【例文あり】ガクチカで高評価を得る書き方や自己PRとの違いを解説

 2024年5月29日

就活ではガクチカ(学生時代に力を入れたこと)についてよく聞かれますが、対策は順調ですか?

キャリアアドバイザー 岡田

就活生 Aさん

それが、書き方がよくわからないんです。ガクチカで言いたいことは決まっているのですが、自己PRと被ってる気がして……

確かに、そういう就活生は多いですね。ガクチカと自己PRが同じ話の繰り返しでは、企業側に「手抜きのESだな」と思われてしまいます。きちんと差別化しなければいけません。

キャリアアドバイザー 岡田

就活生 Aさん

でも、違いがよくわからないんです。どんなふうに差別化すればいいですか?書き方を教えてください!

わかりました。それでは今回は、ガクチカの書き方や自己PRとの違いについて解説します。それぞれに適したアピールをして、企業に好印象を与えられるようになりましょう!

キャリアアドバイザー 岡田

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ESや履歴書でガクチカを求める意図と見てるポイント

ESや履歴書でガクチカを求める意図と見てるポイント

ESや履歴書で必ず求められるガクチカ(学生時代に力を入れたこと)ですが、企業側はなぜガクチカを知りたいのでしょうか。

具体的にどんな意図があり、何を見ているのか、解説していきます。

ガクチカを聞く意図は「人柄・思考性」を見極めるため

企業側はガクチカで、学生の「人柄・思考性」を見極めようとしています。

企業側は自社にマッチしている学生を欲しがっています。なぜなら自社にマッチしていれば仕事への貢献も見込めますし、安心して会社に向かい入れることができるからです。

もし自社とマッチしていなければミスマッチが起こり、早期退職へと繋がりかねません。企業側は膨大なお金と時間をかけ、採用活動を行っているため、学生の早期退職は何としても避けたいのです。

そんな“自社とのマッチ”は、人物像や思考性から見ています。まず人柄を見極め、どんなことを考えるのか、その考えは自社に合っているのかを確認しているのです。

ガクチカはエピソードよりも“理由”を見ている

企業側はガクチカに書かれている内容よりも「なぜそれを頑張ろうと思ったのか」を見ています。なぜなら「なぜ頑張ろうと思ったのか」を知ることで、学生の人柄・思考性を知ることができるからです。

  • なぜそれを頑張ろうと思ったのか
  • どのような壁があったのか
  • どのように乗り越え、何を得たのか

これらがしっかりと書かれていれば、人柄・思考性を表すことができます。反対に、これらが書かれていなければ人柄・思考性を表すことはできず、企業側も学生と自社との相性を判断できません。

判断材料の少ないESは人事の目にとまらないこともあるでしょう。しっかりと自分の人物像を伝えるためにも、企業側の意図を把握し、人事の目にとまるガクチカを書きましょう。

「ガクチカをちゃんと書けているかわからない」このような悩みをお持ちではありませんか?自分の目で見るだけでは、人柄や思考性が出せているかわからないですよね。そんな悩みをお持ちの就活生は、プロに添削してもらいましょう。

なぜなら、プロに添削してもらうと自分ではわからなかったところを修正できるからです。キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」では、就活に関することならなんでも相談できます。もちろん就活に必要な書類の添削もしてくれますので、ぜひ参加してみてください。

ガクチカをきちんと伝える5つのポイント

ガクチカをきちんと伝える5つのポイント

選考を通過できる、人事の目にとまるガクチカを書くためにはエピソードよりも「なぜそれを頑張ろうと思ったのか」を中心に書くことがポイントです。

「なぜ頑張ろうと思ったのか」をどのように伝えればいいのか、具体的な伝え方や書き方、さらに「ガクチカが思い出せない」人に向けての対処法をご紹介します。

1. まずはどんなガクチカを書くか考える

まずは何を題材にするかを考えます。ガクチカは凄いことを書く必要はありません。何をどう伝えるかが重要なのです。下記の3点がしっかりと伝わるものであればアルバイトやサークル、遊びなどでも構いません。

  • なぜそれを頑張ろうと思ったのか
  • どのような壁があったのか
  • どのように乗り越え、何を得たのか

反対に、難易度の高い資格取得など凄いことを書いたとしても、上記3点が伝わらなければ評価へと繋がりません。なぜなら、企業側の意図である「人柄・思考性」を見極められないからです。

