SPI対策はいつから始める?勉強時間の目安と対策方法も解説!
2024年7月12日
もうすぐ就活が本格化しますが、SPIの対策はできていますか?
キャリアアドバイザー 廣瀬
就活生 Aさん
まだしてません。SPIの対策は後回しにしてたんですけど、まずいですか?
そうですね。SPIは就活においてとても重要な意味を持ちます。対策にも時間がかかるので、早めに対策を始めて欲しいです。
キャリアアドバイザー 廣瀬
就活生 Aさん
そうなんですね!具体的には、いつごろから対策を始めればいいでしょうか?
それでは今回は、SPI対策をいつから始めるべきかについて解説しますね!SPIの対策法や必要な勉強時間などもあわせて紹介するので、参考にしてください!
キャリアアドバイザー 廣瀬
目次
SPI対策はいつから始めるべき?
近年、SPI対策をいつから始めるべきかを一概に論ずるのは難しくなっています。なぜなら企業の採用活動が多様化し、就活を始める時期が人によって異なるからです。
とはいえ、就活を始める時期にはある程度パターンがあります。それをSPIの勉強に必要な時間の分だけさかのぼれば、いつから対策を始めるべきか判断できるでしょう。
SPI対策を始めるタイミングを判断する上で、ポイントとなるのは以下の4つです。
いつから始め、いつまでに対策を終えておくべきなのかを解説していきます。
3月エントリーなら大学3年生の秋ごろに対策を始めよう
3月にエントリーを予定しているなら、SPIの対策は大学3年生の秋には始めるようにしてください。3月になったらすぐ就活が本格化してしまうため、その前には対策を終えていないと手遅れとなってしまいます。
下記の就活スケジュールより、具体的なSPIの対策時期について見ていきましょう。
SPIも含め、適性検査は就活が本格化する3月後半から5月頃までに受験するのが一般的なスケジュールです。就活は3月1日の情報解禁日を皮切りに、エントリーシート提出や面接対策と、忙しい日々を過ごすことになるため、その合間をぬってのSPI対策は難しくなります。
そのため、情報解禁日である3月1日までにはSPI対策を終えたいところですが、ギリギリの予定を組むのはオススメしません。なぜなら就活では自己分析や企業・業界研究など、対策すべき事柄が他にもたくさんあるからです。
大学3年3月から本格的に就活を始めるにしても、その前に自己分析や企業・業界研究を済ませておく必要があります。それらとSPIの対策を並行して行うのは大変で、現実的なスケジュールではないのです。
余裕をもって対策していくためにも、大学3年生の秋ごろにはSPI対策を始めましょう。
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30~60時間は勉強時間を設ける必要がある
SPI対策をいつから始めるか決める上では、30~60時間の勉強時間を設ける必要があることを考慮してください。SPIはこれまで大学受験で経験してきた出題方法とは異なるため、しっかりと時間をかけて対策しないと突破することが難しいです。
また、SPIでは短時間で多くの問題を解く必要があり、出題分野もさまざまです。問題自体は中学〜高校生レベルとされていますが、一度に多くの分野の問題を解かなくてはならないため、慣れていないと苦戦します。
問題数や出題範囲を一通り対策するだけでも相当な時間がかかりますし、しっかりと対策していくとなると最低でも30〜60時間は勉強時間が必要になります。
また、前述のように就活は自己分析や企業・業界研究など、やることが多く忙しいです。SPIの勉強時間に30〜60時間の時間を確保するためにも、早いうちから対策を始めるようにしましょう。
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遅くとも受験1ヶ月前には始めないと間に合わない
SPI対策は最悪でも試験1ヵ月前には始めないと間に合わない恐れがあります。
最低30時間を目安にした場合、1日1時間勉強するとして×30日で何とか30時間、1日2時間勉強すれば×30日で60時間を確保できます。しかし対策期間がそれより短いと1日に何時間もの勉強が必要になり、現実的な数字ではありません。
