【就活生必見】印象を残すゼミ活動の書き方と伝え方について
2025年10月31日

就活で使うエントリーシートでゼミ活動を書く欄があるんですが、テーマも成果もあまり自信がなくて…。どう書けばいいのか、正直よくわからないんです。
そうですよね。ゼミ活動の欄は、研究の内容そのものよりも「どう考え、どう行動したか」を見られていることが多いんです。企業の視点からも書き方が重要になりますよ。


ちなみに、友人にゼミに入ってない人もいて、そういう場合って空欄にしてもいいんでしょうか?それとも何か別のことを書くべきなんですか?
ゼミに入っていない場合でも、他の学びや経験をうまく代替することができます。今回はゼミ欄の書き方について、テーマの決め方から構成、NG例まで詳しく解説しますね。

目次
ESのゼミ欄を書く前に整理しておくべきこと

就活のES(エントリーシート)にゼミ活動を書く際には、まず何をどのように書くかを整理しておくことが重要です。ここでは、ゼミ欄を効果的に仕上げるために準備しておきたい4つの視点を紹介します。
ここで紹介する内容を参考にして、自信を持ってゼミ欄を書ける準備を整えましょう。
ゼミ活動の事実を時系列で洗い出す
ESのゼミ欄を書く前には、ゼミ活動の事実を時系列で洗い出す必要があります。ゼミ活動については、まず事実を時系列で洗い出しておくと書きやすくなるでしょう。
なぜなら、企業は結果だけでなく過程も含めて応募者の姿勢を見たいからです。調査や実験、発表といった具体的な行動を一つひとつ思い出し、順序立ててメモしましょう。
たとえば、以下の流れです。
- 3年春にテーマ決定
- 夏にアンケート調査
- 秋に中間発表
- 冬に最終レポート
結果だけを強調するよりも、準備や実践の過程も書くことで、主体性や粘り強さが伝わります。さらに、ゼミで困難に直面した場面やそれをどう乗り越えたかも拾い出しておくとよいでしょう。
時系列で整理することで、自分がどのタイミングでどんな役割を担い、どう貢献したのかが明確になります。結果、説得力のあるゼミ欄を作成できるでしょう。
自分の役割と果たした貢献を整理する
ESのゼミ欄を書く前に、ゼミでの立ち位置や役割を整理しておくことも欠かせません。
理由は、リーダーでなくても貢献できる場面は必ずあるからです。
たとえば以下の行動が例に挙げられます。
- 議論の中で積極的に意見を出した
- まとめ役として全体の方向性を調整した
- 分析を担当して裏方として支えた
上記のようにエピソードを明確にしておくと、自分なりの強みを具体的にアピール可能です。さらに、どの場面で自分が何を意識して行動したのか、結果どのような影響をチームに与えたのかも合わせて記録しておくと説得力が増すでしょう。
リーダー経験がなくても、協調性や柔軟性、提案力などは十分評価されるポイントです。自分の貢献を整理しておくことで、ESに記載する際に的確なアピールができるでしょう。
得た知識とスキルをリストアップする
ゼミを通じて得た知識やスキルも、ESのゼミ欄を書く前に書き出しておきましょう。
なぜなら、仕事にどう活かせるかを示せるからです。
データ分析力や論理的に構成する力、プレゼンテーションのスキルなどが挙げられます。さらに、ディスカッションを通じて培われた調整力や、資料作成の精度を高める工夫など、細かなスキルも見逃さずリスト化しましょう。
ただし、難しい専門用語ばかりだと伝わりにくいので、仕事で活かせる表現に言い換える工夫も必要です。例として「分散分析」は「データから課題を発見する力」といった形に変換すると、読み手に伝わりやすくなります。
事前に自身の知識とスキルも整理しておけば、ゼミ活動の成果を簡潔かつ具体的に伝えられます。
企業の求める人物像に照らして取捨選択する
ESのゼミ欄を書く前に、企業の求める人物像に照らしたうえで記載すべき内容を取捨選択しましょう。
理由は、応募先の業務やカルチャーに合わない情報を盛り込むと、かえって印象を薄めてしまう可能性があるからです。応募先に関連性の薄い研究テーマや特殊な用語は思い切って省き、代わりに汎用的に通じる協調性や課題解決力といった要素を残すように意識しましょう。