また、ガクチカは面接時に“掘り下げ質問”されることがほとんどです。例えば学生が「アルバイトに力を入れた」と答えたとしましょう。企業側は「なぜ学生がバイトに力を入れるの?じゃあフリーターでよくない?」というように掘り下げ質問をしてきます。

これらの掘り下げ質問に対応するためには裏付けエピソードが必要になります。裏付けエピソードは上記3点がしっかり伝わる内容であれば必然的に用意できます。

面接時のことも考えた上で、上記3点をしっかり伝えられるエピソードを選んでいきましょう。

ガクチカのエピソード内容や書き方が不安な人には、キャリチャンの「履歴書・ES書き方WEBセミナー」への参加をオススメします。プロのキャリアアドバイザーから履歴書やESの書き方を教えてもらえるセミナーです!

2. 求められる人物像に合ったガクチカを書く

人柄・思考性を表すことも大切ですが、企業が求める人物像とズレていたら意味がありません。

たとえば、研究者志望の学生がガクチカをアルバイトと書いたらどうでしょう?学生時代は研究に力を入れていたと答えた方が企業の求める人物像に近いですよね。

このように、企業が求める人物像に沿った回答をしていくことも大切です。ただガクチカを伝えるのではなく、人柄・思考性を表しつつ、自分をアピールしなくてはいけません。

企業側がどんな人物像を求めているのかを知るためにも企業研究をしっかり行いましょう。企業側の考え方を理解できれば、自然と企業側が求めるガクチカを書けるようになります。

3. ガクチカを書く時は「STAR法」を意識

ガクチカはSTAR法を意識して、結論から裏付けるエピソードと合わせて書きましょう。STAR法とは過去の出来事について、Situation(状況)、Task(課題)、Action(行動)、Result(結果)の順で述べる文法です。

STAR法 伝えること 例文
Situation
(状況)
何に力を入れていたのか(結論) 「私は部活に力を入れていた」
Task
(課題)
なぜそれを頑張ろうと思ったのか 「都大会出場を目指していた」
Action
(行動)
どのような壁があったのか 「練習場所を確保できなかった」
Result
(結果)
どのように乗り越え、何を得たのか 「署名を集め、無事練習場所を確保できた。諦めないことが大切だと知った。」

「なぜそれを頑張ろうと思ったのか」「どのような壁があったのか」「どのように乗り越え、何を得たのか」を伝えることがガクチカを書くポイントとなります。これらをより、読み手に伝えやすくするために、STAR法を用いて書きましょう。

STAR法を用いて書く際は、ポイント毎に要点を書き出し、そこから話を広げていくと書きやすく、伝えやすい文章を完成させることができます。

また、基本的にガクチカは400文字程度で書くように指定されることがほとんどのため、400文字を目安に、短すぎず長すぎずを意識して書きましょう。

4. ガクチカは綺麗な字で書くことが大前提!

ガクチカに限らず、ESや履歴書に書くものは全て“字が綺麗であることが大前提”です。そもそも、本気で入社したいと思う企業なら綺麗に書こうとするはずです。

どんなに高学歴でも、どんなにすごいことを書いていたとしても、字が汚いだけでESを読まずスルーする人事は多くいます。

実際にキャリチャン調査でも、“字が汚いだけでESを読まないと”答えた人事は約8割もいるという結果が出ています。

そのため字が綺麗であることは大前提に、どのようにガクチカを伝えるのか、どんな順番で書くのかを上記のポイントから抑え、文字制限がある中で“人がわかる”ようにガクチカを書きましょう。起承転結は抑えつつ、テンプレ感のない文章が好印象です。

5. ガクチカが思い出せないときは“自己分析”

「ガクチカがない」「何を頑張ってきたかわからない」という学生を多く見かけますが、ガクチカはどの学生にも必ずあり、簡単に探しだすことができます。

そのやり方として、「自分が当たり前にやってきたこと」から考えてみましょう。自分が当たり前にやってきたことを考えるためにも重要なのが“自己分析”です。

自己分析の具体的なやり方は、今までに起きたこと、体験したことを全て紙に書き出し、そこから「その出来事で何を感じたのか」「どうアクションを起こしたのか」などを1つ1つ掘り下げていきます。