また、短期間に無理やり詰め込んだ記憶は定着しにくいため、たとえ勉強時間自体を確保できても効果は薄いです。
就活を始める時期が遅かったり、就活準備で忙しく、なかなかSPIの対策ができなかったりといった人も中にはいるでしょう。そのような人は1か月集中してSPIの対策をするようにしてください。
ただし、やはり問題数の多さから多くの勉強時間が必要になるのが、SPI対策の難しいところです。多くの時間を確保するためには、1ヵ月前からの対策でも”遅い”と言えるでしょう。
ですから、対策が手遅れとなってしまわないよう、早いうちから対策することをオススメします。
SPIだけでなく、就活に遅れを感じてる人はキャリチャンの就活支援サービス「出遅れ就活サポート」を利用してください。性格検査で高得点を狙える相性のよい企業を紹介し、出遅れてしまった就活をすぐに巻き返すための対策を支援します。
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インターンや早期選考に参加する場合はもっと早くから始める
SPI対策をいつから始めればいいか悩んでいる就活生の中で、インターン選考や早期選考に参加する人は、秋よりも早くから勉強をスタートする必要があります。
インターンは企業側と就活生が、本選考を受ける前に相性を確かめる職場体験です。しかし、インターンとして受け入れられる人数には限りがあるため、選考を行い、SPIやそれに近いテストを実施する企業もあります。
インターンは大学3年の夏・冬に開催されるケースがほとんどで、選考はその1か月ほど前から始まります。そこから逆算すると、夏のインターンに参加する場合は大学3年の春から、冬のインターンに参加する場合は大学3年の秋からSPI対策を始める必要があるわけです。
インターンは本選考を受ける前の重要なイベントなので、できる限り参加をオススメします。そのためには、SPI対策を早めに実施することが大切です。
また、ベンチャー企業や外資系企業など、経団連に非加盟の企業は3年3月よりも早く採用選考を開始します。大学3年生の冬には選考を始める企業が多いです。つまりSPIを受験する時期も、その分早まります。
いつからSPI対策をすればいいのか悩んでいる就活生は、自分の就活スケジュールに応じてSPI対策を始めましょう。
SPI対策が早くから必要な理由
ここまでSPIをいつから対策すべきかについて解説してきましたが、そもそもSPIは就活においてどれほど重要なものなのか気になる人もいるでしょう。
結論からいうと、SPIは就活においてとても重要で、対策が必須の項目です。その理由は4つあります。
SPIの対策が必要な理由を理解できれば、SPIの対策にも前向きになれると思うので、しっかりとチェックしておきましょう。
多くの企業でSPIを取り入れているから
SPI対策が早くから必要な理由としてまず挙げられるのが、採用活動にSPI試験を導入している企業が多いことです。SPIは採用活動に使われる適性検査の中で、もっとも利用企業数が多い適性検査だといわれています。
エントリーシートの提出、一次面接、二次面接、最終面接とあるように、SPI試験も採用選考の一環として受験させる企業がたくさんあるのです。
その理由は、SPIを受験させることで以下のようなメリットがあるからです。
- 学生の基礎能力や性格がわかる
- 企業との相性や配属先の選定に役立つ
- 採用の効率化が期待できる
SPIを受験させることで、学生の基礎能力や性格がわかります。出身大学によってある程度地頭の振り分けができたとしても、個々の違いを明確に知る手段は少ないです。
しかし、SPIを用いれば学生の基礎能力を細かく測定できます。大学受験と違い、頭の良悪がすべてではないものの、どの企業も求める学習力のボーダーラインがある程度定められているため、SPIの結果は重宝されるのです。
また、SPIでは性格検査から学生の性格についてもわかります。面接などから知りえない正直な性格を知れるのも、企業にとっては大きなメリットだと言えるでしょう。
これらの結果は企業との相性をはかるために利用されます。企業に合っているかどうか、入社後も活躍できるかどうか、会社の人たちに馴染めるかなどを推し量ることができるのも、SPIを受験させる大きなメリットです。
