「一般事務」と「営業事務」の違いとは?それぞれの働き方を徹底解説!
2023年3月17日
事務職は女性に人気の就職先です。ただ事務職にも、いくつか種類があるのを知っていますか?
キャリアプランナー 平崎
就活生 Bさん
え?そうなんですか?種類というと……具体的にはどんなのがあるんですか?
さまざまな事務がありますが、就活で求人が多いのは「一般事務」と「営業事務」の2種類です。働き方も異なり、例えば、営業事務の中にはPC作業以外に顧客対応を任される仕事もあったり……。
キャリアプランナー 平崎
就活生 Bさん
えー!事務職=デスクワークだと思っていました……。事務職を志望しているので仕事内容を詳しく教えてほしいです。
わかりました。ここでは一般事務と営業事務の「仕事内容・求められるスキル」や「事務職の就活必勝法」を紹介するので、一緒に確認していきましょう。
キャリアプランナー 平崎
目次
「一般事務」の仕事内容と求められるスキル
「一般事務」「営業事務」これらは“事務職”という職種です。しかし、同じ事務職でも仕事内容や年収などは異なってきます。では具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
まずは「一般事務」についての理解から深めていきましょう。一般事務の仕事内容から年収。求められるスキルなど、一般事務についてまとめていきます。
「一般事務」の仕事内容
一般事務とは、パソコンを使っての営業管理や書類作成、データ入力、電話対応などを行い、他の社員のサポートする仕事です。オフィス内でのデスクワークということで、一般的に連想される事務職そのものがこの「一般事務」です。
細かな仕事内容は、営業管理、書類作成、データ入力、電話対応、ファイリング、伝票整理、郵便物の発想・仕分け、備品管理、来客対応などです。
仕事時間と平均年収
仕事時間は企業によって異なりますが、一般事務の仕事時間は「9:00~18:00」「8:30~17:30」が一般的で、1日7時間30分~8時間程度の労働です。
一般事務は “残業が少ない”が特徴的で、これは他の職種に比べ、仕事内容が安定していることから残業を強いられる場面が少ないからとされています。そのため、休日出勤などもほとんどなく、有給休暇なども比較的取得しやすい職種です。
一般事務の平均年収は約292万円で、月給は約24万、初任給で20万程度とされており、これは他の職種に比べて“低い”数値です。仕事内容が固定されていることから、残業が少なく、その分年収も下がるという仕組みです。
求められるスキルや資格
一般事務で求められるスキルや資格は下記のとおりです。
- ExcelやWordなどのスキル
- MOS・パソコン検定・日商マスターなどの資格
- コミュニケーション能力
パソコンでの業務がメインとなるため、ExcelやWordなどが使いこなせることが必須条件となります。また、MOSやパソコン認定、日商マスターなどの資格があれば、プラスαの能力を認められることになります。
また、他の社員のサポート役ということで、会社全体の人と関わりを持つこととなりますので、「コミュニケーション能力」も求められます。
「一般事務」に向いている人
一般事務に向いている人の特徴は下記のとおりです。
- 人のサポートをするのが好きな人
- 正確に仕事をこなせる人
- 柔軟な対応ができる人
人のサポートするのが好きな人こそ、縁の下の力持ちとして仕事をしていく一般事務に向いているといえます。「人のために働きたい」というモチベーションこそが、一般事務で活きてくるのです。
また一般事務は、会社全体の仕事内容を把握しておく必要があり、会社の中心として仕事を回していくポジションから、仕事への正確さを求められます。
そのため、どんな仕事に対しても正確かつ柔軟に対応できる人こそ、一般事務に向いている人だといえるでしょう。
「一般事務」ならではの魅力とやりがい
一般事務は「縁の下の力持ち」としてのやりがいを感じやすいです。一般事務が抜けてしまうと企業全体が成り立たなくなってしまうほど重要で、一般事務のおかげで会社が成り立っているといっても過言ではありません。
他の業種よりも成果などが目立ちにくく、努力も認められづらい職種ではありますが、社員が業務を円滑に進めていくためには欠かせない存在です。そんな影のサポート役としてのやりがいを感じられるのは、一般事務ならではの魅力だといえます。
他にも、「定時に上がれる」「ライフワークバランスが取れる」「パソコンスキルが身につく」「オールマイティーに行動できるようになる」などといった、一般事務ならではの魅力もあります。
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「営業事務」の仕事内容と求められるスキル
