賢い就活生はここを見る?営業利益と経常利益について解説
2023年3月24日
せっかく入社するなら、安定した企業の社員になりたいですよね。
キャリアプランナー 平崎
就活生 Aさん
そうなんです。でも、安定した企業って大手のイメージが強くて。どの企業と面接すればいいのか、分からなくなってきました……。
優良企業を正しく見分けるのは難しいですよね。業績の見かたを間違えて、右肩下がりな企業に就職するのは避けたいところです……。でも大丈夫。実は安定している企業の見分け方があるんです。
キャリアプランナー 平崎
就活生 Aさん
僕にも安定している企業を見分けることはできますか?
もちろんです!ポイントは”企業の営業利益と経常利益”のバランスをチェックすること。今回のコラムでは、営業利益と経常利益について説明します。
キャリアプランナー 平崎
売上と利益とは
売上とは
売上とは商品の販売価格であり、利益とは売上からコストを差し引いた儲けの部分を指します。
売上高が上昇している企業は勢いがある企業です。ただ、いくら売上が高くとも利益が出てなければ、その会社の経営状態は芳しくないかもしれません。
例えば、売上が500億円で利益が5億円の企業と、売上が10億円で利益5億円の企業とでは、後者が利益率50%の超優良企業と言えるでしょう。
営業利益とは
例えばアパレル製造販売を本業とした企業の場合、1つの商品を売るためにさまざまなお金がかかります。
まず、商品を製造するために、生地の仕入れや工場での製造費。これらは売上原価と言います。その他に、店舗の賃料、光熱費、スタッフの人件費、その他消耗品、広告宣伝費などの経費を、販売費および一般管理費と言い、「売上総利益(売上から売上原価を引いたもの)」から「販売費および一般管理費」を引いた利益を営業利益と言います。
経常利益とは
企業は、本業以外からの収入や支出があり、これらを営業外収益や営業外費用と言います。営業外収益とは、本業以外での収益のことです。
例えば先ほどのアパレル企業の場合では、本業である洋服の製造販売以外に、不動産物件の家賃収入で収益を得ていたり、金融資産に投資して、そこからの配当金を得ていたりなどが、それにあたります。営業外費用とは、本業以外で発生する支出のことです。
例えば借入金の利息や、有価証券の売却損などです。経常利益は、営業利益に、営業外収益と、営業外費用を合算したものです。
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営業利益で見る企業の実態
営業利益は、その企業の本業での業績を表しています。つまり、営業利益が高いということは、その企業の本業が好調であることを示しています。反対に営業利益が赤字ということは、その企業の本業があまり好調ではないということです。
経常利益で見る企業の実態
経常利益は、その企業の全体収益を表しています。つまり、経常利益が順調に増加しているということは、会社の経営状況としては好調であると言えます。反対に、経常利益が悪ければ、その企業の経営状況はあまり芳しくありません。
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営業利益と経常利益の関係性
営業利益が良ければ、その企業の本業は好調です。ただ、いくら営業利益がよくとも、経常利益が悪ければ、企業としての経営状況は芳しくないということです。
反対に、営業利益が赤字で、本業の業績は芳しくないが、経常利益は黒字で、会社としての経営状況は悪くないケースもあります。その場合、見会社としては健全に見えても、その裏には歪な収益構造があるかもしれません。
以上のように、営業利益と経常利益を見ると会社の内情を垣間見ることができます。
営業利益と経常利益の関係性をより理解しやすくするために、実際に計算してみましょう。
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【A社(営業利益が黒字の会社)】
- 営業収益 :1,000万円
- 営業外収益:100万円
- 営業外費用:500万円
- 経常利益:600万円(1,000万円+100万円-500万円)
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【B社(営業利益が赤字の会社)】
- 営業利益(営業損失):▲250万円
- 営業外収益:900万円
- 営業外費用:50万円
- 経常利益:600万円(-250万円+900万円-50万円)
A社とB社の経常利益は結果同じですが、経営状況がずいぶん異なることが上記の内訳から読み取れると思います。
おわりに
いかがでしたでしょうか。営業利益と経常利益について理解深まりましたでしょうか?
就活する際は、自分が受ける企業の営業企業と経常利益を意識して見てみると、企業案内や会社説明会からは見えなかった違った一面が分かるかもしれません。
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この記事の監修者
平崎 泰典
株式会社ジールコミュニケーションズ
HR事業部マネージャー
2016年に入社後、企業向けの採用コンサルティング業務を経て、就職・転職希望者に対する個別就職支援を担当。「キャリチャン」「合説どっとこむ」において年間100回以上の就職・転職セミナーの講師も務める。
主な担当講座に「営業職や種類が適性がよくわかる解説講座」「手に職をつけられる仕事解説講座」などがあり、これまで3,000名以上に対して講座を実施。
就職支援では「自己分析」と「業界研究」を得意として、就活初期の学生や求職者を相手に基礎からサポートを行う。年間1,000名以上の内定獲得を支援。