採用担当者に聞いた!印象に残るエントリーシートの条件と作り方をご紹介
2024年2月29日
こんにちは、就活が早期化されており、すでに何社かにエントリーシートを提出している頃だと思いますが、無事にエントリーシートは通過していますか?
キャリアアドバイザー 平崎
就活生 Aさん
いいえ、なかなかエントリーシートが通過しなくて悩んでいます。「エントリーシートは読まれないこともある」と聞いてから、自分のエントリーシートは印象に残らないのでは?と不安を抱えています。
そうなんですね。では今回はそんな悩める就活生のために“印象に残るエントリーシートの書き方”をご紹介していきましょう。数あるエントリーシートの中で最後まで読んでもらえ、そして面接官の印象に残るエントリーシートを作成しましょう!
キャリアアドバイザー 平崎
目次
印象に残るエントリーシートの条件とは
数多く届くエントリーシートの全てを完全に読むのは正直厳しいものがあり、多くの企業では“興味を引くものは最後まで読む”というスタイルでいます。そのため、人事の目に留まるエントリーシートを書くことが大切です。
またただ読まれるだけでなく、そこから印象に残ることで選考突破を目指すことができますので、まずはそんな印象に残るエントリーシートを書くための条件から確認していきましょう。
字がきれいで話がまとまっており、読みやすい
人事の目に留まり、印象に残るエントリーシートの第一条件は、字がきれいで話がまとまっており、読みやすいものです。字がきれいなものは内容を読む前から目に留まりますし、印象が良いです。たとえ字がきれいでなくても、きれいに書こうと努力しているのがわかるものも印象が良いです。
また話がまとまっており、伝えたいことが明確で読みやすいものは、文章を書く力や伝える能力を高く評価されますし、その読みやすさから目に留まりやすく、そして印象にも残りいやすいです。
エントリーシートでは学生の基本的な情報から企業との相性を図ることが目的です。そこで相性が良いと判断できる学生や面接を通してより詳しく学生について知りたいと思う学生を受からせますので、それらの情報が読み取りやすいエントリーシートは印象に残りやすいのです。
反対に字が汚かったり、話がまとまっていなかったり、読みづらいエントリーシートは「やる気がない」「本気じゃない」と判断されてしまい、印象に残らないどころか読まれないこともあるでしょう。
企業についての理解が深い内容
印象に残るエントリーシートの条件2つ目は、企業についての理解が深いと判断できる内容が書かれてていることです。志望動機や自己PRなどの様々な質問に対する回答から企業についての理解を深めていると判断できると印象が良いです。
先ほどもお話ししたように、人事はエントリーシートから学生の基本的な情報を確認し、それらから企業との相性を判断することで、面接に進める学生を選別していきます。その過程で学生が企業についてどれほど理解しているかは学生を判断するうえで重要なものとなります。なぜなら企業についての理解が深くないと学生の熱意を評価することができないからです。
学生から企業に対する熱意や志望度の高さが確認できないと相性以前の問題となります。しかし、回答から企業研究をしっかりと行い、企業について理解を深めていることが良く分かると判断されれば熱意を評価され、相性が良いと判断されるのです。
企業についての理解の深さが感じられないエントリーシートは「適当に書いている」「他のエントリーシートと同じ内容だろうな(企業ごとにESを変えていない)」と思われてしまい、悪い印象ばかりが残るでしょう。
“他人と違う”を軸にエピソードが書かれている
印象に残るエントリーシートの条件3つ目は、“他人と違う”を軸にエピソードが書かれているものです。簡単にいうと、他の人とは違う内容からいい意味で目立っているものが印象に残るということです。
エントリーシートでは全員に同じ質問がされますので、内容は似たり寄ったりのものとなります。そのため、他の学生と差をつけないと「また同じ内容か」と最後まで読んでもらえなくなる可能性があるのです。
あなたも読む側(人事側)の気持ちに立つとわかりやすいと思います。何枚もあるエントリーシートがほぼ同じような内容だと読み始めた瞬間、「他と同じなら最後まで読まなくてもいいや」ってなってしまいますよね。
しかし印象に残るエントリーシートは他の学生と差をつけた内容であるために、最後まで読んでもらうことができ、そして選考突破にもつながるのです。ですから印象に残るためには、他の学生と差をつけることを意識してエントリーシートを書くようにする必要があるでしょう。
印象に残るエントリーシートの書き方とコツ
企業には多くのエントリーシートが届きますので、その中から印象に残ることで選考突破を狙うためには他の学生と差をつけたエントリーシートを書くことが大切です。ではそのためにはどのようにエントリーシートを書けばよいのでしょうか。
ここではそんな印象に残るエントリーシートの書き方とコツについてご紹介します。他の学生と差をつけ、いい意味で目立つことができるエントリーシートを作成しましょう。