たとえば、特定の理論名や手法を長々と書くより「問題を特定し、計画的に解決する力を培った」といった表現の方が伝わりやすくなります。
さらに、企業が求める資質を求人票や企業サイトで確認してから、エピソードの中から合致する部分を選び出すと効果的です。企業視点を意識しながら、必要な情報だけを残す姿勢が欠かせません。
就活でゼミ活動について問われる理由

ESや面接でゼミ活動を聞かれるのには、企業側の意図があります。ここでは、採用担当者がゼミについて質問する際に注目している3つのポイントを解説します。
ここで解説する内容を読むことで企業が求める視点を意識し、効果的にゼミ活動を伝えるヒントが得られるでしょう。
あわせて、キャリチャンの「就活相談サポート」も活用してください。ESへのゼミ活動の書き方や面接の立ち回りなど、キャリチャンがご紹介する企業に合わせた具体的なアドバイスをご用意しています。あなたに合った選考対策を、一緒に進めていきましょう
興味関心や人柄を把握したい
ゼミ活動について聞くのは、応募者の興味関心や人柄を知るためといえます。
理由は、学問分野の選択理由やテーマへの熱意が、その人の志向や性格に直結することが多いからです。
たとえば、社会問題に関する研究を選ぶ人は社会貢献意識が高く、理論検証型の研究を好む人は分析志向が強いといえるでしょう。さらに、どんなことに情熱を注いで取り組んできたのかが見えると、入社後の姿勢も想像しやすくなります。
企業はゼミ活動の背景から応募者の価値観や人間性を見抜こうとしているのです。ゼミ欄ではただテーマを書くのではなく、なぜそれを選んだのか、どの部分に魅力を感じたのかも伝えると効果的でしょう。興味や人柄をアピールすることで、印象に残る回答につながります。
自主性・課題解決力の有無を見極める
企業がゼミ活動で見たいこととして、応募者が自主的に課題に取り組み、問題を解決する力があるかどうかが挙げられます。
なぜなら、業務では上からの指示を待つのではなく、自ら動いて改善や提案を行う姿勢が求められるためです。
たとえば、ゼミ内で研究テーマを決める際に積極的に案を出したり、進行が遅れた際に周囲と協力して挽回した経験は高く評価されます。また、問題に対してどのような視点でアプローチし、どんな方法で解決に導いたのかも重要なポイントです。
指示されたことをこなしただけではなく、自分なりの考えや工夫があったことを伝えると、企業は自主性の高さを感じやすくなります。自主性や問題解決力に関する視点でエピソードを選び、書き方を工夫するとよいでしょう。
入社後の活躍の可能性を測る
ゼミ活動から、入社後にどのように活躍できるかを測るのも企業の狙いといえます。
なぜなら、ゼミで培った論理的思考や分析力、調整力などが業務で活かせる資質と重なることが多いためです。
たとえば、調査結果をまとめてプレゼンする経験は、社内外での説明力や提案力につながりますし、データ分析は市場調査や課題発見に役立ちます。さらに、ゼミの研究テーマが企業の事業や業務内容と関連していれば、業務適性や関心度の高さが伝わりやすくなるでしょう。
ゼミ活動の説明では、自身が得たスキルや視点がどのように企業で役立つかを意識して書くのがおすすめです。
ゼミのテーマ設定で就活での評価を高めるコツ

就活でゼミ活動を効果的にアピールするためには、テーマ設定の仕方にひと工夫が必要です。ここでは、企業に響くゼミテーマの選び方や見せ方について、4つの視点から解説します。
ここで解説する内容を参考にして、自信を持ってゼミテーマを伝えられるように準備しましょう。
ゼミテーマは「問題意識」から導く
ゼミのテーマは、まず自分の問題意識から選ぶと説得力が増します。
なぜなら、社会問題や身近な違和感から着想したテーマは、志向や考え方が伝わりやすいからです。
たとえば、地域の高齢化に関心があれば「地方コミュニティの活性化に関する調査」など、背景にある気づきを明確にすると、単なる研究紹介ではなくなります。さらに「なぜその問題に関心を持ったのか」という動機も添えると、企業にあなたの価値観が伝わりやすいでしょう。
表面的なキーワードや教授の推薦だけで決めた印象を与えるのではなく、自分なりの視点でテーマを掘り下げることが大切です。問題意識を出発点にすることで、話に一貫性が生まれ、面接でのやり取りもしやすくなるでしょう。
