「内定が一社だけ」という人が納得して就活を終わらせるためにすべきこと

 2023年3月22日

就活も終盤ですが、内定はもらえましたか?

キャリアプランナー 平崎

就活生 Aさん

一社だけ内定をもらえました。でも、本当にこのままこの企業に就職していいのか不安になってきて……。

内定が一社だけだと、他の選択肢がなく「自分はこの企業でもいいのか?」と思ってしまいますよね。人生を左右する決断のため、失敗したくない気持ちも強いでしょう。

キャリアプランナー 平崎

就活生 Aさん

でも、内定を蹴っても、よい求人が見つかるかわかりませんし……。正直、内定を受けるか再就活するかとても悩んでます。

それでは今回は、一社だけ得た内定を選ぶ理由や納得方法を紹介します。さらに、就活を続ける場合の注意点も確認するので、自分に合った選択を考え後悔しない就活をしましょう。

キャリアプランナー 平崎

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内定が一社だけという状況は問題なのか?

内定が一社だけという状況は問題なのか?

あなたは今、一通りの結果が出そろったのに内定が一社だけしかないことで、その内定を承諾すべきか、まだ就活を続けるべきか悩んでいると思います。なぜなら、比較して選ぶための選択肢がないからです。

しかし、今ある内定を辞退して就活を続けても、そこから自分が希望するような内定を複数得られるとは限りません。また同じように一社だけかもしれないし、下手すると次は一社も内定が出ないかもしれないのです。

そもそも内定が一社だけで選択肢がないという今の状況は、そんなリスクを負うほど大きな問題なのでしょうか。今ある内定を検討する話の前にまず、「内定が一社だけ」というのが、どのような状況なのか解説します。

「内定が一社」だけという状況自体は問題ない

結論からいうと、「内定が一社だけ」という状況自体は、それほど大きな問題ではありません。

もちろん、選考を受けた企業にすべて合格し、多くの選択肢の中から自分の将来を選べたら最高ですが、そんな就活生はほとんどいないでしょう。ただ理想をいえば、内定が3社以上あるとそれぞれを比較検討して、その中から自分に一番合った企業を選びやすいです。

それでは理想を実現するために、3社以上内定がそろうまで就活を続けるべきかというと、それは違います。なぜなら、前述のように就活を続けたからといって、必ずしも希望の内定が複数得られるとは限らないからです。

あとの「内定が一社だけでも納得する方法」で詳しく述べますが、内定が一社だけで比較対象がなくても、その一社を自分が納得いくまで検討することはできます。ですから、今ある内定を承諾するか就活を続けるかは「内定が一社だけ」という問題ではなく、もっと別の視点で判断すべきです。

就活を続けるかどうかは自分次第

今ある一社の内定を承諾するかそれとも就活を続けるかは、自分が今の状況をどう判断し、納得して就活を終えられるのかどうかにかかっています。

それを判断するためには、まず「内定が一社だけで比較できない」という理由以外に、今ある内定の承諾に迷う懸念点は何なのか考えてみてください。エントリーする段階で、自己分析や企業・業界研究は十分行っているはずです。

もし今内定をもらっているのが第一志望の企業なのであれば、それ以上自分の希望に合う企業はないわけですから、迷わずそのまま就活を終えてしまってよいでしょう。しかし、もし「もともと滑り止めだった」「選考が進むうちに違和感を感じた」など、その企業への入社に不満や不安が残るのであれば、就活を続けた方がいいかもしれません

ただし就活を続けるべきか判断するには、時期を考えることも必要です。今から企業を探して選考を受け、最終選考の結果がわかるまでには最低1カ月程度はかかります。

その期間を見越した上で、今就活を再スタートして、今年度中に自分の希望するような内定を得られる可能性が残っているか、冷静に判断するべきです。時期によっては、自分の志望する業界がすでに今年度の選考を終了していることもありえます。もしこのコラムを読んでいるのが冬なら、卒業までの時間を考えても、今から再スタートを切るのは現実的に厳しいです。

また、1カ月の間に手持ちの内定が承諾期間を過ぎてしまうかもしれないので、今ある内定を捨てても就活をやり直したいのかどうか、慎重に考えてください。

もしかしたら「内定ブルー」かも?

