【21卒6月の就活事情まとめ】続く新型コロナの影響とこれからの就活の形

 2023年3月23日

緊急事態宣言が解除され、日常を取り戻しつつある6月。就活市場ではむしろ緊急事態宣言が解除され、少しずつ就活が再開したためにさまざまな影響を及ぼしているようです。

キャリアプランナー 平崎

就活生 Bさん

思うように動き出せなかった学生や企業が一度に動き出すことで、例年とは違った就活にとまどってしまいました……。

これまでの就活において”今”の就活の形も、近年では大きく変わりましたね。

キャリアプランナー 平崎

就活生 Bさん

一体、6月の就活はどう変わったのでしょうか?これからの就活がどうなるのかも気になっています。

これからの企業・就活の動向を、探りたいと考えているようですね。6月に起きた就活の変化を、ニュースと共に確認していきましょう!

キャリアプランナー 平崎

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【6/1】採用計画に変化あり?売り手市場から買い手市場に

採用計画に変化あり?売り手市場から買い手市場に

緊急事態宣言も解除され、6月から少しずつ採用活動が再開したようにも思える。しかし、そもそも採用計画には大した変化は起きていなかった。ただ、就活市場には変化が起きている。これからさらに本格化される就活へ挑む前に事態を把握しておこう。

実は採用計画に対した変化は起きていない

NHKが、就活情報会社ディスコが主要企業に対して行ったアンケートについてまとめた。アンケート内容は「21卒の採用計画への影響」だ。(出典:コロナで就活が一転 売り手市場から買い手市場に?

採用計画

NHKより掲載されているデータを元に作成)

このアンケートからわかったことは、21卒の採用計画を予定通りに行えている企業が約7割もあったということ。緊急事態宣言などによって思うように動けず、採用活動が止まっているように感じてたのは、実は学生側の勘違いだったというわけだ。

しかし、下記のアンケートも見ていただきたい。

感触

「順調」と答えた企業はわずか計28.5%。1つ前のアンケートでは計画通りとされていた採用活動だが、「どちらでもない」「苦戦している」「大変苦戦している」の割合の多さを見ると、やはり新型コロナの影響によって採用活動に苦戦する企業は多いようだ。

緊急事態宣言によって外出が自粛されたり、テレワークや時差出勤への呼びかけから思うように活動ができなければ、苦戦するのも当然だ。ただ、苦戦しているだけで採用活動自体は計画通りに進んでいるわけだから、「コロナで何もしていない」という学生は注意が必要だ。

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21卒の就活はこれから本格化する?

新型コロナが流行している中でも、当初の計画通りに採用活動を進める企業は多い。ただし、それも思い通りにはいかず、苦戦していると答える企業も少なくないのだ。

秋採用

そんな中で、当初の計画通りに追いつかせようと、夏採用は・秋採用の実施を予定している企業が多いようだ。一見、就活生にとってチャンスにも感じるだろうが、そう簡単なもんではない。

なぜなら採用活動を行う企業が多い分、この時期に動き出す就活生も多いからだ。学生側の勘違いにより就活の手を止めていた学生は多く、そのような学生が夏採用をきっかけに動き出す。

企業数は春よりも減ることが予想されるし、先行きが不透明ということで不安から内定獲得に必死な学生も多いことから、例年以上に厳しい戦いになる可能性があるだろう。

弊社では夏採用・秋採用に関するコラムをいくつかご紹介しているので、ぜひ参考にし、十分な対策を取っていただきたい。

「売り手市場」から「買い手市場」に変化しつつある

NHKでは、採用計画に合わせて「就活環境」についてのアンケートも行っていた。このアンケートでは「売り手市場」が変化するかどうかを問いている。

買い手市場

アンケート結果は「売り手市場の傾向に変わりない」が47.7%、「買い手市場に変化してきている」が50.5%と、後者が上回ったのだ。これまで圧倒的に売り手市場とされていた就活もついに変わろうとしているのだ。

買い手市場に変化してきていると感じる理由として考えられるのは、「学生の行動力」だ。緊急事態宣言によって外出自粛が行われたり、企業側のリモートワークへの切り替えなどから採用活動が停止していると勘違いしていた学生が、”内定がないまま”この時期まで来てしまったのだ。