字をきれいに書く努力をし、文章の書き方をマスターする
印象に残るエントリーシートを書くためにまず意識すべきことは、字をきれいに書くことと話がまとまり読みやすいエントリーシートの書き方をマスターすることです。先ほどお話ししているように、字がきれいなことや話がまとまり、読みやすいものは印象が良いのでそれらを意識することが大切なのです。
まず字のきれいさについてですが、これは“字をきれいに書こうとする努力”をすることが大切です。字のきれいさには個人座がありますし、いきなりプロ並みに字をきれいに書けといわれても難しいものがあると思います。
そこで大切なのが、“字をきれいに書こうとする努力”です。字のきれいさに目を引くことはもちろんですが、たとえそうでなくても字をきれいに書こうとする努力を人事は高く評価しますので、1枚1枚丁寧に書くように意識しましょう。
そして次は話がまとまり読みやすいエントリーシートを書くために、文章の書き方をマスターしましょう。話がまとまっており、読みやすい文章は「スター法」を意識すると良いです。スター法とは「Situation,Target&Task,Action, Result」の頭文字を取ったもので、この順番で論旨を展開するフレームワークです。
- Situation→エピソードや概要、結論
- Target&Task→掲げた目標、課題など
- Action→具体的な行動、行為
- Result→結果
上記の流れに沿って結論に対する具体的な行動やエピソードなどを展開していくことで、何を伝えたいのかが明確になり、話が伝わりやすくなります。この文法は志望動機や自己PR、ガクチカなどの様々な質問に適用されますので、意識して内容を固めていきましょう。
企業研究を行い、企業が求める回答を書くことを意識する
印象に残るエントリーシートを書くための準備として重要なのが、“徹底した企業研究”です。こちらも先ほどお話ししたように、企業についての理解が深いかどうかがポイントとなりますので、徹底した企業研究から企業への理解を深めていく必要があります。
まずは企業の基本的な情報から業界内での立ち位置、取り扱う製品やライバルとなる企業の特徴など基本的な企業についての理解から、企業が求める人物像や企業で活かされる強みなど、様々な角度から企業について調べてください。
これら企業のことについて理解を深めることで、企業は質問を通してどのような回答を求めいているのかが見えてきます。企業が求める回答をする学生は「よく研究を行っている」「きちんと企業についての理解を深めている」と判断されますので、選考突破につながります。
ですので、研究によって企業について知ることはもちろん、企業は質問に対してどのような回答を求めているのか、どのようなことをアピールすると印象が良いのかなどを考えながらエントリーシートを作成していきましょう。
伝えたいポイントを絞り、数字などを使ってエピソードを書く
他の学生とさらに差をつけるためにより読みやすいエントリーシートを作成していきましょう。そのために意識したいのが、伝えたいポイントを絞ることと数字などを用いてエピソードをまとめることです。
まずは各質問に対してどの部分を強調したいのか、何をアピールしたいのかなど、伝えたいポイントをまとめます。様々な質問に対して自分の強みを1つしかアピールしないのはもったいないですから、すべての質問から様々な自分の良い点をアピールしていくようにしましょう。
そのためにも、質問に対する回答から企業はどんなことを知りたいのかを理解し、それらに当てはまる自分の強みを意識して、どんなことを伝えていきたいのかを明確に述べられるようにしてください。
また、その際に数字などを使うと話が伝わりやすくなって良いです。「〇年後にはこうなりたい」「これを取得するのに〇年かかった」「〇つの資格を取得した」など、年数や個数などを伝えるようにしましょう。そうすることでより読みやすく、印象に残るエントリーシートにすることができます。
質問別!印象に残るESの書き方ポイント
印象に残るエントリーシートを書くために字をきれいに書くことや話をまとめること、企業研究を徹底的に行うことなどが大切ですが、やはりエントリーシートのメインと言える“質問に対する対策”も欠かせません。
ここではそんな質問別、印象に残るエントリーシートの書き方ポイントについて解説していきます。文章の書き方を意識しながら質問1つ1つの質を上げましょう。
質問1:志望動機
人事は志望動機から、学生の企業に対する熱意や志望度の高さ、企業理解の深さ、企業貢献度などをチェックしています。志望動機は学生のストレートな企業への思いを知ることができるだけでなく、学生がどこまで企業についての理解を深めているのかを知ることができ、そこから企業にどれほど貢献できる人材なのかを判断できます。ですので学生はそれらを明確にアピールできるようにする必要があります。
