内定をとりあえず承諾するメリット・デメリットや注意点を解説
2023年7月13日
就活は順調に進んでいますか?
キャリアアドバイザー 平崎
就活生 Aさん
内定は出たんですけど、承諾するか迷っています。
承諾期間もあるからどうしたらいいのか悩みますよね。
キャリアアドバイザー 平崎
就活生 Aさん
そうなんです。内定が出たらとりあえず承諾するべきですか?
このコラムでは、内定が出たときにとりあえず承諾するメリット・デメリットや、内定承諾後の対処方法について解説します!内定承諾について詳しく解説するので、参考にしてください!
キャリアアドバイザー 平崎
目次
内定はとりあえず承諾しておいても問題ない?
内定を承諾すべきか辞退すべきか迷ったときは、とりあえず承諾しておくのも1つの手ではあります。それを禁止するような法律は特にないので、とりあえず承諾しておくのも就活生の自由です。
「とりあえず承諾して内定をキープしておきたい」と思うのは、就活生として当然の心理です。しかし、いったん内定を承諾した後にもし辞退することになったら、企業側に大きな迷惑をかけることになります。就活生から承諾の意思表示があった時点で企業側はその分の募集を打ち切り、入社に向けた準備も始めてしまうからです。
そのため、とりあえず承諾しておくのも可能とはいえ、やみくもにどんどん承諾するのは避けた方がよいでしょう。結局は断る可能性が高いなら、承諾前に辞退する方が簡単で、トラブルの心配もせずに済みます。
ただし、内定を承諾すべきか迷ったときの選択肢は「承諾」か「辞退」かの二者択一ではありません。その中間に当たる「とりあえず保留する」という選択肢もあります。
- とりあえず承諾する
- とりあえず保留にする
- 辞退する
【内定承諾を迷ったときに就活生が取れる3つの選択肢】
内定保留とは、企業側にお願いして、内定を承諾するか辞退するかの返事を待ってもらうことです。たいていの企業では内定をもらった時点で承諾の期限を指定されますが、短期間であればその期限を延長し、返事を待ってもらえる可能性があります。
とはいえ、内定を保留できる期間には限りがありますし、全く迷惑がかからないわけでもありません。なぜなら、とりあえず内定を保留している間、企業側はその採用枠を募集する必要があるのかどうか見極められないからです。
ですから3つの選択肢のどれにするかは、その企業に入社する可能性がどのくらいあるかや、どのくらいの期間キープしたいのかを考慮した上で判断してください。
もしも、この先内定をもらえるか不安だからといった理由で内定をとりあえず承諾すべきか迷っているなら、キャリチャンの就活支援サービス「再就活サポート」をオススメします。プロの専門家が就活生の状況を聞き、納得する企業から内定を獲得するまでマンツーマンでサポートするので安心です!
