【例文あり】面接で「なぜ専門外を選んだの?」を上手に答えるためのコツ
2023年3月22日
就活お疲れ様です。今回の面接の質問はしっかりと答えられましたか?
キャリアプランナー 平崎
就活生 Aさん
うまく答えられなかった質問が1つありました。
なぜ専門の道ではなく、専門外を選んだの?という質問なのですが、どのように答えればよかったのでしょうか…?
専門学校に行っている人で、専門外の場所で就活をしている時にはよく言われる質問ですね。
どんな回答をしたんですか?
キャリアプランナー 平崎
就活生 Aさん
専門の道では仕事が厳しいと答えましたが、
ぜひ適切な回答の仕方を教えてください。
わかりました。
今回はそんな就活生の皆さんに、企業がなぜその質問をするのか、正しい回答の仕方を教えます。ぜひ参考にしてください。
キャリアプランナー 平崎
目次
面接で「なぜ専門外を選んだのか?」と聞く意図
専門学校で学んだこととは全く関係のない業種の面接を受けると、ほぼ必ずと言ってもいいほど聞かれる「なぜ専門外を選んだのか?」という質問。専門外を選択した学生にとっては答えにくい質問の1つでもあるが、そもそも企業側はなぜそのようなことを知りたいのでしょうか?
ここでは、この質問を答えるために知るべき“質問の意図”について解説します。面接官の意図を理解し、完璧な回答ができるよう準備しましょう。
専門外を選ぶ理由から人柄を知りたい
面接官は「なぜ専門外を選んだのか」という質問から、学生の人柄を知ろうとしています。どのような経緯や理由から専門外を選んだのか、具体的なきっかけは何かなどを知ることで、学生がどのような考えを持っているのかを確認し、そこから人柄を見極めるのです。
これまで専門的に学んできたこととは異なる選択をするというのは、その人だけの理由があり、その理由に対して様々なきっかけや心境の変化があります。そこからあなたがどのような思考を持つ人間なのかを知ろうとしているのです。
また、これまで学んだこととは異なる選択をすることに対して、どれほどの意思のもと決断しているのかも合わせてチェックします。
ただ単純に「専門が嫌だから」という理由なのか、それとも「専門分野を辞めてまで専門外を選ぶべき理由」があるのかで、その人の思考や考えは大きく異なってきますから、様々な角度から学生の人柄をチェックし、企業との相性を図っていきます。
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会社や仕事への適性を知りたい
「なぜ専門外なのか」という質問から、会社や仕事への適性をチェックすることも目的となっています。前述のように、人柄から企業との相性を図ることも大切ですが、単純に「専門外」にも対応できるのかどうかもチェックすることも重要になります。
これまで学んできたことと全く違う内容になりますし、環境も大きく異なります。その中で学生がしっかりと会社や仕事に対応していけるのかどうかは、会社に向かい入れるうえでしっかりと確認しておくべきことになります。
また前述でもお話ししたように、学生が専門外を選んだ理由によっても適性を見極めることができ、具体的に「専門が嫌だから」という理由であれば、「専門外でも嫌だと思えば辞めちゃうのでは?」と悪い印象を抱きますし、「専門外でなくてはならない」という場合には仕事への貢献に期待が持てるでしょう。
専門分野と異なる職種だからこそ、これまでに学んだこととは異なったものへの適応力があるのかどうかを判断することが大切で、それらを見極めていくのがこの「専門外を選んだ理由」というわけです。
面接で「なぜ専門外を選んだのか」を上手に答えるコツ
「なぜ専門外なのか」という質問は学生にとっては答えにくい質問ではありますが、企業側にとっては知りたいことを一気に知れる貴重な質問ですので、学生側もしっかりと対策したうえで答える必要があります。
そのためにはまず、「なぜ専門外なのか」を上手に答えるための下準備が必要となります。ここではそんな質問に上手に答えるための準備と、具体的な答え方について解説していきます。
まずは「なぜ専門外を選んだのか」を明確にする
まずは自分の中で「なぜ専門外を選んだのか」、その理由を明確にしていきます。率直な自分の気持ちから、「なぜ専門での道を諦めたのか」「なぜ専門の道ではダメなのか」など、様々な角度から「なぜ専門外を選んだのか」を考えていきましょう。
自分の中で「なぜ専門外なのか」がわからない場合には、「専門を選んだ場合の自分の社会人生活」を思い浮かべ、どこに後悔を感じるかなどを考えるとよいでしょう。「なぜ専門外なのか」よりも、「専門がダメな理由」から考えていくときっかけが見つかりやすいので、理由がわからない場合にはこの角度から見つけていきましょう。
ただし、そればかりを中心に考えるのはネガティブな内容となってしまいますので、きっかけを見つけたらそこから「なぜ専門外なのか」を考えるようにしてください。ここではあくまで「なぜ専門外なのか」の理由を見つけるためのきっかけ作りです。