あなたが今陥っているのは、もしかしたら「内定ブルー」といわれる状態の可能性もあります。

内定ブルーとは、自ら選び、選考を進めた企業のはずなのに、内定をもらうとなぜか急に迷いや不安を感じてしまう状態のことです。内定ブルーは、好きでお付き合いしていたはずなのに、いざ結婚間近になると迷い始める”マリッジブルー”によく似ています。相手(企業)の良いところより悪いところばかりが気になったり、相手との将来に漠然とした不安を感じたりするのです。

もし今持っている内定先が、もともと志望度の高い企業だったのに承諾するか迷っているのなら、あなたは内定ブルーに陥っている可能性があります。内定ブルーでは、「自分にその仕事ができるのか」「会社でうまくやっていけるか」「本当にこの会社でいいのか」などと、入社後の将来をネガティブに考えてしまうのです。

内定が一社だけしかないと比較検討ができないため、「自分で選べない」という思いから、余計ネガティブに考えやすくなります。

しかしマリッジブルーと同様、内定ブルーは多くの場合、相手(企業)が問題なのではなく、ほかの可能性を捨てて自分の将来を決定することや、未知の世界に挑戦することへの不安が原因です。本来はその企業へ行きたいという気持ちがあるはずなので、きちんと自分を納得させて承諾できるように、心の準備をしましょう。

1人で考えても内定ブルーから抜け出せない場合は、誰かに相談し背中を押してもらうこともオススメです。 キャリチャンの「納得の内定就活」では、就活を続けるべきか否かの相談が無料でできます。今から納得できる求人が見つかるかチェックも可能ですので、内定が一社で不安な就活生はぜひ活用してください。

企業によっては良い印象を抱かないこともある

内定が一社だけしかなくても状況としては問題ありませんが、企業によっては一社しか内定を持っていない学生に対してよい印象を抱かない場合があります。そのため、悪い印象を与えてしまった場合には合否に影響を及ぼす恐れがあることを覚悟しなくてはならないでしょう。

内定が一社しかない学生に対して抱く具体的な悪い印象とは、“内定を一社しか取ることができない”というものです。内定は獲得できたものの、一社からしか「入社してほしい」と思ってもらえなかったという、ネガティブな印象を抱かれてしまう恐れがあるのです。

学生が一社だけにこだわっているのももちろんあるでしょうが、そんな学生側の事情を知らない企業側にとっては悪い印象から合否を判断してしまうことは少なからずあります。そのため学生はなぜ内定を一社しかもっていないかなどを企業側にしっかりと伝える必要があるでしょう。

また「内定一社だけ」という肩書だけで判断されてしまわぬよう、他の部分からも自分を存分にアピールできるように対策していきましょう。大切なのは企業に自分の魅力を伝えることと、相性が良いことをアピールしていくことです。

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内定が一社だけでも納得する方法

内定が一社だけでも納得する方法

初めに述べましたが、内定が一社だけしかなくて比較できなくても、その一社を納得いくまで検討することは可能です。ここからは、「本当にここに決めていいのか」という不安を解消し、納得して内定を承諾するための方法について解説します。

単純にどう判断すべきか分からない人や内定ブルーの人だけでなく、迷いはあるけどもう時期的に再就活が難しい人の決断を促すのにも効果がありますので、参考にしてください。

就活軸とにズレがないかを考える

「内定一社」という状況に対して大切にしたいのが、“自分の定めた就活軸とにズレがないか”どうかを考えることです。内定が一社だけということは、他の企業と比較することができないため、“自分の中で納得のできる選択”をするためにも、自分で定めた軸と照らし合わせて判断していくことが大切です。

就活軸は企業との相性や自分の定めた将来像を叶えることのできる企業を探すうえでの軸となるもので、この軸がしっかりと定まっていないと企業選びに失敗し、内定に結びつきません。そのため基本的に内定がもらえているということは企業側からも相性が良いと判断されたことになりますが、まれに「人手が足りないから人材確保のため」と、相性をまともに考えずに内定を出している場合もあります。

ですので、きちんと自分と企業との相性がよいか、また自分の中で納得のできる条件が揃った企業なのかどうかなどをしっかりと判断し、その企業へ本当に入社していいのかを自分の中でしっかりと明確にしていきましょう。

就活軸と合わせ、自己分析や業界・企業研究を合わせて行うことでより企業との相性を図りやすくなるため、比較する企業がなくてもその企業に入社すべきかどうかを判断しやすくなります。

なぜその企業を選んだのかを思い出す

次に、なぜその企業を選んで受けたのか、志望理由を思い出してみましょう。今は内定が一社だけしかないことで、就職先を「選べない」と思っているかもしれません。

しかし、その企業に行きたいと思ったからこそエントリーしたのであって、その時点であなたはすでに、棒大な企業の中からその企業を選んでいるのです。内定先への志望理由を思い出すことで、エントリーしたときに感じていたその企業からの内定が欲しくて仕方なかった気持ちを、もう一度呼び起こせます。そうすれば自然と、内定承諾に対する不安も薄れるはずです。