内定と内々定の「とりあえず承諾」に関わる違いは法的拘束力の有無
就活生の中には「内定と内々定の違いがわからない」といった悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。結論、内定と内々定の違いは、法的拘束力の有無です。
内々定は、法的拘束力がないため、承諾しても問題ありません。一方、法的拘束力がある内定は、正式な労働契約になるため、承諾できるのは1社だけです。つまり、内々定をもらった場合は、とりあえず承諾しても問題ありませんが、内定をもらった場合は、入社する企業に承諾する必要があります。
正式な労働契約である内定を承諾した後でも、辞退は可能です。他社の内定を承諾したい場合は、辞退する旨を伝え、契約を解除する必要があります。ただし民法では、労働契約の解除に申告から2週間かかると定められているので注意しましょう。
内定をとりあえず承諾する3つのメリット
内定をとりあえず承諾するメリットは下記のとおりです。
就活生の中で、企業から内定をもらっても何を基準に選択すればいいのかわからない場合は、メリットとデメリットを理解したうえで決めると、納得した判断ができるでしょう。納得した企業に就職したい学生は、ぜひ参考にしてください。
保険ができる
保険ができるのは、内定をとりあえず承諾するメリットです。
もしも第一志望でないからと言ってせっかくもらった内定を断った場合、次に内定を得られるのがいつになるのか、果たして今より志望度の高い企業から内定をもらえるのか、誰にもわかりません。もしかすると、その後の就活では1つの内定も得られないまま、卒業を迎えてしまう恐れもあります。
もちろん、卒業後も既卒として就活を続けられますし、卒業後3年間は新卒の採用枠で再チャレンジもできます。とはいえ新卒から既卒になると、内定のハードルが上がり、就活しにくくなるのは確かです。
しかし第一志望の内定でなくてもとりあえず承諾してキープすれば、最悪その後の就活で全滅してたとしても、どこにも就職できないまま卒業を迎えるという事態を避けるための保険になるわけです。
就活生の中には「どこにも就職できないかも」という不安やプレッシャーに押しつぶされ、就活鬱などになってしまう人もいます。1つでも保険があれば、精神的に余裕ができ、そうしたリスクを減らせるのもメリットと言えるでしょう。
焦りが消える
焦りが消えるのも、内定をとりあえず承諾するメリットです。就活の中には内定をもらえないと、本当に就職できるのか不安になってしまう人もいます。不安を抱えた状態のまま就活すると、早く内定を獲得しようと焦ってしまいがちです。
焦って就活を進めると、冷静な判断ができなくなり、かえって就活がうまくいかなくなる傾向があります。とにかく内定を得ようと、自分との相性も考えないままやみくもにエントリーしたり、選考対策に身が入らなくなったりするからです。
また、仮に内定を得られても、ミスマッチから早期退職につながる可能性が高くなります。早く就活を終わらせようと、もらった内定に飛びつき、自分に合った企業がどうかよく検討しないまま入社してしまうからです。
しかし、1つでも内定を承諾してキープしてあれば、焦る必要がなくなり、心に余裕を持った状態で就活を進められます。しかも、次に内定を得られた時には比較対象があるので、どちらがより自分に合った企業なのか考えることで、ミスマッチのリスクを減らせるのです。
内定を保有した状態で就活が続けられる
内定を保有した状態で就活が続けられるのも、とりあえず承諾するメリットです。とりあえず内定を承諾すると、就活に対する不安や焦りなどのネガティブ要素が軽減され、心に余裕が生まれるため、他社の選考に対して積極的に取り組めます。
しかも、とりあえず承諾してある企業より志望度の低い企業を受ける必要がなくなるので、志望度の高い企業への就活だけに集中できます。そうなれば時間的にも余裕ができるので、より理想的な職場を探したり、受ける前から諦めていた難易度の高い企業にチャレンジしたりなど、チャンスが広がるわけです。
また、精神的・時間的な余裕があることで、これまで目を向けてこなかった業界・企業を受けてみるといった試みも可能になります。そうすれば自己成長や学びの機会を得ることにも繋がるでしょう。これまでとは異なる面接や選考プロセスを経験すれば、自身の強みや改善点に気づきを得られるからです。