また、それでもわからない場合にはキャリアセンターや就活エージェント、専門外へと就職した先輩などに話を聞き、理由を参考に考えるようにしましょう。特にキャリアセンターや就活エージェントなら今の率直な気持ちから「なぜ専門外を選んだのか」を導き出してくれるため心強いです。
専門外の中でその業界・企業を選んだ理由を明確にする
専門外を選んだ理由を明確にしたら次に、専門外の中でもなぜその業界・職種・企業を選んだのか、その理由を明確にしていきます。これまで学んできたことを投げうってまで選ぶその仕事の魅力は何なのか、なぜその仕事でなくてはならないのか、その理由を明確にしていきましょう。
こちらも、「なぜその業界がいいのか」「専門よりも魅力的な点は何か」など、様々な角度から見極めていくことがポイントです。また、「専門分野での就職は難しいから」などといった内容ではなく、“その仕事だから選んだ”をということを明確にしていきましょう。
質問の意図にもあるように、「専門が嫌になったから」などといった理由では悪い印象を与えてしまいますから、そのようなネガティブな内容ではなく、その業界や企業に感じた魅力をしっかりと伝えられるようにしてください。
そして、専門外の中でその業界や企業を選んだ理由が明確になったら合わせて、その業界や企業についても理解を深めておきましょう。業界・企業研究から改めて魅力的な点を見つけるのはもちろん、“専門外でなくてはならない理由”を明確にするためにも、業界や企業そのものの理解を深めておくことが大切です。
専門外でどんな活躍が見込めるかを考える
次は、専門外でどんな活躍が見込めるかを考えていきます。ここは回答においても自分をアピールする最大のポイントとなりますので、しっかりと準備していきましょう。
まずは自己分析から自分の強みを明確にします。そして自分が志望する業界や企業においてどんな強みが通用するかを考えていきましょう。前述で既に業界・企業研究をしていると思いますが、ここでも改めて研究を行い、“どんな人材を求めているか”を明確にします。
業界や企業がどのような人材を求めているかを知ることで、必要なスキルや強みがわかりますので、そこから自分に当てはまるものがあるかを考えると、効率的にアピールすべき強みを明確にできます。
また、強みだけを明確にしてもアピールとしては弱いので、具体的にどのように活躍できるかを考えましょう。ここで具体的に語ることができると高評価を狙えます。
さらに、専門学校を通して身に付けた強みなどをあえて語るのも良いでしょう。分野は違えど、違った形で活かせることをアピールできれば多様性や成長性をアピールできるため、専門外ならではの強みとして強いです。
専門に進む場合の懸念点と専門外ならではの利点を語る
上記3点の準備をしたら次は面接での具体的な回答方法をチェックしていきましょう。ここでポイントとなるのが、“専門に進んだ場合の懸念点と専門外ならではの利点”です。具体的には、専門分野ではなく、専門外に進んだ方がいい理由を語っていくことです。
これまでの準備でもわかるように、専門外を選んだ理由からは“専門外でなくてはならない”ことを示していくことが大切です。そのためにも自分の中で、専門ではなくなぜ専門外でなくてはならないのかを明確にし、そして選んだ業界や企業である必要を語ります。
ここで、ただ「〇〇業界がいいから」というのでは内容が薄いものとなりますから、自分をアピールするためにも、この業界だからこそ活かせる強みや具体的にどう活躍できるのかを語っていきましょう。
専門に進む場合の懸念点ということでネガティブな印象があると思いますが、ここでは「専門は嫌だから」といったものではなく、「専門よりも専門外を選ばなくてはならなかった」ことを意識することが大切です。
合わせて企業が自分を採用するメリットを伝えることが、「なぜ専門外なのか」という質問を答えるための回答方法となります。最後にまとめると下記のとおりです。
- なぜ専門外なのか…専門を諦めた理由と専門外がいい理由(専門が嫌なのではなく、専門よりも専門外の方が活躍できることを示す)
- 専門外の中でなぜこの業界・企業を選んだのか…専門外として選んだ業界・企業の魅力や、この業種ではなくてはならない理由
- 選んだ業界・企業でどう活躍できるか…企業が求める人物像に近づけ、自分の強みを具体的にどう活かせるかを語る
企業側は回答から学生の人柄や仕事への適性を見極めていますから、「専門が嫌だった」というネガティブな内容や、どう活躍できるかといった具体的な話がないものは避けましょう。
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【例文】「なぜ専門外を選んだのかの答え方」
- なぜ専門外なのか
- 専門外の中でなぜこの業界・企業を選んだのか
- 選んだ業界・企業でどう活躍できるか
上記の「回答ポイントから、上記3点を意識し、具体的な回答例文を見ていきましょう。