最後のメリットは、採用の効率化が期待できることです。多く集まる学生一人ひとりをじっくりと吟味することは現実的に難しいですが、SPIを用いればある程度ふるいにかけられます。
SPIを通して学生の基礎能力や性格を数値化し、一定の合格ラインを設けることで、面接へと進める学生を選別するわけです。このように、SPIは企業にとってメリットが多くあるため、採用活動に導入している企業が多数あります。
そのため、学生は就活を行う上で、”ほぼ必ずSPIを受験することになる”と思って、対策していく必要があるでしょう。
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選考結果に大きく影響するから
SPIの対策が早くから必要な理由として次にあげられるのが、選考結果に大きく影響することです。
前述のように、多くの企業では採用の一環としてSPIを取り入れています。しかも試験結果をエントリーシートや面接と同じぐらい重要視しているため、早くからしっかり対策しないと初期選考を突破できないでしょう。
どの企業も必要とされる能力があり、それらの能力があるかどうかを、採用活動を通して見極めています。大学の偏差値という大きなくくりではなく、洞察力に優れている人材、計算に強い人材といったように、それぞれの能力に特化した人材を探しているのです。
SPIの能力検査では、そういった詳細なデータを収集することが可能です。また、性格検査においても、就活生の性格を客観的なデータとして数値化できます。
内定が欲しい就活生はどうしてもエントリーシートや面接で、自分をよく見せようとしてしまいます。それ自体は悪いことではありませんが、企業側はSPIを導入することで表面的な部分だけではなく、内面的な部分を知ったうえで内定を出すかどうかを判断したいのです。
SPIを実施すれば客観的なデータから、企業に馴染めるかどうかや、企業の雰囲気に合っているかどうかなども把握できます。さらには、入社後にはどこの部署に配属するかまで、SPIを通して判断する企業もあるくらいです。
このように、SPIの受験結果は企業が就活生について深く知るための材料となり、採用選考の合否に大きく影響を及ぼします。しっかり対策していかないと”足切り”の対象となってしまうので、手を抜かないように注意しましょう。
合格ラインが高い企業が多いから
早くからSPI対策が必要な理由として次にあげられるのが、採用選考におけるSPIの合格ラインが高く設定されている企業が多いことです。多くの企業は単に学生の能力や性格を知るためだけでなく、独自の「合格ライン」を設定し、それを元に足切りを行っています。
詳細な合格ラインは企業ごとに異なりますが、一般的に必要だといわれている正答率は以下のとおりです。
種別 | 正答率目安 |
---|---|
外資系コンサル | 90%以上 |
財閥系を含む大手商社 | 80~90% |
メガバンク | 80%以上 |
大手出版社 | 80%以上 |
民放テレビ局 | 80%以上 |
中小企業 | 60~70% |
外資系企業や大手企業などは合格ラインが高い傾向にあります。しかし中小企業でも60〜70%の正答率は必要です。もちろん企業によって細かなラインは異なってきますが、目安として覚えておくとよいでしょう。
合格ラインの高い企業を受ける場合には相当な対策をしていかないといけないため、十分に対策の時間を設けるようにしてください。
前述で、企業は学生の個々の能力を知りたいと紹介しましたが、中には「学習力の高さ」「偏差値の高さ」を個々の能力として求めている場合があるのも事実です。反対に、「SPIの点数は参考程度」「あくまで能力から判断する」といった企業もあります。
これから受ける企業がSPIをどのように利用しているかわかりませんが、能力検査の点数を大きな判断基準としている場合もあるので、早くから十分対策しておくに越したことはないでしょう。
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問題数が多く、制限時間が厳しいから
SPI対策が早くから必要な理由として、問題数の多さと制限時間の厳しさもあげられます。SPIは問題数が多いのに対して試験時間が短いため、しっかりと対策できていないと解ききれない問題を多数残したまま時間切れになってしまうのです。