最終的にはそのように視野を広げて受けた企業を比較し、自身の将来やキャリア目標に合致し、納得感を持って内定を承諾できる企業はどこなのか判断することが重要です。その機会を得られることは、とりあえず内定を承諾するメリットだと言えるでしょう。
内定をとりあえず承諾する3つのデメリット
内定をとりあえず承諾するデメリットは下記のとおりです。
学生は企業から内定をもらった場合、とりあえず承諾する前にメリットだけでなく、デメリットも理解しておくと、納得したうえで判断ができます。就活生は、内定をとりあえず承諾して後悔した選択をしないためにも、デメリットを把握しましょう。
研修に呼ばれる可能性がある
研修に呼ばれる可能性があるのは、内定をとりあえず承諾するデメリットです。企業の中には、内定承諾者を呼んで内定者研修を実施する場合があります。また、懇親会などのイベントも行うケースがあるようです。
企業は、内定者研修やイベントを通じて、入社前に企業の文化・風土・業務内容を理解し、スムーズな職場適応を促すために実施しています。内定をとりあえず承諾した場合、研修やイベントに呼ばれる可能性があるため、時間を作るか断るかの選択をしなくていけません。
内定をとりあえず承諾して就活を進めていると、研修やイベントに呼ばれることをストレスに感じる学生もいます。就活生で内定をとりあえず承諾する場合は、就活生に専念したくても、できない可能性があることを理解しておく必要があります。
そのため、内定をとりあえず承諾し、研修に呼ばれる可能性があることは、就活に悪影響を与える場合があるため、デメリットだと言えるでしょう。
断る時のハードルが上がる
断るときのハードルが上がるのも、内定をとりあえず承諾するデメリットです。内定を辞退するときは、企業に対して誠意を持って丁寧な対応をしなくてはいけません。
内定承諾は企業との契約の形式であるため、辞退するには一定の手続きや説明が必要です。内定辞退の連絡をする場合、理由や謝意を伝えるだけでなく、他の求職者に機会を譲るために早急に連絡をすることも求められます。
企業によっては、内定辞退者が出たことによって、採用活動を再開しなくてはいけない可能性があります。そのため、内定をとりあえず承諾し辞退するときは、企業側の気持ちを理解して伝えることが重要です。
また、内定を辞退する場合は、企業との関係を損なう可能性もあります。辞退理由や対応方法によっては、企業側からの評価や将来的な機会に影響を与える場合もあるでしょう。そのため、内定を辞退するときは、慎重な判断と丁寧な説明をする必要があります。
内定を辞退するときの伝え方は、このコラムの後半で解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
後ろめたい気持ちで就活を続ける
後ろめたい気持ちで就活を続けるのも、内定をとりあえず承諾するデメリットです。学生の中には、内定をとりあえず承諾した後でも、自身の目標やキャリアに合致する企業や職種を見つけるための活動を続けます。しかし、内定を既に承諾している状況で、他の企業との面接や選考を進めると、自身の倫理観や信念に照らして後ろめたさを感じるときもあるでしょう。
就活期間中に他の企業との面接や選考を行うのは一般的ですが、内定を保有している状態で続けると、自身の行動に対して疑問や罪悪感を抱く可能性もあります。このような状況は、就活自体にストレスや不安を抱えることになるかもしれません。
後ろめたさや矛盾を抱えながら就活を続けると、自身の精神的な負担を増やす場合があります。納得した状態で就活を進めるには、内定をとりあえず承諾する前に、自身の価値観や他業界の採用状況などを、よく考えることが重要です。
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業界説明&動向まとめ
内定承諾をとりあえず保留する3つのリスク
前述のように、内定をとりあえず承諾するのではなく、保留するという方法もあります。内定をとりあえず承諾することにはデメリットもあるので、短期間で決断できそうなら、いったん内定承諾を保留するのも1つの手です。