一般事務についての理解を深めたら次は「営業事務」です。近年では営業事務のポジションを設けている企業も増えてきていますので、事務職を目指すのであれば必ず内容を把握しておかなくてはなりません。
事務職の仕事内容や年収、営業事務ならではの魅力など、営業事務について確認していきましょう。
「営業事務」の仕事内容
営業事務とは、文字のとおり、営業職のサポートを行う事務職です。営業担当者のサポートを行う社内業務、顧客に対応する社外業務の2つに分けられています。
社内業務は主に見積書や契約書の作成などといった作業をメインに行い、社外業務は営業の人たちが外出した際のお客様対応をメインに行います。
一般事務同様に書類作成、電話対応などの作業がメインとなりますが、“営業”をサポートすることが目的となり、営業からの指示によって仕事内容が変動してくる仕組みです。
仕事時間と平均年収
営業事務の仕事時間も基本的に「9:00~18:00」「8:30~17:30」と、一般的な企業の営業時間内に収まることが多いです。しかし営業事務は“営業職に合わせて仕事を行う”必要があるため、営業の仕事の進捗次第で残業を強いられる場面も多々あります。
一般事務は仕事内容がある程度固定されていることから、仕事時間への変動もありませんが、営業事務は仕事内容に変動があるため、仕事時間も変動するという仕組みです。
そんな営業事務の平均年収は約336万円で、月給に換算すると28万年、初任給は20万円が相場です。一般事務よりも少し高めなのが特徴です。
求められるスキルや資格
営業事務で求められるスキルや資格は下記のとおりです。
- パソコンスキル
- タイピングスピード
- スケジュール管理能力
営業事務では、パソコンスキルやタイピングスピードが必要となります。営業職のサポートということで、営業の人が依頼した仕事に対して柔軟に対応するためには、パソコンスキル全般を使いこなせなければいけません。
また、速やかに対応するために、タイピングスピードも求められます。もちろん、誤字脱字のない正確なタイミングが大前提です。
さらに、営業事務では「スケジュール管理能力」の高さが重要になります。営業の人だけでなく、お客様のスケジュールの把握をしておかなくてはならないため、自分の中で上手にタイムスケジュールを組めるか、どうすれば効率よく仕事ができるのかを考えられる能力は、営業事務にとって必須の能力です。
営業事務では一般事務と求められる能力が異なります。「営業事務に興味あるけど具体的にどんな業務なんだろう?」と不安に感じる人は、実際にどのような企業が募集を掛けているのか確認してみましょう。
「営業事務」に向いている人
営業事務に向いている人の特徴は下記のとおりです。
- 気が利く人
- チームワークを大事にできる人
“気が利く人”は営業事務に向いています。なぜなら気が利く人は、周りの環境を把握し、先回りして行動ができることから、営業の人が働きやすい環境を作るのが上手だからです。
営業職のサポートをいう職をわざわざ設けるほど、営業の仕事は一人ではなかなかこなしていくのが難しいものですので、仕事環境を整えるのが上手な人は、営業事務に向いています。
また、営業事務は営業の人と二人三脚で仕事をしていくこととなりますので、チームとしての働きを求められることになります。そのため、人のサポートをするのが好きにプラスして、「チームを大事にできる」人こそが営業事務向きだといえます。
「営業事務」ならではの魅力とやりがい
「営業感覚を身につけることができ、チームとして目標を達成できる」ことが、営業事務ならではの魅力です。
営業のサポートということで、営業の感覚を自然と身につけることができますし、お客様とも直接関わることから、ビジネススキルも身につけやすいです。事務職としてのスキルはもちろん、営業の感覚を掴めることは、キャリアアップを目指しやすいということになります。
また、営業のがんばりを裏で支えるということで、チームとして目標を達成することができ、会社への貢献を実感しやすいです。一般事務は縁の下の力持ちとして働くことから、努力を評価されにくいですが、営業事務なら営業の人が成果をあげれば、自分も評価されるということです。
事務職ということで、裏方という印象が強いと思いますが、営業事務は他の事務職よりも表舞台での働きを実感しやすいです。
「一般事務」と「営業事務」との決定的な違い
一般事務と営業事務、それぞれの仕事内容などについてまとめていきました。それぞれの特徴があり、違いなども見えてきたと思います。
ここではそんな、一般事務と営業事務との“決定的な違い”について解説していきます。これまでの記載による違いも一覧にまとめていますので、チェックしていきましょう。