テーマに社会性や汎用性をもたせる
ゼミのテーマは、できるだけ社会性や汎用性を意識して設定するのが望ましいといえます。
理由は、実社会に応用できる視点があるテーマは企業の興味を引きやすいからです。
たとえば、マーケティングのゼミであれば「消費者心理の分析」というテーマは、業界や職種を問わず伝わりやすいですし、環境問題やデジタル化のように時代性のあるテーマも評価されやすいでしょう。
また、他分野や業界とつながる視点を広げておくと、志望企業の業務とも関連づけやすくなります。特定分野に偏りすぎず、一般的なビジネスの文脈でも理解されやすいテーマ設定が、就活において有利にはたらくでしょう。
ゼミ内容が地味でも「切り取り方」で魅せる
たとえゼミ内容が地味で目立たないものであっても、切り取り方次第で十分に魅力的に伝えられます。
理由は、企業が重視するのは数値や実績の派手さではなく、取り組み姿勢や考え方だからです。
たとえば、実験の失敗を繰り返しながら工夫を重ねたエピソードや、チーム内の調整で活躍した経験は十分にアピール材料になります。さらに、マニアックなテーマの場合は“わかりやすい言葉”に置き換えて伝える工夫も必要です。
専門的すぎる用語を多用すると読み手に伝わりにくいため、具体例や一般的な表現で説明するのが効果的といえます。切り取り方を工夫することで、ゼミ活動の価値をしっかりと伝えられるでしょう。
「成果がない」テーマでも伝えるべき視点
ゼミ活動の中で、目立った成果や結論に至らなかったテーマでも、伝えるべき視点はあります。
なぜなら、仮説を立てて検証し、試行錯誤する過程自体が評価されるからです。
たとえば、期待通りの結果が出なくても、プロセスの中でどのように改善案を考え、どのように行動を変えたかを書くだけで十分に意欲や課題解決力が伝わります。さらに、結果に至らなくても学びや考えの深まりがあれば、それを言語化することでポジティブに見せることが可能です。
企業は成果以上に過程や成長を見ているため「結論未達だったから書かない」とは考えず、得た気づきをしっかり伝える姿勢を大切にしましょう。
就活用ESに記載するゼミ活動の書き方・基本構成

就職活動で提出するESにゼミ活動を記載する際は、読み手が理解しやすい構成で書くことが大切です。ここでは、企業に伝わりやすい基本構成について3つのポイントから解説します。
ここで紹介する構成を参考に、説得力のあるゼミ欄を書けるように準備しましょう。
以下コラムでは、人事の目に留まりやすいESの書き方について解説しているので、あわせて参考にしてください。
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【エントリーシートの書き方】人事の目に留まるESの書き方をプロが教えます
ゼミのテーマ・研究内容を端的に記載する
ESにゼミ活動を書くときは、テーマと研究内容を簡潔かつ具体的に伝えることが欠かせません。
理由は、採用担当者は限られた時間で多数の書類を読み、内容を一目で把握する必要があるためです。難解な専門用語や冗長な説明は避け、わかりやすい言葉で要点を絞って説明しましょう。
たとえば「消費者心理の調査を通じ、購買行動の傾向を分析した」というように、一文で何を研究したのかが伝わると読みやすさが向上します。
さらに、調査対象や研究手法まで加えると、具体性が増すでしょう。たとえば「20代女性を対象にアンケートを実施し、心理的要因と購買行動の関係性を分析」といった書き方です。
端的にまとめることで、読みやすく記憶に残るゼミ欄に仕上がり、面接でも説明しやすくなります。
選んだ理由と問題意識を示す
ゼミ活動を書く際に大切なこととして、ゼミテーマを選んだ理由や、背景にある問題意識をしっかりと示すことが挙げられます。
なぜなら、ただテーマを書くだけでは、自分の主体性や考え方が読み手に伝わらないからです。
選択の動機を説明することで、課題設定能力や関心の方向性が見え、説得力が高まります。たとえば「子どもの頃から環境問題に関心があり、消費行動が環境負荷に与える影響を調べたいと思った」と書けば、価値観や行動の理由が伝わるでしょう。