しかし、内定承諾をとりあえず保留する場合は、3つのリスクがあります。
- オワハラを受ける
オワハラとは、内定を引き替えに他社への就職活動を終わらせるように強要する行為です。オワハラを受けた場合は、その場で回答しなくても問題ありません。「またご連絡します」などと回避するのが一般的です。 - 入社意欲が低いと思われる
内定承諾を保留された企業は、就活生に対して「入社意欲が低いのかな」と思う可能性があります。企業は内定を取り消す権利を持っているので、内定承諾をとりあえず保留するときは、企業からの見え方も考えて上手に伝えましょう。 - 必ずしも内定保留が認められるとは限らない
企業によっては、内定保留が認められない可能性もあります。一般的に、1~2週間程度なら認めてくれるケースが多いですが、許容範囲は企業によって異なるので注意が必要です。もし内定保留を断られた場合は、あらかじめ設定されていた期限までに回答することになります。
内定保留について詳しく知りたい就活生は、下記のコラムを参照ください。
内定・内々定をとりあえず承諾する際の電話とメール例文
内定・内々定をもらった学生の中には「とりあえず承諾するときの言い方がわからない」といった悩みを抱えるケースも少なくありません。このような悩みを抱える学生は、このコラムで解説する例文を、ぜひ参考にしてください。
電話対応の場合
(学生)「お世話になっております。先日、内定をいただきました〇〇です。先日いただいた内定の件でご連絡しました。お忙しいところ恐縮ですが、お時間よろしいでしょうか?」
(担当者)「お世話になっております。大丈夫ですよ。」
(学生)「先日は内定のご連絡をいただき、ありがとうございました。ご縁をいただいたことを光栄に思い、ぜひ承諾させていただきたく存じます。」
(担当者)「ありがとうございます。どういったところが決め手になりました?」
(学生)「御社の文化やビジョンに共感したことが大きいです。私のキャリア目標に向けて重要なステップを踏むことができ、大きな成長の機会だと感じました。御社で学び、貢献することができるよう、最善の努力を尽くしたいと思っております。」
(担当者)「明確な理由をいただきありがとうございます。頑張っていきましょう。質問はございますか?」
(学生)「入社日や必要な手続きについては、後日詳細をご連絡いただければと思います。入社にあたり必要な書類や手続きがあれば、いつまでに提出が必要かなど、お知らせいただければ幸いです。」
(担当者)「わかりました。決まり次第ご連絡いたしますね。」
(学生)「改めて、この度は内定をいただき、心から感謝しております。今後とも、よろしくお願いいたします。」
メールの場合
(件名: 内定承諾の件について)
企業名 部署名 〇〇様
お世話になっております。
〇〇大学 〇〇学部 〇〇です。
先日は内定のご連絡をいただきまして、誠にありがとうございました。
この度、貴社への内定を承諾させていただきたく存じます。ご縁をいただき、貴社でのキャリアを築く機会をいただけることを光栄に思っております。
貴社のビジョンや文化に深く共感し、私の成長にとって非常に有益な経験となると思っています。また、貴社の優れたチームと共に働くことが楽しみです。
内定を承諾するにあたり、入社日や必要な手続きについて詳細をご案内いただければ幸いです。必要な書類や提出期限、面接や研修に関する情報などがございましたら、お知らせください。
末筆ながら、この素晴らしい機会をいただき、心から感謝しております。貴社の一員として、より一層の成長と発展に貢献できるよう精進してまいります。引き続き、よろしくお願い申し上げます。
〇〇大学〇〇学部
名前
メールアドレス
電話番号
内定・内々定をとりあえず承諾してから断る電話とメール例文
内定・内々定をとりあえず承諾したが、断るときの伝え方に悩む就活生も多いのではないでしょうか。このような悩みを抱える学生は、このコラムで解説する例文を、ぜひ参考にしてください。
電話対応の場合
(学生)「お世話になっております。先日、内定承諾をさせていただいた〇〇です。担当の〇〇さんはいらっしゃいますか?」
(担当者)「担当の〇〇です。いかがされましたか?」