SPIには「Webテスティング」「テストセンター」「ペーパーテスティング」「インハウスCBT」の4つの受験方法がありますが、たとえばペーパーテスティングの場合、試験時間と問題数は以下のとおりです。
性格検査 | 能力検査 | |
---|---|---|
試験時間 | 40分 |
|
問題数 | 300問 |
|
1問あたりの解答時間 | 8秒 |
|
上記のようにペーパーテスティングの性格検査では、制限時間40分でなんと300問もの問題に答えなくてはなりません。つまり1問あたり8秒で答える計算になります。能力検査は言語分野を30分で40問、非言語分野を40分で30問答える必要があり、1問あたりにかけられる時間は45秒~1分20秒です。
性格検査の8秒から見ると能力検査の1分は長く感じるかもしれませんが、その分問題の難易度も上がるため、非常にタイトな時間配分となっています。
このことから、試験で時間配分の難しさに苦戦してしまう恐れがあるため、SPIの対策を早くからしっかりとしておく必要があるのです。
Webテスティング・テストセンターはパソコン受験で、解答状況次第で次の問題が変わるため問題数は公表されていませんが、試験時間は以下のとおりです。
性格検査 | 能力検査 | |
---|---|---|
試験時間 | 30分 | 35分 |
Webテスティング・テストセンターでは1問ずつに制限時間が設けられており、時間内に答えられないと強制的に次の問題へと進みます。具体的な制限時間は問題ごとに異なりますが、ペーパーテスティングの例を見ても問題に対する解答時間の想定が短いことは確かです。
また、Webテスティング・テストセンターには正答率が高くなると問題の難易度が上がるという特徴もあります。時間に追われる中、難易度も上がっている状況で点を取るためには、スピーディーかつ正確に答えを導き出せるよう早くから対策する必要があるのです。
いつから始めるかの目安|SPIの分野別対策と必要な勉強時間
SPIの試験は大きく分けて「能力検査」と「性格検査」の2つです。そして能力検査はさらに「言語」「非言語」「英語」「構造的把握力」に分けられます。
「英語」と「構造的把握」はオプションとなるため、すべての企業で受験するわけではありませんが、企業によって受験する可能性もありますので、必要に応じて対策が必要です。
SPI対策をいつから始めるか考える上では、分野別の対策に平均でどれくらいの時間が必要か知っておいた方がよいでしょう。就活生にはそれぞれ得意な分野と苦手な分野があるため、自分ならこの分野の対策にどれくらいの時間がかかるのか考慮して、いつから対策するか決めるべきです。
そこでこの章では、以下の5つに分けてそれぞれの分野別の出題内容や対策法、必要な勉強時間について解説していきます。
出題される内容と対策法、そして目安となる勉強時間を把握し、いつから対策をスタートしていくのか考えていきましょう。
SPIの対策に集中したいという人は、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」にご参加ください。プロのキャリアアドバイザーが、企業紹介や自己分析などの対策をお手伝いするので、SPI対策の時間をしっかりと確保できます。
言語分野の対策と勉強時間の目安
能力検査の言語分野では、中学~高校で習う国語のような問題が出題され、問題を読み解く力や言葉の意味などを問われます。具体的な問題の種類は以下の通りです。
分野 | 内容 |
---|---|
語句の意味 | 問題文の意味と合致する語句を選択肢から選ぶ問題 |
語句の用法 |
複数の文章から同じ用法で使用されている文章を選ぶ問題 ※「多義語」もしくは「文法」を問う |
二語の関係 | 複数のペアから同じ二語関係にあたるものを選ぶ問題 |
熟語の成り立ち | 熟語の成り立ち方として適したものを選択する問題 |
空欄補充 | 文章中の空欄に入る適切な語句を選ぶ問題 |
文の並び替え | バラバラな文章を並べ替えて1つの文章を成立させる問題 |
文節の並び替え | 順序がバラバラになった複数の文節を正しい順序に並べ替える問題 |