また、自分ならではの視点や着眼点を加えることで、他の応募者との差別化を図ることも可能です。たとえば「都市部と地方の購買行動の違いに着目し、地域活性化の視点から調査した」と書くと、独自性が際立ちます。
問題意識を丁寧に言葉にすることで、ゼミ活動を通じた成長や意欲も伝えやすくなり、評価されやすい書類になるでしょう。
得られた成果・学びを整理する
ESに書く際は、ゼミ活動で得られた成果や学びを明確に整理し、伝えることも欠かせません。
理由は、過去の結果だけでなく、そこから何を吸収し、どう成長したかを企業は見ているからです。
研究そのものの成果が出ていなくても、下記のような学びは十分に評価されます。
- 調査データの集計と分析を重ねる中で問題解決力が身についた
- チームメンバーとの調整役を務めることでコミュニケーション力が向上した
さらに、得た知識やスキルが実際の業務でどう役立つかまで言及すると、より具体的な印象を残せるでしょう。たとえば「データを基に論理的に提案する力は、営業活動や資料作成で活かせると考えています」という書き方です。
また、複数の学びがある場合は、箇条書きのように簡潔に並べるのも効果的といえます。学びを整理して書くことで、ゼミ活動を通じて成長した姿勢や、仕事への応用力をアピールしやすくなり、企業に好印象を与えられるでしょう。
就活用ESにおける文字数に応じたゼミ内容の書き方

ESでは、文字数によって求められる情報量や伝え方が異なります。限られたスペースで最大限の印象を残すためには、文字数に応じた書き方の工夫が欠かせません。ここでは、100字以内、200字、300〜400字の3パターンに分けて具体的なコツを紹介します。
ここで紹介する内容を参考に、文字数に応じて効果的にゼミ活動を伝えられるようにしましょう。
また、キャリチャンで提供している履歴書・ES作成マニュアルもぜひ利用してみてください。書き方を丁寧に解説しているだけでなく、過去のインターン志願者の例文も複数掲載しているので、より具体的なポイントが把握できるでしょう。
【就活対策資料】
履歴書・ES作成マニュアル
100字以内:「活動要約+研究対象」に絞る
100字以内でゼミ活動を書くときは、説明ではなく紹介に徹するのがポイントといえます。
理由は、限られた文字数で詳細を書くと、かえって伝わりにくくなるからです。
具体的には「何をテーマに、どんな手法で研究したか」を簡潔にまとめる意識が求められます。たとえば、不要な背景や成果の詳細は思い切って削り、主要なキーワードだけ残すようにしましょう。
また、文章の読みやすさを保つために、主語・述語をはっきりさせることも重要です。情報は削るのではなく、選ぶ感覚で整理してください。100字以内は、あくまで概要を伝え、詳しくは面接で補足するスタンスが適しています。
<100字以内でゼミ活動を書く際の例文>
社会心理学ゼミで「リーダーシップとチーム目標意識の関係性」をテーマに、100名以上の学生を対象としたアンケート調査と分析を行いました。
200字:「経緯+結果」までをコンパクトする
200字の場合は、テーマ設定の経緯から結果までをコンパクトにまとめると効果的といえます。
なぜなら、この文字数であれば背景や動機を軽く触れつつ、成果まで書けるバランスが取れるからです。
構成としては「興味を持った理由→行動や工夫→結果」の順に一文ずつ展開するのが読みやすいでしょう。さらに、論理性や主体性といった評価されるポイントを意識して盛り込むと、印象が強まります。
文章全体がだらだらしないよう、短い文で切り、必要な要素に絞るのがコツです。面接時の説明にもつながるよう、書きながら整理しておくとよいでしょう。
<200字でゼミ活動を書く際の例文>
社会心理学ゼミで、消費者心理を購買行動に結び付ける研究を行いました。学園祭実行委員としてリーダーを務めた経験から、人の心理や行動原理に興味を持ち、100名以上を対象にアンケート調査を実施しました。得られたデータを分析した結果、関係性や目標意識がリーダーシップに影響を与える傾向があると考察しました。
300〜400字:「課題・工夫・成果」で構成する