(学生)「大変申し訳ございませんが、一身上の都合により、内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。」
(担当者)「そうですか。よろしければ、辞退される理由を伺ってもよろしいですか?」
(学生)「内定を承諾した時点は喜んでいたのですが、慎重に考えた結果、自分自身のキャリア目標と合致しないという結論に至りました。ご縁をいただいたことを心から感謝しておりますが、私は自身の成長とキャリアに最適な道を選びたいと考えており、そのための機会を追求する必要があると判断した次第です。」
(担当者)「承知いたしました。〇〇さんと一緒に働けることを嬉しく思っていたので、残念ではございますが、頑張ってください。」
(学生)「ありがとうございます。改めて、内定をいただいたことに対し、心から感謝申し上げます。ご迷惑をおかけし誠に申し訳ありませんが、ご理解をいただけますと幸いです。」
メールの場合
(件名: 内定辞退のご連絡)
企業名 部署名 〇〇様
お世話になっております。
先日、貴社より内定のご連絡をいただいた
〇〇大学 〇〇学部 〇〇です。
この度、表題の件についてご連絡いたしました。
内定をいただき心から感謝申し上げます。
しかし、慎重に検討を重ねた結果、他の選択肢と比較して私自身の将来のキャリアビジョンと合致しないと判断しました。そのため、大変申し訳ございませんが、内定を辞退させていただきたく存じます。
貴社とは数回の面接や説明会を通じて、素晴らしい文化や熱意あふれる方々との出会いをいただきました。その経験は、私にとって非常に貴重なものであり、心から感謝しております。
〇〇様(採用担当者名)をはじめとする、貴社の皆様には、この決断に対するご理解とお許しをいただければ幸いです。
末筆ながら、〇〇様(採用担当者名)をはじめ、貴社の皆様のご健康とご繁栄をお祈り申し上げます。
〇〇大学〇〇学部
名前
メールアドレス
電話番号
内定承諾後の辞退のやり方や辞退後の再就活に自信がない学生は、キャリチャンの就活支援サービス「再就活サポート」で相談してください。
内定・内々定をとりあえず承諾するときに必要な5つの注意点
内定・内々定をとりあえず承諾するときに必要な注意点は下記のとおりです。
企業から内定・内々定をもらい承諾しようと思っている就活生は、ぜひ参考にしてください。
礼儀や謙虚さを忘れない
内定・内々定をとりあえず承諾するときは、企業に対して礼儀や謙虚さを忘れないように注意が必要です。
内定を出してもらった企業に対して、礼儀や謙虚さを持たずに対応すると、入社前の時点で関係が悪くなる可能性があります。よほどのことがない限り内定を取り消されることは稀ですが、可能性がないとも言い切れません。企業は内定を取り消す権利を持っているため、会社に悪影響を与えると思えば、契約を解除することも可能なのです。
一方、内定・内々定をもらった企業に対して、礼儀や謙虚な姿勢を忘れない学生は、好印象を与えられます。就職後、楽しく働くには仕事場の環境や人間関係が大切です。就職して良かったと思える就活にするためにも、内定・内々定をもらった場合は、礼儀や謙虚な姿勢を忘れずに行動しましょう。
期限の確認をする
内定をもらったら、まずは承諾の期限を確認してください。とりあえず承諾するか否かで迷っているうちに、期限を過ぎてしまうことのないよう注意が必要です。
内定の承諾期間は企業によって異なりますが、一般的には2週間から1ヶ月前後で設定されていることが多いようです。企業が指定した期限までに内定承諾の返答をしないと、取り消しになる可能性があります。
内定承諾の期限を忘れていて返答せず、取り消しになるのが最悪のパターンです。このような状況を回避するには、内定・内々定をもらった時点で、承諾期間を確認することが大切になります。
なるべく早い決断をする
なるべく早い決断をするのも、内定・内々定をとりあえず承諾するときの注意点です。内定を承諾をするか否かを決定するのは学生ですが、企業も返答を待っています。承諾期限内であれば問題ないとはいえ、企業は就活生の答えによって採用活動を続けるか決断するので、1日も早く返事を聞きたいはずです。
とりあえず承諾するかどうかで悩んでいると返事が遅くなりがちですが、就活生は自身だけでなく、企業のことも考える必要があります。決断の早さは社会人にとって重要なスキルでもあるので、なるべく早く回答できるように心がけましょう。