私は調理を専門的に学んでいましたが、調理の道よりも小売り業界(業種)の方が私の強みである「相手が感じていることを瞬時に読み取り、適切に対応できるコミュニケーション能力」を活かせると思い、専門外の道を選びました。
私は専門学校を通して、自分が起こした行動によって人が喜んでくれることがどれほどいいものなのかを知りました。これまでは料理を作ることでその喜びをかみしめていましたが、私は料理を提供しているときにお客様の喜ぶ顔を目の前で見れることがやりがいだと気づきました。
そのため、直接お客様と関りを持てる小売り業界で仕事をしたいと感じました。また、私は相手が感じていることを瞬時に読み取ることができ、適切に対応できるコミュニケーション能力の高さに自信がありますので、「お客様のために働く」という企業スローガンを掲げる御社で働きたいと思いました。
専門ではなく、志望した業界において具体的にどんな強みを活かしたいのか、また専門学校を通して感じたこと、身に付けたことなどを合わせて語ることで、自分の価値を示すことができます。
また、専門の道を選ばなかった理由についてはネガティブな内容にならないように注意しましょう。面接官によっては「専門の道の何が具体的に嫌だったの?」などと聞かれる場合がありますが、あまり否定的な意見にならないよう、“志望業界でなくてはならない”という意思を伝えるように意識しましょう。
「なぜ専門外を選んだのか」を答えるうえでの注意点
「なぜ専門外を選んだのか?」は、答え方次第では内定を遠ざけてしまうかもしれないナイーブな質問です。そのため、万全な回答対策と合わせて、答えるうえでの注意点についても確認しておかなくてはなりません。
では、具体的にどのような点に注意しなければならないのか。ここではそんな「なぜ専門外を選んだのか」という質問を答えるうえで注意すべきことについて解説します。
「興味がなくなった」などのネガティブな内容は×
「興味がなくなった」「専門で学んだことをこのまま仕事にするのは嫌」「自分には専門でやっていく自信がない」などといったネガティブな内容の回答はNGです。これまでお話ししているように、この質問では専門を否定するような内容は求められていないため、このようなネガティブな内容は内定を遠ざけてしまうのです。
「興味がなくなった」「仕事にしたくない」といった内容は、「この業界も嫌だと思った時にすぐやめてしまうのではないか」と思わせてしまうだけですし、「専門でやっていく自信がない」といった内容は自信のなさがにじみ出てしまうため、そのような人に魅力を感じません。
それに、回答として必要な「自分の強みのアピール」も、このように自信のなさがにじみ出ているようでは説得力もありませんし、そのような人をどの企業も欲しがらないのです。
ですから、ネガティブな内容から専門外を選んだのではなく、よく考えたうえで自分は専門でやっていくよりも、専門外でやっていく方が向いているということを示せるようにしましょう。
消去法による選択だと思われる発言は×
ネガティブな内容のほかにも、「専門は無理だから仕方なしに選んだ」といった消去法による選択だと思われる発言にも注意が必要です。実際に専門の道で仕事をしていくことが難しく、その結果専門外を選択した人も多くいると思いますが、“仕方なしに選んだ”と思われないように注意しましょう。
何度も言うように、専門に対するネガティブな内容ではなく、“その業界・企業でなくてはならい”という意思を伝えることがこの質問での重要な点となりますので、消去法による選択だと思われてしまうと熱意を疑われますし、当然内定も遠のきます。
ですから、たとえ専門の道が難しく、その結果専門外を選択したとしても、専門外での活躍などの前向きな発言をするように心がけましょう。そうすればたとえ消去法だったとしてもバレることなく、好印象を狙えます。
おわりに
専門の道ではなく専門外を選んだ場合にはほぼ必ずこの質問はされます。学生にとっては何となく答えにくい質問でしょうし、実際に答え方次第では悪い印象を与えてしまう可能性も十分にあります。
しかし、どのように答えればいいのかをわかっていれば好印象を狙えますので、回答するために必要な準備をしっかりと行ったうえで面接に挑みましょう。
また、答える内容の対策はもちろん、どう答えるかも大切です。答えにくい質問だからこそ答える際に動揺してしまうこともあるでしょうから、面接練習もしっかりと行っておきましょう。
より本番に強くなるためにも面接練習は緊張感を持てる相手と行いましょう。就活エージェントや大学のキャリアセンターなどを利用するのが効果的です。キャリチャンでも面接練習を行えるイベント「「模擬面接イベント」」を開催しています。
面接練習はもちろん、面接に対する相談から内定獲得のサポートまで行っています。他にも答えにくい質問があれば一緒に答えを考えます!完全無料ですので、ぜひ気楽にご参加ください。
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この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。