そうすることで、自分という人間を深く知ることができ、「あの時〇〇を頑張ったな」「当たり前に受けていたけどあの専攻だけはさぼらず受けていたな」などがわかってくるはずです。

もし、自己分析をしても何に力を入れてきたのか全くわからない!という場合は、就活エージェントに頼りましょう。

就活支援のプロに頼ることで、自己分析のお手伝いや何に力を入れてきたのを一緒に考えてくれます。

ガクチカ別!参考にしてほしい例文2選

ガクチカ別!参考にしてほしい例文2選

ガクチカ別に「研究」「インターンシップ」それぞれの例文をご紹介します。STAR法に基づき、

  1. 何に力を入れたのか
  2. なぜそれを頑張ろうと思ったのか
  3. どのような壁があったのか
  4. どのように乗り越え、何を得たのか

これらを意識して、例文を書いています。どのように伝え、どのようにアピールしているのかを意識しながらご覧ください。

例文1:学生時代は「研究」に力を入れていた

学生時代は研究に力を入れてきた学生を題材に、例文をご紹介します。

私は学生時代、ガン治療の研究に力を入れていました。なぜなら私の父がガンにより、3年前に亡くなったからです。5年前に検査を受け、〇〇ガンが発見され、発見からわずか1年という短さで亡くなりました。

何もできなった私はとても悔しい思いと、なぜガンはこんなにも進行が早いのかという疑問を抱きました。そこから、ガンに関する研究に没頭しました。

しかし、日本では長年ガンに関する研究がおこなわれているにも関わらず、情報の少なさから大きな発見や成果を出せませんでした。そのため、何度も挫折し、もうやめてしまおうと思いました。

そんな時先輩に「成果がでなくても研究をやめればそこから何も進まないし、当然成果もでない」と声をかけてくれました。私は成果こそが全てだと思っていましたが、過程も大切なんだと気づかされました。

そのため、大学生活では一度も研究はやめず、父のようにガンで苦しんでる人を助けられるようにこれからも研究者としてガン研究を続けていきたいと思います。(420文字)

  1. 研究に力を入れた
  2. 父の死がきっかけ
  3. 成果がなかなかでなかった
  4. 先輩の言葉で乗り越え、諦めない気持ちが大切だと気付いた

上記4点をポイントとして例文を書きました。実際に起きたこときっかけに、大学でガンについて研究していることがわかりやすく伝えられています。

また、挫折からどう乗り越えたのかのきっかけもしっかりと伝えられているので、人柄をアピールしやすい例文になっています。

例文2:学生時代は「インターンシップ」に力を入れていた

学生時代はインターンシップに力を入れてきた学生を題材に、例文をご紹介します。

私は営業のインターンシップに力を入れていました。もともと人とコミュニケーションを取るのが苦手で、それを克服したいと思い参加しました。

始めは先輩に同伴し、営業の仕事とはどんなものかを見て学びました。見てる分には自分にもできそうと思っていましたが、実際に自分がすると先輩のようにいきませんでした。

そこで私なりに、なぜうまくいかないのかを考えました。考えてるうちに「先輩と同じことをやっているだけではダメなんだ」と気づきました。

そこから、どうすれば話を聞いてもらえるのかを考え、数をこなしていくうちにだんだんと契約が取れるようになってきました。そしてこの頃には人と接することに対する恐怖心は薄れ、誰とでもコミュニケーションを取れるようになりました。

私は人とコミュニケーションを取ることの楽しさ、頑張り次第で成果を得られる営業という仕事に魅力を感じました。営業職に就くため、今もインターンシップを継続しています。(402文字)

  1. 営業のインターンシップ
  2. コミュニケーション能力アップを目指して
  3. 先輩のようにうまく仕事ができない
  4. 自分で対策を考え、コミュニケーション能力アップ&営業職を目指すきっかけを得た

上記4点をポイントとして例文を書きました。はじめに目的としていた「コミュニケーション能力アップ」を得るだけでなく、「営業職を目指すきっかけ」も同時に得たことをアピールできています。

自分から対策を考えるという文章から、人柄・思考性を表しやすく、さらに営業職に関する経験も積んでいるため、企業に対してアピールできています。

キャリチャンではこのほかにも、さまざまな業界から内定をもらった先輩たちのガクチカを無料で公開しています。下記のページから業界別にダウンロードできますので、ぜひ活用してください。

自己PRとガクチカの差別化をしよう!