長文読解 | 長文を読んで内容の正誤を答える問題 |
上記のように、言語ではさまざまな分野の問題が出題されます。受験方法によって出題内容は異なるので、どの問題が出題しても大丈夫なように対策しておきましょう。
具体的な対策法は、普段から新聞や本を読み、言葉の意味や文法を知ることです。どの問題も言葉の意味や用法を知らないと、問題を解くことが難しくなります。
そのため、普段から新聞や本などを読み、言葉の意味や文法の意味を理解するように心がけましょう。また、長文読解の問題に備え、読解力を高めることもポイントです。読解力も新聞や本を読むことで鍛えられます。
言語に必要な勉強時間の目安ですが、10〜20時間は確保してほしいです。1日1時間する場合、×10〜20日間は必要になるので、1日に確保する勉強時間とかかる期間を考えたうえで、対策を始めていきましょう。
非言語分野の対策と勉強時間の目安
非言語分野は、中学~高校で習う数学のような問題が出題されます。具体的な問題の種類は以下の通りです。
分野 | 内容 |
---|---|
推論 | 与えられた情報から内訳や順序などを推測する問題 |
料金 | 割引額や合計の支払い金額を算出する問題 |
損益 | 原価(仕入れ値)・定価・売価・利益・割引の関係からそのいずれかを算出する問題 |
順列・組み合わせ (場合の数) |
与えられた条件の場合に何通りのパターンがあるのか算出する問題 |
割合と比 | 条件から割合や比率を求める計算問題 |
仕事算 | 異なるペースで仕事をする複数の人や物が、一緒に仕事をした場合にかかる時間を計算する問題 |
集合 | 特定の条件を満たす人や物の数を求める問題 |
代金清算 | それぞれ異なる料金の商品を複数人で買った場合、誰が誰にいくら払う必要があるかなどを求める問題 |
速度算 | 速度・時間・距離の関係性を題材にした問題 |
特殊算 | 異なる金額の商品を複数種類購入した場合に、いくつずつ購入したのかや、いくら分ずつ購入したのかを問われる問題 |
分割払い | 商品の代金を分割払いしたときの総額や、1回あたりの支払い金額が総額のどれだけに相当するかなどを算出する問題 |
濃度算 | 水溶液の濃度や溶媒・溶質の質量を求める問題 |
通過算 | 電車などの動く物の速度や動いた時間から、物の長さを算出する問題 |
流水算 | 川の流れとその中を進む物体を題材とした速度・時間・移動距離を問われる問題 |
これらすべてが一度の試験で出てくるわけではありませんが、どの種類の問題が出てきてもきちんと対応できるようにしておきましょう。
具体的な対策法は、短い時間で問題を解けるよう、制限時間制の出題方法に慣れることです。非言語では短い制限時間で、多くの問題を解いていかなくてはなりません。計算をすることを考えると、非常にタイトな時間となるため、解き方に慣れておくことが非常に重要なポイントとなります。
解き方に慣れるためには、問題集を繰り返し解くとよいでしょう。問題を繰り返し解くことで、問題の解き方をマスターでき、本番でもスムーズに解答できます。
非言語対策に必要な勉強時間ですが、20〜30時間は確保してほしいです。非言語は問題の難易度が高いので、言語よりも多くの時間を確保する必要があります。文系の人はさらに多くの勉強時間を確保しておくと安心です。
英語能力検査の対策と勉強時間の目安
英語の検査はすべての企業で実施するわけではありませんが、外資系や航空系など、英語のスキルが必要になる企業で実施されます。そのため、受ける企業によっては英語の対策が必須です。
英語の検査は、大学のセンター試験レベルだと言われています。具体的な問題の種類は以下の通りです。
分野 | 内容 |
---|---|
同意語・反意語 | 選択肢の中から同じ意味もしくは反対の意味の言葉を選ぶ問題 |
空欄補充 | 文章にある空欄に合う単語を選択肢から選ぶ問題 |
英英辞典 | 英語で書かれた説明文を読み、その意味に最も近い英単語を選択する問題 |
誤文訂正 | 英文中にいくつか下線が引かれている中から誤っている部分を選ぶ問題 |
和文英訳 | 日本語の文章に最も近い意味となる英文を選択する問題 |
長文読解 | 200〜300語程度の長文から、その内容として正しいもの・間違っているものを選ぶ問題(空欄を補充する問題もあり) |