実際はWebを起用するなどして、「当初の計画通り」に採用活動は進められていた。しかしWebに対して対策を取らず、「緊急事態宣言が解除したら動こう」としていた学生の多さから、買い手市場に変化しつつあるのだろう。

【6/4】緊急事態宣言が解除されても続くコロナの影響

緊急事態宣言が解除されても続くコロナの影響

緊急事態選が解除されてから1週間以上経ったにも関わらず、就活の流れは緊急事態宣言時と変わらないと感じる学生も多いだろう。実際に緊急事態宣言が解除されても新型コロナによる影響はまだまだ受け続けることになるのだ。

「リクナビ」が7月の合同説明会を中止

JIJI.COMより、大手就活サイト「リクナビ」が7月の合同説明会も中止することを発表。(ソース:【開催中止のお知らせ】7/31(金)までの合同企業説明会など各イベントについて

リクナビは、参加学生の健康を第一に考えた結果、新型コロナウイルスの感染リスクを防ぐことは難しいと判断し、7月末までの合同説明会を中止したのだ。これまでは6月末までの中止の予定だったが、緊急事態宣言が明けた今でも新型コロナによる就活への影響を大きく受けているということになる。

21卒の就活では早い段階から新型コロナの影響を大きく受けており、リクナビやマイナビといった大手就活サイト主催の合同説明会が軒並み中止。会社個別の説明会などが行われている場合もあるが、例年よりも学生と企業との接触機会が減っているのだ。

また、就活への影響は大学生だけでなく、高校生にも影響が出ているようだ。同じくJIJI.COMより、厚生労働省が高校生の就活を1か月延期することを発表したことについて記載。(出典:高校生就活、一ヵ月延期 コロナ影響で-厚労省

これらから、緊急事態宣言が明けても新型コロナは就活市場全体に大きな影響を与えていることが分かる。しかし、21卒として就活をしていく以上、これらの現実を受け入れ、今の就活のやり方と向き合っていく必要があるだろう。

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これからも続く新しい就活の形

緊急事態宣言が明けても新型コロナが終息したわけではなく、その影響は合同説明会中止などといった形から大きな影響を受けている。これまでの外出自粛などもあり、企業との接触機会の少なさや、思うように行動ができなかったこともあり、頭を抱えている学生も多いだろうが、だからといって手を止めてはいけない。

前述でも述べたように、21卒として就活をしていく以上はこれらの状況を把握し、今の就活と向き合っていかなければならない。

中でも「オンライン」に慣れることは重要だ。感染拡大防止のために対面を避ける企業が多く、これからもしばらくはオンラインによる説明会、面接が主流となることが予想されるため、万全な対策が欠かせないのだ。

不慣れだったWeb面接も主流化されれば、その不慣れさがかえって弱点となり、「不慣れ=対策していない=熱意が足りない」と判断されることになる。そうならないためにも、特にWeb面接には十分な対策が必要となるだろう。

弊社においてWeb面接の対策法をまとめた記事があるので、ぜひ参考にしていただきたい。

【6/6】6月の内定率が低下傾向?厳しくなるのはこれから

6月の内定率が低下傾向?厳しくなるのはこれから

就活ルール廃止やオリンピック開催によって就活の早期化が見込まれていた21卒の就活。実際は新型コロナによって採用スケジュールが後退されているが、それ以前は実際に動き出している企業も多かったこともあり、21卒5月の内定率は高水準だった。しかし、それも5月まで。6月からは予想通りの数値が発表されたのだった。

21卒6月の内定率は前年比減少

Yahoo!ニュースが先日、21卒6月の内定率が前年比減少にあるという記事を掲載した。(ソース:就活生のコロナ影響、これからが本番だ

先月の「21卒5月の就活事情まとめ」では就活ルール廃止やオリンピック開催による就活の早期化5月の内定率は”高水準”だと掲載していた。しかし、6月の内定率は前年に比べて減少傾向にあるというのだ。

リクルートキャリア・就職みらい研究所が行った調査によると20卒6月の内定率は70.3%、それに対し21卒6月の内定率は56.9%と前年比で13.4ポイントも減少したのだ。