ESを書いていると、「自己PRと内容が被る」「そもそも自己PRとの違いって何だろう」と思うことありませんか?

確かにどちらも自分をアピールすることが目的となっているため、必然的に書く内容が似てくるのは仕方ないかもしれません。

しかし当然、自己PRとガクチカの内容が同じであれば「さっきも同じこと書いていたな」「手を抜いている」などといった印象を与えかねないため、よくありません。

自己PR ガクチカ
自分の強みをアピールする 実際に行ってきたことと結果をアピール
強みを入社後どう活かすか 人柄と企業がマッチしているか
今までの人生の中で見つけた強みを話す 学生時代(大学)に限定して話す

自己PRとガクチカには上記のように、アピールすべき内容や何を伝えるべきなのか、どの時期のものを話すのかなどの違いがあります。

簡単にいえば、自己PRはもともと携わっていたものを表現し、ガクチカは物事に対する取り組み方を表現するということです。

これらの違いを意識すれば、全く内容が被るということはなくなると思います。それぞれの伝えるべきことを意識、差別化してそれぞれで自分をアピールできるようにしましょう。

自己PRとガクチカがどうしても似てしまう」と悩んでしまうときは、プロの力を借りて自己PRとガクチカを差別化するのがオススメです。就活エージェントに頼れば、プロのキャリアアドバイザーから的確なアドバイスをもらえたり、自分では気づけなかった気持ちがわかったりします。

キャリチャンの就活支援サービス「就活相談サポート」でも、書類添削や面談をマンツーマンで行っています。ぜひ参加してみてください。

「表面的なガクチカ」に注意しよう!

「表面的なガクチカ」に注意しよう!

ガクチカを書く時の注意点は「表面的なガクチカにならないこと」です。表面的なガクチカとは主に下記の事を言います。

  • 「なぜそれを頑張ろうと思ったのか」が記載されていない
  • 肩書ばかり
  • 過度なアピール

質問の本質を分かっていないガクチカは「表面的なガクチカ」になります。また、ガクチカはすごいことを書く必要はありません。肩書ばかりや過度なアピールはかえってマイナス評価を受けます。

人柄や思考性を伝えられるよう自己分析を重ね、ESに書き慣れましょう。添削を繰り返すことで質の良いガクチカを作り上げることができます。

添削をお願いする相手は大学のキャリアセンターや就活エージェントがオススメです。豊富な就活知識から完璧なガクチカを書くお手伝いをしてくれるはずです。

キャリチャンの就活支援サービス「再就活サポート」でも、就活のプロがES添削や内定獲得までのサポートを実施しています。あなたが納得のいく企業からの内定をもらうためのガクチカを一緒に考えるので、気楽に参加してみてください。

上手いガクチカの書き方を知れば人事の目に留まる!

ガクチカはエピソードよりも、「なぜそれを頑張ろうと思ったのか」を書くことが重要です。

  • なぜそれを頑張ろうと思ったのか
  • どのような壁があったのか
  • どのように乗り越え、何を得たのか

上記のことが書かれていなければ、企業側も学生の人柄や思考性を見極めることができません。見極めることができなければ、当然内定候補の仲間入りは難しく、そもそも選考すら通らないことも珍しくありません。

企業がガクチカを見ただけで「会ってみたい」を思わせるものを書きましょう。そのためにも、自己分析をしっかり行い、自分を深く理解してください。また、ESに書き慣れるためにも、添削を繰り返し、質の良いガクチカを作り上げましょう。

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この記事の監修者

監修者:岡田章吾

岡田 章吾

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

2014年に入社後、人材業界に10年間携わる。企業向けの採用コンサルティングを経て現在に至る。これまでに大手企業含めた150社の採用支援と、3,000人以上の就職支援を担当。

就活支援の得意分野は「書類・動画選考の添削」。特に大手企業のエントリーシートや動画選考に強みを持つ。これまで大手企業を中心に、「1,000名、150社以上」の書類・動画選考突破を支援した実績を持つ。
またこれらの知見を活かして学校におけるキャリアガイダンス セミナー内容の監修、講師を務めるなど、幅広くキャリア育成に尽力している。

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