英語の問題では、TOEICなどのようなリスニングやスピーキングのテストは行われません。書き取り(選択式)と読み取りのテストです。
英語に必要な勉強時間ですが、20〜30時間はほしいです。問題のレベルが大学センター試験レベルと高いため、多めに勉強時間を確保しましょう。英語の対策も行うとなると、相当な時間が必要となるので、早いうちからSPIの対策を始めてください。
構造的把握力検査の対策と勉強時間の目安
構造的把握検査もすべての企業で受けるわけではありませんが、企業によって受験する可能性があるため、対策が必要です。
構造的把握力検査は「言語系」と「非言語系」の2つの種類があり、どちらも全体像を把握する力とそれを精査する力が試されます。
具体的な対策法は、言語も非言語もどちらも設問の細部までしっかり確認し、設問の意図を正しく理解するように心がけることです。そのためにも、問題集を繰り返し解くことで、問題の解き方に慣れましょう。
構造的把握力の対策に必要な勉強時間ですが、10〜30時間くらい確保してください。構造的把握力の問題は特殊で、得意不得意と、感じ方はそれぞれです。そのため、苦手だと感じる人は長く対策の時間を設けましょう。
性格検査の対策と勉強時間の目安
性格検査はどの企業でも必ず受けるテストです。テスト内容は心理テストのようなもので、今流行りの性格診断テストMBTIに似ています。
前述のように性格検査は問題辺りの時間制限がもっとも厳しいので、どんどん答えていくことが大切です。また、多くの企業では性格検査の結果をもとに、面接との相違がないかをチェックします。そのため、試験との結果に矛盾が生じないよう、正直に答えていくこともポイントです。
性格検査は心理テストのようなものなので、能力テストのように事前に対策はできません。変に考えずに、正直にどんどん答えていきましょう。
いつからでも各分野に共通して必要なSPI対策の方法
SPIは新卒採用においてとても重要で、結果が内定に大きな影響を及ぼすことから、対策が必須です。また早いうちから対策をしていくことが求められますが、分野ごとの対策法を見ても、具体的に何からどう手をつけていけばよいのかわからない人もいるでしょう。
そのためこの章では、各分野に共通するSPIの対策方法を紹介していきます。具体的な対策方法は、以下の3つです。
上記の対策について、それぞれ見ていきましょう。
1冊の問題集を完璧に仕上げる
SPIの対策をする際は、1冊の問題集をやりこみ、完璧に仕上げましょう。SPIを攻略する上で最も大切なのが、”問題の傾向を掴むこと”です。どのような問題が出題され、どのように解いていくのかがわかると、試験でスイスイと問題が解けます。
大学受験の勉強ではたくさんの参考書を購入していたと思いますが、SPIは1冊で十分です。SPIの問題集はどれも同じような内容が掲載されており、何冊解いても効果はあまり変わりません。問題の傾向を掴むことが目的なので、1冊の問題集を繰り返し解けば十分です。
しかし、選ぶ本には注意してください。SPIにはいくつか種類があり、高校生向け、中途採用向けとあります。就活生が受けるSPIは「SPI-U」です。間違えないようにしましょう。
また、SPIの試験は毎年少しずつ改定がくわえられ、それに合わせて問題集も毎年新しい版が発行されます。どの問題集も同じような内容といっても、年号によって問題の傾向は少しずつ異なるので注意が必要です。あまり古い物は選ばないようにしてください。
1冊にいろいろな分野の問題が収録されている問題集だと、得意、不得意が割り出せてよいでしょう。苦手だと感じる問題は重点的に対策していきます。
キャリチャンでも解説付きの問題集を用意しているので、参考にしてください。
【就活対策資料】
SPI解説付き問題集
時間配分に慣れる
SPIの対策としては、時間配分に慣れておくことも重要になります。前述のように、SPIは問題数の多さに対して試験時間が短いです。パソコン受験では1問あたりの解答時間が制限されていることから、一部の問題に的を絞ってじっくり解くというわけにもいきません。短い時間で正確に答える必要があります。