なかでも女子の内定率が悪化しているという。20卒では70.1%に対し、21卒は52.1%と、約20ポイントも減少しているのだ。減少傾向の原因として挙げられる理由の1つに、新型コロナウイルスの影響による採用活動の中断がある。

多くの企業において採用活動が中止されていたが、その中でもJALやANAといった航空各社は経済状況に大きなダメージを負った。その結果、採用活動の中断含め、採用枠の減少などが起こり、もともと女子人気の高かった航空系志望の就活生に大ダメージを与え、内定率に影響が出たというわけだ。

5月の内定率の数値が高水準である理由でも述べたように、これまでは”就活の早期化”の影響を受けていたが、6月からはそうではなくなった。さらに、新型コロナによる影響もまだまだあることから、これからの就活もさらに厳しくなることが予想されるだろう。

夏採用から秋採用にかけても内定率は伸び悩む

前述でも述べたように、これからの就活もさらに厳しくなることが予想される。これから本格的に夏採用、秋採用が始まっていくが、例年通りにはいかないだろう。

もともと夏採用は企業数が少ないことから厳しいとされており、秋採用は二次募集があることから夏採用よりは就活を成功させやすいといわれていた。しかし、今年は違う。

もともとこれまで採用活動が思うようにできなかった企業が夏採用をきっかけに動き出す。一見、企業数が多いことから良さそうにも感じるが、その分、動き出せていなかった”就活生”も大勢いるのだ。そのため、夏採用は相変わらず厳しさを見せていくだろう。

そして緊急事態宣言によって後倒しされたスケジュールから、本来、秋に二次募集を行う予定だった企業の予定も変わってくる。夏採用次第では二次募集を行わないし、会社の業績が悪化すれば直前で秋採用の参加を取り消すことだってある。つまり、秋採用を行う企業数は未知数というわけだ。

新型コロナの第二波が懸念されている今。経済状況や採用状況によって先が読めないことから、夏採用・秋採用は難しいものとなり、内定率も伸び悩むだろう。しかし、だからといって屈してはいけない。今のうちから夏採用対策、秋採用対策が必要だ。

【6/15】オンライン就活の難しさは「お互いの見極め」

オンライン就活の難しさは「お互いの見極め」/p>

緊急事態宣言が解除されてもまだまだ続くオンライン就活。そんなオンライン就活にも慣れてきたころ他の問題点にぶつかった。それは、オンライン就活では互いを見極めにくいということだ。

オンライン就活ではお互いを見極めにくい

ディスコ社が発表した6月1日時点の就職活動調査によれば、「内定保持者が就活を継続する理由」は『本命の企業がまだ選考中』の55.1%に次いで『自分に合っているのかわからない』が20.7%と2位になっている。

(出典:オンライン就活は「事実と解釈」の見極め勝負が決まる。「御社の社風を教えてください」は禁句。

Yahoo!ニュースがオンライン就活についての記事を投稿。その記事にはオンライン就活の難しさについて記載されていた。

オンライン就活の難しさは上記のアンケート結果から見えてきた。ディスコ社が内定保持者に対して、「なぜ就活を継続しているのか」と問いた結果、2位に『自分に合っているかわからない』と出たのだ。

これまでの就活は説明会やインターンシップなど、直接的に企業と接触する機会も多く、自分の目で見て判断できたことから、満足度の高い状態で入社先を選ぶことができた。しかし今年の就活は違う。

新型コロナ感染拡大防止のために合同説明会の中止や、Webを起用した面接を活用することによって、企業と学生との接触機会が減り、その結果満足に企業を見極めきれずに『企業のことがよくわからないまま』就活を挑む人が多いのだ。

これは学生だけではない。企業側も思うように学生と接触ができず、満足に見極めきれないまま内定を提示しているケースもあるのだ。新型コロナによってインターンシップにも影響が出たことから、学生の能力を把握しきれないことが大きな要因だ。

ただでさえ仕事の実績のない学生を見極めるのが難しいとされている就活においてこれは企業にとっても大惨事だったのだ。

こればかりは仕方のないことではあるが、やり方が違っても来年は社会人として生活をしていく以上、お互いに満足のいく状態で入社してほしい。

様々な角度から企業を見ていくことの重要性

オンライン就活は例年に比べれば確かにお互いを見極めにくいといえる。人の印象は「会う」ことがとても重要で、就活では”これから一緒に働く仲間と環境”を見極めるということで、特に会った時の印象は大切になる。

