【面接対策】「残りの学校生活や内定後の過ごし方」の答え方と例文
2024年7月22日
就活終盤の面接では「残りの学校生活をどう過ごしますか?」とよく聞かれますが、自分なりの考えを回答できていますか?
キャリアプランナー 岡田
就活生 Aさん
正直、なんて答えればいいのか分からないです。「地獄の就活が終わったらダラダラ過ごしたい!」って言いたいけど、そんなこと言えないですよね。
そうですね。それが就活生の本音だと思いますが、さすがに面接でその回答は印象がよくありません。
キャリアプランナー 岡田
就活生 Aさん
そうですよね…。どんな風に回答したらいいですか?
大切なのは、「目的を持った過ごし方」を答えることです。今回は、面接で「残りの学校生活をどう過ごすか」答える際に、好印象を与えるコツと回答例を紹介します。参考にしてください。
キャリアプランナー 岡田
目次
「残りの学校生活の過ごし方」を聞く面接官の意図とは
この質問には様々な意図が隠れており、学生を見極めるために重要な質問として多くの企業が取り入れています。では、具体的にどのような意図が隠されているのか?
質問の意図をしっかり理解すれば適切な回答をすることができるため、しっかりと確認しておきましょう。
仕事への意欲があるかを知るため
学生の仕事に対する意欲を知るためにこのような質問をしています。たとえば、「ただ遊んで過ごす人」「入社に向けて資格を取得する人」では、後者の方が圧倒的に仕事意欲を感じますよね?
もちろん、遊ぶことが悪いというわけではありませんが、目的がなく遊んでいるだけでは当然意欲は感じられません。そのため、どんな過ごし方であれ「目的」を示さないと、仕事への意欲を伝えることはできないでしょう。
時間の使い方から人柄を見極めるため
残りの学生生活は最後に確保できるまとまった時間です。そのまとまった時間をどのように使うのかで、面接官は学生の人柄を見極めようとしています。
面接官は有意義な時間の使い方をする人に対して評価します。目的もなく生活する人、自分の成長のために時間を使う人では、どちらの方が有意義な時間の使い方だと思いますか?
当然、戦力となる学生を欲している企業側は後者の学生に対して「有意義な時間の使い方してるな」と思うでしょう。また、「目的」も持っていることを感じられるため、評価の対象となります。
このように、学生がどう時間を使うのか、目的をしっかりと持って生活できる人なのかなどから人柄を見極め、企業にとってプラスになる人材なのかを判断しています。
入社までの予定を確認するため
学生を見極める目的以外に、学生のスケジュールを把握するためにこのような質問をしている場合もあります。特に、入社前に研修などを行う企業はこの質問をする傾向にあります。
しかし、この質問をされたからといって、研修の約束(内定の約束)をしたわけではありません。あくまで学生のスケジュールを確認することが目的のため、しっかりと自分をアピールできる回答を用意しておきましょう。
このように、面接官が「残りの学生生活の過ごし方」を質問するのにはさまざまな意図があります。ケースバイケースで対応が難しいかもしれませんが、自分なりの考えを示せれば大丈夫です。
もし「こんな回答で大丈夫かな?」「どう回答すればよいか思いつかない」と悩んだときは、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」を利用してください。
プロのキャリアアドバイザーから適切なアドバイスをもらえば、好印象を与えるような回答ができるようになりますよ。
面接で好印象を与えるための4つの回答ポイント
残りの学生生活を回答する際は、「目的」をどう伝えるかが重要です。その目的は何がいいのか、どのように伝えればいいのか、4つのポイントに分けて解説していきます。
ポイント1:実際にどう過ごすのか考えよう
まずは、実際にどのように過ごすのか考えてみましょう。ただ面接で言うだけのものでは信ぴょう性がなく、話しに具体性もないため熱意を伝えることができません。
実際にどう過ごすのかを考えるやり方として、
- とりあえずやりたい事を全て書き出す
- その中から“きっとやらないだろう過ごし方”を排除する
- 残った中から「自分にとって有意義な過ごし方はどれか」「目的を持って過ごせそうなのはどれか」を考えながら抜粋する
これらを行いましょう。上記のやり方を行えば簡単にどう過ごすのか、どう過ごせば自分にとっていいのかが見えてくると思います。
この段階では過ごし方を1つに絞らず、いくつか候補を残しておくことがポイントです。なぜなら下記のポイントと照らし合わせていくことで、本当に自分にとって有意義な過ごし方が見えてくるからです。
ポイント2:スキルアップを目指した過ごし方をピックアップしよう
ポイント1である程度過ごし方を絞ったら、次に「目的」を定めていきます。その目的にオススメなのが「スキルアップを目指す過ごし方」です。
なぜなら、企業側は入社後に戦力となる学生を欲しているからです。そのため、面接では「スキルアップを目指した過ごし方=目的」を話せば高評価に繋がります。
また、自分の成長のために時間を使えば、必然的に企業が欲しがる学生に近づくこともできるでしょう。
具体的に、資格取得や英語力アップ、新しいコミュニティへの参加などが、面接官に入社意欲を伝えやすく、オススメです。
ポイント3:入社後に役立つことをアピールできるようにまとめる
入社後に役立つ過ごし方をしていることをアピールするために、話をまとめていきます。話のまとめ方として意識することは下記のとおりです。
- 目的は何かを明確にする(スキルアップ)
- そのアップは何のため?(入社後に役立つため)
- 具体的にどう役立つ?