300〜400字のスペースがある場合は、課題・工夫・成果の流れをストーリー性をもって書くのが有効でしょう。
理由は、詳細まで書ける文字数であり、読む側が共感しやすくなるからです。
PREP法を用い「結論→理由→具体例→まとめ」の順で書くと、説得力と読みやすさが両立できます。たとえば、研究テーマを決める背景、調査・分析の中で工夫した点、得られた成果や学びまで、エピソードに厚みを持たせましょう。
さらに、成長や今後の活かし方まで触れられると、印象がより強くなります。文章量が増える分、無駄な表現や重複は避け、簡潔な言葉を選ぶのがポイントです。
<300〜400字でゼミ活動を書く際の例文>
社会心理学ゼミで「リーダーシップとチーム目標意識の関係性」について研究しました。理由は、学園祭でのリーダー経験から、効果的なリーダー像に強い関心を持ち、ゼミのテーマとして調査を決意したためです。100名以上の学生を対象にアンケートを行い、関係性や組織目標の設定がリーダーシップ発揮に与える影響について検証しました。回答率向上のために設問の順序や表現を工夫し、回収精度を高めるなど試行錯誤を重ね、限られた時間の中で有効な結論を導く力が身につきました。分析結果をもとにディスカッションを行い、他者の意見を取り入れながら論理を構築する調整力も磨かれたと感じます。この経験で培った論理的な思考やデータをもとに判断する姿勢は、今後の業務においても役立つと考えています。
あわせて、以下コラムではPREP法について解説しているので、ぜひ参考にしてください。
就活前にゼミに入っていない場合の書き方

就職活動ではゼミ活動の記載が求められるケースが多いですが、ゼミに所属していない学生も少なくありません。ゼミに所属していない場合でも、書き方を工夫すれば十分にアピールすることは可能です。
ここでは、ゼミに入っていない場合の対応方法を3つの視点から解説します。
ここで紹介する考え方をもとに、ゼミに頼らず自分の強みをしっかりと伝えましょう。
所属していない理由は正直に書く
ゼミに所属していない場合、その理由を正直に伝えるとよいでしょう。
なぜなら、無理に作り話をするよりも、自分の判断や状況を説明した方が印象が良いからです。
たとえば下記のような形であれば、主体的な選択として評価されます。
- 専門性よりも幅広い知識を身につけるため、複数の講義履修を優先した
- アルバイトや課外活動に時間を割き、実践的な経験を重視した
さらに、主体的な選択が自分の成長や価値観にどうつながったのかまで書けると、より説得力が増すでしょう。
重要なのは、言い訳のような印象を与えず、前向きな意図や状況を簡潔に伝えることです。ゼミに所属しなかったこと自体が不利になるわけではないので、自信を持って説明し、自己分析の深さを感じさせる回答を心がけましょう。
他の学業・活動を代替でアピールする
ゼミに代わる経験を探し、それをアピールするのも効果があります。
なぜなら、企業はゼミそのものではなく、経験から得た知識や姿勢に注目しているからです。
たとえば、下記のような経験でも十分に評価されます。
- 特定の講義で取り組んだレポート
- 自主的に進めた研究や読書会
- 長期アルバイトで得た学び
- 学外のボランティアやオンライン講座の修了
ポイントは「どのような課題に対してどのように考え、行動したか」を具体的に示すことです。自主性や主体性が感じられるエピソードであれば、ゼミ活動に匹敵する評価が得られます。
空欄回避の工夫と一貫性を意識する
ゼミに所属していない場合でも、空欄にせず他の経験で埋める工夫が求められます。
理由は、空欄のままだと「やる気がないのでは」と誤解されるリスクがあるからです。
他の設問との整合性も意識して、テーマがぶれないようにすることも欠かせません。たとえば、自己PRや志望動機で触れているアルバイトや課外活動と同じエピソードを用いると一貫性が出て、全体にまとまりが生まれます。
さらに、ゼミに入らなかった理由と、代わりに何を選んだかをセットで説明すると説得力が増すのでおすすめです。書けない項目こそ戦略的に活かし「ゼミに入らなかったからこそ挑戦した別の経験」を強調することで、個性や主体性をアピールするチャンスに変えられるでしょう。