そのためにもまずすべきは企業のどんな部分に魅力を感じたいのか、なぜこの企業でなくてはならないのかなどを自分の中で明確にしていきましょう。またそれらに合わせ企業研究を徹底的に行い、より企業についての理解を深めたうえで企業の魅力をハッキリとさせましょう。
企業研究から企業の魅力を明確にすることで、企究が徹底して行えていることも合わせて示すことができるため、企業理解の深さを評価されるでしょう。また企業理解を深め、企業が求める人物像を理解したうえで「自分にはこのような強みがあるので、企業に貢献できる」ということをアピールすると印象に残りやすいです。
企業に対して熱意や志望度が高いこと、それらを示すために企業研究を徹底して行っていることをアピールすべく、企業が求める人物像に自分が当てはまっていることを述べていきましょう。研究がしっかりしていることで根拠が明確なものとなり、印象が良いです。
質問2:自己紹介
人事は自己紹介から学生の基本的な情報を確認しています。そして学生の基本的な情報から学生の人柄や自己表現力を見極めていきます。基本情報を述べる中で自分の人柄をどのように表現できるのかを確認するのが目的です。
名前と大学名
例:「〇〇大学〇〇学部[名前]です。」
大学で学んだことや部活動
例:「大学では部活動のキャプテンとして大会優勝を目指していました。」
学んだことでのエピソードや経験+一言でまとめた自分の紹介
例:「私は部活動で何度も挫折しましたが、それでも優勝を諦めることができないほど負けず嫌いで目標達成意欲が高い人間です」
あいさつ
例:「本日はこのような貴重な時間を頂きありがとうございます。よろしくお願いします
そんな自己紹介を書く上で意識すべきは、端的に自分を表現することです。自己紹介は自分の情報を伝えるものですので、短くまとめられたな中に“自分”をしっかりと表現していく必要がありますので、上記の流れを意識し、話しをまとめましょう。
質問3:自己PR
人事は自己PRから学生のこれまでの経験や強みを知ることで、今後の可能性や企業に必要な人材かどうかを判断しています。自己PRは自分の強みや存在価値をアピールするものですので、企業側はそれら学生のアピールポイントから相性を見極めるのです。
そんな自己PRを書く上で意識すべきことは、企業が求めている自分の強みを意識し、それらの能力をどう活かせるかを述べるようにすることです。述べた強みが企業にとって必要のないものなら意味がありませんし、ただ強みを述べるだけでは企業にとって必要な人材だと示すことはできませんので注意が必要です。
ですのでまずは自己分析より自分の強みを明確にし、企業研究より企業が求める人物像に当てはまる強みかどう活かせるかを考え、強みを裏付けるエピソードと合わせて話をまとめていきましょう。
また自分の強みやウリは“客観的”に探すことがポイントです。自分の中で強みのつもりでも、企業側にとって魅力が感じられなかったら意味がありませんので、他己分析などを利用しながら面接でアピールすべき強みを明確にしてください。
質問4:ガクチカ
人事はガクチカ(学生時代に力を入れたこと)から、学生の強みや今後の可能性について確認しています。応募者は学生時代にどんなことに力を入れてきたのか、なぜそれらに力を入れてきたのかなどを知ることで学生の人柄を知り、入社後に活躍できるかどうかを判断していくのです。
そんなガクチカでは、「なぜそれを頑張ろうと思ったのか」「どのような壁があったのか」「どのように乗り越え、何を得たのか」などを意識しながら話を掘り下げていくと話に厚みをもたせることができます。
さらにガクチカを書く際は志望動機や自己PR同様、企業が求める人物像とズレが生じないようにすることも大切です。学生時代に力を入れたことで身に付けたものが入社後にどう活かされるのかを具体的に語るようにしましょう。
また、「学校に行けなかったから力を入れたことが特にない」「外出が制限されていたから何もできなかった」という人も中にはいるでしょう。しかしガクチカはすごいことを言う必要はありませんので、身近な出来事から探していくようにしましょう。
印象に残るエントリーシートこそ内定獲得への第一歩
エントリーシートは選考の第一歩となり、これらを突破できないと内定どころか面接を受けることすらできません。また企業には多くのエントリーシートが届くことから、バッチリ印象に残しておかないと選考通過は難しくなります。
ですので、印象に残るエントリーシートを作成するためにも字をきれいに書くこと、話をまとめ読みやすくすること、そして企業についての理解を深めていることを示せるようにすることを意識しましょう。またエントリーシートは他からの見え方が大切ですので、“添削”を必ずお願いするようにしてください。いくら自分の中で完璧にできたつもりでも読み手が良く思わなければ意味がありませんので、必ず他者に添削をお願いして下さい。
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この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。