なんでスキルアップが必要なのか?具体的にどう役立つのか?と、「なぜ」を繰り返し、自分の中で答えを出していくことで、熱意を感じられる回答をすることができます。
「なぜ」の答えを見つける方法として、企業研究と自己分析を重ね、強みと企業が求めている人材とを照らし合わせることで解決します。
もし、照らし合わせても「なぜ」を解決できない場合は、大学のキャリアセンターなど就活に関する知識が豊富な人に頼りましょう。客観的にあなたの強みと企業との相性を教えてくれるはずです。
ポイント4:話すときは結論から述べる!
残りの学校生活を面接で話す際は、PREP法を使って結論から、裏付けるエピソードと合わせて話しましょう。PREP法はビジネスでよく使われる文章構成法で、簡潔で説得力のある文章を作るのに効果的です。
【PREP法】
- P=point(結論)→「どう過ごすのか」
- R=reason(理由)→「なぜそのように過ごすのか(目的)」
- E=example(具体例)→「具体的に取り組むことなど(裏付けエピソード」
- P=point(結論)→「その過ごし方が入社後どう役に立つのか」
「何を目的に過ごすのか」「その過ごし方は入社後どう役立つのか」が中心となるので、それを裏付けるためのエピソードもしっかりと用意しましょう。
いつ、どの時期にどう過ごすなど細かく計画を立てていると、話しに信ぴょう性が出るのでよいです。
【例文あり】参考にしたいおすすめの過ごし方と回答例
就活のキャリアカウンセラーが実際におすすめする過ごし方と回答例をご紹介します。
- どう過ごすのかを話し、
- なぜそのように過ごそうと思ったのかを述べ、
- 具体的に取り組むことなどをまとめ、
- その過ごし方が入社後どのように役立つのか
これらを意識して回答例を作成しました。実際にどうアピールするのか、意識すべきことと合わせてご覧ください。
インターンに参加する
志望企業のインターンに参加することを題材とした例文です。
「私は御社のインターンシップに参加しようと思っています。御社は△△を中心に、様々な業務展開を行っており、その中の□□開発に魅力を感じました。
入社後、□□開発に携われるよう、入社前に御社の環境になれ、△△に関する知識を深めていき、入社後役に立てるようになりたいと思います。
そのため、残りの学校生活では御社のインターンシップに参加後、足を引っ張らないために今から△△に関する勉強を行っています。」
- 御社のインターンシップに参加
- □□開発に携わりたいから
- 環境に慣れること、事前に自分で勉強していること
- 知識を深めることで即戦力になれること
この例文では上記4点がアピールポイントになります。入社が確定していなくても、インターンシップに参加する意欲や、戦力となるために知識を深める努力をしていることは企業にとっても魅力的な学生だと感じます。
目的を持った旅行をする
旅行を通して視野を広げることを題材とした例文です。
「私はカナダに旅行に行こうと思っています。過去にもカナダに行ったことがあるのですが、その時私は日本とは全く違う考え方や生活に大変驚き、刺激を受けました。
今回は「人々はどんなことを考えているのか」を意識して、前の遊び旅行とは違った観点でカナダに行き、色んなことを様々な観点からみられるようになれたらと思っています。
物事を様々な観点から見ることができれば、グローバルに活躍する御社で自分の考え方だけでなく、相手の考え方も尊重して仕事ができると思います。」
- カナダ旅行
- 視野を広げ、相手の考え方も尊重できる人になりたいから
- 遊び旅行ではなく、「人々はどんなことを考えているのか」を意識する
- グローバル企業に対応できるスキルを身につけれる
この例文では上記4点がアピールポイントになります。意識することを伝えることで、遊びとは違った旅行だと伝えやすくなります。また、何を得ることが目的なのかもはっきりしているため、アピールしやすい回答例です。
資格取得のために勉強する
入社後に役立つ資格取得のために勉強することを題材とした例文です。
「私は証券アナリスト取得のために勉強しようと思っています。証券アナリストは大学1年生から取得をなんとなく目指していました。しかし、しっかりと勉強する時間を設けず、試験自体も1回しか受けていません。