ゼミ経験を他の設問でも活かす書き方

ESのゼミ欄でまとめた経験は、他の設問や面接でも応用できる重要な素材です。ここでは、ゼミ活動を多角的に活かし、就活全体の完成度を高めるための視点を4つ紹介します。
ここで解説する内容を読むことで、ゼミ経験を幅広く就活に活用するヒントが見つかるでしょう。
「関心の連続性」で志望動機に活かす
ゼミ経験を志望動機に活かす際は、自分の関心が企業の事業や課題とつながっていることを示しましょう。
理由は、ゼミ活動が単なる学業の一環ではなく、社会人になってからも発揮される資質であると伝えられるからです。
具体的には、研究を通じて培った視点が、企業の方向性や業界の課題解決に寄与できると説明するのが有効でしょう。たとえば、環境問題を研究した経験を「貴社の環境戦略に貢献したい」という文脈で伝えれば、説得力が増します。
さらに「学んだ知識や手法を実社会で応用し、より大きな価値を生み出したい」という意思を添えると、主体性や成長意欲も感じられるはずです。
ゼミ経験は単なる過去の成果ではなく、志望企業での活躍につながる連続した関心であると示すことで、全体のストーリー性が強まり、他の応募者との差別化にも役立ちます。
面接で深掘りされることを前提に書く
ゼミ経験をESに書く際は、面接で深掘りされることを前提に準備しておきましょう。
理由は、書類と面接の内容が矛盾していると信頼を失い、評価が下がる可能性があるからです。
面接官が深堀する内容として、下記のような質問が挙げられます。
- なぜそのテーマを選んだのか
- 具体的にどのように行動したのか
- 成果が出なかった理由は何か
ESに書いた内容については背景や動機、具体的なエピソードまで整理し、自分の言葉で語れるようにしておくことが大切です。
たとえば、リーダーとして取り組んだ場面を記載したなら、どの場面でどんな判断をし、どのような結果につながったかまで答えられるようにしておきましょう。さらに、ESと面接準備の内容をリンクさせることで一貫性が保て、信頼感も高まります。
質問されそうなポイントを想定し、準備しておくことで、安心感を持って面接に臨めるようになるでしょう。
面接での立ち回りについては、キャリチャンの就活支援サービス「面接サポート」がおすすめです。自己PRや面接対策など、キャリチャンがご紹介する企業ごとに最適化したアドバイスをお届けします。無駄のない準備で、内定への一歩を確実にしましょう。
評価されやすいゼミテーマの特徴を知る
ゼミ活動の中でも、企業が評価しやすいテーマの特徴を理解しておくと、より効果的にアピールできます。
理由は、ゼミのテーマ次第で読み手の理解度や興味が大きく変わるためです。
とくに、社会課題に関連したテーマや、業務内容に接続しやすいテーマは高い評価につながりやすい傾向があります。さらに、調査や実験で得た具体的なデータや数字を示すことで、論理的な思考や分析力が伝わりやすくなるでしょう。
BtoB業界では、課題設定から結論までの道筋が明確で、数値や根拠をもとに説明できるゼミテーマが好まれる傾向があります。
一方で、特殊で狭いテーマの場合は「なぜそれに取り組み、どう応用できるのか」を補足する工夫が必要です。
評価されやすいポイントを意識してゼミ活動を説明すれば、企業のニーズに合致する印象を与え、選考で有利にはたらくでしょう。
ストック型エピソードとしての価値を知る
ゼミ経験は、一度整理しておくことで複数の設問や面接で応用できる「ストック型エピソード」として活用できます。
なぜなら、ゼミ活動は主体性、協調性、課題解決力、論理的思考など、就活でよく問われる要素を多く含んでいるからです。
たとえば、自己PRでは「協調性」を強調し、志望動機では「興味関心の方向性」を示すなど、文脈を変えることで幅広い設問に対応できます。重要なのは、表現の仕方や文脈づくりの工夫です。同じ体験でも、強調する視点を変えれば異なる強みとして打ち出せます。
さらに、あらかじめ複数のパターンを用意しておくことで、面接での応答の幅を広げることも可能です。ゼミ経験を戦略的に「ストック」として準備しておくことで、ES全体の完成度が高まり、就活を優位に進められるでしょう。