「誰」のサポートをするかどうか
一般事務と営業事務との明確な違いは、“サポートする相手”です。一般事務は会社全体のサポートを行うのに対し、営業事務は“営業職の営業に関わること”をサポートします。
そのため、同じ事務職だとしても、一般事務は職種を限定せずに幅広く業務を行う事となり、営業事務は営業からの指示に従って書類などを作成していくという形になります。
このように、サポートする相手によって細かな仕事の内容も変わり、求められるスキルや能力も異なってくるというわけです。
これらの違いをしっかりと把握していないと、間違ったアピールをしてしまう可能性や、ミスマッチが起こりかねませんので、注意しましょう。
そのほかの細かな違い
前項より、一般事務と営業事務との違いを一覧にしてまとめました。同じ事務職でも細かな違いがありますので、それぞれしっかりと把握しておきましょう。
より細かい一般事務職と営業事務職の仕事は、実際に企業をリサーチするとわかってきます。「自分の希望する業界はどうだろう」「具体的に知りたい」と感じた人は、キャリチャンで開催している無料の「就活相談サポート」をぜひ活用してください。
それぞれに受かるための必勝法
一般事務と営業事務には様々な違いがあるように、受かるための対策法も異なってきます。ただ「事務職対策」をしているだけでは受かることができませんので、それぞれに特化した対策をしていきましょう。
ここではそんな、それぞれに受かるための必勝法をご紹介していきます。自分が志望する方の必勝法を確認し、対策をしていきましょう。
一般事務は「資格取得」と「丁寧さ」のアピール
一般事務に受かるための秘訣は、「資格取得」と「丁寧さ」のアピールです。一般事務はパソコンでの作業がメインとなりますので、「パソコンでの仕事が得意ですよ」ということをアピールする必要があり、それらを明確に示せるのものこそが“資格”です。
ただ「パソコンができる」というよりも、「○○の資格を持っている」といった方が、信ぴょう性がありますよね。それに、即戦力としての期待も持てるため、企業側にとっても魅力的なのです。
また、事務職では「丁寧さ」を求められていますので、ESなどの書類を丁寧に書き、信ぴょう性の高さを示しながらアピールしていきましょう。これもただ「丁寧です」というよりも、よっぽど信ぴょう性があり、明確なアピールとなります。
営業事務は「サポート力」と「成長意欲」のアピール
営業事務に受かるための秘訣は、「サポート力」と「成長意欲」のアピールです。営業の人のサポートを行うのがメインの仕事となりますので、営業の人が働きやすい環境作りに力を入れていくという意気込みを語ると高評価です。
また、先ほど営業事務に向いている人の特徴でも述べましたが、「気が利く人」は重宝されますので、気が利くということを裏付けエピソードとともにアピールしましょう。
さらに営業事務は、直接お客様とも関わる機会が多く、営業職をサポートするという明確な仕事内容であることから、専門的な知識やスキルが必要となります。
そのため、「早く仕事を覚えたい」という成長意欲が必要になります。ですから、「営業知識など、入社後すぐに吸収できるよう努力します」という旨をハッキリと伝えましょう。
どちらも「コミュニケーション能力」が必須!
一般事務、営業事務どちらも共通して必要な要素があります。それは「コミュニケーション能力」です。
一般事務、営業事務に限らず、事務職は全般的にこの「コミュニケーション能力」が必要となる職種です。なぜなら事務職は他の社員のサポート役として、会社全体の人と関りを持つからです。
オフィスで働くというイメージから人との関りが一見少ないように感じる事務職ですが、会社の人と話すことはもちろん、電話や来客対応なども事務職が行うため、コミュニケーション能力は必須スキルなのです。
ですから、面接においてはどちらを志望するにしろ、「コミュニケーション能力」があることをアピールしてください。話を裏付けるためのエピソードと合わせて語れば、信ぴょう性が増すので良いです。
おわりに
一般事務と営業事務との違いは、サポートする相手です。同じ事務職でも「誰」をサポートするかによって仕事内容は異なってきますし、求められるスキルや能力なども変わっています。
そのため、それぞれの仕事内容や求められるスキルなどを把握しておかないと、事務職の就職は難しくなります。そうならないためにも、しっかりとこのコラムを読んで違いを把握しておきましょう。
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この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。