また、とりあえず承諾した後に最終的な決断をする際も、なるべく早く決めてください。そのまま入社するにせよ、心が決まらない中途半端な状態では、内定先の研修などに身が入りません。最終的にやっぱり辞退するとなった場合も、その連絡が遅いほどかかる迷惑が大きくなり、トラブルになるリスクが増します。
ただし、決断を早くするのと焦るのは違います。決断を早くしようと焦って判断をしてしまうと、後に後悔する可能性が高いです。決断を早くするのも大切ですが、きちんと判断したうえで回答するようにしましょう。
企業選びに不安がある学生は、下記のコラムを参照ください。
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企業の選び方とは?自分に合った会社を見極める3つの方法を解説
辞退する理由を正直に伝える
とりあえず承諾した後にやっぱり内定を辞退する際は、辞退理由を正直に伝える方がよいでしょう。基本的には「一身上の都合」などでも問題はないのですが、承諾後の事態の場合はかかる迷惑が大きくなるので、企業側も辞退の理由を知りたがります。
そんなときは下手に隠すより、正直に辞退理由を伝えた方がお互いにスッキリします。トラブルに発展させないためにも、辞退理由を正直に伝え、誠意を見せることが大切です。
そのほか、とりあえず承諾した内定を辞退するときの要点は下記のとおりです。
- 時間を考慮する
- 感謝を伝える
- 理由を具体的かつ誠実に表現する
- 丁寧なコミュニケーションを心掛ける
内定辞退を伝える際は、企業の営業時間に余裕があるときに連絡する必要があります。たとえば、営業終了時刻が18時だった場合、就業開始直後や終了間際ではなく、午後1時から3時の間に連絡をするなどの配慮が必要です。
また、丁寧なコミュニケーションを心がけ、誠実に対応するようにしましょう。
内定を出してもらったことに感謝を伝える
内定を出してもらったことに感謝を伝えるのも、内定・内々定をとりあえず承諾するときの注意点です。就活生は、内定をもらった企業に対して、感謝の気持ちを忘れてはいけません。なぜなら、企業から内定をもらうのは、当たり前ではないからです。
内定をもらった企業に対して失礼な態度を示してしまうと、選考を通してせっかく積み上げた評価が下がってしまうかもしれません。内定を獲得したのはあなた自身の力ですが、慢心するのではなく、感謝の気持ちを持って取り組めば、社会人としてより成長できるでしょう。
また、感謝を伝えると企業は学生に対して好印象を持つので、関係性が良くなります。内定をとりあえず承諾しているとは言え、就職する可能性もあるため、入社前から親しい関係性を持てるような意識が大切です。
内定はとりあえず承諾も可能だが慎重な行動が必要
内定をとりあえず承諾することに法的な問題はありませんが、メリットだけでなく、デメリットがあることも事実です。内定保留という選択肢もあるので、保険の必要性やキープしておきたい期間も考慮に入れて、慎重に判断してください。
今ある内定を承諾すべきか迷いがある学生には、キャリチャンの就活支援サービス「再就活サポート」がオススメです。納得して承諾できる内定を獲得するまで、プロの専門家がマンツーマンサポートするため、安心して就活に専念できます。ぜひ活用してください。
「再就活サポート」に参加しよう!
内定をとりあえず承諾することに関するQ&A
内定承諾したら断れない?
断れます。内定は法的拘束力のある正式な労働契約ですが、労働契約は申告により解除が可能です。ただし労働契約の解除には2週間かかると定められているので、遅くとも入社日の2週間以上前には辞退を申し出る必要があります。
内定はどのタイミングで断るべき?
違う企業に就職すると決断したタイミングで断るのをオススメします。ただし、内定保留期間もあるため、ギリギリまで悩んでも問題ありません。
内定キープはいつまで可能?
企業が設ける内定承諾・保留期間までです。指定された期間がすぎてしまうと、内定取り消しになるのが一般的なため、注意しましょう。
この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。