しかし、だからといってこのような状況ではどうすることもできない。新型コロナがいつ終息するかもわからないし、オンライン就活がどこまで続くかもわからない。

つまり、このような状態が続く以上、この状態から企業を見極める術を身につけていかないといけないのだ。そのためにはオンラインのみならず、様々な角度から攻めていくことが大切だ。

たとえば就活エージェントだ。就活エージェントは就活のプロフェッショナルということで、このような状況でも就活を成功させるための方法を熟知している。

今は就活エージェントとのやり取りもオンラインで行えることから、こんなご時世でも強い味方になる。たとえ直接的に支援を受けられなくても、様々な角度から企業を見極められるため、効率的だ。

【6/26】コロナによる不安は「就活の長期化」

コロナによる不安は「就活の長期化」

いつ終息するかわからない新型コロナウイルス。日常を取り戻しつつあるものの、就活市場ではまだまだ影響を及ぼしそうだ。中でも目立つのが「就活の長期化」だ。

コロナによる影響から見る就活への不安

PR RIMESが先日、株式会社MOCHIが実施したアンケートについてまとめた。内容は「コロナ禍の就職活動」だ。(ソース:株式会社MOCHIが「コロナ禍における就職活動の意識調査」を実施

そのアンケートから、コロナによる影響から見る就活への不安を見ていこう。

影響

PR TIMESより掲載されているデータを元にグラフを作成)

上記のアンケートでは、就活生が実際にコロナによって受けた影響についてまとめられている。アンケートでは、オンライン化による変化や採用活動の(一時)停止に対して回答が集中している。

コロナによって就活が難航するといわれていたが、実際に多くの就活生が影響を受けていたのだ。そしてそんな影響はやがて「就活の長期化」という不安を生んだ。

不安

上記のアンケートは「コロナ禍による就活への不安」を問いたものだ。このアンケートを見てみると「就職活動が長期化する」がトップとなっている。この結果は先ほどのコロナによる影響と大きく関連しているといえる。

実際に影響を見てみてもわかるように、様々な影響から足止めを食らっている。足止めをすれば当然就活は進まず、さらにはいつ終息するかもわからないコロナに対して終わりが見えないという不安が募っているのだ。

緊急事態宣言が解除されても例年のような就活スタイルは復活しない。これからもまだまだオンライン化や説明会の中止は見込まれ、就活の長期化は逃れないだろう。

コロナ禍によって企業の見方も変わった

PR TIMESでは、コロナ禍の就活に関するアンケートの中で、こんなことも問いていた。

対応

「志望度が上がるのはどんな企業ですか?」というアンケートを実施したのだ。各質問に対して「とても上がる」「やや上がる」「やや下がる」「とても下がる」で答えてもらい、上記は「とても上がる」「やや上がる」と回答した割合だ。

このアンケートからは、コロナによる様々な影響の中、企業がどう対応するかで企業への見方が変わった学生がいるということが分かる。つまり、家にいても就活ができるよう、採用活動の手を止めることなく、コロナに配慮したうえで動いた企業に対して評価が出されたということだ。

実際に、緊急事態宣言が発動されているにも関わらず毎度毎度会社に来させる企業は要注意だ。実際に入社しても、このような事態に対して適切に対応してもらえない可能性があるだろう。

このように、このアンケートによって新型コロナによる企業の動きを見ることができ、一つの判断材料となったわけだ。

おわりに

6月も就活に関するニュースのほとんどが「新型コロナウイルス」によるものだ。6月は緊急事態宣言も解除され、少しずつ日常を取り戻しつつあるが、就活はまだまだ新型コロナによる影響は大きい。

むしろ、少しずつ就活が復活してきたからこそ、例年とは違った動きに困惑する学生も多く、厳しいものとなってきているのだ。しかし、緊急事態宣言が解除された今、21卒の就活はここから本格化していく。

例年とは違うように思えても、これが21卒の就活なのだ。それを受け入れ、今の事情を把握し、今の就活のやり方に慣れる必要があるだろう。

この記事の監修者

監修者:平崎泰典

平崎 泰典

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。

主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。

就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。

~就活生へのメッセージ~

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