そのため、時間内にスムーズに答えていくためにも、どれくらいのペースで答えていくのか自分の中で時間配分を決めておきましょう。得意な問題ではできるだけ素早く確実に正答し、苦手な問題ではある程度のリミットを過ぎても無理ならあきらめるといった判断が必要です。
時間配分に慣れるためには、問題集を用いるとよいでしょう。問題集を繰り返し解くことで問題の傾向を掴み、練習のうちから時間を設定して解答していきます。どの問題に何秒かかるのか、苦手な問題、得意な問題それぞれ解くのにどれぐらいかかるのかを調査しましょう。
ペーパーテストは自分で解く問題の順番を選べるので、難しい問題が出たら後回しにし、解ける問題から解いて行くというやり方ができます。しかし、そのほかのテストでは解答する順番を選べません。
そのため、どの問題にもスムーズに答えられるように、時間配分に慣れるための対策をしましょう。
模擬試験を受ける
SPI対策として、模擬試験を受けるのもよいです。模擬試験では他の就活生と比較した偏差値として結果が示されるため、その時点での実力を試せます。まずは模擬試験を受けて、それを参考にいつから本格的に対策するか考えるのも1つの手でしょう。
また、模擬試験では本番に近い形でSPIを受けられるため、実際の試験の雰囲気がわかりますし、時間配分も掴みやすいです。練習のためにも勉強が進むごとに何度か受けて、対策の効果を確認しましょう。
誰でもいきなり本番に挑むのは怖いですし、完璧にこなすことは難しいです。しかし、模擬試験なら「練習だから」「万が一失敗しても大丈夫」という保険からリラックスして試験に望めます。そして、その経験が力となり、本番へとつながるでしょう。
いくら自習に力を入れても、本番による緊張感の中ですべての本領を発揮するのは難しいです。ですので、積極的に模擬試験を受けて慣れていきましょう。
模擬試験のほかには、本命企業でSPIを受ける前に、採用選考にSPIを取り入れている別の企業で実際にSPIを受ける手もあります。本命企業と似通った人材を求めている企業で事前にSPIを受けておけば、性格的な適性も確かめておけるので一石二鳥です。
キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」では、求める人物像やSPIも含めた選考方法を限定した企業紹介も可能です。ES・面接へのアドバイスなど就活全般のサポートも無料でしていますので、ぜひ参加してみてください。
SPI対策はいつからと言わず早めに始めるのがオススメ!
SPIは就活においてとても重要で、結果が内定に大きく影響することから対策が必須です。また、問題の多さに対して制限時間が短いなど、特殊な試験であることから、対策に多くの時間が必要になります。
そのため、多くの対策時間を確保するためにも早いうちから対策を始めましょう。大学3年生の秋には対策を始め、就活が本格化する頃までには対策を終えていてください。
そうでないと、自己分析や業界・企業研究、エントリーシート対策や面接対策などといった、そのほかの就活対策を十分に行えません。
SPIを含め、どれも十分な対策が求められるので、早いうちからSPIの対策を始め、余裕をもって就活に挑めるようにしましょう。
また、SPIの対策に集中するために就活エージェントを利用するのもよい方法です。就活エージェントを頼れば、企業探しやその他の対策を手伝ってもらえるため、SPI対策に時間を割くことができます。ぜひ利用を検討してみましょう。
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この記事の監修者
廣瀬 舞
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
大学卒業後、教育機関を経て入社。7年間、キャリアカウンセラーとして新卒・中途・既卒求職者の就職を支援し、これまでに4000名以上の求職者を担当し内定まで導いている。女性ならではの親切丁寧な対応が定評を呼んでおり信頼度が厚い。
就活支援の得意分野は「面接対策」。特に現代ならではの動画面接、オンライン面接の対策実績は1000社以上、2000名以上を支援してきた実績がある。
また、これらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している