企業に触れる機会を増やせば、より内定先の魅力に気付きやすくなりますので、懇親会など内定先の社員と接触できる行事に積極的に参加してみましょう。

今後の取りうる選択肢を考える

もし、今ある内定を承諾しなかった場合に、今後どのような選択肢があるのかも把握しておきましょう。下の例のように、具体的な選択肢を考え、それぞれの良い点悪い点を書き出すとよいです。一つ一つの選択肢を掘り下げていき、最も自分に合う選択肢を探します。

【例】

例

選択肢を掘り下げて考えた結果、やはり「今の内定は承諾しない」という結論に至ったのであれば仕方がありません。あまり時間に余裕がないので、すぐに就活を続けるための準備に取りかかってください。

「今悩んでも意味がない」と思い込むことも大切

内定ブルーの人が抱えている悩みの多くは、入社後の将来に対する漠然とした不安であり、実際に働いてみなければわからないことです。今悩んでも解決できませんし、意味がないですから割り切って腹をくくりましょう。

前述のように、内定ブルーになってしまうと入社後の将来に対する漠然とした不安から、ネガティブ思考になります。しかし「その会社に馴染めるか」「自分にその仕事ができるか」などと今考えても、実際にやってみなければわかりません。

事業に対する考え方や社風はリーダーによっても変わりますし、社内のすべての人が同じ思考回路でもないのです。仕事にしても、世の中には子供のころからの夢を実現させても大失敗に終わる人もいれば、思いもよらない仕事で成功する人もいます。

初めてのことに挑戦するのは誰しも不安なものですが、それを乗り越えなければ先へ進めませんので、自分自身を励まし、ネガティブ思考を断ち切る努力も必要です。

利用者の声

就活を続けた際に注意すべきことと成功のコツ

就活を続けた際に注意すべきことと成功のコツ

これまで述べてきた内容を踏まえてよく検討してみた結果、それでもやはり内定の承諾には迷いが残るという人、時期的に再スタートが可能な人は、就活を続けることになります。ただし、就活を続けるにはいくつか注意点がありますので、覚えておいてください。

ここからは、就活を続ける際の注意点と成功のコツをご紹介します。

自分の軸が崩れないようにする

新たな就活では、就活の軸や企業選びの軸など、自分の軸が崩れないようにすることが大切です。

就活を再スタートするとき、これまでと全く同じ就活を繰り返しても意味がありませんし、募集している企業も限られますので、就活の範囲を考え直す必要が出てきます。また、今ある内定の承諾に迷うのも、自分の軸が十分に考え抜かれていないからかもしれません。

就活を経験することで考え方が変わってくる可能性もありますので、まずは自己分析や業界・企業研究をやり直し、自分の軸を見直してください。

軸を明確にすることで企業選びがしやすくなりますし、内定が出たときにも迷いなく承諾できるようになります。ですので、今後納得した企業から内定をもらうためにも軸の見直しは必ず徹底して行ってください。

積極的に説明会に参加し、情報を集める

就活を続ける際は、積極的に説明会に参加しましょう。事業内容や企業の考え方を聞いたり、企業で働く人と話をしたりなど、実際に企業に触れることで、納得して企業選びができるようになります。

時期的にも、のんびり就活している余裕はありませんので、説明会にはどんどん参加して、気になる企業があれば積極的にエントリーしていく姿勢が必要です。時間が許す限り、できるだけ多くの説明会に参加してください。

とはいえ、”数うちゃ当たる”と無駄にたくさんエントリーしても、それぞれの選考にきちんと取り組めず、内定獲得にはつながりません。同時に選考を受けるのは、2~5社程度がオススメです。

しかし、1人では企業情報を集めるにも限界があります。残された就活期間を効率的に使うためには、就活のプロである就活エージェントの活用も考えておきましょう。

人生を左右する就職が納得いくものになるよう、キャリチャンでは「納得の内定就活」を無料で開催中です。希望条件に合った企業情報を紹介できますので、就活生はぜひ上手に活用してください。

面接の質を上げる

就活を続けるうえで対策として特に力を入れてほしいのが「面接」です。時期的にゆっくりとES対策に取り組む時間はありませんから、直接企業と接触し、結果が合否に大きく影響する面接の対策に力を入れていきましょう。

