として打ち出しているメーカーならば、それに沿った回答となるようにしましょう。

【例文】

私の就活の軸は、環境に配慮した生産活動をしている企業かどうかです。(結論)

なぜなら、私は所属していた探検部を通して全国の山や川をめぐるうちに、美しい自然環境を大切にしたいと考えたからです。(理由)

部活動の中で、実は自分たちの使っている野外活動の道具が、環境に大きな影響を与えているのだと知りました。道具に使われている化学物質は雨で流れて土を汚染し、生産の際には大量の排水を生みます。また、ダウン製品や革製品などは多くの野生生物を犠牲にして生産されています。(具体例)

こうしたことから、私は大学で学んだ科学の知識を活かし、仕事を通じて少しでも環境保全に貢献したいと考え、環境に配慮した生産活動を行っている企業を志望しています。(結論)

回答の際は、PREP法という論法を用いて話します。PREP法とは、ビジネスの世界で用いられる文章構成法の1つです。

【PREP法】

  • P(Point)…結論
  • R(Reason)…理由
  • E(Example)…具体例
  • P(Point)…結論

結論を先に述べてから、その理由と具体的根拠を示し、もう一度結論を述べて締めくくります。

始めに結論を述べることで聞き手が話を理解しやすくなり、説得力のあるプレゼンテーションを展開できます

あまり長くても飽きられるので、3分以内を目安に話をまとめましょう。

おわりに

就活の軸についてまとめると、以下の通りです。

  • 軸を作る際は情報収集から
  • ベースから自分のアレンジを加える
  • 面接で話す際は企業寄りにする
  • 企業理念や社風にあう「メリットのある人材」をアピール
  • 労働条件や待遇面は言わない

就活の軸は、自分の志望する職種や企業を絞る際にも必要ですし、面接でも聞かれることのなる大切なものです。情報収集や自己分析を行って、しっかりしたものを定めましょう。

それでも「情報収集にしても自分にフィットする軸が見つからない」「うまく回答を組み立てられない」と就活の軸で困ったら、就活のプロに相談するのがよいでしょう。

大学のキャリアセンターや就活エージェントなど、就活に関する知識豊富なプロなら、社会人の目線で的確なアドバイスをしてくれるはずです。

キャリチャンでもあなたに合った就活の軸を一緒に考え、内定獲得までのサポートを行うイベント「就活相談会」を開催しています。ぜひ参加してみてください。

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この記事の監修者

監修者:岡田章吾

岡田 章吾

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。

就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。

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