就活用ESでゼミ内容を書く際の注意点とNG例

ゼミ活動はESの定番項目ですが、書き方を誤るとせっかくの経験が正しく伝わりません。ここでは、ゼミ欄を書く際に気をつけたいポイントと、ありがちなNG例について3つの観点から解説します。
ここで紹介する内容を参考に、読みやすく伝わるゼミ欄作成を心がけましょう。
抽象的な表現・専門用語の多用は避ける
ゼミ活動を書く際は、抽象的な表現や専門用語を多用しないことが推奨されます。
理由は、読み手である採用担当者は研究分野の専門家ではないため、背景知識がなくても理解できる文章が求められるからです。
たとえば「多変量解析による定量的考察」ではなく「複数の要素の関係性をデータで分析した」という表現にすると伝わりやすくなります。簡潔で具体的な言葉を選ぶことで、全体の印象もすっきりとし、読む側の負担も減るでしょう。
また、長い説明や難解な単語が続くと内容が頭に入らず、評価につながりにくくなるので、平易な表現に言い換える意識が重要です。
<ゼミ欄で専門用語を避けて書く例文>
ゼミでは、消費者の購買行動についてデータを収集し、複数の要素の関係を分析しました。結果をもとに、購買動機における心理的な傾向を考察しました。
結果だけでなくプロセスも重視する
ゼミ活動を説明する際、結果だけを強調しすぎるのは避けましょう。
理由は、企業が知りたいのは結果だけではなく、そこに至るまでの過程での姿勢や工夫だからです。
たとえ目立つ成果がなかったとしても、調査方法を工夫したり、チームで意見を調整したりした経験が評価されるケースは少なくありません。とくに、試行錯誤しながら課題に向き合った過程は、主体性や課題解決力の証明になります。
一方で、ストーリーが散漫になると伝わりづらいため「一番伝えたい軸」を決め、軸に沿ってエピソードを構成するのがコツです。過程の中に成長や気づきを示すことで、印象が深まるでしょう。
<ゼミ欄で過程を重視して書く例文>
ゼミでは、アンケート回収率が低い課題に直面し、質問項目の見直しや説明の仕方を工夫しました。その結果、回収率が向上し、より精度の高い分析が可能となりました。
「ガクチカ」や「自己PR」との差別化を図る
ゼミ活動は、ガクチカや自己PRと重複しがちですが、視点や構成を変えて書く工夫が求められます。
理由は、同じ内容を繰り返すと印象が弱まり、評価されにくくなるからです。
たとえばガクチカでは「困難にどう向き合ったか」を軸にし、ゼミ欄では「問題意識と学び」を中心にするなど、同じ体験でも角度を変えることで新たな魅力が伝わります。
また、文章全体のトーンや強調する部分が異なると、読み手にとっても読みやすくなるのでおすすめです。ES全体のバランスを考え、ゼミ欄ならではの役割を意識しましょう。
<ゼミ欄とガクチカを差別化して書く例文>
ゼミでは、課題設定からデータ分析までの一連の流れを担当し、論理的に物事を進める力を養いました。この経験は、業務における課題発見や提案につながると考えています。
また、キャリチャンで提供している自己PR作成マニュアルもぜひ利用してみてください。書き方を丁寧に解説しているだけでなく、過去のインターン志願者の例文も複数掲載しているので、より具体的なポイントが把握できるでしょう。
【就活対策資料】
自己PR作成マニュアル
他の就活生と差がつくゼミ内容の書き方

多くの就活生がゼミ活動をESに書くため、差別化を意識しなければ埋もれてしまうでしょうここでは、他の学生と一歩差をつけるための4つの視点で書き方を解説します。
ここで紹介する方法を取り入れることで、読み手の記憶に残るゼミ欄が書けるでしょう。
他の学生と差をつけるESの書き方を具体的に知りたい方は、キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」がおすすめです。ゼミ活動のESへの書き方や面接の立ち回りなど、キャリチャンがご紹介する企業に合わせた具体的なアドバイスをご用意しています。あなたに合った選考対策を、一緒に進めていきましょう。
具体エピソードで独自性を出す
ゼミ活動で独自性を出すには、具体的なエピソードを盛り込むことが欠かせません。