しかし、今は金融業界で働きたいという明確な目標があるため、取得を目指すべく、試験勉強のために時間をしっかり設けたいと思っています。証券アナリストは兄が持っているため、具体的な勉強法を聞き、社会人になっても受かるまで試験を受け続けます。
正直難しい試験だとは思いますが、試験勉強を重ねることで金融業界全体の知識が深まるのではないかと思います。得た知識は〇〇を扱う御社でも戦力として役立つと思います。」
- 証券アナリストの取得
- 金融業界で働きたいから
- 十分に勉強時間を設ける。兄から勉強法を聞き、試験にも参加する
- 得た知識が戦力として役立つ
この例文では上記4点がアピールポイントになります。難しい試験のため、取得を目指すのではなく、“取得するために勉強する”ことを目的としているため、見栄を張らず、現実味のある回答をすることができます。
さて、ここまで回答例を紹介しながらオススメの過ごし方を解説しました。しかし、実際の面接になると緊張やプレッシャーで思ったように答えられないこともあります。
そんな時はキャリチャンが開催している就活支援サービス「面接サポート」を活用してください。経験豊富なキャリアアドバイザーが無料で面接対策や模擬面接を行います。実践に即した対策で、苦手な面接を乗り越えましょう。
「目的」がないのはNG!面接で注意しておきたいこと
この質問の回答では「目的を持って過ごすこと」を伝えることが重要となるため、「目的」が何かがしっかりと定まってなくてはなりません。
具体的にどんなものに対して「目的が定まっていない」と思われてしまうのか、面接において注意すべきことを記載します。
自分の意思で目的を達成することが大切
何度も言ってる通り、この質問では「目的を持って過ごす」ことを伝えなくてはならないため、どんな過ごし方であれ目的がないものは評価の対象になりません。
簡単にいえば、資格取得を話したとしても「会社で必要だから仕方なく取る」というスタンスではNGということです。
仕方なくやるのではなく、自分の意思で決めたことが重要なのです。企業に欲しいと思われる人材に近づくことはとても大切なことですが、まずは自分のためになる過ごし方を考えましょう。
面接の準備不足が一番NG!
残りの学校生活に限らず、面接では「論理的に伝えること」「明るく元気」であることが大切です。そのため、それらをしっかりと発揮できるよう、面接の準備は必ず十分に行ってください。
準備不足は思うように自分をアピールすることができず、内定も遠のいてしまいます。そうならないためにも、面接練習、自己分析、企業研究などしっかりと準備を行いましょう。
具体的にどう準備すればいいのかわからない、どう対策していけばいいのかわからない場合は就活に関する知識が豊富な大学のキャリアセンター、就職エージェントなどを頼りましょう。
面接練習をしてくれるだけでなく、どう準備すればいいのか、どう自分をアピールすればいいのかまであなたに合ったアドバイスを必ずしてくれます。
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おわりに
残りの学校生活の過ごし方に関する質問では、「目的を持って過ごすこと」「入社後に役立つためのスキルアップに充てること」をしっかりと伝えれば、高評価へと繋がります。
もちろん、ただ面接で伝えるだけでは話に信ぴょう性がなく、面接官もあなたのことを評価しません。実際に過ごすことだからこそ、あなたを評価し、見極め、企業との相性を図るのです。
また、どんな質問においても上手に回答していくためには練習が欠かせません。そして、”本番を意識した、緊張感のある練習”こそが自分を存分にアピールしていくための近道です。
キャリチャンでは、”本番を意識した緊張感のある面接練習”ができる就活支援サービス「面接サポート」を開催しています。就活のプロによってあなたの面接力をグンッとあげていきますので、ぜひ活用してください。
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この記事の監修者
岡田 章吾
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。
就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。