面接の対策として意識したいのが、「企業側が求める回答をすること」と「緊張感ある雰囲気に飲みこまれてしまわないこと」です。まずは企業側が求める回答です。その回答とは具体的に、質問の意味を知り、企業がどのような回答を求めているのかを理解したうえで企業理解が深いことを示した内容のものです。

そんな回答を用意するために、まずは質問の意味を知りましょう。企業側がこの質問を通してどのようなことを知りたいと思っているのか、どのような回答が企業に好まれるのかを考え、それらを導くために企業研究から企業についての理解をしっかりと深めましょう。企業研究がしっかりとできていればどのような回答をすればいいのかがわかるだけでなく、企業側にも企業理解が深いことを示すことができ、熱意や志望度の高さをアピールできます。

次に大切なのが「緊張感ある雰囲気に飲みこまれてしまわない」ようにするための対策です。面接には本番特有の緊張感があり、この雰囲気に飲まれてしまうことで思うように力を発揮できないという人がたくさんいます。しかし反対にこの雰囲気に慣れてしまえば、自分の力を発揮しやすくなり、内定にもグッと近づけるということですので、普段の練習からこの雰囲気に慣れるようにしましょう。

最も効率的なのは実際に面接を経験することですが、就活をやり直す時期ということで面接を行っている企業数は少なく、また本命じゃない企業に時間を充ててしまうのももったいないので、“就活エージェント”を利用して力をつけていきましょう。

就活エージェントは本番同様の雰囲気を作り出すことができますし、学生一人一人それぞれの力を伸ばすための適切なアドバイスをしてくれるため、確実に力をつけることができますので、積極的に利用していきましょう。

就活エージェントに頼ると心強い!

就活を再スタートした場合、急いで就活する必要がありますので、自己流で進めるより就活のプロに頼るのがオススメです。

就活エージェントなら経験豊富なプロですから、就活を続けるべきかどうかも含めて、的確なアドバイスをしてくれます。そして、あなたのタイムスケジュールを踏まえたうえで、それぞれの学生に合ったサポートをしてくれる心強い味方です。

また前述でもお話ししたように、本番同様の雰囲気を作り出し、確実に力をつけるための練習も行ってくれるため非常に心強いです。

キャリチャンでも、「就活相談会」というイベントを主催して、悩める学生のお手伝いをしています。プロのキャリアカウンセラーが、学生一人一人の悩みにマンツーマンで対応するイベントです。

相談内容は具体的な再就活先の紹介でも、「内定承諾に悩んでいる」「就活を続けるべきか相談したい」などのお悩みでも、もちろんOK!完全無料の就活イベントですので、ぜひ気軽に相談に来てください。

選考や内定承諾などの期間に注意する

就活を続ける場合は、再スタートする時期や選考から内定までの期間、手持ちの内定承諾期間など、常にタイムスケジュールを意識してください。

手持ちの内定承諾期間には、とくに注意が必要です。せっかく新たな選考を受けても、手持ちの内定承諾期間内に間に合わなければ、結果が出る前に手持ちの内定を辞退することになります。

そうなると、もし新たに進めていた選考にも落ちてしまったら、内定ゼロです。最悪の事態になりかねませんので、選考期間と内定承諾期間には、くれぐれも注意しましょう。

おわりに

比較して選べることが理想とはいえ、内定は一社だけでも全く問題ありません。わざわざ就活を続けなくても、自分が納得できる企業なのであれば、そのまま内定を承諾するのが一番賢明です。

しかしもしあなた自身が、その企業への入社に迷うところがあるなら、就活を続けるのもいいでしょう。その際は手持ちの内定承諾期間など、就活を続ける上での注意点を頭に入れておくことが重要です。

納得しないまま入社してしまうと、入社してから「やりたかったことができない」「イメージと違った」などとギャップを感じてしまい、早期退社につながる可能性があります。自分の中でどの選択が一番いいのかをきちんと考えたうえで、これから先に進む道を決めてください。

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キャリチャンでは、キャリアカウンセラーとの個別面談を通し、就活生一人ひとりのお悩みを解決する就活相談会を開催しています。累計25,000人を超える就活生の不安や悩みに向き合ってきました。

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この記事の監修者

監修者:平崎泰典

平崎 泰典

株式会社ジールコミュニケーションズ 
HR事業部マネージャー

2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。

主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。

就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。

~就活生へのメッセージ~

まず何から始めれば良いかわからない。そんな就職活動の一歩目をサポートします。

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