理由は、一般的な活動内容だけでは他の学生との差が出にくいからです。
たとえば、研究の過程で予期しないトラブルが起き、その対応策として自分が考えた工夫や行動を書き添えると、印象が強まります。さらに、他の学生では語れないような密度の濃い経験や、自分だけが見つけた視点を紹介すると、独自性が伝わりやすくなるでしょう。
エピソードの具体性は面接での質問にもつなげやすく、準備もしやすいのでおすすめです。
<具体エピソードで独自性を出す例文>
ゼミでは、回収率が低いアンケート調査に直面しましたが、質問項目を見直し、協力者に丁寧な説明を行うことで、回収率を30%から75%に改善しました。この経験から課題解決への行動力を養いました。
グループ活動での役割を明示する
ゼミ活動がグループ単位の場合、自分が果たした役割を明確に書くことで強みを伝えやすくなります。
理由は、チームでの立ち位置や貢献の仕方がわかると、読み手に個性が伝わりやすいからです。
リーダー役でなくても、サポーターとして調整役を担ったり、進行管理でチーム全体を支えたりと、評価されるポイントは多くあります。具体的に「どのような動きでチームに貢献したか」と「他者にどのような影響を与えたか」を言語化しておくとよいでしょう。
<グループ活動での役割を明示する例文>
ゼミではチーム全体のスケジュール管理を担当し、各メンバーの進捗を調整する役割を果たしました。その結果、期限内に質の高いレポートを提出することができ、チームに貢献できました。
数字・データで説得力を高める
ゼミ活動の説得力を高めるには、数字やデータを活用するとよいでしょう。
理由は、定量的な情報があると結果の大きさや行動の効果が読み手に伝わりやすくなるからです。たとえば、調査人数や分析対象の規模、成果の改善度などは明記しておくと印象が強まります。
ただし、無理に多い数字を出すのではなく、意味のある指標を選ぶことが大切です。具体的な数値を盛り込むことで、論理性や信頼性の高いゼミ活動として評価されるでしょう。
<数字・データで説得力を高める例文>
ゼミでの研究では、100名以上のアンケートデータを分析し、年代別の購買傾向を可視化しました。分析結果から有意な傾向を導き出し、研究発表では高い評価を受けました。
比較対象で強みを際立たせる
ゼミ活動を書く際に、比較対象を用いると強みが際立ちやすくなります。
理由は、絶対的な成果ではなく、相対的な差が伝わると印象に残るからです。
たとえば、前年の研究成果や同学年の他ゼミの平均値と比較することで、自分たちの成果や視点の独自性を強調できます。比較することで、活動の価値が具体的に見え、説得力が高まるでしょう。比較の基準はわかりやすいものを選び、簡潔に書くことがコツです。
<比較対象で強みを際立たせる例文>
前年の同テーマ研究では回収率50%だった調査を、質問設計の見直しで75%に向上させました。前年との違いを意識した改善提案が高く評価されました。
就活におけるゼミ活動の伝え方
就職活動では、ゼミ活動は自身の強みや姿勢を伝えるための重要な材料です。
ただし、単に研究テーマを記載するだけでは企業に響きません。
ゼミのテーマは、なぜその課題に興味を持ったのかという問題意識と、結果だけでなく過程での工夫や学びを含めて伝えることで説得力が増します。とくに、読み手が背景知識を持たないことを前提に、具体的な表現を選ぶことが大切です。
また、他の就活生と差別化するためには、具体的なエピソードや自分の役割、数字や比較対象を盛り込むなどの工夫が欠かせません。さらに、ゼミ活動を志望動機や自己PRなど他の設問に応用できる「ストック型エピソード」として準備しておくと、就活全体の完成度が高まります。
視点を意識しながらゼミ活動を整理し、自分ならではの魅力が伝わるように工夫しましょう。企業に伝わるゼミの書き方を実践し、就活を有利に進めてください。
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この記事の監修者

平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。
































